ヴェルディ、代表、アイドル、漫画、本、等
常井健一『誰も書かなかった自民党』 より ~自民党派閥史超速理解
2016年12月07日 (水) | 編集 |



副題に"総理の登竜門「青年局」の研究"とあるように、本自体は小泉進次郎"局長"によって有名になった自民党の政党内組織「青年局」(過去に竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、麻生太郎、安倍晋三の各首相を"局長"から輩出)の歴史と役割の変化を追ったものです。
それ自体については今回書きませんが、読んでいる中で自民党史そのもののおさらいや現安倍政権に繋がる周辺情報として面白いものがいくつかあったので、紹介しておきます。


「自由」と「民主」、「本流」と「傍流」

親米派の元外交官である自由党総裁の吉田茂は、戦中に政党人が軍部に屈した反省から、幹部級の高級官僚を政界にスカウトして戦後改革を担わせた。それが「吉田学校」である。その代表格が池田勇人(大蔵事務次官)、佐藤栄作(運輸事務次官)だった。
池田は大蔵省の部下だった大平正芳宮澤喜一を率いて政権内に頭脳集団を形成した。これが現在まで続く宏池会(現・岸田派)であり、彼らが「保守本流」と呼ばれる所以である。(中略)こちらが佐藤派、田中派、竹下派と続いた、七〇~八〇年代の「キングメイカー」の系譜である。
(p.100)

モーニング連載中の池田勇人を主人公とした作品『疾風の勇人』



を読んでいる人には、最近俄かに(笑)お馴染みとなっているメンツの話。
あそこでは割りと単純に"権力闘争"としての党人派対策と、占領軍に対する理論武装として池田たちの頭脳を必要としたというような描き方になっていたと思いますが、その更に根底に、戦前戦中(の体制)への"反省"と"対抗"という意図があったと、そういう話。
まあ占領軍に対する感情的な反発はあっても、"改革"の目的自体は、確かに共有しているようではありますからねこの作品でも。個別の違いが強調されてるので、今一つ分かり難いところはありますが。

一方、GHQの命令で公職を追われた元自由党総裁鳩山一郎、岸信介、河野一郎らは復権後、自主憲法制定・再軍備を主張して一九五四年に日本民主党を結党した。(中略)右寄りの政党人が数多く糾合した。彼らは穏健な官僚派の保守本流に対する「保守傍流」というレッテルを貼られた。この流れが、金権政治と対峙した三木武夫、田中角栄との抗争(角福戦争)を展開した福田赳夫、「戦後政治の総決算」を唱えた中曽根康弘に行き着く。
(p.100)

「自由党」「民主党」という語感からは今日余りピンと来ませんが、「自由党」の方があえて言えばリベラルで"穏健"、「民主党」の方は復古派でナショナリスティックと、そもそもそういう起源を持っていると。
「三木武夫」や「福田赳夫」の後のイメージにそういうものは見当たりませんが、それは彼らの直接の"敵"が自由党系本流が結果として形成した"金権政治"であったから。むしろ「中曽根康弘」の方が本来というか、先祖返りなのかという。(笑)

そんな自由党民主党社会主義勢力と対決するために呉越同舟となり、五五年に発足したのが自由民主党である。
(p.101)

つまり決まり文句のように言われる「憲法改正は自由民主党の党是」という言い方は、嘘ではないけれど若干トリッキーではあって、『自由民主党』としては確かに"民主党"を抱え込んだ時点でそうだとは言えるわけですが、しかし勢力的に「本流」であった"自由党"系列にはそれは無かったわけで、必ずしもそうではないという言い方も出来るは出来る。
別な言い方をすると、「社会主義勢力」というより大きな"左"に対しては自由民主党は保守・右ではあるのだけれど、その内部的"本流"にはそもそも"左"的な部分を持っていると、そういう構造。
そういう"与党"が戦後日本を導いて来たというのと、それだけこの時期、"社会主義勢力"が本気で強かった、脅威だったという話。


「青年局」と「右派」運動

草創期の青年局に携わった自民党参与の小安英峯は、「異端の系譜」を形作った指南役として、矢部貞治(政治学)、高山岩男(哲学)、大野信三(経済学)の名を挙げた。
矢部は三木の相談役であり、早川と中曽根、玉置の恩師でもあった。戦前は近衛文麿のブレーンとして大東亜共栄圏を構想し、京都学派の高山は、それを肯定した。(中略)二人は近代経済学者の大野を加え、五九年に共著『新保守主義』を自民党から出版する。
大政翼賛会の形成にも影響を与えた矢部は、自由な個人よりも結束した共同体が政府と協働する姿を理想としていた。
(p.103)

保守勢力が中央政界で上で言ったような妥協的な合従連衡を行なっている間にも、革新勢力は地方や若年層に着実に根を張っていて、自由民主党結党時点で相当の立ち遅れがあったとのこと。その対策・対抗として、若年層や地方の意見を吸い上げ勢力を結集する機構、党内"改革"勢力として作られたのが「青年局」であると。
上で言ったように党内の"本流"はやはり「自由党」系であったので、自然、そしてそもそもの革新勢力との対決という目的上も、特に初期において青年局の主導権は"傍流"であり"右派"であった「民主党」系の人材が担うことになったと。
・・・ただしこれは「党内政治」的性格も強い話であるので、必ずしも常に「青年局」が"右"寄りというわけではなくて、あくまで"時の"本流に対するアンチ・改革というのが、後になればなるほど基本性格になって行くので、例えばそれこそ小泉進次郎(青年局長)などは、後で述べるようにかなりリベラルな政治信条を持っていて、そこから執行部批判などもするわけです。

それはともかく。

党員一〇〇万人からの五倍増を目指して、過激な左翼運動と距離を置く全国的な青年団体に焦点を絞った。日本青年団体評議会や農協青年部、YMCA、日本青年会議所、ボーイスカウト、赤十字、各宗教団体である。
(p.105)

なんかもう、「青年」という言葉自体、使いにくくなるような感じがしますけど。(笑)
右にしろ左にしろ、必ず"政治"の臭いがついて来そうで。
ここで"宗教団体"が出て来るのが、面白いと言えば面白いところで。宗教、特に戦後の宗教なんてほとんどは(経済)"社会"批判とそこからこぼれた個人を救済することがお決まりの動機なわけで、本来どちらかと言えば"左"的本質を持っているはず。いつか書きますが戦前の教派"神道"ですら、大部分はそういう基本性格を持っているものなんですよね。それがこうして易々と"右寄り"に組織されてしまうのは、単純に言ってしまえば"過激な左翼"とその教祖マルクスが、宗教を完全否定してしまったからで、そこらへん、「平等社会」という本来の目的から外れたところでかなり足を引っ張ってるよなと、いつも思います。
そこらへんも含めて、「左翼」が「過激化」すればするほど、特に「右」でもない、ただの中庸的な団体たちが曖昧な共通点のまま("赤十字"って何よ?(笑))右寄りに組織され易くなり、更に特に宗教などはそうでしょうが、いったん"右寄り"に組織されるとその後はそのアイデンティティを固める為に更なる"右"化が進むと、そういう風景もある気がします。"左"じゃないから"右"。元々そこまではっきりした政治思想を持った団体・勢力が、このノンポリの国日本にそんなに発生する土壌があるようには思えないですし。
とにかくこうして、「宗教」と「自民党」(または与党)は結び付いて行くんだなと、その一端を覗き見た思いでした。


安倍晋三「青年局長」の出世

そんな埋没気味だった安倍を一気にスターダムに押し上げたのはなんだったのか。
安倍は局長在任中の九七年に「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を設立している。(中略)平沼や中川、古屋ら青年局長経験者が主導し、現役局長の安倍は事務局長になった。
つまり、安倍を有名にしたのは従軍慰安婦や歴史教科書などの思想的な問題であった。
(p.170)

"埋没"というのは、ある時期までの安倍晋三氏は、同期の小此木八郎野田聖子塩崎恭久、後輩の河野太郎などと比べても、実はそれほど目立った存在ではなかったと、そういう話。
それが"思想"問題をてこにのし上がって行ったということの中には、一つは勿論、そもそも安倍氏がそういう思想傾向の持ち主であったということはあるんでしょうが、それはそれとして元々は安倍氏も「政策通の若手」グループの一員であって、別に単なる右翼ゴロではないということと、その一方で"思想"で出世したからには"思想"(とそれを押す支援団体)を強調はせざるを得ないので、本当のところの狙いは本音は、よく分からないというか単純に測れないところがあるかなという、そういう話。
結果右からも左からも、微妙に疑われたりしているわけですけど。(笑)

そして、こうした若返りの副産物として「次期総理」に浮上したのが、安倍晋三である。
(p.180)

"こうした"というのは小泉構造改革周辺の状況を言っています。それまで入閣歴も無かった安倍晋三氏ですが、前代の森内閣に続いて小泉内閣でも内閣官房副長官に起用され、その「構造改革」と協働することによって一気に序列を上げて地位を固めて、現在に至ると。

歴史上では党内野党の立場であることが多かった青年局だが、小泉と安倍の登場を機に政権が掲げる構造改革の親衛隊となり、反小泉の「抵抗勢力」と戦いを繰り広げた。
(p.186)

純一郎氏自身は青年局と関わりは持っていませんが、何せ"生きた党内野党"みたいな人で(笑)、それが何かの間違いで"与党"になった時に、安倍元青年局長を通じて青年局も構造改革に協力したと、そういう話。

(元)"若手の改革派"でありかつ"反動政治家"であるようにも見える安倍晋三氏の、「青年局」をキーとする曲折ある"生い立ち"の話でした。
ある種偶然に恵まれてというか、"いいとこ"取りで、上手いこと出世したようには見えますね。
同期である野田聖子議員が、"意地"を見せたくなる背景は理解出来たというか。あんなやつ、大したことないのにと、心中では思ってそうというか。(笑)


その他こぼれ話

誰もが知る「青年海外協力隊」は、実は竹下青年局の発案で創設された組織なのだ。
(p.108)

そもそも"竹下登の青年時代"というもの自体が、非常に想像が困難なんですが。(笑)
生まれつきお爺さんだったような気がしてならない。(笑)
とにかくそうなんだそうです。竹下登氏が青年局長だった時代に発案され、その後青年局が駆けずり回って、実現した組織。
要は「地方と繋がる」組織である青年局が、その「地方」の対象を「発展途上国」にも広げたと、そういうことですね。

「二一世紀になるころには、田中政治は反面教師になっている」
角栄は鳩山(邦夫)にそう言い聞かせたという。
(p.128)

1976年の発言。
"角栄伝説"、また一つというか。
まあ単純に「欲」で"金権政治家"になったとはとても思えない人ですから、自らの手法を"方便"として客観視する思考は、当然持っていたという話ですね。
ちなみにこの著者自身は某CS番組で、昨今の"角栄リバイバル"については「美化し過ぎだ」と苦言を呈していました。

ある日、棚橋は派閥の先輩である斉藤斗志二から呼び止められた。「誘い」とは、大統領のプーチン側近からの、自民党の政策決定システムを解説してほしいという話だった。(中略)
「プーチンの周辺は世界の主要政党を比較・分析していたようです。なかでも与党歴が長いのは日本の自民党だということになって、それでお呼びがかかったんです」(斎藤)
棚橋は斎藤とともにモスクワを訪ね、ときの与党「統一ロシア」でスピーチした。
(p.187-188)

"棚橋"ってプロレスラーではないですよ?(笑)。将来馳浩の後を追わないとは、限りませんが。(笑)
安倍氏の七代後の青年局長、棚橋泰文氏のことです。
まあ歴史のこぼれ話。その後プーチンの政権運営に、"自民党の政策決定システム"がどのように参考にされたのかは、よく分かりませんが。(笑)
このように対外的にも、「自民党青年局」というのはれっきとした"代表"として扱われる慣例があるという、そういう一例ではあります。


小泉進次郎「青年局長」の交遊録

最後にこの本が書かれたきっかけであり、遠くない将来の"総裁候補"とも目されている第44代青年局長小泉進次郎氏の、局長時代('11.10~'13.10)の興味深い"交友録"を、名前だけ列記しておきます。

乙武洋匡
湯浅誠・・・"年越し派遣村"
駒崎弘樹・・・病児保育、小規模保育、障害児保育に関するNPO法人フローレンス代表理事
開沼博
津田大介
堀義人・・・グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナー
朝井リョウ・・・『桐島、部活やめるってよ』
古市憲寿
高島宏平・・・オイシックス代表取締役社長

松井孝治・・・民主党議員
平田オリザ・・・劇作家、演出家
佐藤尚之
内田樹
早野透
想田和弘・・・映画監督
今村久美・・・社会起業家、NPO法人カタリバ代表理事
(p.227~)

なかなか何というか、"政党内野党"感満載ですが。(笑)
池上特番で初めて進次郎氏の肉声を聞いた時は、その余りにも安倍政権と異なるところの多い主張に、なんだこれはやぶれかぶれなのかと思ったりしたんですが(笑)、この本を読んで「青年局」の伝統として、ある程度そういうものが許されているということが分かって納得しました。

まああれで意外と慎重・周到な性格の人のようですね、この本で描かれている姿を見ても。
同じ人気者でも、親父とか(笑)橋下氏とかとは、かなり違う感じというか。
分かりませんが。(笑)


こんなところです。


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『劇場版 艦これ』 & 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅/3D版』
2016年12月05日 (月) | 編集 |
11月で切れる株主優待券を二枚もらったので、慌ただしくダブル・ヘッダーで見て来ました。
まあ『艦これ』の方は、前々から騒いでいたように(笑)、元々見に行くつもりではあったんですけどね。

多分7年ぶりくらいの映画館での鑑賞で、次もそれくらいになるだろうと思うので(笑)、せっかくだから感想を書き留めておきます。
いや、実際二本とも良かったし。






まず『劇場版 艦これ』
TV版絶賛、かつ珍しく絵的映像的なクオリティにいたく感銘を受けていたので、劇場版が出来ると聴いてほんとに珍しく、「大画面で見たい!」という健全欲望が沸きました。(笑)

ふむ。期待通りでした。
「大画面」については、別にどっちでもいいかなという感じでしたが。"TVと同じように"、楽しめたという感じ。同じように綺麗だった。
基本"迫力"には、余り反応しないタチ。小は大を兼ねるというか、"小"で感じないものは"大"でも感じないというか、"大"でのみ感じるものは、それは幻というか単に雰囲気で誤魔化されてるだけというか。
"大"を"生"(なま)とかに置き換えても、いいと思いますが。

まあそんなことは、どうでもいいんです。(笑)
相変わらずの、謎の官能性と、冴え冴えとしたかつ染み入るような情緒に、没入しました堪能しました。
「官能性」と言っても、別に"艦娘"(かんむす)たちアニメ的美少女が、露出度の高い制服を着ていたり戦闘でそれがボロボロになるからとか、そういうことでもないんですよね。そうではなくて、映像全体が、何かのたうつように終始官能的な印象。声の無い声が聞こえるというか。ベースの印象を形成しているのは、多分、独特の暗く彩色された海の色波の動きなんでしょうが。

そこにおいて艦娘たちの"肌"は、むしろ「覚醒」要因というか、"素肌"の清冽さで官能の暗い海にを点しているような、そういう印象。
まあ彼女たちの存在や奮闘ぶり自体が、"戦争状況"においてそのように機能している、"健気"要素であると、そうざっくりアナロジー出来なくもないですが。

・・・深海棲艦たちは、もっとストレートに暗く"官能的"ですけどね。

深海棲艦1.jpg深海棲艦2.jpg


特にそれまで無言無表情だった彼女(?)たちが、艦娘にやられて一瞬"恐怖"の表情を浮かべるところとかは、かなり"イケナイ"感じだと思います。(笑)
やってるのが"正義"側だというのがね、何とも。「残虐」感があるというか。

ただし作品全体の中では、そういうシーンは少し"切り離された"印象ですが。
分かり易い「二重構造」ではない。
それがまた、世界観の得体の知れなさというか"謎"感を与えて、そそるという。(官能をではなくて(笑))

今作ではその世界観についての"種明かし"がなされるわけですが、それ自体はまあ、そうなるだろうなというか、納得はするけど若干の予定調和感というか。少し気は抜けた感じ。
だから"ピーク"は、その直前の、"深海棲艦"化した「如月」が助けに来る場面ですかね。来るだろうなとは思ってたけど、それでもゾクゾクしました。"深海棲艦"特有の「無表情」も、狙い通り効いていたと思います。

その後は何か、"賢者モード"で見ていました。(笑)
ティッシュティッシュ。


追加の感想としては。
ご存知この『艦これ』という作品は、帝国海軍の実在の艦艇たちを美少女に擬人化した「艦娘」たちの活躍(?)を描く、広い(かなり広い(笑))意味の擬似戦記ものというか、ミリタリー趣味ものなわけですが。(Wiki)

僕もそういうものに特に詳しいわけではないですが、その"擬人化"の奇想天外かつ意外に忠実なディテールや、「作戦」展開やそれにまつわる議論・言葉遣いの妙な真剣味や「本格」感、あるいは彼女たち"帝国海軍"が展開している「南方」の風土感や施設のデザインなど、単にオタク趣味コレクター趣味とも、また"考証の正確性"とも少し次元の違う、独特の"入り込み"方"掴み"方を感じさせられて、それがまた僕が気が付くと真剣に見てしまう、そういう一因なわけですが。

「魂」を感じるというか。あるいは「深海」の存在を。わだつみの声が聞こえるというか。(笑)
それは方向としては、"戦争の悲惨さ"みたいなそういうタイプのものではなくて、基本的にはやはり"ミリタリー趣味"ではあるわけなんでしょうが、ただそれを突き抜けて、何かはっとさせるほど純粋に、素朴に、「自分たちの過去」への愛情、慈しみ、そうしたものを感じさせる。

例え本当にそうだとしても、"悲惨"や"間違い"という紋切型で固定して捨て置かれる、そのことへの哀れというか心残りというか。
そんなに「意図」的なものは感じないんですけどね、"作者"のことは知りませんが、何か「思想」があって描いているというよりも、もっと集合的な何かに"描かされている"ような、そんな印象を与える作品。

だからこそこれだけ(ゲームが)ヒットした、"艦娘"たちが愛された、というか。
その冠された艦艇たちの、「名」と共に。


やはり何というか、方向性としては逆に近いかも知れませんが、僕が最近今更国家神道」及び戦時体制について調べているように、日本人には知らなければいけない埋められなければいけない「過去」が、「空白」が、存在している、存在しているということを現代の日本人が心の底で感じていると、大げさに言えばそういう印象です。

それに導かれて『艦これ』も僕の"研究"もあり(笑)、僕は『艦これ』を愛していると、そうまとめておきます。(笑)



続いては『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅/3D版』

ファンタスティック・ビースト1.jpgファンタスティック・ビースト3.jpgファンタスティック・ビースト2.jpg


『シン・ゴジラ』『君の名は。』『この世界の片隅に』といくらでも選択肢がある中で、なぜこれを"もう一本"に選んだかというと・・・"3D"ですね。(笑)
上で言ったように、次いつ映画館なんか行くか分からないので、この機会を逃さずにとりあえず体験しておこうと。
次また7年後とかだったら、今度は"4D"になってるかも知れないですし。(ならんと思う)

まあハリポタはそもそも好きですし。信頼してますし。ハーマイオニーがいないという、不安はありましたが。(笑)
上の"代わり"のおねえさんは、一見いかにも色気の無い感じですが、それが逆説的な色気というか、"文化系こじらせ"ガールというか、それはそれで可愛げがあって、良かったです。
基本的にはでも、「正義感が強い」タイプですね、ハーマイオニーと同じく。それが作者の好みなんでしょう。(笑)

ま、いい意味で、大人版ハリポタです。シリーズが好きな人は、期待を大きく裏切られることは無いと思います。


さて問題の"3D"ですが。
予想以上でした。正直期待以上。

「建物」とか「文字」とか「CGモンスター」とか、そういう"仕掛け"の部分は生理的に驚きはしても、ああそうねというところではあるんですが。
「人間」「人物」が3次元で見えるというのは、2次元とはかなり質の違う経験に感じました。
当たり前ですが、"実在感"が全然違う。見終わってから早速、「AV 3D」で、検索かけてしまったくらい。(笑)
残念ながら、まだまだ一般化は遠そうですけど(笑)、ハード/ソフト両面で。
"ポルノ映画"なら本格的なのがあるらしいですけど、みんなで見るもんでもなあ(笑)。せいぜいデートで使うとかくらいしか。

それはともかくとして(笑)、でもほんとに結構、画期的かも知れないと思いました。
現行の「3D映画」がそのまま発展してそうなるかはともかくとして、いずれはとってかわるかもしれない、新たな"主流"になるかもしれないと、そう思わされました。
分かり易く言って、現在存在する"問題点""障害"が解消されれば、はっきり言って「2D映画が優る」点というのは特に思いつかないということです。2Dでも別にいいけど、3Dであるに越したことはないというか。まあ「固定電話」と「携帯電話」みたいなものというか。それくらい"必然的"な、技術革新に感じられました。
「モノクロ」と「カラー」なら、今でも「モノクロ」の方が美しいと感じる部分が僕はあったりしますが、「カラー」どうしなら、断然3Dの方がいいです。
まあ「映画館に出かける」という"体験"の、特別性という意味でもね。行くのが当たり前の人には、ピンと来ないかも知れませんが。

実際この先も、いい3D映画があったら見に行こうかなと、僕は思ってるところで。眼鏡も買ってしまったし。(笑)
VRゲームとかも、俄然興味出て来てしまったかなあ。自分でも意外ですが。


ま、繰り返しますが、映画としても良かったです。
やっぱりこの人(J・K・ローリング)は凄いですね。
「典型」「紋切型」を駆使しつつ、でも"様式美"に収まらない活力を、常に作品に与えている。
それは多分、それら「典型」の起源・おおもとについての、独特の/この人一流の理解・直観があるからだろうと思いますが。
"後発""模倣"だけど、"古く"はない。"オリジナル"に等しい「使用権」を、その手に握っている。"流派"の正当継承者なのかダライ・ラマ的な転生者なのか、理由はよく分かりませんが。(笑)

とにかく"全てが既に表現し尽くされている現代"という罠を、悠々とすり抜ける特権的な人だと思います。
ただ・・・タイトルはダサい気がします、今回(笑)。分かり難いしピンと来ない。
まあ小説ではなくて「脚本」として関わってるので、決めたのは別の人かも知れませんが。


今日はそういう話。(笑)
なお、3DAVの機材等持っている人がいたら、密かに連絡してくれても怒りませんよ?(笑)


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’16.11月のブログ拍手
2016年12月03日 (土) | 編集 |
まだ少しだけ時間がありますが、結局のところDAZNスカパーに下請け(?)はさせてくれないようですね。
困りましたねえ。
DAZN自体にも大いに不満や不安はありますが、それはそれとして我が家の回線状況がWi-Fiで、定額繋ぎ放題じゃないんですよね。うっかり興味本位(と少しの節約)でフレッツ光を解約しちゃったのが運の尽きで、戻そうと思ったらマンションのポートが一杯になっていて、戸建てタイプを新たに引かないと固定の回線に出来なくなっちゃったんですよ。金額がかなり違いますからねえ、工事費もかかるだろうし。不愉快だ。
仮にDAZNが食うパケットを、アニメ動画(笑)と同じくらいと仮定すると、ヴェルディ戦だけならぎりぎり速度制限かからないで今の契約で見られるかもしれない。でもジェフは無理ですねえ、そんなのやだなあ。それにそれこそアニメやバラエティの見逃したのとか、全然見られなくなっちゃうし、不自由なことこの上ない。

Wi-Fiでもっと容量の大きいのを探してみるか(あるのか?)、諦めて戸建てで引き直すか。
多分後者になりそうですけど、額はともかく不愉快だなあ。2年前の自分の浮気心を恨みます。帰って来てくれフレッツ光マンションタイプ俺が悪かったよ。
いっそDAZNにテロ攻撃を・・・(何を言っている?)
開幕までに、考えないと。一応(笑)注目の新監督たちも来ることだし。


1位 ゴールのようなスタート。/ロシア最終予選ホームサウジアラビア戦 (11/16) 12

2位 永井についての追記 (11/13) 11+1

3位 相馬の引退、永井の引退 (11/12) 9+1

4位 潮音と皓太と三竿 ~プレーの空間と時間 (11/8) 
4位 ウィリアム・P・ウッダード『天皇と神道 ~GHQの宗教政策』(序&第一章) (11/21) 7+1

6位 退任 & 新任? (11/23) 

7位 伊東紗冶子さん(’16) (11/19) 

8位 ウッダード『GHQの宗教政策』/第二章「人権指令」と「神道指令」 (11/23) 


永井と相馬の引退ネタが、ツイッターも含めて思いの外ウケてましたね。
永井に関してはヴェルディサポメインでしょうが、相馬については「日本人選手の海外移籍」一般についての、一種の"教訓"話として支持されたようです。
永井の二つ目については、なぜ一つ目より数字が上なのかなとちょっと驚きましたが、「実は一回もヴェルディの主力にはなっていない」という指摘は、結構盲点だったんでしょうか。
潮音以下の話は、正直もう少しウケるかと思ってました。(笑)
前にもそんなことありましたし、ちょっと僕の潮音評は、今のところ"入り込み"過ぎてる傾向があるようです。
実際には「潮音がどれだけ凄いか」ということを言いたいわけではなくて、「潮音がどうしてああいう風にプレー出来るのか」ということに興味があるんですよね。J2だと他の駄目な選手(笑)たちとのコントラストが分かり易いので、かえって勉強になるかなという。
サカマガの東京世代の有力選手評では、「特にボールを止める技術が圧倒的に上手い」と書かれていて、なるほどそういう差もあるかもと思いました。
「退任&新任?」は、ロティーナの就任発表が余りに早かったので、すぐ賞味期限切れになっちゃいましたね(笑)。直後のツイッターなりすまし事件は反応が遅れてしまいましたし、どうも僕とは相性が悪そうだ。(笑)

ウッダード本
出だしのインパクトはなかなかのようでした。
特に"ポツダム宣言の内容"というのは、盲点だったんじゃないですかね。多分誰も気にしたこと無かったでしょうから(笑)。後は関連して、GHQ/連合国による、「世界征服国家」日本という、"認定"の意外さの問題。
伊東紗冶子さんは、画像も含めてまあまあのウケか。画像ブログの拍手数を見ると、一般的(ブログ読者外)な人気は既にかなりあるようですね。まあ綺麗ですよ。新人ですが使用に耐えるレベルの画像は多くて、12月いっぱいは余裕でカバーしてくれそう。寒いけど。(笑)
ハリル氏も頑張って。(お座なり笑)


ああ、スカパーJリーグ中継。
ああ、フレッツ光マンションタイプ。
古き良き時代。(笑)


テーマ:ブログ日記
ジャンル:ブログ
今週のモーニング(’16.12.1)
2016年12月01日 (木) | 編集 |
mor161201.jpeg



チャンピオンシップ決勝第一戦は、お世辞抜きでいい試合でしたが、浦和の先制後はちょっと地力の差が出てしまった感じでしたね。今の浦和は、選手の能力は別にして、アーセナルよりもマンチェスターシティよりも、豊かな内実を持ったチームだと思います。このまま順当に優勝して欲しいと、個人的には思います。

ケンペス以下の事故の件は残念でした。
扱いは難しいですが、確かな能力と不思議な愛嬌を備えた選手でした。ご冥福を。


『疾風の勇人』

カツ丼はいいけど、おかわりするならご飯(お米)は残さず食べていただきたいと思いました。

『バンデット』

"現世"の階級がそのまま持ち込まれる感じは、近代の(ヨーロッパの)軍隊組織を思い出しました。
>延暦寺
"捕虜になっても士官は士官"というのは、なんか不条理な決まりですよね、談合臭いというか。
こだわらない日本軍の方が、民主的というか。(笑)

『アイアンバディ』

ロボットが軍事転用されるのは当たり前というか、最早「転用」という言葉が当てはまるのかというくらいの感じ。
軍事における"テクノロジー"(化)が「非人間的」だというのも、いつから始まったのかも分からない感じで、パッと思い付くのはやっぱり「鉄砲の発明」だろうし、あるいはその延長にある「第一次大戦」における大量殺戮・塹壕戦だろうと思う。
後は単純に人死にがが多いか少ないか、死に方が特別に苦しいかどうかの問題かな?
それよりもロボットや人工知能で(orそれに社会が対応出来なくて)人間の雇用・生活が脅かされたら、そっちの方がより根本的な問題だと思う。

『鳥葬のバベル』

うーん、ストーリー分かんない。
メリハリが無くて、全てが夢のようだ。(悪い意味で笑)

『グラゼニ』

こんな(情にほだされる)こと、あるのかな。(笑)
作者は基本"想像"だと『津田大介 日本にプラス』で言ってたけど、嘘くさすぎて逆に根拠が無いと書けない気がする。

『眼鏡橋華子』

今までで一番リアリティがあって良かった。多分女の人の話だからだと思う。
・・・と思って調べてみたら、やっぱり作者女性でした。(松本救助Wiki)

『インベスターZ』

説明回。

『カバチ』

"開業したい"とすっと言えるのはいい根性ですが、"弟子入り"させる方としてはライバル増やすだけじゃんという感じですが、年寄りだからいいのかな。(笑)

『CITY』

意外とエロくて良かった。
そっちに進むのもあり。(笑)
人が恥ずかしがる姿描くの上手いですしね。(笑)

『モーニングゼロ』

つまんない。前の人が良かった。
こういう何でもないの、モロにセンスが出ますよね。


テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
ウッダード『GHQの宗教政策』/第二章「人権指令」と「神道指令」
2016年11月28日 (月) | 編集 |
(序&第一章)より。


第二章 「人権指令」と「神道指令」

「人権指令」

信教の自由の原則を確立するために連合軍最高司令官がとった第一のステップは、「政治的、市民的、宗教的自由にたいする拘束の除去」と題された一九四五年一〇月四日の「人権指令」の発令であった。
それは日本政府にたいして、「信教の自由の制限を負荷または維持するすべての法律、布告、勅令、政令、規則の廃止および信仰を理由として特定の個人を有利、不利に取り扱う条項またはその適用の即時停止」を命じた。とりわけ戦争遂行のために宗教を効果的に統制し、動員するために用いられた「宗教団体法」および悪名高い「治安維持法」は、とくに廃止の対象として指定されていた。
(p.50)

「神道指令」(後述)は有名ですが、その前にもう一つあったんですね。
内容はどこを見てもだいたい上の通りです。
とりあえずおさらいとして、「宗教団体法」とは。(コトバンク)より。
 宗教法規の整備統一を図り,宗教団体の地位を明確とし,保護・監督を強化することで,国家の統制下に
 宗教団体を置くことを目的に1939年(昭和14)4月8日に公布され,翌40年4月1日から施行された法律。

「治安維持法」は言うまでもないかも知れませんが、一応。
 国体(皇室)や私有財産制を否定する運動を取り締まることを目的として制定された日本の法律。
 当初は、1925年に大正14年4月22日法律第46号として制定され、1941年に全部改正された。
 とくに共産主義革命運動の激化を懸念したものといわれているが、やがて宗教団体や、右翼活動、自由主義
 等、政府批判はすべて弾圧・粛清の対象となっていった。
(Wiki)

文部省の官吏たちは、「人権指令」の受領後、ただちに全力をあげてその命令の実行を開始した。関係法令の見直し、およびそのなかでの信教の自由を制限するものの洗い出しは、比較的容易であった。
(中略)
神道については本指令では言及されていなかったし、いまだ政府は、神社は宗教団体ではなく神社参拝は宗教行為ではないとする立場をとっていたから、神道にかんしては、なんらの行動もとられなかった。
(p.51)

まとめて何というか、非常に"フラット"に受け止められた様子が窺えると思います。
内容は言わば当然のものだった、つまり信教の自由も含めて本来は旧憲法下でも認められてしかるべきものだったので、法解釈的な困難は無く、ある意味官僚的に(笑)、粛々と遂行された。
下段についても含むところは無いというか、要は公式見解に従っただけであるし、この時点では神道のそういう位置づけに"問題"がある、"国家主義的"な偏向の可能性があるとは、実際のところほとんどの人は考えていなかったようです。

「宗教団体法」が廃止された後に、宗教団体が法人としてその法律上の地位を保全できるようにするための法案の起草は、かなりの難題だった。
民間情報教育局は、このために、代わりの法律や法令が必要だとは考えなかった。その見解によれば、それは民法で十分であって、法人たる宗教団体は、すべからく民法第三十四条によって法人になるべきだと提案した。
(p.51)

つまりアメリカでは実際に、民法に基づいてある程度一般的に宗教法人についても処理されていて、日本の(後の)「宗教法人法」のような専用の法律は無しでやっているということですね。日本でもそれでやろうとしたところ、宗教界はそれでは困るとここはかなり頑強に抵抗して、決着まで時間がかかったと、こういう話。
他の事では柔軟な著者(GHQ)も、"民法でいいのではないか"というのはぎりぎりまでこだわっていて、それはそれだけそれが当然だと思っていたからでしょうがそれゆえに少し記述が一方的で、この件に関しては宗教界との対立の実際はちょっと読んでいて分からなかったです。"対立した"ということしか書いていない。
一つの推測としては、前回も言ったようにアメリカでは基本的に宗教の社会的地位が高いので、一番問題となる宗教団体の税制上の優遇なども、さほど抵抗なく"付則"的なものの範囲内で実現出来る。日本の場合はそうもいかないので専用の法律で「これこれこういう理由で宗教活動は特殊だ」ということを明言しないとなかなか受け入れられない、宗教団体の"身分"が安定しないと、そんな事情があったりするのかなと思いますが。
特に根拠はありません。


「ビンセント放送」

国務省が日本での占領政策について説明する為に、NBCのラジオで質問に答えた放送のこと。"ビンセント"はその時のスポークスマンの名前。

ビンセント 神道にたいしては、それが個人としての日本人の宗教であるかぎり「占領軍」は干渉しません。
しかし、神道が日本政府によって指導されたり、政府による上からの強制の手段になっている場合には、それは廃止しなければなりません。国家神道を支援するために国民が課税されることはなくなるでしょうし、神道が学校教育のなかに位置づけられることもなくなるでしょう。国家宗教としての神道、すなわち国家神道は撤去されることになるでしょう。
(中略)
この面でのわれわれの政策は神道のみにとどまりません。どんな形をとるにしても、日本の軍国主義的および超国家主義的な思想は完全に抑制されることになるでしょう。
(p.54)

ほぼほぼ、アメリカ政府の立場を言い尽くしている感があります。何せ電波に乗ってますから、逃げも隠れも出来ませんしね。

それはともかく、

この放送は連合国軍最高司令官に向けた公式の政策にかんするステートメントではなく、アメリカ国民にたいして占領政策をわかりやすく説明するための広報活動にすぎなかった
(p.55)

とのことですが、いちいちこんなことを商業ラジオで一般国民に対して説明する機会を持つこと自体が、驚きに感じられます。"民主的"とかいうのもそうですけど、そもそも一般のアメリカ人は、そんなに日本の占領政策に関心があったんですかね(笑)。あるいは知識が。
いくら賠償金を分捕れるとかいう、話ではないわけですから。"シントウをどう扱うか"ですから(笑)。日本人と中国人の、神道と仏教の区別がついてたのかしらんとか思ったりもするわけですが、それとも当時のアメリカ人の民度、ないしは"敵"である日本についての宣伝・教育は、僕の想像を遥かに越えて進んでいたのか。

さてそれ自体としては明確なこのラジオ放送の性格には、実は微妙な面もあったようです。
つまり上にあるように"一般国民向け"のステートメントであったこの放送は、逆に言えば特に現地の総司令部(GHQ)に向けたメッセージではなかった(海を越えて聴かれるとは想定されていなかった)らしいんですが、同時に特段の相談も無しに行われたので、伝え聞いたGHQ側は政府国務省による遠回しな示唆ではないか圧力ではないかと、解釈に悩むところがあったとのこと。
基本GHQはかなり専権的に活動はしていたわけですが、当時の通信環境ではこんな感じのギャップ・時差は、ちょいちょいあったようです。
そしてそういう状況下でウッダードら現地スタッフが読解するに、国務省のステートメントとGHQの方針には、やや無視できない食い違いも見て取れたとのこと。
具体的にはこの部分。

第二点は、国家から分離されるべきものは神道のすべてではなく、彼が「国家神道」と名づけたものに限られていたということである。このことは、干渉の理由がかつて国家神道が日本の「超国家主義および軍国主義の普及」の一因になったことによるものであって、政教分離の原則にたいする理論的な関心によるものではなかったことを示している。
この点に関連して、ビンセント放送が、信教の自由にも政教の分離にも全然触れなかったことに注目すべきである。
(p.56)

つまりGHQが、はっきりと「信教の自由」と「政教分離」という"原則"の明示・適用を大きくテーマにしていたのに対して、国務省側はもっと実利的に、要は国家神道の影響力を消し去って日本を無害化出来れば良いと、そういう考えにとどまっていたと、ウッダードは言います。
・・・正直に言うと示された文面だけ眺めていても、僕にはそこまでは読めないんですけどね(笑)。恐らくは日々の本国とのやり取りの中で感じていたギャップを、あるいは他の根拠も併せた形で、ウッダード(たち)はこの放送を読み込んだということなんだろうと思いますが。
別な言い方をすると、あるいはまとめて状況を整理すると、本国の当然と言えば当然の、「いかに日本の占領統治をつつがなく進めるか」という関心を越える形で、「いかに日本をいい国にするか」という目標・理想を、現地GHQは抱いていた燃えていたということ。だから"原則"を大事にしたいわけで。
逆に理想主義的過ぎる、"左"過ぎる、理論的に先端過ぎるとも言われたりしますが。その後の「日本国憲法」の内容も含めて。
ただまあ読んでいて湧き上がってくるのは、素直に感謝の気持ち、ウッダードたちの情熱と誠意と忍耐強くバランスの良い知性に対する尊敬と感動の気持ちですね、前回もポロっと漏らしているように。(笑)
やはり、いい時にいい国のいい人たちに出会えたなあ日本はと、そう思ってしまうんですが。

たしかに戦争の終わりにいたるまで政府は神社を統制していたし、ある程度、神社参拝を強制していたが、こうしたやりかたも、神社神道を呼吸と同様に当然のものと受け止めていた数千万の日本人の宗教的な信仰に影響を与えることはできなかった
(p.56)

同じ項に書いてある、戦時中の日本の(神社)神道に対する理解ですが。
随分よく分かってるなあというか、分かってるからこそ、神道そのものを滅ぼすという施策は、最初から取る気が無かったんだろうなという。単に「国家との結びつき」や「国家神道の戦争責任」という、事実論的刑法論的な区分けにとどまらず、「国家神道」化しても損なわれていない、日本人の(広義の)神道・神社への信仰の、本質的なところ実際のところを、驚くほどよく理解している。
仮にもカソリックの宣教師だった人が。だったからかも知れませんが。いち「キリスト教」の教義・見解を越えて、"宗教"に真剣で敬虔な人だったんでしょうね。


神社の組織化

一九四五年の九月には、神社は、直面した危機を処理するために必要な組織を欠いていた。数十年にわたって、神社は政府機関によって管理され、その問題を処理してもらってきていた。
神職たちは自分たちの全国組織を持ってはいたが、神社の全国組織はできていなかった。
(中略)
一九四五年の秋から一九四六年の初めにかけて「神社本庁」という一つの組織を設立した。
(p.57-58)

「神社本庁」については、既に一回説明しているのでそちらを。
まあ要は国家神道制度の廃止で官の方にあった取りまとめ組織が無くなってしまったので、代わりに作った組織。ミニマムには。
"神社"にはないが"神職"の方にはあったというのは、戦前の「全国神職会」あたりを指しているんだと思います。ここらへんの神道界の細かい動き・変遷については、興味深いところもあるので後日まとめて紹介する予定です。
ちなみにこの"組織化"を、著者はかなり好意的なニュアンスで記述しています。「ちゃんと組織が出来て良かった」という感じで。ちょっと驚きというか、単に神道が好きなのかなと思わないでもないです。(笑)

彼らの考えの一つに、西欧諸国においては伊勢皇大神宮こそ「カミカゼ精神の根源」という世論が広がっていて、その処分は「占領の最重要課題の一つ」なのであろうというものがあった。
(p.58)

伊勢神宮へのこだわりは神道界の終始一貫したもので、かつ終始一貫、GHQ側はさほど重視していなくて温度差があります。要はいち宗教としての神道の"教義"の問題としか考えていないよう。そこへの不干渉という大方針については、前回説明した通り。
ただ「精神の根源」への攻撃への警戒心、あるいは西欧側の"警戒心"の存在の認識については、本質的には神道側は外してないように思います。"本能"的にというか。ただそれが、「伊勢神宮」をめぐってのものではなかっというだけで。
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今週のモーニング(’16.11.24)
2016年11月25日 (金) | 編集 |
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ロティーナ決まりっぽいですが、とりあえずスルーで。(笑)
続報を待つ!


『グラゼニ』

ファンに対してそういう気持ちになれたらその人はそれでいいと思いますけど、自発的に思わないと意味が無いですね。白々しいor紋切型の言葉を聞かされても、こっちも別に気分良くはならない。
それくらいだったらサッカー馬鹿でいてくれた方が、いっそ清々しい。
そもそもこっちが興味があるのも"サッカー"であって、"感謝されること"ではないわけです。
感謝に金払ってるわけではないというか。(笑)
例えばカズのファンサービスなんかは、"感謝"の気持ちで行ってるというよりも、プロフェッショナルとしての美学、"かっこいい俺"という自己像の為に行っている感じ。でもそれでいいと思います。
みんながみんな、巻にはなれないというか。(笑)

『バンデット』

"延暦寺"に"精神修養"という意味合いは全く無いのね。(笑)
純粋に「僧兵養成所」として、訓練に送り込まれたのか。(笑)

『カバチ』

ようやく社労士登場。
じゃあ行政書士取るのは、社労士の後なのかな?

『インベスターZ』

金持ち優遇を、しないのではなくて"公表する"というのも、面白いかもしれませんね。
だから頑張れよという。(笑)
平等ではないけど公正というか。(笑)

『アイアンバディ』

色々と広がって来ていますが、なんか危なげない。全パート面白いというか。

『会長島耕作』

相手が生物学的女だと分かってほっとしてるこの俺のヘテロぶり。(笑)
この"中国"は信用していいのか?
中国にも悪人じゃない人はいるのか?(笑)

『鳥葬のバベル』

淡々と(核心に)進むなあ。もう慣れるしかないのか。

『疾風の勇人』

"アメリカの自負心に付け込む"。(笑)
みんな、この漫画をトランプから隠せ!(笑)

『リーマンショック』

埋め草にしても、他に無かったのか。

『years』

すんごく地道に一つ一つ確かめながら書いた感じ。
説得力のある出来になってますが、多分あんまり扱える素材に幅の無い、不器用なタイプに見えます。
私小説タイプというか。


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退任 & 新任?
2016年11月23日 (水) | 編集 |
冨樫 剛一監督 退任のお知らせ (ヴェルディ公式)

東京ヴェルディではこの度、冨樫剛一監督が退任することとなりましたので、お知らせします。
(中略)
●冨樫剛一監督コメント
「この度、岐阜戦を最後に退任することになりました。
 2年3か月もの間、こんなに信頼できるスタッフ、選手と戦えたことを誇りに思います。
 また、どんな時にもサポーターの声が自分たちを後押ししてくれました。感謝しかありません。
 岐阜戦をヴェルディに関わるすべての人と全力で戦い、勝利を分かち合いましょう」

まあもう書き尽くしてるので、スルーしようかとも思ったんですけど。いいついでがあったので。
恐らくこれほど"弱い"マネジメントに出会うことは二度と無い、「極端に"弱い"マネジメントがチームに何をもたらすのか」を見聞するという貴重な体験をさせてくれたという意味では、感謝しています。
勿論(同程度に)"弱いマネジメント"という状態自体は時により発生するでしょうが、普通それは「チームの崩壊」を伴うものなので、伴わない状態でのそれを見るというのは、かなり珍しい経験ではなかったかと。
冨樫剛一という人のパーソナリティと、ヴェルディというクラブとの独特の絆のゆえに。
・・・"死んでないゾンビ"という、変わったものを見ることになった。

2年3か月。結構な長さですね。
"功"と"罪"で言えば・・・功2 : 罪8 くらいですかね。
"崩壊"はしなかったということを評価すれば、功を+0.5くらいしてもいいかも知れない。
とにかく年々の最終成績は別にしても、Jリーグ開幕以来、個人的には毎年何かしら、一瞬でも「チーム」としての面白みは見せてもらっていたと記憶しているヴェルディに、今年は全く面白い期間が無かった。本当に何も起きなかった。
結果としても勿論最低成績ですが、内容的にも最低のシーズンだったというのが、僕の正直な感想です。
それを率いていた/もたらした監督に、気休めで好意的なコメントをするというのも偽善が過ぎて逆に失礼でしょう。下部組織なら、というのも実際の(トップでの)若手への指導ぶりを見てしまった後では、希望的というより無責任な期待に感じます。

さようなら。とにかく今は、さようなら



東京V スペイン名将が新監督最有力!セルタなど指揮59歳ロティーナ氏 (スポニチ)

J2東京Vの来季新監督に、スペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏(59)が最有力候補に挙がっていることが22日、分かった。
(中略)
ロティーナ氏はセルタやエスパニョール、ラコルニャ、ビジャレアルなどスペインの名門クラブを指揮。強固な守備戦術が特長で、セルタ時代の03~04年シーズンには欧州CLで16強に導き、エスパニョール時代の05~06年シーズンにはスペイン国王杯で優勝を果たした。

こういう妙なニュースが突然飛び込んで来るから、シーズンオフは更新の予定が立て難いんだよな。(笑)
書きたいことがあれば先先書いておかないと、タイミングを逸してしまう。意外とオフの方が忙しい。
相変わらず妙にヴェルディに強いスポニチ
信じないけど。(笑)
いや、別に信じてもいいんだけど、裏切られるのが面倒なので、本当に就任するまでは信じないでおきます。
まあ信じたいとも、そもそも思ってないんですけどね。
もし本当の話だとすれば、「Youは何しに日本へ?」という感じです。

ヴェルディが根本的に戦術を変えて、その為の10年計画とかいうのでもなければ、およそ馬鹿げてるというか、いくらスペインで落ち目だからと言ってランク落とし過ぎだろう?という。逆に"地に足"ついてないぞ?という。
単純に、成功するとも思えないですし。Jで実績のあるブラジル人ならともかく、スペイン人がこんなおかしなマッチングの状況で、我慢して適応して成功するなんて、余りに成算の立たない賭け。真面目に考えての施策とはとても思えない。どうせ社長のいつもの見栄だろうと、馬鹿馬鹿しくて成功を願う気にもなれない。
派手なこと高望みをする前に、まず"サッカークラブ"としての「信用」を取り戻すことに、努めてもらいたい。そういう感覚があればですけど。
J1昇格を真顔で目標に掲げて正GKが柴崎なんて編成を放置したのは、GMがやる気が無いのか社長が聴く耳持たなかったのか。まさか(GMが)"分からない"とも思えないんですけど、事態の異常さを。

まあ、ネタでしょう。信じてますよ。まさかそんなわけの分からないお金の使い方。
突然大金持ちになったのでもなければ。
就任したら応援しますけど、就任するまでは応援しません。(笑)(就任を)

(ミゲル・アンヘル・ロティーナWiki)



[記録用]

J2第41節 東京V ●1-2○ C大阪 (味の素)
J2第42節 東京V ●2-4○ 岐阜 (長良川)

・何で今更3バック真面目にやってるんですかね。
"次期監督"の要請とか?(笑)
・だったら感心しますが。(笑)


テーマ:Jリーグ
ジャンル:スポーツ