ヴェルディ等サッカー、漫画、アイドル 他
ラウンジ・ミュージック/イージー・リスニングとブリットポップ(2)
2023年08月18日 (金) | 編集 |
(1)6/9か。
関連番組の確認や長期の夏バテによる体調不良で、気が付けば2か月以上経ってしまいました。

[前回の内容]

1960年代にジャンル化された「ラウンジ・ミュージック」(国際空港や高級ホテルのラウンジでかかっているような専用のインストゥルメンタル音楽)に代表される「イージー・リスニング」ミュージックの歴史とそのロック/ポップシーンにおける再評価、特に1990年代中頃にイギリスで隆盛を極めた"ブリットポップ"はかなりの部分「ラウンジ・ミュージック」を自ら及びロック自体の隠れた原点として意識していたという(当該番組の)主張。


では続きを。


改めてラウンジ・ミュージック/イージー・リスニングとは

ラウンジ・ミュージックとその母ジャンルとしてのイージー・リスニング。
欧米ではともかくここ日本では"ラウンジ・ミュージック"自体特に馴染みがある用語ではないと思うので、ここからはほぼ"イージー・リスニング"についての話として読んでもらった方がいいと思います。

改めて"イージー・リスニング"とはというと、番組が取り上げているのは主に3種類
1.ポール・モーリア『恋はみずいろ』等の世界的大ヒットでポピュラーになった、既存ポップ曲をオーケストラ的アレンジで"イージー・リスニング"なインストゥルメンタル曲化する手法によるもの。狭義のイージー・リスニング
2.映画音楽
3.ソフト・ロック/MOR ・・・カーペンターズ等


1。世代的に"イージー・リスニング"というワードと"ポール・モーリア"は分かち難く結びついて記憶されているんですが(笑)、そういう記名性はともかく手法としては、現在でも日々ひどく馴染みのあるものですね。別に"ラウンジ"まで行かなくても、各種店舗の"BGM"として。
特にコンビニでは、最近益々馴染みのある洋邦ロック/ポップのヒット曲クラシック曲がイージー・リスニング化されたものがガンガン流れて来る機会が増えている気がして、うわあとなるというかそんなんまでするかあと苦笑させられて困るというか。(笑)
2.はそのまま。特に映画本体と切り離された形で流される時に、"イージー"感は増すかも。
3.ロック史が主題なので"カーペンターズ"なんて名前が出て来てますが、日本的に言えば"歌謡曲"とか、ロック以前のポップスとか、そもそもの有象無象全部ひっくるめたカテゴリーとして捉えた方が、いいと思います。"親や大人が(も)聴くポップ・ミュージック"というか。

・・・と、だいたいこれで、イメージは掴めたと思いますが。


"ロックの原点としてのイージー・リスニング"という主張の意味

前回(1)では60年代ロックの所謂"進化"、具体的にはサウンドやアレンジの幅の広がり"イージー・リスニング"化として表現してあって驚きましたが(笑)、ビートルズや60年代"アート・ロック"やそれを母体とした70年代ハード・ロック&プログレ等が、"イージー・リスニング"であることを主眼としてサウンドの幅を広げたとは歴史的に見てどうしても思えないので、これはまあストリングスやオーケストラ的ビッグアレンジと言った音楽要素を文脈度外視(またはイージー・リスニング寄り)で純粋抽出した時の、意外性を狙った一つの言い方でしかないかなと。

そうではなくでは(イージー・リスニングの)何が僕にも刺さるような意味で「原点」である(可能性がある)のかというと。
それは簡単に言うと、個々のミュージシャンの、「音楽体験」の問題。原体験というか。
更に言えば、それらの"盲点"の。

つまりあるミュージシャンが自分の音楽性の背景や原点について語る時、たいていは自分が少年時代に熱中したアイドルや特別な出会い方をしたインフルエンサー(?)や、自分なりの研究で改めて認識したレジェンドやクラシックの尊敬すべき点について語る訳です。
あるいはロック全体で言えば、職業作曲家による白人ポップスの箱庭的世界に飽き足らずに目を向けた、黒人ブルースのエモーションやジャズの演奏テクニックや、あるいはクラシックの複雑な曲構造や、時には白人音楽全体のオリジンとしての広義のフォーク・ミュージックや、そうしたものの"影響"が語られる訳です。
それらはそれぞれに嘘ではない訳ですが、ただ共通して言えるのは、いずれも彼らがある年齢になって音楽的に"物心"ついて後に、特定の問題意識と共に"あえて"聴いた音楽だということ。

でも当たり前過ぎてあえて言うのもあれな感じですけど、子供が意識しての自分の選択でor自分のお金で(笑)音楽を聴くようになる聴けるようになるまではには、生まれてから結構な時間が必要な訳です。そしてそれまでの間にも日々大量の音楽を、それと意識せずに聴き続けている聴き重ねている。親の好み(笑)や最大公約数的なチャートミュージックや、"子供の夢"としてはたいてい音楽より早いかもしれない"映画"の、あるいはアニメ等の子供番組の印象的な挿入/背景音楽や、それこそコンビニですが街中で流れるBGMの類や。
中には特別に"音楽"的な環境に生まれ育つ子供もいるでしょうが、ほとんどの子供にとってはそれらあえて"名前"を挙げたりは余りしないタイプの"音楽"の影響こそが、長じての推しバンドなどよりも時間的には先行している訳です。

勿論聴いたもの全てが同じように影響を与える訳ではないですし、繰り返しになりますが当たり前の事実過ぎて逆に屁理屈みたいに聴こえるかも知れませんが、つい最近も(「ミュージック・グラフィティTV」の兄弟チャンネル)ミュージック・エア『偉大なるソングライターたち』というシリーズで、"ザ・ヴァーヴ"というブリットポップの一角も担っていたらしい'90年代の有名バンドのリーダーが、自分で音楽を聴き始める前に親などから受けて"しまった"音楽的影響について割と苦々しく(笑)語っていたりしているのを見たので、当時のイギリスのミュージシャン/若者の間でそうした問題意識、そうした"陰の"原体験的なものへの注目が実際あったんだろうことはうかがえると思います。

デーモン・アルバーンは、戦前のミュージック・ホールの音楽やジョン・バリーなどの映画音楽などに、自分の原点を見出した。ディヴァイン・コメディはオーケストラを配したポップスやマイケル・ケインが主演した映画の音楽に、ルーツを見出した。

(1)より

ここらへんは、もう少しポジティブなニュアンスですけどね。デーモン(ブリットポップの代表バンド"Blur"のリーダー)もディヴァイン・コメディの人(Neil Hannon)もかなり音楽的な育ち方をしているようなので、そこらへんで違いが出るのかも。

・・・ここらで一回まとめると、イージー・リスニングが"ロックの"原点であるとはさすがにストレートには言えないと思いますが、ただロック・"ミュージシャン"の原点として、原体験の物理的に大きな一部として、イージー・リスニング的な音楽が存在するだろうことは、それ自体は明らかと言えば明らかな訳ですね。
言われてみれば、ですが。そんなところまで、普通は目配りしませんが。
それがまあ、"ロックの原点としてのイージー・リスニング"(の可能性)の、とりあえずの意味。


ブリットポップがイージー・リスニングを"原点"として認めることの意味 ~ロックを"諦めて"しまったロック?

以上、番組の論旨を僕なりに頑張って代弁してみましたが、一応筋は通っていてもどうも釈然としないというのが、大多数の人の感想ではないかと思います。(笑)
だってロックですからね。むしろ"イージー"に"リスニング"されないような音を出すのが大目標みたいなところがある(笑)ジャンルなのに、その原点がイージー・リスニングだなんて、論理的可能性としてもそんな馬鹿なという感じ。あるいは所謂イージー・リスニングであろうとなかろうと、親世代や世間が(垂れ)流す音楽への不満や反抗を契機にそれとは違う音を出すというのが、ロックやそれ以降の若者世代発のポップ・ミュージックの、基本的な姿勢の筈。

前者はある程度"趣味"の問題かもしれませんが後者は多分重要で、どんなに広義に影響を受けてはいても、ロック的ポップ・ミュージックがそう簡単に(ここで言うところの)"イージー・リスニング"を原点とは認められない構造的理由だと思います。
反抗云々は置いておくとしても(笑)、ある程度以上意識的に選択した影響源を組み上げて"あるべき"だと思う音楽の姿を意思的にシーンにぶつけるというのが、ロック的ポップミュージックのほとんど有史以来やり続けて来たことで、上ではブルースやジャズやクラシック(やフォーク)という"影響"源を挙げましたが、その後もソウルやレゲエやアフリカ音楽や、あるいは電子音楽/楽器やダンス/クラブミュージックなど様々に影響源を刷新しつつも、そういう意味でのアプローチは大きく変わりは無かったと思います。

今回"イージー・リスニング"として総称されている音楽要素のどれかを、改めて解釈して"影響"源としてロック的ポップ・ミュージックに組み込むこと自体は可能ですし実際にやっている人もシーンを見渡せばそれなりにいると思いますが、そうした意識的作業抜きの"イージー・リスニング"というのはやはり何というか、同じ「音楽」という名前の元にはあっても枠外要素というか、影響と言っても影響"以前"の影響というか。スタート地点にも立っていない。選択肢として土俵に乗っていない。担ってる人たちだって、ロック・シーンに影響を与えたり音楽性を競ったりすることなんて、基本的には考えもしていない筈。それぞれ別世界の出来事。

だから番組(の筆者)が言うようにブリットポップが自分たちの影響源として、イージー・リスニングという雑多な日常的自然的"音楽"を名指ししているのならば、それは結構本当に新しい、単に最新流行ということではなく、ロックの枠組みを"後ろ"方向に(笑)広げたというかスタートラインを思い切り引き"下げた"というか、そういうインパクトはあると思います。少なくとも僕は、読んでいてゲッと思いました。そんなところまで問題にしないといけないの?そんなものと競争しないといけないの?その発想は無かったわあ。
発想は無かったけど、それは新たな次元が開けるワクワク感というよりも(笑)、ぶっちゃけ過ぎてそもそもの枠組みの存立自体が危うくなるような不安感。

ある意味ロック(的ポップ・ミュージック)の"敗北宣言"みたいにも見えるんですよね。"特別"や"非日常"や"新しさ"を追求して来た売り物にして来た音楽文化が、匿名的な職人的"音楽"の、正直ではあるけれど安易でもある通俗/日常そのものの"気持ち良さ"にわざわざ道を空けてしまっている。音楽なんてそれだけのものだと、言ってしまっている感じ。
"言って"いるのが職人側でも業界側でもなく、"新進気鋭"の筈の若手(ブリットポップ)ミュージシャンたちなだけにね。「わざわざ」感は強いですね。極端に言えば、もう"若者の"音楽や"新しい"音楽自体要らないと。
パンクのスローガンが「ロックは死んだ」だとすれば、ブリットポップのそれは、「ロックは溶けた」?(笑)

まああくまでこの番組の論ではということで、ブリットポップをずばりこういう文脈で語っているものは、文章でもドキュメンタリーでも他に見たことが無いので、そこら辺は注意して欲しいですけど。ただブリットポップ系ミュージシャンたちがラウンジパーティー("ブロウ・アップ")に足繫く通っていたなどというくだりは満更嘘とも思えないですし、むしろ"他の"論の方が研究不足である可能性の方が高いと思います。いつもいつも"イギリス独自のセンス"というだけの説明じゃね。
こうしたブリットポップが立脚しているらしい"非ロック的"なスタンスが純音楽的には何を意味しているのか、それはより広い歴史的視野の中ではどういうことである可能性があるのかみたいな話は、また次回にしたいと思います。既に論理構成の難航が頭の中で予感ビンビンなので(笑)、一遍にやるのは気力的に厳しい。


(余談)ヒップホップ/サンプリング・ミュージックの場合

番組中でこういう話があった訳ではなくて、純粋に僕の連想。

こうした"影響"の選別が問題になる時に、"サンプリング"という形で正に「影響」を引用することが重要な表現手段になっているヒップホップの場合はどうなんだろうと、ついでに考える人もいると思います。
結論的に言うと、そこらへんは意外と自由というか、融通が利くジャンルなのではないかなと。
つまり影響を"スタイル"としていちいち昇華してぶつけなくてはならない(という言い方も変ですけど(笑))ロック等に対して、そういう部分はそういう部分として別にあるかもしれませんが、とりあえずサンプリングという形で影響を直接引用出来る形態の音楽の場合は、重大な影響は重大なように軽い影響は軽い影響のように(笑)、サンプリングの仕方自体で無理なく濃淡が出せるので、逆にどんなソースもどんと来いで、ロックや他の一般ブラックミュージック程そこらへん神経質になる必要は無いのではないかなと。

上で出て来た『偉大なるソングライターたち』シリーズには、伝説的ヒップホップ・グループ"パブリック・エナミー"のリーダーのチャックD編なんかもあるんですが、その中でチャックDが影響を受けた音楽、子供の頃聴いていた音楽として、様々な黒人音楽と共に「アイアン・メイデン」(イギリスのヘヴィ・メタルバンド)や「ピーター・ポール&マリー」(アメリカのフォーク・グループ)の名前を、それもごくすらすらという感じで挙げていて、意外の念に打たれると共に随分自由だなあと感じました。

Chuck_D

なかなかヒップホップ以外のジャンルの黒人ミュージシャンには、挙げづらい名前なんじゃないかと思いますね。基本的に音楽においては"黒人が上、白人が下"というのが彼らのスタンスですし、マイケル・ジャクソンのビートルズ好きくらいなら例外×例外みたいな感じで誰も特に文句は言わないでしょうが(笑)、メイデンやPPMは到底そんな"公認"の名前ではないですし、それぞれに「白人音楽」の極みみたいな音だと思いますし、うっかり口に出すと馬鹿にされるか裏切り者扱いでもされかねないような名前かと。
ただヒップホップなら、あらゆる音楽資源は基本的に平等に"利用"対象ですし、仮に引用(サンプリング)した時は上でも言ったようにその引用の仕方で、直に自分のスタンスの説明が出来ますし、色々垣根は低いのではないかなあと。
まあ話してるのを見てると、チャックD個人も、凄くオープンマインドな人には見えましたが。
ちなみにパブリック・エナミーの音を聴いていて、"アイアン・メイデン"を感じることは特に無いですが(笑)、"フォーク"を感じることは実はあります。何か独特の繊細さが。白人的というか。攻撃的黒人的な音の中に。("政治性"とかは・・・どうなんでしょうね。アメリカン・フォーク得意のそれと、関係があるのか無いのか)


そんなこんな。
一応続きも書く予定。(笑)


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’23.7月期の地上波アニメ
2023年08月10日 (木) | 編集 |
新作

自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う (Wiki)

原作 - 昼熊
監督 - 秋田谷典昭
副監督 - 高橋雅之
シリーズ構成 - 髙橋龍也

異世界転生もの。
じ、自動販売機に転生?飲みの席の冗談かな?という感じですが、なかなかどうして上手く出来ていて、気が付くとレギュラー視聴化。(笑)
無生物なのでほっといても死にはしませんが、ポイントを消費してパラメータの増強や商品の入れ替えなどを行うことが出来て、そのポイントの確保の為に商品を"購入"してもらうこと(異世界の貨幣)が必要という。"防御力強化"や"結界"を張るなどという付加的な行動もとることは出来ますが、基本的には(元の)現実に実在していた商品の供給や販売機への変身が、主人公の出来ること。商品に使われている科学技術自体は"チート"要素ですが、そういう前提の縛りは結構きつめ。
絶妙だなと思ったのはコミュニケーション能力の設定で、最初分からなかった異世界言語は理解出来るようにすぐなったので、次は喋れるようになるんだろうと思ったら、喋れるのは「いらっしゃいませ」「残念」(くじつき販売機の"外れ")「ありがとうございました」などの"自動販売機用語"だけで、それを解釈してもらうことで意思疎通するその過程が、限定されているがゆえに逆に凄く相互のコミュニケーション意思の働きが見えていいし、ある種文化人類学的とも言える「異文化コミュニケーション」としての妙な真実味すら感じさせます。・・・もどかしさがちょうどいいというか。(笑)
それにしても作家と担当の打合せでの冗談が実現してしまった的印象はどうしても拭えませんが(笑)、少ない行動の選択肢でよく話を展開するよなと感心しながら見ています。「ネットスーパーもの」(『とんでもスキルで異世界放浪メシ』)もそんな馬鹿な設定あるかとびっくりはしましたが、あれは蓋を開けてみればひたすら調子がいいだけの"チートスキル"ものだったのに対して、こっちはむしろ不自由の方が多いんじゃないかというか、全く羨ましくない異世界転生で。(笑)
でも楽しそうで。(笑)
原作は所謂"なろう系"の小説。相場がよく分かりませんが作品歴を見ると新人ではなく、それなりに実績はある位置の人のようです。
監督はサンライズのエース的な人。の割になかなかWikiが出来ませんね。
『失格紋の最強賢者』『アクティヴレイド』『城下町のダンデライオン』『バクマン。』シリーズなどが印象に残っているところか。
副監督はただの助手のようなのでスルーして、シリーズ構成は『アイドルマスター シンデレラガールズ』『エロマンガ先生』『刀使ノ巫女』『ラーメン大好き小泉さん』などの人。


アンデッドガール・マーダーファルス (Wiki)

原作 - 青崎有吾
監督 - 畠山守(小俣真一)
シリーズ構成 - 高木登

19世紀末/明治ご一新政策下の日本を舞台にした和風妖怪ロマン・・・かと思ったら一転ヨーロッパへ飛んでホームズやらルパンやら、あるいは吸血鬼等の現地の妖怪やそれを付け狙う勢力やらが入り乱れてのワールドワイドオールスター奇譚的なものへと展開して行きました。
こういう風に"ブランド"化されたスターキャラクターや吸血鬼が出て来ると、どうしても"華麗"で"耽美"ででもかっこつけの方にエネルギー使っちゃって中身が薄いみたいなものになりがちなんですが、この作品の場合はそもそもの"日本編"主人公、半人半妖の"鬼殺し"落語家、不死身だけど訳あって今は首だけで生きている妖怪名探偵、その忠実だけど狂暴なメイドの3人組のキャラが十分に強いので、あくまで"彼ら"の物語としてサブキャラたちの"ジャンルもの"引力に負けることにはなっていません。
・・・逆にやっぱり、何で日本編をじっくりやらなかったんだろう、欧州オールスター編はその後でいいじゃないかと思ってしまうんですが、ひょっとして原作の大幅な改編でもされているのか。
日本編をやるとすれば"鬼殺し"が駆り出されていたご一新政策の妖怪大弾圧の矛盾と残酷がメインになるだろうと思いますが、その場合でも"鬼殺し"のひねくれ方と覚悟の深さの尋常でなさが、"残酷"の露悪の醜さに溺れない強度を物語に与えていただろうなと想像出来ます。基本的に信頼感のある作品で、展開に多少首をひねるところはあっても一つ一つのエピソードは十分以上に面白いです。今後本格化する"ホームズ""ルパン"等たちとの関わりが、それを倍加させるのか変質させるのか、楽しみに待っているという、今はそういう進行具合。
原作者は"本格"推理がメインの人のようですが、その中でもこのシリーズはラノベ寄りと分類されるものになるのではないかなと想像。
監督は『かぐや様は告らせたい』シリーズ、『昭和元禄落語心中』シリーズ、『ローゼンメイデン』の人。2013年に既にローゼンメイデンなんて人気作をやってた割には、監督作が少ない気がする。"シリーズ"ばかりだからかな。
構成は言わずと知れた超売れっ子の人。『デュラララ!!』『黒子のバスケ』『ゴールデンカムイ』『虚構推理』の各シリーズなど。



続編

もののがたり 第二章 (Wiki)

原作 - オニグンソウ
監督 - 木村隆一
助監督 - 大川貴大
シリーズ構成 - 大知慶一郎

メインスタッフは第一章と全く同じ。
兵馬とぼたんの純情ぶりが度を過ぎていて、"日常"パートはまあまあだるいです。(笑)
でもバトルシーンの迫力と気味の悪さ、その裏腹の情緒あふれる流麗な美しさは健在。
ストーリー展開もまあまあダークで、どんなに馴染んで来ても「つくもがみ」たちの秘めたはしっかり感じられますし、現在主人公たちが陥っているつくもがみ側人間側両方の要因によるピンチの仕掛けも、実に底意地悪く仕組まれている感じでいいです。(笑)
逆に日常パートとか、本当は描きたくないというか本当に苦手な人なんだろうなという感も。


ホリミヤ -piece- (Wiki)

原作 - HERO萩原ダイスケ
監督 - 石浜真史
シリーズ構成 - 吉岡たかを

2021年1月期に1stシリーズ『ホリミヤ』がやったようなんですが、そっちは特に印象も記憶も無いです。
その続編兼アウトストーリーみたいな感じらしいのがこれですが、タイトルが"2"とかになってなかった分、それと知らずに見てしまって、でも結果面白かった見て良かったという、そういう作品。(笑)
アニメ化スタッフ自体は同じらしいので、何が僕の印象を分けたのか。
原作は『堀さんと宮村くん』というタイトルのウェブコミック。掲載サイト(「読解アヘン」)は作者(HERO氏)自身のものとのこと。これがデビュー作ですが、その後も自サイトやtwitter上でインデペンデントな感じで作品を発表している人のよう。
監督は原画マンとして活躍していた/ている人のようで、監督としての過去作は『新世界より』『PERSONA5』と(前作)『ホリミヤ』のみ。
構成は結構古い人のようで、過去作は懐かしや『一騎当千』や『セキレイ』『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』『四月は君の嘘』など。
続編だと知らずに見始めた続編(笑)で、なかなか設定が呑み込めなかったんですが、同性愛的感情や主人公の(どうやら)隠しタトゥーなど、マイノリティ/ダイバーシティ的なテーマ/要素がちらちらあちこちに見られはするんですが、そのどれもそんなに深刻に追求はしていなくて、気にならないというか"不真面目"な分かえって受け入れ易いというか。現実のマイノリティ問題にも、こういう部分が実は必要なのではないかなどと思ったり思わなかったり。"多様性"も"相対性"も、本来むしろ「緩さ」が本質な筈で、別にモラルではないんですよね。AでもいいしBでもいいという話で。
そこらへんをなんか本能的に分かってるような気がする作者による、基本的にはのんびり&ちょい奇妙なハイスクールライフもの。(のよう)
面白かったので、オリジナルシリーズも機会があったら見返してみようかなと。


呪術廻戦(第2期) (Wiki)

原作 - 芥見下々
監督 - 御所園翔太
シリーズ構成 - 瀬古浩司

どっぷりその中で育った人には伝わり難いかも知れませんが、僕は漫画で育った子供でもジャンプ読者でもなかった(マジに本誌は読んだこと無い(笑))ので、少年漫画のお約束には余り優しくないというかどんなにそれ自体が天才的に優れていても、バトルデザインが優れている・バトルパートが面白いだけの(多くの少年/ジャンプ系)漫画には、そんなに感動しない・熱中出来ないんですよね。例えば(今年見直して初見の低評価を反省した)『鬼滅の刃』とかも、本当に面白い・どきどきするのはやはり最初ということでテーマ性が濃厚な『立志編』で、その後の『無限列車編』『遊郭編』『刀鍛冶の里編』は、実際バトルの発想の見事さに感嘆することしばしばではありましたけど、(『立志編』と)比べると要は"バトルのアイデア勝負を延々している"だけの作品だなと、同時に思いながら見ているところも少しありました。
そこらへんは例えば『ハンターハンター』や『進撃の巨人』のような、大小さまざまなテーマ的感動/考察要素があちこちにちりばめられ、片時も"今何の為に何をしているのか"を忘れさせない作品とは、ちょっと次元が異なるように思います。
大人気の『呪術廻戦』も、根本の知性の良質さは感じつつも、1stシリーズや2nd序盤は正直『鬼滅』と同類な感じで見ていたんですが、五条悟と夏油傑の過去エピソードを経ての最新29話「玉折」で、なんかいきなり面白くなったなと感じました。初めて本当に興味を持ったというか。
夏油傑の「守られるだけの非術者は全員死んでいい」という極論自体は過激ではあっても少年漫画系ストーリーの中ではまあまあ無くはない"悪役のエリート主義"な訳ですが、その理由が(呪いに対処するのではなく)「呪い自体を根絶する為/生まれないようにする為」で、その背景的構造として「非術者の非術者ゆえの自分の負の感情のコントロールの甘さ」(一方で術者はそのスキルの一環としてそれをかなりの程度コントロール出来る)が呪いを生む根源だという(それ自体は)"事実"があるという話には、どきっとしました。
だから非術者を皆殺しにするというのは無茶なようで筋は通っていますし、作者が(最初からなのか途中からなのかは分かりませんが)例えばこの作品では"呪い"を生むとされているような、「人間の負の感情」(の暴走)という問題を、真剣に考えている(憂えている?)ことも伝わって来ました。そしてこれはもう、十分過ぎる程の"テーマ"だと思います。これをめぐって今後この作品が展開されて行くなら、是非とも期待して見て行きたいなという感じです。
ひょっとしたらぼんやり見ていた1stとかにも、そんな話が出ていたのかも知れないですけどね、少なくとも僕には届いてなかった。
・・・あえて言うと、内容的にはある意味伝統宗教の「心を平静に」とか「悪念を絶つ」とかと、変わらないと言えば変わらない訳ですけどね(笑)。だから"全員"悟りを開けと。解脱しろと。(笑)
それをどう「呪術」の話として「現代」の話として展開するか、そこから意外な視野でも見つけ出して来るか、そこらへんに期待という感じですが。
なおアニメスタッフ的には、監督だけ1stと替わっています。1stやチェンソーマンの演出などを経て、これが初監督の人のよう。


以上です。
数的には少ないですね。


’23年上半期のブログ拍手
2023年07月31日 (月) | 編集 |
完全に忘れていた定例記事。(笑)
慌ててぎりぎり7月中に。

[記事分類]
 ヴェルディ系
 海外サッカー
 "女子"系
 漫画・アニメ
 その他


1位 始まっちゃった2023シーズン(2/21) 12

2位 "エコロジカル"メモ(1/18) 10
2位 アウトプットに悩んでは別にいないけど書いた (タイトル思いつかず)(3/16) 10
2位 BBC『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』雑感(3/22) 10
2位 22-23ペップ・シティについてのいくつかの書き残し(6/14) 10

6位 女子春高バレー2023まとめ(1/11) 
6位 Mリーグ2022-23反省会 ~僕を裏切っていった女たち(5/24) 

8位 ’04.8月後半~12月のみどりのろうごく(6/22) 

9位 今週のモーニング(’23.1.4) & 今月のgood!アフタヌーン(’23.1月) 他(1/7) 
9位 今週のモーニング(’23.4.13) & シリーズ終了のお知らせ(?)(4/15) 
9位 ’03.6月&7月のみどりのろうごく (オジー途中就任~1stステージ終了まで)(4/19) 
9位 ’04.5月~8月前半のみどりのろうごく(5/31) 

13位 ’22年下半期のブログ拍手(1/2) 
13位 今週のモーニング(’23.1.26) & 今月のアフタヌーン(’23.1月) 他(1/28) 
13位 ’03.8月&9月のみどりのろうごく (2ndステージ開幕しばらく)(4/21) 
13位 『富野由悠季の暗号』より ~「絵」と「演出」(「アニメ」と「実写」)(5/11) 
13位 ’04.1月~4月のみどりのろうごく(5/16) 
13位 松嶋えいみさん(’23)(5/20) 
13位 ラウンジ・ミュージック/イージー・リスニングとブリットポップ(1)(6/9) 


今季の開幕戦の内容を踏まえての、城福ヴェルディの4-4-2/4-3-3問題とその背後の江尻強化部の意図の考察、ついでに過去のチームでの城福さんの発言などを拾ったリサーチ記事が1位。普段は割と糸の切れた風船のように漂っていますが、時々主にネガティブ事象についてヴェルディサポのマジョリティと関心が一致して、その都度少し驚く(笑)謎ヴェルディ者な僕。結局4-3-3にする必然性問題の解答は得られないまま、でもなんだかんだ自動昇格順位近くには常にいる"立派"な成績をキープしている今季の城福ヴェルディ。ただ・・・手応えは無いんですよね、正直。未だに。色々な「可能性」は見えるけどそれ以上にはならないという意味では実は前堀監督のチームと変わらないと言えば変わらない気がしますが、ただ監督の地力がだんちなのでそれがそのまま成績になってるだけ感。(あと宮原)
「みどりのろうごく」シリーズは結果安定はしていますが、その中での微妙なウケの差が何に由来しているのか、あんまり本人分かってないことが多い(笑)。これ面白いなあと思って取り上げてることが、全然なこともよくある。結果安定はしているんですが。(笑)

『"エコロジカル"メモ』はそこそこの外部(twitter)ウケとそこそこの内部(blog)ウケの合算という感じの、珍しい感触でした。たいていどっちかなんですよね。
『22-23ペップ・シティについてのいくつかの書き残し』は完全に外部ウケ。主要インフルエンサーの助け抜きで過去最高の拡散/いいねを獲得した記事でしたが、ブログ拍手的には普通の数字。相変わらずここの固定読者はシティに関心が無いらしい(笑)。まあ僕もあくまで「自分の」チームであるという前提あっての関心なので、気持ちは十分に分かりますが。

それにしても、ただの自分語り記事(『アウトプットに悩んでは別にいないけど書いた』)と同点とは(笑)。BBCドキュメンタリーの解説記事と同点とは。
後者は初速はそこまで無かった記憶なので、その後ジャニーズ性的搾取問題が大きくなってから、改めて読んでくれた外部読者の票が加わってるのかなと何となく。

春高バレーMリーグ(女流)記事への反応の多さは、素直にとても嬉しいです。
春高バレーは大会分析部分も"アイドル探し"部分も(笑)、満遍なく関心を惹けた感触。Mリーグ記事は、多分"反省"記事である、僕が偉そうにしないのが、今までになくウケた理由かなと(笑)。あと勿論、Mリーグ自体の人気大上昇も。

さらば「今週のモーニング」シリーズ、それによってシンプルに漫画についてコメントする機会は減ってしまっていますが、特に今夏の暑さ負けの中、一週間に一回何か書けばいいやというスケジュール的余裕は、狙い通り作れたかなと。
富野由悠季記事はもうちょっと反応あっても良かったのになあという感想。内容の賛否よりも、多分僕がその内容に対する自説の展開を最低限しかしなかったのが、インパクトを薄くしたのかなあという印象。自分の書いたものを読んでみての感想というか。なるべく番組内容に直接基づいてと気を遣った結果なんですが、多分あんまり僕の資質に合ってない(笑)。勝手言ってなんぼというか。臆断してなんぼというか。(笑)


予告したまま/前篇を書いたまま書いてない記事も複数ありますし、下半期もなるべく頑張ります。
・・・海外ドラマ見過ぎないようにして。(笑)


テーマ:ブログ日記
ジャンル:ブログ
菊地姫奈(ひな)さん(’23)
2023年07月27日 (木) | 編集 |




菊地姫奈(ひな)さん。
2020年ミスマガジン受賞時のおお来たなという感じからすると、その後しばらく見かけなくて消えたかなとか思ってたんですが、最近はまた出まくってますね。
受賞当時16歳ということで、学業の方を優先してたんでしょうか。その後大学にも進学してますし。


この春から女子大生になった菊地姫奈が水着で週プレ登場!「早起きで大学に行くのがまだつらいです(笑)」(2023.4.23)

菊地 完全に作り込んだ感じで、ガーリーな甘いグラビアもやってみたい。私に似合うかなぁ。

なんかこう、基本醒めてる印象の子。喋り方というか。


僕的には、パッと見デビュー当時と比べて特にメジャー感が出て来たとか一皮むけた的な印象は無いんですが、とにかく売れてますね。
こういうグラドル的な人の情報を検索していて、「ファンクラブ」のサイトなんてものが出て来たのは初めてかも。(笑)

 菊地姫奈のファンクラブ(おやどりの会)

いきなり"料金"(基本/月500円、オプション/月2000円)の話になってますが、公式ということなのかな。Wikiにも事務所のページにも、特に載ってはいませんが。何すんだろう、ファンクラブって。それくらいしか繋がりを持てなかった時代ならともかく。"会報"とか届くのかな。(笑)


上京したての“令和のグラビアクイーン”菊地姫奈、羽があったら「都会の夜景見たい」(2023.2.8)

飛びたい地域を問われて「茨城のけっこう田舎から最近上京してきた。都会の夜景とか見たいです」と話した。


“現役最強グラビアヒロイン”菊地姫奈、カメラマンとスタッフが大絶賛した最新撮り下ろし(2023.6.25)

飛ぶ鳥を落とす勢いでグラビア界を席巻している菊地。最新グラビアは彼女の魅力に深く迫るため、シンプルなスタジオで撮り下ろし。抜群のプロポーションと表現力に、カメラマンとスタッフが撮影中に大絶賛するほどの仕上がりとなった。


「令和のグラビアクイーン」「現役最強」と、煽り文句がいちいち仰々しい。(笑)
繰り返しますが僕の印象としては本人の言にもあるように、「田舎の子」感がまだまだ強い。

"茨城"というと高宮まりさんや磯山さやかさんが思い浮かびますが、結構劣等感強めというか「田舎」の子である自分というのを淡々と受け止めて、余り否定しないタイプが多いという印象。
上で"醒めてる"と言ったのも、多分そっち系ですね。理性的に割り切ってるというよりも。
千葉のコは無邪気で可愛くて、茨城のコは素朴で"可愛げ"があるという、何となくの総体的印象。
僕の身近な"田舎"(笑)。他の近隣県には、特に無いかな。
遠くで良ければ北海道と沖縄(出身のコ)には、ああそういうことかみたいになる瞬間はちょいちょいありますね。だから大らか(北海道)なのか、だからフィジカル(沖縄)なのかと。


菊地姫奈「最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~」出演決定!「自分もこんな風に生きたい、頑張りたいと勇気を貰える作品」(2023.6.15)

「最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~」が日本テレビ(関東ローカル/TVerにて無料配信)にて7月15日(土)14:30からスタート!放送は毎週土曜日 昼14:30-15:00
恋愛・友情・家族 一生分の体験を1年という有限の時間で生きる女子高校生の青春ストーリー。

高校生活の思い出は部活動です! 高校に入って弓道部に入部しました。部活動の友達と放課後、遊びに行ったり、大会に向けて練習をしたり今思い返すとすごく青春だったなと思います!

ほとんどグラビアの出来についてのコメント記事しか無い中、辛うじてあった"インタビュー"らしいインタビュー。にしても大した内容ではないですが。(笑)
弓道か。胸邪魔じゃなかったのかな。(そこじゃない)
体育会系と文化系の中間的な部活動。"元気"と"照れ"の。
彼女のグラビア(の時の表情)自体、そんな感じと言えばそうかも。
ていうか仮にも運動部をちゃんとやりながら大学進学も果たしたなら、そりゃ仕事してる暇は無かったかと改めて納得。

・・・そういえば"学園物"、『最高の生徒』出演。

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(本来なら)先に学園物のドラマとかの方でブレイクしそうな気はしますね。
"順番"間違えてくれてラッキーというか。

3年前に書いてたのが時間差で実現したと言えば実現した感?
ブレイクするかどうかは分からないですけど。一応見てみるか。(TVer)
・・・1話は一瞬しか出て来なかったですね。
ただ"脇役"にしてもかなり独特な位置の役のようで、見せ場はありそう。眼鏡の内向少女役。


で、何の話でしたっけ。
そうそう、だからまだまだ田舎から出たての素朴少女感の抜けないまま、あるいは最近の流行りで言えば"芸能"キャリア自体は浅くてもSNS等での自己プロデュース自己発信を盛んにやる事で小ブームを画するそういうタイプでも全然無いのに、ここまで"クイーン"扱いされるように至った理由は。
一言で言えば・・・"成長"なんでしょうね。分かり易いグラマー化、爆乳化。
僕がチョイスする画像は僕の好みに従って、最近のものであっても余りそこらへんを強調しない、むっちりよりすっきりに重点を置いたものが多いんですが、むしろ最近の主流はこんな感じ。

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1枚目とかはまだ"健康美"でいけますが、2枚目とか僕の美意識だと、ほぼアウトなんですけどね。(笑)
でもグラビアページのトップに置かれているので、良しとされている訳でしょう。
部活動も引退して緩んだのか(笑)、逆に成長期なのか、とにかくすっかりデビュー当時に比べるとふくよかになられて。
Wikiのプロフィールは「86 - 57 - 83のF」でデビュー当時のまま更新されてませんが、どう見てもそんな細型ではないしカップも記事によっては"H"カップになってたりする。(でもありそう)


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デビュー当時はこんな感じ。1枚目は正にミスマガジン応募時のもの。2枚目のほぼ無加工と思われるショットを見ても、明らかに細型で、今とはちょっと、"タイプ"そのものが違う気がします。
それでいいのか?デカけりゃいいの?みんな。僕は若干悲しいな。(笑)

グラマー化によって、確かにかつては出せなかった"アダルト"なタイプの美も、出て来てなくはないんですけどね。

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本人も"大人っぽく見られたい"的なことを言ってたりするので、こういう方向に落ち着いたりするのかな。冒頭のAmazonリンクの最後の"WGPlus"の表紙の感じとかは、僕も嫌いではないですけど。
ただし今のところのメインは大人どうこうというよりも、ただただ爆乳どーん!性欲どーん!みたいな感じに見えますけどね。(笑)


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こんなのなんかは、"むっちり"化によって出て来た新たな可愛さ・柔らかさで、割と男全般そういうのは好きな気がします。でも僕はやっぱりすっきりがいいなあ。(笑)
今18ですが、むしろ更に"成長"すると、20代中盤くらいになると、爆乳感も落ち着いてアダルトなすっきり感、元々の土台の良さがもう一回前面に出て来た感じに、なったりするんじゃないかなと期待したりしますが。(笑)



この傾向実際ある気がするんですよね。
だからデビュー当時も実は"あえて"細く見えるよう撮ってたとか、それが流行が変わって最近は実際にむっちりはして来てるけどそれをよりあからさまに見せる撮り方になっているとか。そのギャップ。
それが"自然"な姿だから?うーん・・・。
食べ物じゃないんだから、自然だからいいというものでも。スタイル維持が大変なグラドルさんたち的にも、歓迎ではあるのかも知れませんが。

と、グラビア界の未来に若干の暗雲を感じたりしながら(笑)、確かに大器ではある菊地姫奈(ひな)さんのなるべく僕の好みに沿うような成長を願いつつ、終わりにします。
一応基本データ再確認。
2004年10月19日生まれ、天秤座のO型。(3年前は血液型不明でした)
そうだよな、天秤座だもんな、牡牛座とかじゃないんだからさ、そんなむっちりされてもさ。(独り言)


’05.1月~3月のみどりのろうごく
2023年07月21日 (金) | 編集 |
体調不良で2週間以上のお休み。
なんか書かないとなまるので書きますが、まだ完調ではないのでストレスの少ないものから。


1月

I Wish You Were Here ,石塚啓次。(2005年01月01日)

Jリーグでも異例なほどに主力選手の出入りの少なかったここ最近のヴェルディにおいて、どのみち年齢的に無理な北澤&本並さんを別にすればあのチームの主力メンバーで結果的にこの場に欠けているのはほぼ石塚だけなわけで。

元旦磐田との天皇杯決勝を制した後の、記事。
「Jリーグでも異例なほどに主力選手の出入りの少なかった」
そうなのか。ここらへんは当時の体感・相対なので、そう言うならそうだったんだろうと思うしか無いですが。
ただ確かに言われてみれば、"'02.8月"分から始まったこの回顧シリーズの中でも、入りはともかく出は少ない感じはして、エジムンド、エムボマらの外国人を除けば、主力で出て行ったのは相馬直樹や田中隼磨のような元々他チームに根を持つ選手くらい。問題の石塚は・・・なるほど'02.7月に戦力外通告を受けていたので、ぎりぎり扱い対象から外れていたのか。
"あのチーム"、李ヴェルディの主力メンバー。(除く外国人)
GK本並、DF中澤、米山、山田卓、MF林、小林慶、北澤、石塚、FW桜井、飯尾あたり。(平本はまだ)
この内中澤は(松木体制スタートの)'02シーズンが始まる時にかなり強引に自ら出て行った感じなので、通常の移籍にはカウントしていないのかな?ちなみに'02シーズンは飯尾もフロンタに期限付き移籍してますね。まあそもそも李政権当時はユースから抜擢された若手で、同じスーパーサブの桜井に比べても主力感は薄いですが。

一度完全にメルトダウンしかかったチームを今に至るまで支え続けてきたのは間違いなく”李の血脈”なわけで。
だから、やっぱり、残念だなと。ただ単純に。彼にもいて欲しかったなと。林健太郎を筆頭に、山田卓也、小林慶行、米山篤志といった李の遺産を実に巧みに、喜びを持って使いこなせるオジーなだけに。

「喜びを持って使いこなせる」。確かに。
山田卓也も小林慶行も、正直オジー下の方が活き活きしてたと思いますしね。ただ一方で就任前年大主力だった(サイドの)ファンタジスタ田中隼磨を不思議なくらいに使いこなせなかった事例もあるので、石塚も案外どうだったかなとも。どちらかというと小回りの利く選手が好きみたいだし。2003年なら故障がちだったエムボマのバックアップ的にFWで使うかなというイメージは湧きますが、2004年の3-5-2ハイプレスチームだと、居場所が難しそう。
とにかくそこにいない石塚の思い出を前面に押し出すくらいに、凄く感極まっていたらしい(笑)天皇杯優勝時の僕でした。
実際夢物語でしたね。1997年同じく元旦のレオンによる天皇杯制覇から8年、正直二度とタイトルなんかに縁は無いんじゃないかとそう思いかけていた自クラブに対する評価でしたから。レオンの優勝自体、かなりクラブ的には異例感のある、"レオンの"優勝でしたし。
あれから18年。その後それに比較し得る体験としては、2007年フッキ・ディエゴを擁しての、J1昇格のみ。さて今年は?(笑)


頭冷やして(2005年01月02日)

草津戦あたりでも書きましたが、前へ、速くという部分がしっかりして来た反面、落ち着いて回すとか誤魔化すとかいう元々得意だった部分がやはり少し覚束なくなっていますね。

改めての天皇杯決勝レビュー。
"草津戦"というのはこれですね。天皇杯準々決勝。
「落ち着いて回すとか誤魔化すとかいう元々得意だった部分」が覚束なくなっていると。
そうだったのか。
ヴェルディらしいテクニカルなショートパスサッカーの魅力を損なわずに、よくもたった半年でハイプレスサッカーなんか仕込んだものだよなという印象の鮮烈なチームでしたが、その陰でやはり失われたものはあったと。

この部分を前へ速くの本線を損なわない程度に並行して修得するのか、もしくはこれも草津戦で書いたように攻める時と守る、カウンター態勢の時とをはっきりさせるというゲームマネジメントでクリアするのか。一つ、新シーズンの注目ポイントだと思います。

後者は今で言うところの「トランジション」みたいな概念ですね。
「局面」を分けて、それぞれに対処すると。
若い人からすると当たり前に聴こえるかもしれないですが、この当時の感覚だとそれはむしろ"次善"の策で、分けないで統一的に連続的に処理出来るのが本当の強いチームで、だからまずそちらを先に書いている訳ですね。
とにかく純情緒的な前日の記事を補完するような(笑)、一夜明けて"頭冷やし"た早速の"来季への展望"記事。


雑ネタ(2005年01月07日)

ちなみに昨年1年間のウチのユニークアクセスのリンク元の総計を見てみますと、
 1位 お気に入り/ブックマーク 35.3%
 2位 さっかりん 17.8%
 3位 Verdy U-23のリンクページ 9.7%
 4位 切腹倶楽部の左フレーム 3.7%
 5位 Verdy Thingsのリンクページ 2.8%
 6位 ヴェルディウェブリング 2.2%
 7位 ややいやな目ブログ 2.1%
 8位 ややいやな目のリンクページ 2.0%
 8位 三光鳥の話トップ(リンクランキング+”敵を知る”) 2.0%
10位 ヴェさんのひとりごとのリンクページ 1.8%
と、いう感じになっています。

当時を知る人以外には何の意味も無いですが、面白いので貼っておきます。


舌の根も乾かぬ内に?(転載)(2005年01月23日)

ブログ作りました。

ここか!
やっと確定した。(笑)
確か"excite"ブログだったような。

さっかりん経由で来ている人は分かると思うんですが、とにかくもう全然更新を拾ってくれなくって。

そんなこともあったっけ。
さっかりんで使っているテクノロジーと、htmlでのアップロードとの相性が悪かったらしく。
それでブログ/CSSへと。

まあぶっちゃけあんまりブログが独立して認知されるのも微妙に困るので、補助的な扱いで。
なぜって・・・・だってウチはトップページから入ってもらってナンボですから(笑)。認知が向上してトップのアクセスが逆に減ったりしたら今度こそ本当に泣きます。

何を言ってるか分からないと思いますが。(笑)
つまり当時は"所長さん"グラビア画像は、htmlの"サイト"のトップページに貼っていたんですよね。さっかりんに伝わるのは文章部分の更新なんですが、さっかりんに表示されているのはあくまでトップページなので、文章を更新する→その更新情報をさっかりんで知った人がトップページで画像を見ながら文章部分に行きつくと、そういう視線の誘導(?)が成り立っていた訳です。でもさっかりんでブログ部分が表示されるようになると、直接そっちへ行ってしまうので、画像が見てもらえないという、そういう悩み。(笑)
結果的には、観念してブログに直接画像を貼る今の形に行きつく訳ですけど。


ブログとサイト その2(2005年01月29日)

「サッカー景気の悪い話」さみーさんのこの記事を再度引くとJ.B.アンテナ の登録数は2004年11月21日の段階でこう。

鹿島アントラーズ 54
浦和レッズ 137
ジェフ市原 37
柏レイソル 74
FC東京 124
東京ヴェルディ 25
横浜Fマリノス 165(MAX)
アルビレックス新潟 37
清水エスパルス 39
ジュビロ磐田 56
名古屋グランパス 30
ガンバ大阪 66
セレッソ大阪 59
ヴィッセル神戸 51
サンフレッチェ広島 15(MINI)
大分トリニータ 35

"J.B.アンテナ"というのは、""サイト""ブログ"ごちゃまぜのさっかりんに対して、当時本格的に増えて来た各チームサポによる"ブログ"のみを集めたアンテナ。
これもまあ、ある種の"記録"なので、掲げておきます。
サポ自体の数からするとヴェルディはむしろ多い方ですが(それこそ浦和との差はねえ、こんなもんじゃないんです!(笑)。もう一桁は違う)、これは当時スポンサーに加わっていたサイバーエージェントがアメブロにヴェルディサポ専用のテンプレを用意してくれて、それを使ってブログを始める人が一気に増えた、その影響ですね。



2月

サイトとブログ その3(2005年02月01日)

・・・・ここまで書いて来て気が付きましたが、僕の視点はあくまでサイト>ブログまたはサイトの変形としてのブログという見方に凝り固まっているようですが、違う見方も可能なわけです。別にサイトを作ろうとしているのではなくて最初からブログなのだと。

更に言うと特に誰の定義でもないですが、根本的なデザインや性格付けからああでもないこうでもないと作り上げる今までの「サイト」という概念の場合、意識するにしろしないにしろ、そこにはどうしても”総体としてのその人自身の表現”というような大げさなニュアンスが入って来るわけです。
(中略)
しかしその同じ人がその2 で書いたように、掲示板では割りと書き捨てご免のような感じで日夜平気で”文章”を晒している。そしてブログという形式にはその延長というニュアンスを強く感じることが多いのですね

「”総体としてのその人自身の表現”」としての『サイト』と、「"掲示板"的"書き捨てご免"の純粋な”文章”」としての『ブログ』。
これ今だとそのまんま、前者(その人自身)を担うものとして「ブログ」が、後者(純粋な文章)を担うものとしてtwitter等の「SNS」が当てはめられる記述ですね(笑)。「ブログ」の位置が横滑りして。
結局は二種類の欲望、二種類の表現形式があって、それぞれをどんなテクノロジー/ツールが担うかは単に時代の選択肢によると、そういう話ですね。僕自身も含めて"今"ブログをやっている人は、かつて個人サイトをやっていたタイプの人という。"書き捨て"では物足りないタイプの自己愛を持っている人というか。(笑)


甲府戦行って来ました(1)(2005年02月23日)

ヴェルディの先発メンバーはGK高木DF右からカンジン、林、戸田、MF1ボランチにコバ、その前に右から山田、大悟、平野、相馬、FWワシントン、平本

よみうりランドでのプレシーズンマッチ
"カンジン"はイ・カンジン/李康珍(現在は李ウジンとか)、スピードのある(身長も184あるらしいけど特に高さの印象は無い)CB兼右SBで、名前似てるついでに言えばシティの"アカンジ"っぽいと言えばアカンジっぽいかも。でももっとはっきりスピードはありましたね。足元はそれこそアカンジ並かな?(リーグ相対で)
以前にも噂のあった戸田和幸がいよいよ加入、最初は清水でのデビュー当時と同じ左CBか。まあ監督も(元清水監督の)オジーだしな。前年平本とのコンビでプレッシングの先兵となっていた飯尾は、どういう経緯か覚えてないですが上でも言ったようにフロンタに期限付き移籍中で、すんなりとワシントン平本の2トップ。
あと相馬にポジションを奪われたアツがオフに移籍。

数は少なかったですが足元でのポストプレーにおいてもそれなりにタイミングに遊びを持たすようなそういうプレーも出来てましたから、標準程度の期待はしていいと思います。ただ今のところ定型ポスト以外で組み立てに参加させるメリットは余り感じられなかったので、そういうプレーとずばりシュートそこに限定して使うのが無難かなと。

ワシントンの第一印象ですが。結局このまんまですね。後の浦和時代も含めて。
足元の技術も体格もありますが、ポストプレーヤーとしては平凡ないし少し遅過ぎて、Jリーグレベルでもあえて使う価値は無かった。その他色々出来るしやる気もあるんだけど、シュート及びそれに直接繋がるプレー以外には参加させる必要の無い選手。(と、割り切るまでがチーム的に大変でした)

次に目についたのがじかに見るのは初めての相馬でしたが、いや凄いねこの人は。球際の強さ、というよりは要領の良さ、駄目かなと思ってもすぐ切り替えてまた別のタイミングや角度でチャレンジして結局はマイボールにしてしまう執念深さ、深いエリアに入り込めば必ずセンタリングの態勢に持ち込んでしかもそれを絶対敵に当てずにしっかりゴール前に送り込む細心さ、文句無いです。
僕の周りはなぜか甲府サポが多かったんですが、序盤の1,2回のプレーでもう、以後相馬にボールが渡るたびに「またコイツかよ、ウゼエな、死ねよ」という空気になるのが分かって面白かったです(笑)。

本当に"がむしゃら"時代の相馬崇人はいい選手でしたね。
大別すれば別に働きバチではなくて、単騎突破が武器のウィングではあるんですが、その自己意識に変に目覚めて骨惜しみするようになってからは、ウィングプレー自体の効率も逆に落ちてしまった印象。とにかく動き回って物理的にウザい(笑)のがいいところだった選手が、自己主張ばかりする精神的にウザい(一方で物理的にはプレーの読み易い)選手になってしまったというか。


甲府戦行って来ました(2)(2005年02月23日)

もう一人はやはりというか何というか戸田。判断が遅いのか、ヴェルディの基準にずれてるのか、それとも単に技術が足りないのか、正直一人でリズムを崩してるような感じはありました。同サイドの相馬あたりからはかなり注文がついてましたが。

1日2回更新らしい。
まあみんなが見られる試合でもないので、書く意義はあったんでしょう。
相馬崇人に注文を付けられまくる戸田和幸(笑)。近年のカリスマ評論家ぶりしか知らない人からすると、意外な光景かもしれませんが。
まあユース代表とかには選ばれてましたがCBとしてはそこそこ強くてそこそこ器用という以上の選手ではなかったですし、トルシエに抜擢されたアンカーとしても、基本的には"潰し"の選手で繋ぎや細かい状況判断を評価されていた訳ではなかったですしね。(実際にはこの当時は既にそれなりのレベルのボランチには成長していたようですが)
足元が無い、繋ぎのサッカーに適性が無いのは、これはもうしょうがないこと。桐蔭時代の師匠李国秀の指導にも、結局どうにも染まらなかった頑固者のようですし。

一方で元気はつらちゅう?だったのが平本。大悟とは対照的に判断がとにかく積極的で相手の先先行っていて、預けときゃ間違い無いと、そんな信頼感も沸かなくもないプレーぶり。しっかりと去年からの継続性が感じられます。どうもオジーからは第2FW”候補”みたいな扱いのようですが、ヴェルディへの馴染みから考えてもむしろ平本を軸としてワシントンはおまけ(デッカイおまけだけど)、上積み分くらいな感じで組み立てた方が、チームのイメージとしては奥行きや安定感が出るように思います。

平本の"成長"についてはまた後で書きますが、結局オジーは僕の提案とは裏腹にワシントン軸というのを変えずに、失敗というか心中というか、そういう結果に終わったシーズンでした。エムボマの扱いに比べても柔軟性に欠けていた印象でしたが、余程評価していたのかスポンサー筋のプレッシャーでもあったのか。


画蛇点睛? ~ゼロックス雑感(2005年02月27日)

ワシントンは本当に「欠けていた1ピース」でした。

ゴール前の煮詰まったスペースにおける判断・選択・実行が、簡潔で剛直で迷いの無い収束型のFW。確実に成長して彼なりに信頼感の高まっている平本が、それでも恐らく一生かかっても到達しないタイプの存在感。

盤石のボールキープから豪快に蹴り込んで、これは凄いのが来たとみんな思った、結果的に"ヴェルディのワシントン"のピークだった思い出のゼロックス。(スーパーカップ)
僕も人並みに興奮していますが、実際ある種の"ゼロトップ"だった前年の天皇杯制覇チームのFW陣から、はっきり差別化は感じた"リアルストライカー"ぶりではありましたね。頭の中がそもそも違う感じ。ゴールに近づけば近づくほど、正確さの増すプレー。

・・・ゼロトップで成功していたチームにスーパーストライカーが来るという、最近どこかで聞いたようなあれですが(笑)。(結末は・・・)



3月
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テーマ:Jリーグ
ジャンル:スポーツ
Mリーグ2023-24ドラフト会議指名女流3選手寸評
2023年07月02日 (日) | 編集 |
Mリーグ2023-24シーズン、ドラフト会議開催および指名選手のお知らせ (Mリーグ公式)
【Mリーグ2023-24ドラフト会議】結果発表 新たなMリーガーが決定!!【速報】(キンマweb)

一昨日行われたMリーグの23-24シーズンを戦う(補充)選手を指名・お披露目する"ドラフト会議"で、"各チーム4人"の選手枠に空きのあった3チームが、男子4人女子3人の計7人の選手をそれぞれに新たなMリーガーとして指名しました。
下交渉の結果を披露するだけの"会議"なので、普通に行けばこのまま決まる筈。

M2324draft

そこで指名された女流3選手が、それぞれ自分的にもそれなりに馴染みのある選手だったので、日頃女流メインに見ている身として取り急ぎ簡単にコメントをつけておきたいと思います。
・・・つい最近、そのよく知っている筈の女流たちの成長力を見誤っていた反省したばかりなので、あんまり偉そうなことは言えませんが(笑)。あくまでこれまではこう見えたという話で、活躍予想とかは話半分で。正直活躍"出来ない"絵なら容易に浮かんでは来る(笑)んですけど、これまでも何だかんだ、指名する側はよく見てるなと感じさせられることは多かったので、僕に見えてないポテンシャルがあってもそれはそれで驚かないです。(つもりです(笑))
まあそれでも"予想"はしてしまうものなので、ここで書いておいて後で答え合わせをしましょう。


「BEAST Japanext」2位指名 菅原千瑛[ひろえ]選手(日本プロ麻雀連盟) [Wiki]

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先頃行われた今年度Mリーグ新規参加チーム"BEAST Japanext"の、ドラフト会議指名オーディションで優勝して、すっかり知名度爆増の困り顔のプリンセス。
ひろえ(千瑛)って珍しい読み方ですよね。彼女を放送対局を見始めてからかれこれ5年は経っている筈の僕ですが、そう読めるようになったのは割と最近で、それまでは"菅原さん"とだけ呼んでました。
名前の方は・・・千(せん)なんとかいうコみたいな。(笑)
それだけ活躍が目立って、"名前"を呼ばれる機会が増えて来たということで、ふわふわした見た目ですがそれなりに十分に、"ついに""満を持して"感はあります。

"女"のプロという感じで、少し邪悪な感じもしますね。
でも可愛いです。しっかり"網"に捕まります。(笑)
打ち方は・・・ですね。"プロ"という前提が無いと、ぶっちゃけ下手に見えます。基準がよく分からない、解説者泣かせの打ち筋。多分頑固ですね、今まで指摘されても、容易には変えて来なかったんだろうなという感じ。
喋りが結構達者で、今後活動範囲は広がるんじゃないかなという予感。


その約5年前、ほぼ初見時だろう感想。
"邪悪"と感じてたんだ。(笑)
確かに未だに彼女の一番の通り名は「清純派黒魔術師」なんですけど、最近の菅原さんを見ていてそういう印象を受ける人はほとんどいないんじゃないかなという。
いかにも男受けしそうな"甘い"感じのルックスと、割と濃い目のメイクがくっきりはっきりよりは"正体不明"の方に作用していて、そういう印象を受けたんだと思います。性格的な"悪"さは特に感じないんですけど、「種族」として悪魔とか魔女とかそういうものを連想させる。・・・なるほど、だから"黒魔術師"だけど"清純派"なのか、要するに同じことを感じていた人がつけたようですね。(笑)
未だに"媚び"自体は強めな人だと思うんですよね。"男"の方を向くことに躊躇が無いというか。ただそれが"腹黒"とか"策略"というよりも、一生懸命な健気さとかシンプルに優しいとか、時が経つ程そういう風にのみ見えて来るようになった人。これが更にもう一枚かぶっている"仮面"だとしたら、いよいよ魔女ですけど。(笑)
いや、そんなことよりも麻雀の腕の酷評の方が問題だろという感じかも知れませんが(笑)、でも本当に解説者がフォローに困る場面の印象の、当時は強い人で。どんな選択にもそれなりに理屈はつけられるものですが、そもそもどんな"選択"なのかよく分からないみたいな一打がちょいちょいあって。
多分凄く感覚的体感的な打ち方の人で、ただそれは直感的に天才的に打つということではなくて、理屈を自分の体に落とし切るまではなかなか使えない、むしろ"地道"で"篤実"みたいな打ち手なのではないかなと。一つ一つ納得しながら、じりっじりっと出来ることを増やして、結果的に用意されている"答え"としての理屈・正論にもすんなり乗れるように段々なって来て、"上手い"女流の部類にちゃんと見えて来たという。5年前に感じた"頑固"という印象の、中身は一つにはこういうことなんだろうなと。
閃き型ではないので当然守備と粘りが中心の打ち方になって、その派閥の代表多井隆晴(たかはる)プロの贔屓を受けたり
もするわけですが、プラスして言うなら最近話題の"ボディ麻雀"的な部分も、特に勝負どころの押しや集中力決定力には感じますね。理屈以上の何かを背景に、ここという場面に全身でぶつかる感じ。この前の指名獲得オーディションの時もそうですが、ほんと大きな試合で勝つ時は、初見の人には"運に恵まれた"だけにも見えるくらいの、謎の決定力を発揮します。
それをすぐMリーグで発揮出来るかというと・・・まあなかなか難しそうではありますね、普通に見れば。「ボディ麻雀は緊張しちゃうと打てない」と、誰か言ってた解説者がいましたが。"緊張"というか"場"にちゃんと入れないとね。初めての(超)大きな舞台でそれが出来るのか。トーナメントや短期のタイトル戦で出せる決定力を、長期のリーグ戦でも出せるのか。息切れしないのか。
ただここまででも十分苦心惨憺舞台を上げて来たように見えるので、Mリーグだからといって今更怯まない、意外とすぐに適応して見せる、そんな絵も浮かべられなくはないかも。正直もう1,2年後の方が、良かったような気はしますけど。いずれ来てもおかしくないと思ってはいたんですが。
まあ努力家ですよね。他のプロもみんなそうだと言うかもしれないですけど、上で言った"媚び"みたいな部分も含めて、変なスタイル意識が無いというかやれることは何でもやる感は、凄くあるコです。若い時のオーディション映像などを見ても(なんかR-1かみたいにがっつりネタを仕込んで来ていて笑いました)。それで煙たがられたり同性の反感を買っている様子も無く、ちゃんと広く可愛がられているようだから大したものだなと。5年前の最後に予測していたように、メディア仕事も実際かなり達者にこなしています。その割に自分自身のインタビューはさほど面白みがまだ無いので、そこはこれから要改善。(笑)
頑張ろうひろえちゃん(最近はそう呼んでいる笑)、あなたは成功に値する人だよ。(でも"出来る"かどうかはそこまで自信無い。やはりまだ少し早い気もする)


「BEAST Japanext」4位指名 中田[だ]花奈選手(日本プロ麻雀連盟) [Wiki]

ご存知元乃木坂46一期生のプロ雀士中田花奈さん。

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"まだ少し"どころかだいぶ早いと、多くの人が思うだろうし言っているでしょうが、僕もやはり現時点ではそう言わざるを得ません。
だいたい乃木坂っつってもさあ、だいぶ"端っこ"の人だしさあ、地上波時代('95-'08)の『われめDEポン』で、マイナー芸能人を引き込んで必死に"普及"活動していたような時代を思い出して、あんまり嬉しくはないんですよね麻雀界での今の中田花奈さんの"お姫様"扱いは。
岡田紗佳はいいのよ、"グラドル"としてはマジに役満ボディ(笑)

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相当のレベルの人だったし。"あの"岡田紗佳が!とストレートに僕も反応してました。わざわざ麻雀界にねえという。
正直中田花奈さんでは僕は・・・テンションが・・・。好き嫌い以前の問題として。

フォーチュン!

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・・・突然ですが、元は『乃木坂工事中』で始まったらしい(うっすらしか覚えてない)

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"フォーチュン中田"という(タロット)占いキャラが中田さんにはありまして、TBSCSの冠麻雀番組「かなりんのトップ目とれるカナ?」では毎回その回のゲストアイドルの運勢を、どうやら完全ガチで占うのがオープニングのお決まりのコーナーになってまして。

foutunenakada3

それが滅茶苦茶いいんですよね。むしろそっちを目当てに僕は番組を見ていて、その後の麻雀パートは余程興味深いゲストが卓についてない限り、ほぼ見ません。(笑)

まず上で言ったように占い自体がガチなのが良くて、悪い結果もまあまあ出ることがあって、それをどう伝えようと中田さんが悩んだりするのがいい。さほどまだ密ではなく気を遣う関係の相手への占いで、良い結果が出た時に心底ほっとしたりするのも。(笑)
そうやって時に深刻な占いの時間を過ごした後に、唐突にカメラ目線で「フォーチュン!」で終わって見せる

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のも、毎回来ると分かっていても笑ってしまいます。(笑)
占い内容も馬鹿に出来ない説得力があったり妙に示唆に富んでいるように感じられたりすることも多くて、"占い師"としての才能も真面目にありそうだなと。ならば"運"の作用する比重の大きい麻雀にも、中田さんには何かしらの才能が・・・とそこまではっきりした繋がりはまだ感じたことは無いですが。(笑)
分かるのは中田さんが飄々とした存外面白いパーソナリティの人で、一つ一つの言葉のチョイスなどにはドライな割り切りの良さや質のいい理性などを感じる瞬間もあって、ここらへんが麻雀でちゃんと出て来るようになれば魅力のある雀士になるかもなあと、そういう感想。
ただ現実には飄々どころか四方八方気を遣って何者でもないような(退屈な)麻雀になっている時間が圧倒的にまだ長くて、最初見た時はこりゃ駄目だと普通に思ってしまったんですが、何度か対局を見る内に追い詰められたり何かの弾みで吹っ切れると急に変な爆発力を見せたり、なんかよく分からないけど結果として勝つ時は妙に勝つなあみたいなシーンもちょいちょい見るようになって、若手の女流としてはとりあえず放送対局に出せる感じにはなって来たのかなというそういう近況。とはいえ何が特に出来る訳でもないので、どんだけネームバリューで下駄を履かせてもMリーガーはあんまりだろ、だいたい中田花奈の宣伝力を必要としているのは"麻雀界"一般であって、既に十分ブームなMリーグじゃないだろうとか思ってはしまいますが。外でやれ外で。

雀風自体は"守備型""バランス型"のような言い方を解説の人にはされることが多いですが、果たしてそれが彼女の固有の何かから来るものなのか気を遣った"日和見"の結果なのか、まだよく分かりません。どちらかというと攻撃力の方が、勝つ時には貢献しているように見えますが。
どうするんでしょうねえ、どうなるんでしょうねえ、将来はともかく直近のシーズンは。赤坂ドリブンズの"育成枠"丸山奏子プロの試合数抑制が相当評判が悪かった中(参考)、同じことをするのも空気的にやり難そうですし。一方で雀力的には、丸山プロどころじゃない"育成"枠相当な筈ですし。

尊敬している M リーガーの皆様とはまた違ったベクトルで M リーグに貢献ができると信じて、M リーガーにして良かったと思ってもらえるよう精進してまいります。


公式の本人コメント。違ったベクトル麻雀以外ということ?
などと割り切ってのコメントならある意味天晴な気もしないではないですが、成長途中の若手にそんな気の遣わせ方するのもなあという感じですし、何らか上手く行けばいいけどそもそもよせばいいのにと、名前が発表された瞬間からどうしても暗い方に気持ちの行ってしまう今回の指名でした。
裏ドラカンドラ沢山乗っけて"フォーチュン!"(幸運)なんて瞬間も、一年やれば一回くらいは、あるかも知れませんね。(笑)
頑張れフォーチュン中田!("中田花奈"の方は、特には応援していない)

toppume



「赤坂ドリブンズ」1位(1巡目)指名 浅見真紀選手(最高位戦日本プロ麻雀協会) [Wiki]

maruyama-asami

向かって右。左はくだんの"育成枠"の丸山奏子プロ。
探したけどソロより人と写ってる時の方が、表情がいい感じ。そういう人なんでしょうね。

CSのモンドTVでよく見かける人で、その看板タイトル戦である女流モンド杯初登場はプロ2年目の2011年のようですから、12年前の姿から僕は目撃していることになりますし、つい最近も夕刊フジ杯2023で見たばかり。
だからよく知っていると言いたいところですが・・・。はて。
どんな人だったっけ。(笑)
細身で小動物的なルックスは好きな方ですし、さばさばした爽やかな人柄の印象もありますし同様の印象のこの前見た麻雀実況も良かった。
ただどんな雀士なのかと聞かれると・・・。はて。(笑)
びっくりする程特定の印象が無い
それだけ多分、そつが無いタイプというか女流的な大振りをしない、少なくとも悪目立ちはしない冷静なタイプなのかなと思いますが。プロ2年目の分際で、得意技は「テンパイ取らず!」とか言ってますし。(笑)
でもWikiだと"プロ入り直後のキャッチフレーズは「守備を忘れた特攻シンデレラ」"だったとある。どっちやねん。
まあこういうキャッチフレーズはぱっと見だけのいい加減なものも多いですし、"特攻"は恐らく元ヤンの方の経歴(?)から来ているんだろうと思うので(笑)、自分で言っている「テンパイ取らず!」の方が当時の本質に近いのではないかなと。

更に言うならば同時に指名された渡辺太プロがネット麻雀メインの人で、浅見プロも対象となったドリブンズの女流オーディションでは論理思考力のテストが特に強調されていたということなので、まあそういう人選なのかなと。デジタル系の、平均値重視の。
正直女流の中でもフレッシュでもないレジェンドでもない微妙な位置の人ですし、実況者としてMリーグに初登場して来ててっきり競技プロとしては諦めてる人なのかと思ってたくらいで(笑)かなり意外な指名でしたが、よっぽどそういう(デジタル?)面で、特長(この場合こっちの字の方が良さそう)を認めてのことなのだろうなと。
今言えるのはこれくらいですかね。実況や解説が良いプロは、むしろプレーヤーには回って欲しくないと思ったりする人なので指名にはええとなりましたが。渋川さん、解説席に帰って来て?(笑)。悪いけど今のところ麻雀は解説程面白くないよ?
まあ人柄は好きなので、頑張って欲しいとは思います。
・・・あ、なんか思い出して来たぞ。女流モンド初登場時から"野口恭一郎賞"受賞という聴き慣れない(レジェンドの名を冠した業界内輪の賞のよう)経歴を引っ提げていて、「女流にしてはしっかりした打ち方をする」的なコメントを解説からいただいていたような(それだけ"しっかりしてない"女流が当時はまだ多かったんです)。そういうタイプか。(ほぼ自分だけ納得している)


まあ知っている人が3人も新たに入って来て、モチベーションは当然更に上がり目ではあります。
フォーチュン中田が大惨事に見舞われなければ・・・
ひろえちゃんの"困り顔"を、笑えないような事態にならなければ・・・
心配だ。(笑)
浅見さんはまあ、別に。何とかするんじゃないかと思いますし、ならなくても割と平気そう


テーマ:麻雀
ジャンル:ギャンブル
’04.8月後半~12月のみどりのろうごく
2023年06月22日 (木) | 編集 |
今週末にブリットポップについてのドキュメンタリーがまたやるようなので(見たやつかも知れない)、『ラウンジ・ミュージックとブリッポップ』の後編は、念の為にそれも確認してからということで後回しに。


8月後半

2nd開幕新潟戦(2004年08月17日)

FWとして投入された広山が、フィットしないと見るやさっさと右サイドの得意位置に腰を据え直してとりあえず持ち芸を見せることに専心していたのは笑いました。さすが外人。緑ユニ着るとどことなく林健太郎に似てるし(?)、エゴがしっかりしてるのは間違い無さそうですね。逆に人間的には知的な選手であっても、プレー的にはむしろ職人的なタイプなのかなという疑いもちょっと感じましたが。とりあえず依然として誰主導で何の為に獲って来た選手なのかは見えず。


1stステージ後の中断期間に、割と唐突な感じで加入して来た廣山望選手。
そうでした。最初は"FW"(ウィングという意味ではなくて)扱いでした。
実績のあるサイドで使われなかったのは謎ではありましたが、この年最後まで結局廣山はチームで居場所が定まらず翌年はセレッソにレンタルされてしまうので、"FWで使う為に獲った"というよりもフロントが勝手に獲って来た(それなりに)大物選手を、オジーが使いどころに困ってとりあえずFWに置いたという、そっちの方だったかなと。
引用部分は廣山が試合中に自主判断でポジションを変えていて、さすが海外クラブ(パラグアイ、ポルトガル、フランス)を渡り歩いてきた選手とある意味での感銘を受けたというそういう話。
・・・特に重要な記事ではないんですけど、好きな選手の埋もれがちな過去の姿なので、単純に書き留めておきたくて。(笑)


何やら(2004年08月21日)

僕も現行の五輪サッカー自体不要という説には賛成です。少なくとも男子については。
23歳にもなって年代別大会なんてやってる場合じゃないでしょう、基本的に。OAなんて入れたって結局会場はガラガラだし、大会全体から何か浮き気味なのも変わってないし、もう手放してくれませんかねIOCも。プチW杯化が望みなら確かにもう一方の不人気大会コンフェデと合併するのはいい案かもしれない。


「23歳にもなって年代別大会なんてやってる場合じゃない」「OAなんか使って(スター選手入れて)も大会の格は全然上がってない」という、約20年前の文句が今でも(それどころかますます)通用するように見える五輪サッカー。一方で今日のU-20W杯の注目度もあんまりパッとしないので、何とか中を取る方法は無いかなと思ったりはしますが。
コンフェデと合併という話が出てたのか。検索しても出ては来ないんですが、どういうプランなのかな。出場国を思い切り絞ったW杯?ただ逆にコンフェデの存在意義は"W杯開催国が予行演習的に大会運営をしてみる"ことにあった筈なので、それを五輪開催地でやっては意味が無い気が。・・・なるほど最初はサウジ開催の私的な大会だったのか、その意味では"ミニW杯"の枠組みだけ残してそれを五輪開催地が主催してもいい訳か。(コンフェデWiki)
いずれにしても昔の話ですね。コンフェデ自体もう無いですし。(2017年が最後)
「ミニW杯」というフォーマット自体は、意外と面白い時もあったような記憶。本物みたいに試合数が多くて見切れないなんてことも無いですし。


ヴェルディは普通のチームになる?!(2004年08月24日)

とりあえずオジー版3-5-2ヴェルディを見ながら僕が思ったのは、口で言うほどカスタマイズ、エッセンスをある文脈から別の文脈に移し代えるのは楽じゃないかもな。”ヴェルディらしいサッカー”というのは例えば生態系のように様々な要素が分解不能にひとつの大きな全体として存在しているもので、それを望みの部分だけ抽出しようというのは金の卵を生むガチョウの腹を裂く危険を伴う行為なのかもしれないなということです。


サッカーにおける"生態系"≒"エコロジカル"という概念を、既に20年前から使っていた先見性!・・・なんて話では特になくて(笑)、他に表現が難しいようなあやふやな相互関係を、今も昔もその語を使って呼んでいるというだけですね。
具体的にここで言っているのは、4-4-2から3-5-2への変更による、つまり人によっては"本質"(エッセンス)的ではないと見なすような"形"の変更が、思いの外大きく"生態系"にダメージを与えているようだなというそういう観察。
最終的にその年度の天皇杯優勝という大きな成功に至るこのチームで、ではどのようなエッセンスが"移し代え"られたように見えるのかという話は、またその時に。



9月

アジアユース予選リーグ(2004年09月30日)

アトランタチーム~’02ツーロンあたりまではある意味トップ代表よりも様々な発見や希望があって見所満点だった年代別代表も、今やすっかり単なる子供の大会というものでしかなくなって。日本サッカー全体の成長の頭打ちと、山本・大熊両監督の個人的資質の問題の両方が理由だと思いますが。


98年フランスW杯初出場に先立つ95-96年のアトランタ五輪チーム。(のブラジル撃破の快挙)
2002年日韓W杯のフル代表監督トルシエが、それ以前に99年のワールドユース準優勝と翌2000年シドニー五輪の特にアジア予選の快進撃で見せた可能性。
更に遡れは93年Jリーグ開幕の年に一足先に"世界"を垣間見せた、日本開催のU-17世界選手権の"財前・船越・一木"の日本代表チームに、まだ注目度が低くて結果の報道だけでしたが97年のワールドユースベスト8入り、そして締めとして、ツーロン'02の内容的にも各国関係者の間で話題になった3位入賞のチーム。
日本リーグ時代からの選手や習慣・慣性が残らざるを得ないフル代表と違って、新しい教育を受けて来た新しい選手たちが若手指導者によって率いられる年代別代表チームは、フル代表よりも常に先行してかつより純粋な形で、当時の日本サッカーの右肩上がりの"進歩"をディスプレイする場所となって来ました。
それが「すっかり単なる子供の大会」とは2年で随分な様変わりですが、それは一つにはまず、"最後の輝き"'02ツーロンチームを引き継いだ(と見せかけて壊した)山本アテネ五輪チームの低調&本大会での惨敗と、'03大熊清ワールドユースチームの、結果こそベスト8とそこそこではあったものの、先進性のかけらも感じさせない個人技根性サッカーが余りにも見るに堪えなかったというそれぞれの具体的なチームのありようの問題。
そしてもう一つはトルシエの後の(現)代表監督ジーコが、「欧州を手本とした組織化緻密化」というそれまでの日本サッカー/代表サッカーの基本から大きく外れた南米個人技路線を独自に歩み始め、またその"独自"性がアンダー世代への無関心/断絶という形でも表現されてしまった為に、U-23やU-20というカテゴリー・年代のサッカー/チームの意義やフル代表との連続性が失われて"孤立""独立"してしまって、それぞれの年代のそれぞれのサッカーつまりは"子供の"サッカーでしか無くなってしまったと、そういうことでしょうね。
それが「日本サッカー全体の成長の頭打ち」を背景としているというのは、ジーコ・ジャパンの実際の"失敗"までまだ2年も残したこの時点では、いささか臆断的というか悲観的な気分に流され過ぎなような気もこの時点ではしないでもないですが。(笑)
まあ好きだったんですよね、年代別代表サッカー。楽しかったんですよ。ヒントだらけで本当に面白かった。だから、悲しかったんでしょうね。(笑)
現在は・・・どうなんでしょうね。フル代表は保守化してるかもしれないけど年代別代表もそれ以上に迷走しているところがあるので、どっちもどっちで最早本当にただの"参考資料"という感じ。選手ウォッチの場?



10月

まずは(2004年10月04日)

オジーの談話はすっかりノイローゼorキレ気味なのが恒例となってしまって、そんなに無茶苦茶な成績ではないけどナビスコ優勝でもしないと(しても?)まず間違いなく辞任しそうに思います。解任、ではなくね。

共に低調な内容で終わったらしい、ホーム神戸戦後の記事。
そうだったんだ。オジーと言えば飄々ユーモラス、という印象ですけど。
平塚と柏の実績を引っ提げてやって来たニカノール('98在任)なんかも僕の目には不可解なくらいに心細げというか四方八方遠慮しながらやっていた印象でしたが、清水→Fマリのオジーにも"外様の実績監督"特有"名門クラブ"の無言の圧でもあったんでしょうか。内外からの。必ずしも温かくない。(全くの想像です)

相馬はどうもホントに上手い選手らしく。この試合で気が付いたのは印象としては単にがむしゃらにやってるように見えるけど、実はかなり技術的に完成度の高いボールを奪われ難いドリブルの仕方を心得ていることで。
粘っこくて上手くカバーしてる感じが桜井と少し似てますが、桜井が行きつ戻りつの蛇行運転の変化と併せてるのに対して相馬の場合は前へ前へ一直線が前提ですから、むしろこっちの方が凄いとも言える。

今正に出世街道を登っている最中の左WB相馬崇人
桜井(直人)との比較は、同じ"失わない"ドリブルでもある程度自由なコース取りで敵のプレッシャーを誤魔化せるFWの桜井に対して、サイドという性格上、どこに向かっているかは自明だし、ひとたびオーバーラップを始めたら途中で気ままに戻ったりも出来ない(笑)相馬の方がある面難易度の高いことをやっているという話。
同ポジションのアツと比べても、この時期の相馬の厳しいと分かっているところにも怯まず突っ込んで行って敵に対応させて味方を楽にする勤勉性、自己犠牲性は際立っていて、利き足の違いもありますがすぐカットインに逃げるアツと、そこが最も大きな違いでポジションを奪い取る要因となったのではないかなという、当時の観測。
いいコ(笑)だったんですよね相馬も、最初は。じきに"我れが""我れが"の選手になっちゃいますが。


ある種完璧(2004年10月24日)

ではなくてコバが中盤の中心になったこと、相馬、平野、大悟動ける選手がその前に揃って自ずとプレーの色が統一されたことがこういうプレー内容になっている原因もしくは条件だということは普通に想像出来ますが。

小林慶行の1アンカーの前に右大悟左平野のインサイド、左WBに相馬という、そういう布陣。
それまでは3-5-2でも、林健太郎が主にアンカーの位置に入ってたようですね。
小林慶行は・・・覚えてないですけどどうせ怪我してたんでしょうね、例によって(雑(笑))。それが本格復帰して来たと。

実際昔ランドによく行っていた頃に林抜きでコバが全権握った試合を何度が見ましたが、何か覿面にテンポが変わるんですよね。当時のコバは今の7割程度のコンディションだったと思うんですが、それでもあからさまに意欲的になって積極的にチームを動かすようになる。そういえば今よりもっと方向性模索中だった大悟も、嬉々として使われるプレーに徹してかえって天才振りが引き立っていたっけ。コバの復活の可能性は五分五分くらいという状況でしたが、こんなヴェルディいいよなと近未来に希望を描いていたものでした。

"ランド"とはよみうりランド内のヴェルディの練習グラウンド。(一応注釈)
小林慶行は中盤のどんな役割も無難にこなすようでいて、実際ははっきり中心として使った時に初めて真価を発揮する選手。(だということを練習で見て知った)
逆に大悟はむしろ"中心"のプレッシャーから解き放ってやった方がいい選手。という当時の観測。
李政権(99-00)時代から評価は高かった小林慶行ですが、実際問題本当に中心として使って見せたのはオジーが初めてだったんですよね。怪我がちということもあって、そういう"未来"が実現するという当ても余り無かったという、そういう回顧。本当にオジーの選手の使い方は上手。



11月

磐田戦(2004年11月02日)

戸川のケガの功名もあるんでしょうが最終ラインに林、その前にコバ、そのまた前に大悟という3大パサーの住み分けは凄く幸せなものですね。あ、ハマった、という感じ。このハマり感はオジー・ヴェルディの第1期完成形(例の中盤フラット4-4-2)の、左サイド前後の平野とアツ、中盤両サイドの平野とタク、それから真ん中ちょい下がり目のコバと上がり目のラモンのあの見事な住み分け感に通じるものがあります。

引き続き3-5-2オジー・ヴェルディの形成/完成過程の話。
3大パサーとは何て素敵な響き。(笑)
とはいえこれは別に銀河系とか黄金の中盤とかの贅沢案件ではなくて、ごくごく合理的ですっきりした役割分担ですけど。
"戸川のケガの功名"とは何かというと、清水でもマリノスでも3バックをやって来たオジーですが、クラブ文化の違いかヴェルディでのそれには何やら独特の"緊張"感を持って臨んでいて、この年の最初の3バック導入は新人CB戸川の特殊技能的とも言える俊足を利したカバーリング能力ありきで初めて行われたようなところがあり、戸川が健在な限りその"セット"は動かしづらいところがありました。だからたまたま戸川が離脱していたから林のリベロ転属がスムーズに行われ、それに伴った小林慶行と大悟の適所配置も叶ったという、そういう"玉突き"的な話。戸川には若干申し訳ない、文字通りの"怪我"の功名。


ふと読み返してみたところ、(2004年11月05日)

簡単に言うとヴェルディの”ブラジル”セレソンのブラジルですね。それに対して鹿島の”ブラジル”はより日常の、国内のクラブサッカーのブラジル。夢のサッカーとサバイバルのサッカー。
別な言い方をするとヴェルディの”ブラジル”はラモスやジョージのような流れ者・半端者が、故郷を物理的にも心理的にも遠くにありて思った美化/理想化したブラジル。鹿島の”ブラジル”はド本流のジーコが直接移植したリアルでハードなブラジル。

多分ね。そんなブラジルサッカーに詳しいわけでもないですが。でもたまに見ると上手いことは上手いけど地味でコスいですよねブラジルのクラブサッカーって、たいてい。ブラジル人がセレソンに絶え間なく突きつけるご無体な要求も、そもそもが「夢」で普段関わっているそれ(サッカー)とは違う次元で捉えているからじゃないですかね。

ほんとかどうかは分からないけど色々上手いことを言ってると思う。
知り合いにブラジル人がいる人は聞いてみて!(笑)
まあでも、確か当時は関東UHF局とかでもやってた気がするんですが、初めて見たブラジルの国内リーグがえらく地味でびっくりした記憶はあります。思ってた"ブラジル"と違うなあと。


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