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2つの誤算?(岡田ジャパン大会総括)
2010年07月14日 (水) | 編集 |
内幕や力学はともかくとして、結果として表れたものについて。
岡田ジャパン全体というよりも、本大会(まで)の数試合限定の総括。


岡田ジャパンの「前提」

岡田”監督”が代表/札幌/Fマリで実績として示して来たもの、「現有戦力の過不足ない取りまとめ」「守備を中心とする(トップではなく)ボトムの確保・堅固化」という能力


・・・・『岡田監督正式就任によせて』('07.12.7)

タイトル通り、就任直後に僕が書いた文章ですが、岡田監督の能力がここらへんにあるというのは、始動前からほぼ衆目の一致したところだったと思います。

そりゃあ、手堅く予選突破ならこの人だろうけどさ。おそらく選手の能力そのままの試合は見せてくれるだろうし。ただ、それ以上はないだろうねえ。

日本人監督の中でおそらく最もリアリスティックな監督であることは横浜FMで実証済。ただ、100あるうちの100の力を出させることは得意だが、逆にオシムやトルシエのようにどこかで無理をして120のストロングポイントを作るっていう方法論は苦手(*)。まあ、日本の実力そのままの結果が本番では出るんではないだろうかね。予選でこけることは考えづらいし。嫌いじゃないんだけど、安易過ぎる。はぁー・・・。


・・・・"picture of player"『サムライブルーに塗った鳥』('07.11.28)

その上で例えば上のタカクさんのような、"120"を出させる能力についての危惧が語られているのは、要するに"100"では、"そのまま"では勝負にならんだろうという、ある種自明の前提があったからなわけですが。

それは前後関係的に言えば、ある意味誰よりも日本人選手の能力を「信じた」ジーコの失敗を踏まえてということでもありますが、それよりも何よりも岡田監督自身、普通にやっては駄目だと思ったからこそ、『接近・・・・』~『ハエ』に至る"奇策"を志向したわけで。
とにかく、前提ではあったわけですよね。

で。でですけど。
直前の仕様変更による急ごしらえの、最低限の約束事と熟成だけたずさえて"裸"に近い状態でW杯本大会に投げ出された我らが日本代表でしたが。
どう見ました?僕にはどうも、存外にやれたな、言ってみれば日本代表の"100"の力は、思ってたよりは随分と見劣りのしないものだったなというのが、素朴な感想だったんですが。

例えば同じような流行りのブロック守備を布いた各国の中で、日本代表のそれの機能性も個力も、場合によっては相対的上位と言ってもいいものに見えましたし、攻撃も無策に近いものではありましたが、各選手それぞれに十分とまでは言わないものの、見劣りのしないものを随所に見せていましたし。
100でOKとは言い切れないとしても、必ず120を望まないといけないほど悲観したものではなかったなと。事前の予測からすると。少なくとも恥を掻いたり、(フランス'98並みに?)惨めな気持ちになるようなものでは。

もっと、駄目かと思ってました。正直。そういう意味では、ここに嬉しいとは言え(笑)誤算があったなと、個人的には言わざるを得ないです。
それを見越して、協会が岡田監督を選んだとは、全く思いませんが。(笑)


加茂(-岡田)ジャパンの「前提」

更に遡ります。
大会前までの岡田サッカーの特徴、要は「ハイプレスからのショートカウンター」、勿論そこに独自のポゼッションの試みも入ってはいるわけですけど、例えばオシムなりジーコなり、"サンドニ"前のトルシエなりの前任者たちと大きな枠組みで比べた場合の基本(またはミニマムの)スタイルの起源は、間違いなく"代表"監督岡田武史を直接的に育んだ、加茂ジャパンのそれであるのは言うまでもないと思います。・・・・当たり前過ぎてあんまり言われてないですけど。(笑)

さてこの加茂ジャパンのスタイル選択には、前提がありました。
まずは攻撃面で、ゆっくり繋いで作っていては、(当時の)日本の実力では到底崩し切れない、点は取れない。だからと言ってロングカウンターでは、ただでさえ貧弱な日本のFW陣では、尚更点は取れない。
だからショートカウンターだ、それしかない、その為にそれの出来る位置でボールを取りに行くんだハイプレスだと、そういう論理。
・・・・ポゼッションについては、その後日本はそれなりの自信は付けましたね。ただロングカウンターについては事情はほとんど変わっていないですし、依然として恐らく、最も日本の攻撃でハマる可能性が高いのは、ショートカウンターの形でしょう。

それはいいとして次が本題、もう一つの、比べると少し隠れた「前提」。守備面についての。
つまりなぜ加茂ジャパン、加茂監督が、高いラインの裏を取られたり人を寄せた逆を取られたり、勿論宿命的なスタミナ切れも合わせた分かり易いリスクを承知で、このほとんど当時の日本に素地の無いハイプレスサッカーを代表でやろうとしたかと言えば、自分の趣味・・・・は置いておくとして(でも結構大きいと思う(笑))、要はそもそも引いて守っても日本は守れないという、そういう認識があったからなわけですね。

主にはCBの高さを筆頭とする、個力の問題で。"守備の文化"については・・・・特に言ってはいなかったと思いますが、例えば南米の国や欧州の二級国のような伝統に裏打ちされた耐久力は望めないという前提は、自明なものとしてあった気はします。
ともかくどうせ引いても守れないんだから、ならばより攻撃のチャンスを優先する守り方ボールの奪い方をしよう、だからハイプレスだと、ここでも同じ結論が引き出されたわけですね。

で。再び、でですが。(笑)
守れましたよね。引いて。十分に。十一分にというか。
例えば振り返ればアトランタでもフランスでも、リトリートを基本とした守備でそれなりに結果は出しましたが、あからさまに死ぬ思いでしたし(笑)、いかにも非常用シフトで、戦術ベースとしての日常性や発展可能性は、全く感じられませんでした。
それに比べれば今回は、随分と余裕がありました。守れることはある種"当たり前"として、次のことにまで普通に考えが及ぶようになってましたし、他国との比較においても決して見苦しい類のものではなかったというのは、上でも書いた通り。

まあ引けばある程度は守れるのは当たり前なので、守れる守れないの二択を言っても仕方がないんですが(笑)、要は今回の岡田監督就任の時点でも一応フランスの"実績"はあったわけで、それでも我々が大いに難色を示した(笑)のは、あんな身も蓋も無い守り方では"やれた"とは到底言えない、少なくとももう一回あれをやるのは真っ平ごめんだと、そういう認識が一つあったからではないかと。戦術的オプションの、通常の範囲を逸脱しているだろうと、恥を掻かせないでくれよと。

それが今回、もっと普通に守れたと。引いて。あれ?意外と「守備の文化」あったりするんじゃないの?とか。
育っていたというか。そういう、"誤算"


こうした"誤算"には、それぞれのまた別の事情もあったかも知れません。
最初の、日本人選手の"等身大"が意外と大きかった(笑)ということについては、大会自体の低調というか、ローテンションというか、特に"攻撃的""野心的"と目されていたチームや選手たちの不活発が、"きちんと"は必ずやる日本人選手の律義さムラの無さを、結果的に引き立てたとか。
・・・・まあ前提自体が怪しいですが、可能性としてね。いち観客としての、不満の反映というか。(笑)

そして次の"引いて守れた"件は、これはもっとまともな話で、つまり例の「4-4ブロック守備」(+アンカー)の世界標準化、この流れに日本代表も上手く乗れて、その既に確立されたメソッドを利用することによってだいぶ下駄を履かせてもらった、田舎者にも見えなかった(笑)、それが例えばフランス'98との違いとしてあったよなという。・・・・これには更に、岡田監督にそんな流行りものの指揮能力があったんだという、そういう"誤算"、驚きも、付加要素としてありますが。

細かいことを言えばその4-4ブロックは、古典5バックなどのようなタイプの"引いた"守備に比べて、さほど個力を厳しくは要求しないということもあるでしょう。勿論「闘莉王」という、厳密には「日本」の実力とは言い難い、スペシャル要素の存在も大きかったのは間違いのないところ。
ともかくこうした2つの"誤算"が、今回の岡田ジャパンの予想外の成功の陰にあったと、それが僕のミニマムな総括です。


これらの"誤算"は、今後もしばらく有効な誤算(笑)なのか、そうなら随分、(今後の成功の)条件は、楽になるはずですが。


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本番最後 パラグアイ戦
2010年06月30日 (水) | 編集 |
勝ってれば次のスペイン-ポルトガル戦を、どんなに真剣に見られたことか。

南アフリカW杯決勝T一回戦 日本代表 ●0-0○(PK3-5)パラグアイ代表(ロフタスバースフェルド)

結局寝ちった(笑)。勝手にやってくれ。


真面目に期待したんだけどなあ、小森純予想
ちぇっ、やっぱり"よく見りゃブス"だ。(笑) (by 有吉)
ま、岡田ジャパン的な、「頑張るブス」ではあるかも知れません(笑)。それはともかく。


・パラグアイは存外でした。
・強い弱いというよりも、自分たちが"強い"と信じる気持ちが、余り感じられなかった。
・....つまりデンマークあたりと比べても、日本に対して「当然勝つ」という気迫というか意気込みが。
・それは日本をリスペクトしていたのかも知れないし、それよりも自分たちの方の、"決勝Tの壁"へのおののきが大きかったのかも知れませんが。
・ともかく格負けはほぼしていなかったので、'02のトルコに続いて、勝てる相手に負けたというそういう不完全燃焼は、今回もやはりあるかも。
・スロバキアに負けるよりはマシですが。(笑)
・とにかくオシムの言う通り、組み合わせの運も大きい決勝Tでの、一つの得難いチャンスを逃したという、可能性はあるか。
・まあでも、まだ相手云々というレベルではないですけどね。
「試合をコントロールしていた」とは言えないし、優勢はやはり向こうだったと思います。
・ただ結果的にチャンスの数は互角以上だったと思うので、やっぱり勝ってもおかしくはなかったよなあとは。
・ちぇっ。

・ふーん、駒野って、PKの「名手」なのか、初耳だ。
・でも僕としては、まずは憲剛の方が優先だろう、技術の信頼性という意味でも、残存体力という意味でもと、ちょっと不満。心残り。
・長谷部の時ですら、そう思ってましたし。
・遠藤、憲剛、本田、それに勝負根性も含めてトゥーリオ。後は適当にという感じ。
・個人的にどうも、"ドリブラー"や"ウィンガー/サイドアタッカー"のPKって、信頼感無いんですよね。
・変な細かい動きしそうで。(笑)
・やはりどちらかというと、「中央」の選手の方が。視野的にも。
・いや、出て来た瞬間、凄く外しそうに見えたので、駒野。(顔も)
・試合を通しても、全体の動きとしてはよくやっていましたが、一対一や一蹴り一蹴りの決断には、本当の自信が終始感じられなかったですし。
・勿論責めてはいませんけど、残念ではある。

・ていうか120分の方でも、憲剛を上手く使い切れなかったのが、この試合で言えば一番の心残りですね。
・初出場ながら、凄くいい試合の入り方をして、大したものだなと。("あの人"と比べても(笑))
・そもそもが覚悟を決めて、攻め立てる為の投入なわけですし。どうも中途半端に。
・阿部を外したのは驚きでしたが、要はあれ、例の「憲剛システム」(憲剛トップ下の4-2-1-3)ですよね?
・それ以前に、そんなような位置に遠藤を上げていますしね。
・そういう決まった形でしか憲剛を使えないところには、やはりこのチーム(監督)の元々の柔軟性の無さというのも、少し垣間見えるわけですけど。
・オランダ戦での「俊輔-玉田-岡崎」というのも、今更ですがやはりはっきり"セット"として使われた、使ってみたと、そういうことでしょうね。
・言ってみれば(外国人は誰も気が付かないでしょうが(笑))この大会中、メインの"カメ"仕様含めてつまりは三つの"岡田ジャパン"が、一応は披露されていたんですね。
・ともかく憲剛の最初の2,3プレーには、僕は感動しました。こんないい(頼りになる)選手だったのかと。
・まあ本田同様、俊輔が完全に消えた故の落ち着きというのも、あるような気はしますが。
・"カメ"の"次"を探る為に、そして憲剛の為に、(累積で)「遠藤」抜きの次の試合というのは、見てみたかったですね。
・....でもスペインか。ううむ。(笑)
・まあでも、もう一試合は、見たかった。なるべく多くというか。
最終目標3位決定戦でもいいから、柔道みたいに「敗者復活戦」というシステムは無いのかしら。(笑)
・うん、そう、途中から遠藤のキックは明らかに慣れられていたように見えましたし、憲剛に蹴らしてみるという選択が、なぜ無かったのかなと。
"トゥーリオ・中澤"狙いなら、尚更。憲剛の強いキックの方が。あんなに毎回上がってるんだし。
・ま、残念でした。

・戦前には、"ストライカー"としてパラグアイに消されないかということを、心配していた本田でしたが。
・この日のプレーは・・・・もう完全に、「ポスト」&「前線からのゲームメーク」ということを主眼とした、"リーダー"然としたもので。
・ようやく本当の意味での、俊輔との比較対象になったというか。(笑)
・とりあえず、運動量で圧倒。(笑)
・まあ俊輔もね、それこそ憲剛システムでの右"FW"みたいな立場なら、コンディション次第ではそれなりにやれたかも知れないですけどね。
・それは本田についても言えて、つまり"トップ"や"トップ下"、要は中央以外で機能する一番の可能性としては、まずはそういう形だろうなという。
・ま、これからの話ですが。
・とりあえずこの日の本田のプレーは、トータルで良かったと思います。マン・オブ・ザ・マッチもうなずける。
・チームの面倒を見つつ、いつもよりは少なめですが、ちゃんと自分も狙ってましたね。
前半40分のダイレクトミドルは、あれは完全に入る予定で蹴ってましたね。惜しかったなあ。
・ともかく次回はやはり、今回本田が占めていた本職FW用の枠は、ちゃんとそういう選手に使わせたいですけど。
・形はどうでも、要は常時"4人"では、攻めたいというか。
・今回はまあ、いざという時に"帰れる"場所を、日本人の心の中に作ったという感じですか。

・というわけで森本は残念でしたが、明らかに"リードされた時用"と決められていた感じなので、まあしゃあないかという。
・玉田も可能性は感じましたが、いかんせん「攻撃的サイド」という、このチームでの新たな役割が、こなれていなさ過ぎた。
・一方の岡崎は・・・・何か"鈍い"というか、試合が進んでもそもそもの切れが、あんまり感じられなかったですね。動き自体に迷っていたのかも知れませんが。
・髪形も鬱陶しいし、デブにすら見えた。(笑)
・何かチームの「世界仕様」への進化に置いて行かれてるような感じもありますが、一応若い、北京世代(どうもそんな感じがしないんですが(笑))なので、これからも頑張って下さいな。(やや棒読み)
「ここまでディフェンスして前に顔出して、Jリーグじゃ無理だっていうのがあったんで、やれるんだと。おれにもできるんだと思った。」(大久保)
・何だよそれ(笑)。本人にも意外だったのかよ。そりゃこっちにはもっと意外だよ。
・コンディションだけでこんなに変わるかなあと、不思議でしたが。
・"サボ"ってた/流してたわけではなくて、"全力の出し方"がよく分からなかったんでしょうね。悪い奴ではないんです。(笑)
・....ただし、クラブも含めて"次のチーム"でどうなるかは、保証の限りではないと思いますが。(笑)
・松井と勿論本田も含めて、前線3人同時確変なんて、分かれという方が無理というもの。
・だからこそ、実体としては"守るだけ"システムでも、ここまでやれたというか。

・結局は、普通に「回せ」ない苦しさというのが、最後の最後にこたえていたかなと。
・"姿勢"としては、むしろパラグアイより日本の方が、「攻撃的」だったと思いますけど。
・にも関わらず要は手癖でやってるだけのパラグアイのキープ力、攻略力の方が終始上回って、労働量と折り合わない日本の攻撃性は、立ち上がりをピークに徐々に尻すぼみに。
・非情に見れば、結局は守っていただけですよね。
・ま、チャンスは作りました、最後まで。そういう意味で、心は折れていなかったんでしょうけど。
・ていうかPK戦で良かったのか?パラグアイと、改めて聞きたいところはありますが。(笑)
・負けたらどうするつもりだったんだ。ほんとにリスペクトしてくれてたのかな。
・この大会長友が「守備の人」になっちゃったのは、ちょっとかわいそうな気もしましたが、特にマーカーのいない最終戦は、まあまあ出て来れたか。
・なんだかんだ、ポテンシャルは見てもらえたようですしね。
・両サイドバックが「海外組」なんて、相当に隔日の感ですが、内田共々、頑張って来てもらいたいもの。

おまけ。
・ポポヴィッチとオシム、スラヴ二人をこの日にブッキングしたのは、結果的にスカパーの失策というか、正直鬱陶しくて仕方なかったですけど(笑)、並べて見られたのは興味深くはあった。
・つまり、"ああいう人"たちの、「特性」みたいなものについて。
・要は"ああいう"喋り方をする人たちなんですね。
・単に「ポリシー」という以上に、「小言」屋というか。もっと言えば、「逆張り」屋というか。
・そうやってまず、"自分"(たち)の存在を主張する癖がついているという。
・お馴染みブラジル人の、お国自慢みたいなもので。
・要は癖。言ってることの是非以前に。
・頼まれもしないのに、「講義」を開講したがるところとか。(笑)
・正直、あんまり対話能力が高いようには見えない。
・"スラヴ"なのか、その中のそういうサッカーの"一派"なのか、よく分かりませんが。
・僕がオシムについて、どうも信用し切れなかった部分が、結構分かった気がするというか。(笑)
・"吸収"の価値は十分にあるけど、こちら側の解釈能力も相当に必要だなと、改めて。
・向こうの提示する基本一般論的でラフなフォーマットを、実用用に修正する能力というか。

終わっちゃいましたね。


本番その3 デンマーク戦
2010年06月25日 (金) | 編集 |
本田もそうだけど・・・・。"持ってる"のは、誰より岡田監督なのではという。(笑)

南アフリカW杯予選リーグ 日本代表 ○3-1● デンマーク代表(バフォケン)

二つ、入るかね。(笑)


本田の一本目は、入りそうだなとは思いました。
カメラの角度も含めて(笑)、本田が五輪予選で決めて初めて世界に名を売ったあのFKと、非常に似たロケーションに見えたので。ああ蹴れば、入んじゃねえの。あ、入った。入ったよ!!(笑)
キーパーのミスかどうかはともかく(オシムも言ってたなあ)、キックとしては完璧に狙い通りでしょうね。"駄目元"の距離という意味も含めて、多分一番蹴り易いタイプのキックなんじゃないですかね。

二本目は遠藤が蹴れば面白いけどなとは思いましたが、蹴るとはあんまり思ってなかった。
それにしても随分リラックスしたキックで、何かチーム状態の良さを窺わせる感じ。(早くから焦っていたデンマークと比べると特にね)
ここまで来ると、是非「コロコロ」も一本決めて帰りたいですけどね。(笑)

しかしまあ、故障者も(出場停止も)特にいないし、薄い選手層となけなしの武器と、限られた戦術が嘘みたいに効率良く組み合わさって成果を上げている、最高に近い展開の予選リーグでしたね。
戦術の切り替えも、ギリギリではあったけど結果的にはベストに近いタイミングだったかも。あんまり早いと飽きるし研究されるし、本番(&本番直前)なら、ほとんど何も考えずに集中出来るし。初戦一番ヌルいカメルーンで練習出来たのも良かったし。

さぞかし前世で功徳を積んだんでしょうね、岡田監督は(笑)。こんな乱暴な使い方してると、来世で苦労しそうですけど。(笑)
いや、ほんとね。例えばトルシエの時の鈴木隆行の"起死回生"ゴールとか、稲本が2ゴールしたのとかもびっくりはびっくりですけど、あれは本当にびっくりでほとんど予想しようの無いもので、それはそれで幸運には違いないわけですけど。
ただ今回起きていることは、"材料"としては一応事前にあったもので、その組み合わせで、全てが上手く行けば論理的にはあり得るんだけど逆にそんな上手く行ってたまるかよ馬鹿馬鹿しいというタイプのもので、運の良さ、"話の上手さ"としては、更に一つ次元が上に感じます。(笑)

トルシエのが"とかくこの世はままならぬ"という大人の教訓なら、今回のは"こうなったらいいのになあ"という厨房の妄想が実現しちゃったような、そんな感じ。うっそーんという。(笑)
何かいいことしたっけ、俺ら。トルシエの時は、これまでの努力へのご褒美だと、一応は了解したものでしたが。やっぱ前世の(以下略)


結局過去2戦と同じメンバーながら、立ち上がりはやけにフワフワバタバタして、マッチアップをいじって意図的に左サイド(日本の右)を重点的に攻めて来たデンマークに、何度か危ない場面を作られて。
何やってんだろ油断かな・・・・油断と言うか、カメルーンやオランダほと分かり易い圧迫感が無いので、集中に苦労してるのかなと思ってましたが、4-2-3-1だったんですね。どうりで、見慣れた感じ。見慣れた軽さというか。(笑)

後で振り返ってみればデンマークにもそんなに攻め手は無かったわけで、デンマークの決勝トーナメント進出への言わば渾身の策と、こちらの不安定な状態が一致してしまったかなりマズい時間帯だったわけですが、そこを無事に凌げたのが、まずは大きな勝因と。
まあでも実際、そんな怖くは無かったですけどね。"ズレてるなあ、早く修正せえよ"と思ってはいましたが、「デンマークが怖い」というのとは、ちょっと違う。何なら打ち合いやる?久しぶりに、サッカーやってみる?という。
実際にそんなに余裕がある状況ではないんでしょうが(笑)、まあ実績から来る自信というのは、恐ろしいもので。・・・・いや、試合前は怖かったですよ、僕も。自信があったわけではなかった。でも始まって何分間か肌(?)を合わせてみると、過去2戦の記憶をよりどころに、「ああ、別に怖くはない」ということが、ダイレクトに分かって来るので。(彼我の)等身大の力がというか。

「戦い方」としては・・・・。結局"ニュートラル"をやろうとしたということなんですかね、岡田監督としては。
"カメ"ではない。かといってはっきり"ハエ"でもない。それともこのメンバーなりの"ハエ"なのか、アンカー(阿部)つきのハエというか。すぐやめちゃったのでよく分からないですけど。
いずれにしても、かなり攻撃の方を意識したスタートで、メンバー変更は無くても'98ジャマイカ戦とは違う決断をしたと、そう結論付けていいんですかね。

・・・・アンカーで思い出しましたがまた少し昔話。
「3バックで臨んだ」というのが、まず一つ大きな特徴であった'98第一次岡田ジャパンでしたが、ただその前に一応、「ボランチの服部、または山口が中盤の底でプレーをすると同時に、DFラインに入り3バックを形成し、守備をするというシステム」、つまり4バックのまま守備に重心を置いたやり方というのも、トライしてはいるんですよね。それが当時の選手、特に新たに期待された服部の理解・遂行能力の限界で上手く行かなかったから、より分かり易く3バックになったということで、そういう意味でもやろうとしていることは、今とあんまり変わってないと言えば変わってないという。

何が言いたいかと言うと、だからこそ日本サッカーの地力UP、選手たちの戦術理解力のUP、"世界標準"化というのを、顕著に感じるということで。岡田監督自身も勉強はしてるんでしょうけど、それ以上にね。守り自体もそうだし、守りながら攻める、ヴァリエーションや余裕も。
別に"パターン"を確立しているということでもないんですよね。そこまで手は回ってないでしょうし、ただ今の戦い方に慣れる中で、それぞれがそれぞれに、持っているものを出す余地を段々と見出しつつあって、それがちょいちょい重なって来てもいるという。

正に戦いながら強くなって来ている。
と、いうのと、このままやって行けば日本なりの「コレクテイブカウンター」スタイルのようなものすら、自然発生的に形作られて行く(行っている)んじゃないかと、そんな感じすらするという。岡田監督にそういう意識は、全然無いでしょうけど。(笑)


ま、非常に不十分ではありますけど。
やはり場当たりというか、自然発生の弱さ・危なっかしさみたいなものも、随所に感じますけど。
やっぱり、効率が悪いですよね。今のところ、事なきは得ていますが。
特に「簡単に(オートマティックに)ボールを運ぶ・回す」というところが実はほとんど出来てなくて、個人任せとひらめき任せになっている。点は入ってますけど、パスを回すのにはかなり苦労してますよね。大してプレッシャーが無い時でも。

関連してあえて言いますと、この試合の僕が見る最大の問題は、「本田の使い過ぎ」ではないかと。本田の立場に立って言えば、ちょっと頑張り過ぎだと思います。単に"利いてた""活躍してた"という以上に。なんかもう、次の試合用の貯金まで使い始めているように見えて、最後の方は「もう行くな、本田」とか、つぶやきながら見ていました。
呑気に△とか言ってる場合じゃないだろうと。一番ボールが収まるのは確かなんですが、ちょっとどうでもいいところで頼り過ぎてたと思いますね。それだけ上手くボールが回っていなかったというのと、特に遠藤あたりの利きが、まだ本物じゃないというのと。

同じ"大活躍"でも、例えばヒデのそれのようにセルフコントロールの利いたものではないので、痛々しいんですね。一つのプレー、また一つのプレーと、単純に足されているだけなので。俊輔あたりのいい時と比べても、それは言えると思います。
実は"人が好い"というのと、あくまで「環境・状況次第」のタイプだというのと。自分の"基準"をバンと持って、それを押し付けるようなタイプではない。

"実力"という意味でもそれは言えて、「インテル」「オランダ代表」レベルだと、つまりそういう"環境"下だとまだカスタマイズが済んでないので、ほとんど何も出来なくなってしまう。"済んで"るレベルなら、十分に強いけれど。ありていに言えば、「デンマーク」レベルなら。(笑)
最終的にどこまで行けるかというのはまだいいとして、当面「パラグアイ」だとどうなのかですが。うーむ、ちょっと不安。

むしろ岡崎なんかの方が、スタイル自体ははっきりしているし、あんまり細かいことは考えないので(笑)、舞台に慣れて点も取ったところで、いっちょやってくれないかなと。森本見たいのも山々ですけど、どうもその時は"緊急事態"な感じもしますし。(笑)


細かいことを言うと、結局この試合で、この展開で、矢野は出し切らなかったんだなあというのは、少し残念です。前回の出来にやや不安を感じるのも、分かるは分かるんですけど。
追い回し要員で岡崎というのも悪くは無いですけど、それだと後が無くなってしまいますし。毎試合(松井・大久保の)"両翼"の燃料切れというのは、これからどうしても計算しておかないといけないことですしね。長友上げるのもいいんだけど、もっと普通の交代策も、あった方が。とりあえずもう一回、出しておいて欲しかった。やっぱりあの身体能力は魅力ですよ、この厳しい戦いで。使えるなら使いたい。(連れて来たんだし(笑))

頑張ってるのは分かるんですけど、攻撃時の長谷部の細かい精度は、ちょっと不満ですね。
なるほど、ジーコは呼ばないだろうなとか(笑)。ドイツでサイドバック起用を考えられるのも、分かる気がするというか。もっと上手かった気がするんですけどね、なまってるのかなあ、そういう期待をされなくて。(笑)
自分の衰えをも計算に入れた、ここに来ての中澤のプレーの落ち着かせ方は見事だなと。出来ることだけを、確実に。コメントもなんか、悟ってますし。(笑)

トゥーリオもね、集中してる時はむしろ"淡々"とした選手に見えるんですよね、不思議に。


正直スロバキアなら、「やりながら上手くなる」で間に合ったろうになあという気持ちはありますが、まあ仕方が無いです。
強そうですけどね、パラグアイは。やるしかないですね。
デンマーク戦の"失敗"を受けて、やっぱり「カメ」スタートでしょうか。メンバーは滅多なことでは、変わらなそうですが。


本番その2 オランダ戦
2010年06月20日 (日) | 編集 |
後半立ち上がり、ちょっと不用意に攻められ過ぎましたね。ゲームを殺し損ねたというか。

南アフリカW杯予選リーグ 日本代表 ●0-1○ オランダ代表(ダーバン)

僕自身はこのゴに及んで体調が悪くて、俊輔のことは言えません。(笑)


ま、言いたいですけど。
「いち選手」として使われると、ここまで酷いのかという。

結局俊輔起用について、言われてることは全部当たってる気がしますけどね。

"戦力"(タメとセットプレーと球出し)としての表の期待。
・スポンサーだかマスコミ対策だか、一度は出さないといけない選手を、どのみち負けるだろうリスクの少ない試合で出しておく。
・当たれば勿論ラッキーだし、外れても今後のチーム運営がし易くなるし。


等々。

全て同時に、考えていただろうと思います。
あと"本番"のデンマーク戦に向けて、松井を休ませるというのもあるか。そういう意味では多分、誰でもいいんですよね。(笑)
余りにも割り切り過ぎで、じゃあそれまでの俊輔へのこだわりは嘘だったのかというとそういうわけではなくて、それはそれで理由はあった。では何かと言えばやっぱり「別人」だということで(笑)、単に"攻撃的""守備的"というよりも、"狂気"モードと"正気"モード、二人の岡田監督。
まあここらへんについては、大会後の総括に譲るとして。

俊輔一人だけ出て来た時は、何させるつもりだろうと思いましたが、すぐ岡崎と玉田が出て来たので一応なるほどと。
玉田あ?とは思いましたけどね。思い出作りかよと。
これで第三戦も森本の出番が無くって、それで結局予選敗退とかなったら、ちょっとおかんむり(笑)ですけど。

岡崎は岡崎でまあいいとして、俊輔と玉田は、それぞれに「戦闘準備」が出来てないというのが何とも。俊輔はそもそものプレー内容の問題ですが、玉田の場合はチームの中での本当の意味での役割の問題が。
不動のレギュラー1トップだった時は、勿論"点が取れない"以外は岡田サッカーの先導役の役割は、果たしていたわけで。
あるいは名古屋でなら、"FW"や"ウィング"として、文字通りに期待されて、少なくとも能力相当の働きはしている。
でもレギュラー剥奪後の代表での玉田は、なまじ基礎能力があるだけに、"労働者"FWとしての重要性が失われた後も変に未練たらしく攻撃的役割期待でも残ってしまって。力自体はあると思いますよ、でもそれは「可能性」のレベルであって、そういう意味では他のJリーグの「候補」FWと横一線なはずなので、実際上は馴染みと温情で残ってるだけと言われても仕方が無い。

力はあるんですよ。・・・・だって、覚えてませんか?ジーコジャパンで久保と組んだ時は、間違い無く"点の取れる"期待に満ちた、日本では珍しいFW(コンビ)だったわけで。やっと手に入れたと、思ったじゃないですか、いっ時は。(笑)
それがいつから「師匠」確定に。今でも点を取っている場面では、実に鮮やかなんですけどねこの人は。まあいいですけど。


試合自体はまあ、仕方が無かったかなと。
オランダがエンジンがかかってなかった前半の内に、むしろ攻めておけば良かったという意見もあるようですが(岡田監督自身も少しそういう後悔が?)、いやあ、そんなリスクは冒せないでしょう。相手がどうだろうと、試合を殺すことに専念するのはしょうがない。それ以外の選択肢は実際無いというか。
それでも後半、どこかで1点はやられるだろうなというのと、そうなったらなったで、こちらにはほとんど打つ手が無いというのも、見えてはいるんだけどさりとてじゃあどうしたらいいのかと言われても。ううんという。

だからそこまではほとんど"確定"なんですよね。2010年6月19日の日本とオランダのマッチアップという、条件下では。仮に何回繰り返したとしても。
後はその後、ミスやラックで、どちらかにもう1点が入る可能性が、一種の"ランダム"として用意されているだけで(オランダに入っちゃえばそれ以上)。その幅の中で、ベストではないけど十分悪くない結果に収まったかなという。特に次のカメルーン-デンマーク戦の、結果を受けては。

悔しいけど、仕方ない。
点は取れなかったけど、むしろ取れそうな形を見せられたことに、ポジティヴな感想を持つべきかなと。
正直そこまでの期待すらしてませんでした(笑)、先制されて追いかける展開になった瞬間には。
松井と大久保、特に大久保の前に行きながらのキープ力というのが、実に嬉しい誤算ですね。それがあるから、曲がりなりにも攻撃の準備が出来る。そういう意味では本田の個力は、あくまで本田自身の為の個力でしかない、今のところ。周りに気を使ってもらわなければいけないという点で、なるほどそういう意味で俊輔と比べられていたのかという。(笑)

難しいなあ、使い方が。やはりトップ下に構えていられる、環境が必要なのか。なんだかんだ、前代"レフティーモンスター"小倉とも、悪い意味で重なっては来ますよね。基本的には強いんだけど、実際には強くないというか、それ以上に繊細というか。根本にはスピード不足という、問題がありつつ。
何とかモノになってもらいたいですけど。無いわけではない能力を、実戦の中で最適化してもらいたいというか。"次"のチームでは、もう「若手」ではないはずですしね。
「通用しないことが分かった」とのことですけど、いや、今日のような感じの"通用しなさ"は、それ以前にCLのインテル戦あたりで十二分に"分かっ"ていた気がします。あんまり今更言って欲しくない。
まあ今本田があそこで使われているのは、一種のチームとしての"消去法"の結果だと思いますから、別に期待外れでも計算外れでも、何でもないと思いますけどね。やれればラッキーというレベル。

松井はやっぱり、"右"が本職にしか見えないですよね、こうなって来ると。何だったんだ、今までの数年間はという。実に技術が、「実戦的」に使われている。


2戦通した感想としては、ここまではフランス'98と全く同じだと思います。
勝ち点と遂行レベルは、少し違いますけど。
分を弁えた&ややその中でも安全性の方に配慮した守備第一の戦い方をして、それが通用すると同時に通用したからこその「その先・上」への欲求に、固めた守備的な縛りがその為には窮屈で、でも解くのも怖くて。さあどうしようという。

フランスの時は、予選敗退が決まって失うものの無い第3戦ジャマイカ戦で、岡田監督はそれでも戦いのベースは変えませんでした。
今回は失うものはあって、かつ「引き分けでもいい」という条件もあって、さてどうするか。幸か不幸か(まあ"幸"ですけど(笑))出られない選手も別にいないし、やはり何も変えずに行くのか。一応オランダ戦についても特別の戦いを非公開練習では試していたようですから、単純にデンマーク対策として、何か変えて来る可能性は当然ありますけどね。

変えるとすれば、やはり本田のところか。もう「俊輔投入」というオプションも、消えたわけですし。(笑)
なかなか同じことを3回やるというのもね、精神的・脳的には辛そうですしね。舐めてはいけない、舐めてはいけないんだけど、やはり「カメルーン」「オランダ」に比べて、「デンマーク」という名前に怖さは無いわけですし。案外現場の選手には、こういう部分が小さくないと、身体的反応や忍耐力に、影響して来るもんだと思いますけど。上位は食うけど中位に気前良く負けるチームとか、Jリーグでもちょいちょいいるでしょ?(笑)

トルコとかいうのも、中途半端で困りましたよねえ。・・・・8年前の話ですが。(笑)
同じ構えで入って、しかし割りとあっさり先制されて、攻撃シフトが上手く発動し切らずに負ける、むしろ裏取られて惨敗とか、一番見たくないですけど、さりとて「普通の」シフトって無いんですよねこのチーム。「ハエ」か「カメ」か、どっちか。ならばカメで行くしかないのか、やっぱり。
これでこの場でニュートラルシフトを機能させて勝ったりしたら、ほんとに凄いですけどね、岡田監督。その場合は憲剛あたりかな、活躍してそうなのは。


"対戦相手"として言わせてもらうと、やはりオランダは、無駄に丁寧という感じはしました。
いちいちGKに戻してくれるのは、焦れるより遥かに助かりましたし。
作られたチャンスも、丁寧な崩しとかよりも一発のスルーパスとかの方が、実際には有効だったと思いますし。先制点の伏線にも、キックオフの"失敗"後に混ぜられたそれがありましたね。立て直す暇を与えてくれなかった。嫌な感じはしました。

スナイデルのあれ自体は、狙われたというか、押し下げて押し下げて、空いたところをあれというのは、多分今までにも成功体験があるんだろうなという、そういう感じでしたね。その通りにやられてしまう、しかもほとんど唯一のそういうチャンスにというのが、力の差なんでしょう。


実績の差はあれど国際的な位置や採用している戦い方は大まかには同類の、共に「相手に合わせる」スタイルの日本とデンマーク。第三者的には結構退屈そうな(笑)、しかし一方では正に死命を決する一戦で、かつ実力上位のデンマークの方が、どちらかというと仕掛けなければいけない立場。
日本がカウンターに自信があれば、慣れないデンマークの仕掛けを打ち落として、見方によっては大有利になりそうなところですが、そういうわけでもないのがややこしいところで。どんな試合になるのか。

しかしワールドカップって、一戦一戦こんなに空いてましたっけ。
運動量命の日本には、ありがたい話ですが。


明石散人的岡田ジャパンの見方(?)
2010年06月18日 (金) | 編集 |
いや、タイトルは半分以上冗談ですけど。
京極夏彦(or京極堂)の"築地の師匠"として知られる明石散人
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E6%95%A3%E4%BA%BA

の本をここんとこ集中して読んだので、(読んだ人は分かりますが)その繰り返し・重複の無茶苦茶に多い発言の中から、特に興味深かった、かつ何なら↑のタイトルのようにこじつけて読めそうなやつを(笑)、ピックアップ。


語彙の発明(日本語の日本化?)

「和歌」と「短歌」

同じ五・七・五・七・七であっても、和歌には自分自身で創作した造語挿入が必須の条件として求められ、一方の短歌はもっと自由で必ずしも三十一文字に縛られることもなく、更に、自分で創作した造語を歌に詠み込む必要もなく、造語を挿入してしまうと逆に短歌としては成立しません。


日本古代の文化人たちは、まだ語彙が非常に少ない日本語を豊かにするため、いかにして日本独自の言葉を増やしていくかを懸命に勘案した。そして、当時の知識人たちが採用したのが、日本の定型詩にゲーム的感性を取り入れることで、五・七音句を繰り返す長歌、五・七・七を二度繰り返す旋頭歌、五・七・五・七・七の和歌、このいずれにも、なるべく創作造語を入れるという規則を課した。
そして、このルールが日本の定型詩を爆発的に膨張させた。当時の文化人たちの目論見は当たり、あらゆる階層の人たちの定型詩が溢れ(例・万葉集)、日本人は歌を詠み交わすことでコミュニケーションを発生させ、どんどん日本語の語彙を増やしていった。


・・・・『日本史快刀乱麻』より。

ふへえ。そうなんだ。そうなのか?!
ググった範囲では同様の記述は他に見当たらなかったので、かなりこの人独自の説なのかも知れません。
しかし仮に本当なら、エキサイティングな話ですね。素晴らしい"文化政策"だ。

江戸期の長崎通詞たちの活躍

和歌に造語を込めなくなった明治以降、日本語の語彙は急速に少なくなっていく。それでも明治の初めまでは日本語は非常にユニークだった。(中略)
例えば、江戸期の長崎通詞たちの優れた造語力には、感心するばかりだ。(中略)コペルニクスの地動説を初めて日本に紹介した本木良永、いうまでもなく「地動説」そのものが彼の造語である。また、志筑忠雄はエンゲルベルト・ケンペルのまとめた鎖国政策に関する論文を一八○一年「鎖国論」と名称し翻訳したが、これ以前に「鎖国」という日本語は存在しなかった。(中略)
ここ(『暦象新書』)での志筑は、驚くことに「引力・真空・重力・求心力・遠心力・動力・速力」といった新しい日本語を次々と造語してしまう。


それに比べて現在のカタカナ語の、なんと陳腐なことか。「スキーム」だの「コンセプト」だの「アイテム」だのと、醜悪の極みである。だいいち何を意味してるのかさっぱりわからない。日本語というのは柔軟性があるから、意味をなさない語が入ってもそれなりの文章表現は可能だが、しかしこういった表現方法を安易に許せば、せっかくの日本語の性能を失ってしまう。
こういったカタカナ語は官僚用語に多い。


同じく『日本史快刀乱麻』より。
よし、僕も今日からカタカナ禁止にしよう。"ポゼッション"とか"リトリート"とか、金輪際使わないぞ。"ゴール"は"よし!"だ。(いやあそれは)

・・・・まあだからとにかく言いたいのは、日本人のサッカーの受容も表現も、ほとんど始まったばかりみたいなものなので、勉強は勉強でいいけど安易に"直訳"や"当てはめ"(や勿論直輸入)に頼らずに、必要があればいちいち造語するくらいの勢いで、しっかり目の前のリアリティを体に/脳に、刻み付けるようにやっていきたいなということです。
あるいは、僕は日本サッカー(第二の)黎明期の"万葉歌人"の一人になりたい!!でも可。(笑)

あのね、大西さんの元々の「接近・連続・展開」というのは、僕は素晴らしい日本語だと思うんですよ。自分が見ているある伝えたいリアリティを、全脳力を振り絞ってピンポイントで表現している、そういう迫力がある。その言葉でなければ、あるいはそもそも"日本語"でなければいけなかったんだろうなというのが、凄く伝わって来る。
だからそれに岡田さんがインスパイアされるのはよく分かるし、インスパイアのされ方も別に間違ってはいないと思うんですけど、だからこそ、そういう日本語を基にしているからこそ、もうちょっと何とかならなかったのかと、そういうのはありますね。あんたのはカタカナ語ならぬ、ラグビー語じゃねえかと。擁護しつつ批判、という感じですが。


オリジナリティの基準は根源ではなく分岐点にある

というわけで今度は"オリジナリティ"という概念についての話。

「何が日本独自のものなのか」とよくいわれますが、それは分岐点をどこに置くのかという問題だと思うんです。
これは何に対しても言えることで、人間とチンパンジーの分岐はどこだ、チンパンジーとゴリラの分岐はどこだ、ゴリラとオランウータンはどこだ、と分岐を明確にすることが重要なんです。それをしないで、ただ根源を辿っていくと、結局、人間もネズミも同じものになっちゃうんですね。
(中略)
つまり、僕はあくまで(駒の再使用ルールの発生という)分岐を定めた上で将棋は日本固有のものだと言ったんです。

・・・・『日本史鑑定』


例に挙がっているのは将棋ですが。
これはなかなか、有益な整理だと思いますね。何となくは分かっていることではありますが。分岐、か。
"オリジナル"というのを、いちいち"根源"で考える必要は無いんだと。遡り過ぎるとクソミソ一緒(笑)になってしまうんだと。
例えば岡田監督が「狭い地域での日本人のアジリティとテクニックの高さ」ということを言った時に、「いや、狭い地域でもヨーロッパの選手の方が上手いよ」というタイプの反論をする人がままいますが、これなんかも僕は余りに原則論的で、何も言ったことになってないと思うんですよね。そりゃ大きく言えばそうだろうけど、基礎技術では未だ敵わないんだろうけど、そういうことが言いたいわけではないわけじゃないですか。あくまである状況でのあるタイプの"アジリティ"や"テクニック"なら、互角以上の面があるんじゃないのというそういう可能性を言っているわけでね。ある"分岐"から先の話をしているのであって、"根源"の話なんて聞いてないよという。

"スタイル"や"戦術"のレベルでもそれは同じで、要するに"オリジナル"な部分があれば(分岐してれば)それで事足りるわけで、何もいちから全部発明するという話ではない・・・・わけですけど、これについては岡田監督もその全否定派も、それぞれにマズかったというのが、実際のところだと思います。
全否定派は事を大げさに取り過ぎていた。が、岡田監督は岡田監督で、余りに「根源」から乖離し過ぎた為に、どこが「分岐」なのかもよく分からなくなってしまっていたし、逆に素朴に「根源」主義的な批判・言説の活躍を許してしまう、呼び込んでしまうところが大いにあった。

まあ岡田監督がどっちを考えていた、「根源」なのか「分岐」なのかは、正直僕もよく分からないんですけどね。何か考えがあったのかという、意味も含めて。(笑)

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本番その1 カメルーン戦
2010年06月15日 (火) | 編集 |
ザ・岡田ジャパン。

南アフリカW杯予選リーグ 日本代表 ○1-0● カメルーン代表(フリーステイト)

意外性と、要領と、瞬発力と。(強運と?)


・本田がトップで松井が右で、俊輔どころか岡崎もいない岡田ジャパンなんて、日本人すらほぼ見たことがないのに(笑)カメルーンはさぞかし戸惑い・・・・
・と、言いたいところですが、戸惑うほど真面目に日本のデータが入っていたのか(特に選手に)は大いに謎なので、その件については保留(笑)。参考程度。
・いずれにしても何度も言うように、僕はブラックアフリカンは余り怖くない。相性もそうだし、結局いつも集中して来ないし。
「地元開催だからさすがに・・・・」と言う人も多かったけど、僕は"大丈夫大丈夫"と、自分に言い聞かせていました。(笑)
・例によってなんか揉めてたらしいですが、いずれにしてもこんな一試合目から日本ごときを相手に、ちゃんとやれるようなネイチャーではないと。
オフはオフ!!(by 平本一樹)。要はそういうことかと(笑)。そういう、"ネイチャー"の問題。
・とりあえず一戦目で良かった。オフが明ける前で。(笑)

"松井の右"と言えば、僕のオハコから引けば例の栄光のツーロン'02で、松井が"ベストエレガントプレーヤー"賞に輝いたそのポジションなわけですけど。
・ただあの時の松井は冗談抜きでそれこそメッシで、スタートは(逆足)サイドだけどそこからギュルンギュルン回転しながら中に入って行って、少しの間隙を衝いて面白いようにこじ開けて、ほっとけばそのままゴールに向かうし止めるとファールになるしという、そういう選手でした。
・フランスに渡ってからのプレーは、スカパー無料開放デーでたまに見るくらいのものでしたが、少なくとも岡田ジャパンでの"左"(ウィングで)の松井は、
・あるというほどは無い突破力と、まあまあ安心感はあるけど、それ以上にチームにフィット感が無くて差し引き役に立ってるのかどうかよく分からないキープ力が売り(?)という、そういう存在。
・特に俊輔欠場時に「代わり」的ニュアンスで使われた"右"のプレーはさっぱりだったので、正直どうなることかという、戦前は感じでした。
・結果的には何でしょうね、逆足だけど基本はウィングの方で、中に切れ込むというよりは外に引っ張る方がメインのプレー。
・それで味方の上がりを引き出したり、キープで時間を作ったり。
・"抜く"ドリブルというより"溜める""失わない"ドリブルというか。
・それがたまに心持ち本気で抜きにかかってクロスの足も右から左にスイッチしたのが、どうせデータ不足だろう(笑)カメルーンディフェンスの虚を衝いて、
・何か「空白の時間」的な、本田のゴールに繋がったという。
・「世界」はともかく、「カメルーン」は驚かすことに成功。(笑)
・あれほどアクシデンタルではないけど、何か"マイアミ"の路木→伊東テルのゴールに似てる気も、少しします。

・勿論戦い方の類似性というのは言うまでもなく。
・対戦相手の不調というか、ノーコンビネーションぶりも。
・ただし本気で比べるべきは、当然ながら監督が同じ、フランス'98の方で。
・で、比べて思うのはやはり、個々の選手の成熟というか自信というか、裁量可能範囲の広さ。
・システム自体が、(当時の)3-5-2よりオープンだというのもあるんでしょうけど、なーんか無駄な力使ってないなあ、一生懸命なだけじゃないなあと、ちょっと感心しました。
・あくまで比較の問題ですけどね。それが"12年"分に相応しいかどうかは分からないけど、柔軟にはなってますよね。
・逆に当時の選手で同じように、4-1-2-3とまで言わなくても4バックで、どれだけやれたかはやっぱり少し怖いところはある。少なくともアルゼンチンに。あるいは(違ったけど)本調子のクロアチアに。
・ややラッキーとは言え点が取れたのも、「中田英寿の針の穴」「名波・相馬コンビの注文相撲」がハマる以外に、およそ得点チャンスのイメージを、他ならぬ日本側が抱けないような状態だった当時に対して。
・流れの中での個々のひと工夫で点が取れても、それほどそれ自体にはびっくりしない(取れてみればね(笑))だけのおつりが存在していたから、"どれか""何か"が出ればいいだけだからその何かが出たと、そういう感じもします。
・逆に「これ」、で点を取るには、別な意味の成熟と伝統が、必要になるとも思いますし。
・それこそ、「分かっていても防げない、ドイツ代表のコーナーキック」みたいなもので。
・ま、あくまで12年前との比較です、しつこいですが。(笑)

・しかし岡田監督、焦点が絞れてからは別人に近く。
・岡崎を外すとは思わなかったです。
・俊輔への未練をここまで断ち切るとも、思わなかった。
・矢野をここまで「正しく」使うとも(笑)。結局玉田なんじゃないかと。
・一つは「俊輔の先発」という枷が外れたことで、単純に枠が空いてダブつき気味だった"在庫"の整理が上手く行って。
・自然順番も整理し易くなって。それで起用法が、落ち着くところに。
・実際の矢野のプレー自体は危なっかしいところはありましたが、その存在の"異質"ぶりは妙にホッとするところがあって。
12年前の岡野じゃないですが。(笑)
・なんか変なところで、点取りそうな気もするんですけどね。(笑)
・先発も含めて、ありていに言えばコンディション順という単純な側面はあるんでしょうけど(駒野もそうだし)、それが出来るようになったということ自体が、大きな違いなわけで。
・ある意味、初めて本気でやったというか。今までふざけてたというか。(笑)
・だからアンチの人は、別に謝らないでいいと思いますよ。むしろほら見ろ、やっぱり真面目にやってなかったじゃないかと(笑)。叩いて当然だったんだと。
・勿論それ以前はそれ以前で、別の種類の「本気」「真面目」はあったんでしょうけどね、でもそれがあんまり現実との接続性が悪いと、ふざけてるのと変わらなくなるという。
・H山前首相だって、基本は大真面目だったんでしょうし。
・とにかく今まで動かないでいた脳のあるレベルが、ようやく動き出したという、そういう感じ。

・こういうのって本人にもどうしようもないところか大きくって、位相が変わって初めて、ああ今まではこうだったのかと分かる。
・自分が設定した「問題」の形に自分が閉じ込められてしまったりするので、だから最初のアプローチやアングルや、問題設定の段階での細心さや周到さが必要なわけです。
・無闇に激論したり、いきなり細部の話をおっ始めるのではなく。
・それはさておき。
・ようやくともかくも"機能"し出した岡田監督ですが、それでもこれからどこまで行けるのか、それで何が出来るのかは依然覚束ない....みたいな話は、まあ今はいいかなと。(笑)
・岡田監督も、もうトータルのヴィジョンがある見込みがあるなんていう、フリもしなくなりましたし。(笑)
・一つ一つの戦いを、提供される経験を、こちらはこちらである意味受け身で堪能する感じで。一期一会で全力吸収。
・次の試合までさようなら。(?)

・自分で「持ってる」って言っちゃう奴は、さすがに初めてで驚いたぞ本田。
・今までのビッグマウス・・・・風実は単なる正論のいち類型とはひと味違った"メタ"な面白さがあって、ああ、この人も日本人なんだなと、逆に。
・いや、基本繊細小心なメディア時代のコだというのは、見てれば分かりましたけどね。今までも。
・確かに"リード"していた中田ヒデとも違って、あくまで自分自身のプロデュースとディフェンス用でしたが。
・だから別に、僕は面白くなかったんですけどね。新しくもないし、他人のことなんて知らねえし。
・でも今回のインタビューは良かった、全般的に。積極的な知性を感じた。
・言うほど反骨でも厚顔でもないので、逆境と順境(あるいは外部と内部)では、結構印象変わると思いますねこの人は。
・ほんとにマイペースで、ほんとに変わってるのは森本の方かな。(笑)
・あと長友の明るさ。あれは日本の財産ですね。


オランダの最終ラインは、裏衝かれるとほんとにモロい/何度も同じやられ方していたように見えましたけど、果たしてそれを試合の"焦点"に出来るのかどうか。そこまで持ち込めるかどうか。
一応岡田監督は我に返った(笑)ようには見えますけど、更に大きく見れば、やっぱりいつもの"新方式の束の間の成功" にも見えなくはないので、それこそ勝ち進むつもりならもう1,2回の「改造」か、もしくは単に効果切れでの失速は、覚悟しとくべきかも知れないですけど。

("効果"は続いてても)"力不足"とかいうのは、まあ置いておくとしてですね。(笑)
僕としてはともかく、それなりに安定した守備ベースの戦い方の中で、何か今後のインスピレーションになるようなディテールが見えて来ることを、楽しみにしたいなと。
こんなところで。


今週のサカマガ(&Number)
2010年06月09日 (水) | 編集 |
ざっと読みましたが、なかなか興味深かったです。


・「戦える選手と戦えない選手」

例のコートジボワール戦後の、岡田"問題"発言ですが、あの時希望的観測として述べてみた、「精神論ではなくて純戦術的な意味なんじゃないの?」という当て推量が、意表を突いて(笑)当たっていたようで。

それは・・・・ああ、何だ、(新聞)webにも出てるじゃん。

〈代表リポート〉速攻重視 布陣は流動的 (asahi.com)

「推進力」。コートジボワール戦(4日)の黒星を機に、岡田監督が盛んに口にするようになった言葉だ。分かるようで分かりにくいキーワード。その意味を読み解くと、W杯初戦のカメルーン戦(14日)で目指す試合運びがみえてくる。

「こういう相手に戦える選手と戦えない選手がはっきりした」。事の発端は、仮想カメルーン戦と位置づけたコートジボワール戦後の岡田監督の弁。球際に完敗したとはいえ、自ら選んだ23人に「戦えない」選手がいるなら単なる人選ミスなのだが……。翌5日に改めて聞き直すと、こんな答えが返ってきた。
「コートジボワールやカメルーンに対して『使いやすい』選手という意味。球を奪った後、細かくパスをつないで組み立てるだけでなく、勢いをつけて前へ出ていける推進力を持った選手が(先発に)欠かせないと感じた」

気持ちの問題にとどまらない要素が「推進力」には込められている様子。


以下の選手たちによる説明も、それなりに具体的。なんか久しぶりに、チームが"動いて"る感じはしなくはないですね。実体があるというか。
・・・・ほんとに久しぶり。ほとんど最初のオーストラリア戦の前くらいまで遡るんじゃないでしょうか。(笑)

ともかくその結果本田が1トップに回されるのは、言い方は悪くなりますが、ある意味(少なくとも中盤では)「戦えない」と判断された、その結果の配置換えなのかなと。


・長谷部のトップ下

こちらは僕の、なし崩しじゃねえの?説(笑)はとりあえず否定されて、コートジボワールならトゥーレ・ヤヤ、本番のカメルーンで言えばソングのボランチのところにプレッシャーをかける為に、長谷部が前にいる必要があったという、そういうこと・・・・だと、二人の記者がそれぞれに書いてましたね。
特に岡田監督のコメントはついてなかったですが、かなり自信ありげなのでちゃんとした取材の結果なんでしょう。

まあ、分かることは分かる。分かるけれど、やはりちょっと、心配。
何せ作りたての(笑)チームなだげに、(イングランド戦から)まだ二試合目で、そんな細かいことやってて大丈夫なのかなと。基本形のおさらいの方が、優先するんじゃないかなと。
実際バランス崩れてましたしね。

ただまあ、それはそれで「必要」ではあるかも知れない措置で、つまりは急いで宿題全部片付けてるから無理も出て来るという、そういうことなんでしょうが。

ともかく布陣の考え方としては、やはり「ザ・岡田ペア(遠藤・長谷部)」+「アンカー(阿部)」であるのは間違い無くて、後はその"3人"をどう運用するか、アンドそこに残りのメンバーも加えて、どう攻撃するか。
当たり前っちゃ当たり前ですけど、構造より機能から、"システム"を考えて行くべき状態であると、特にこの場合は言うべきだろうなと。

うーん、なんかサッカーっぽい話にはなって来て(笑)、だから記事としても充実していたんでしょうが、果たして間に合うのか。


・「読む人」と「聞く人」

こちらは最新号のNumberのW杯特集号に載っていた、例の女子マネドラッカー本

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
(2009/12/04)
岩崎 夏海
商品詳細を見る

の人が、ドラッカーの教え(?)を岡田シャパンに当てはめて問題提起してみた、軽めの記事から。

対象となる人が「読んで」分かる人か、「聞いて」分かる人かによって、アプローチ・説明の仕方を変えなくてはいけないという、そういう話。(本は読んでないので、雑なまとめです)

で、岩崎氏の判定だと、(少し迷ってはいましたが)岡田監督は「読む人」なんだそうな。ううむ。そうかな。まあそうかも知れない。臨機応変ではあるけど、先行してるのは観念的把握でしょうからね。
あえて言えば「聞く」ように「読んで」しまう、そういう雑さが問題なんだと思います。与えられたヒントが片っ端から生兵法というか、早とちり気味になってしまうという。(笑)
逆に「読む」ように「聞いて」しまう人というのもいますよね。空気や文脈や背景含めて理解すべきタイプの言葉(や概念・思考)を、馬鹿正直に文字通りにしか受け取れない。これが所謂、"ネタにマジレス"してる状態かと。(笑)

・・・・あ、いかん。読んでもいないのにさすがに我流の理解に、落とし込み過ぎかなこれは。
結果合ってるか間違ってるかは知りませんが、合ってりゃいいってもんでもないという、場合もあります。(笑)

僕はまあ、「読む」人なんでしょうねえ、やっぱり。「聞く」人ではないでしょうから。
聞かないわけでもないけど、一応レジュメくらいは欲しい(笑)。普段主に一緒に仕事してる人が完全に「聞く」派なので、それに比べれば「読む」派なのは、日々痛感してますが。そういう違いをというか。

すこーしだけW杯気分、盛り上がって来ましたかね。すこーしだけ。


調整試合その3 コートジボワール戦
2010年06月05日 (土) | 編集 |
"叩かれた"というより"萎(ちぢ・しぼ)んだ"、という印象。

親善試合 日本代表 ●0-2○ コートジボワール代表(シオン・スイス)

対症療法の限界というか。


・またフォメ変えたのか。
・なんかこう、単に心理的にダブルの方が落ち着くからというか、"1"の緊張感に耐えられなくて、重力に従って落っこちて来てしまったという、そういう印象。
・背景はイングランド戦の"ひと安心"。油断というか。
「長谷部のトップ下」自体に、特に大きな期待が持てる(過去の)根拠も文脈も見えないわけで。
・要は「アンカー(阿部)を置く」「遠藤・長谷部は使う」という二つの縛りを前提にした"順列組み合わせ"の、一つの偶々の帰結という感じ。
・せめて遠藤と長谷部逆なら、「イングランド戦で不十分だった攻撃のテコ入れ」or「遠藤のコンディションをケアしながらゲームメイク力を活かす」というようなストーリーも描き易いんですが。
・実際にこの配置が"語って"いるのは、"1stボランチ"としての遠藤のこのペア結成以来の不変の立場というか、信頼感というか、信頼以前の検討に晒されていない前提というか、岡田監督のボランチ像というか。
・恐らくは岡田監督の中で、「山口素」「遠藤」というのは、限りなくイコールで結ばれているんでしょうね。
・理想のボランチであると同時に、本人的には(遠藤も含めて)堂々たる典型でもある。
・だからこそそこに更に「アンカー」を加えるのは、一種の蛇足であるし、違和のある文脈の侵入であって、落ち着かない。落ち着き切れない。
・そんなこんなで、なんやかんやと、またもやのフォメいじり。

・ともかくそれによる、(イングランド戦からの)距離感のズレと、重心の後退と。
・新方式2戦目ということで、はいはい、引くのねという軽い緩みと。
・何せ哲学でやってるわけじゃないから。
・コンディション自体はイングランドよりは良さそうだったですが、やる気が無いのかそういうチームなのか、今いち圧を感じないコートジボワールの戦いと相まって。
・特に前半は、フィールドがやたら広く感じました。2チームのボール支配率を足しても、"100"にならないんじゃないかという。(そんなバカな)
・まあ別にここで面白い試合をする必要も無いので、一応日本の"守備練習"には、なったと思いますけど。
・ただその為の形をまだ迷っているというのと、それもあって攻撃練習は始めてもいない感じなのと。
・手が空いてる奴は、個人練習な!
・今野と駒野の取捨について言っている人が多いですが、前に言ったように(どこだっけ)岡田監督にとって駒野は純然たるバックアップ、「攻」「守」共に要求水準に引っかかって来ないそういう選手で、普通の意味では使う価値・狙いが無いということだろうと。
・....とか何とか言っている内に今野怪我してるし。どうすんだろ。さすがに(駒野を)使うのか。
・内田の高地順応の件は....。阿部ももう、別件で(笑)使っちゃってるし。
・内田で思い出しましたが、俊輔とこの2人のコメント合わせると、面白いですね。

内田「どうしてもオレならという見方をしてしまう。それは考えながら見てました。自分なら出ちゃう。無理でも前に。」
俊輔「サイドバックはもっと上がらないと、回さないと」


お前らデキてるなというか(笑)、色々不備や偏りを言われつつ、確かにこのセットが、一つの形だったんだなという。
・DV夫(俊輔)とそれでも尽くす嫁(内田)?
・夫婦のことは、外から見てもなかなか分からんもんだ。(笑)

・さて予定通りのショボい試合を、ある意味最低限の犠牲(今野という意味ではない)でこなした岡田リカバリージャパンですが。
・次のカメルーン戦の準備は、整ったと言えるのか。
・"最低限"というところが、逆に焦点がボケる感じもしますけどね。
・手を入れて来るとすれば、やはり攻撃面なんでしょうけど。
・長谷部トップ下はやめるとして、でも遠藤も長谷部も(勿論阿部も)外せないとすると、何があるのか。
・後半の一瞬の出来で、本田→俊輔か?そんでもって今野の故障をいいきっかけに、内田復帰?
・もし存外に"トップ下を置く"ことの方に重心があった場合は、憲剛システムの復活とか。
・本田トップ下の方は、さすがに(韓国戦の失敗の)記憶が新し過ぎるので、無いでしょうね。
・いずれにしてもその場合は、後ろ組3人の誰か外さないといけませんが。
・まあ長谷部トップ下継続も、無いとは思いません。多分念頭にあるのは、~ジョーホールバルのチームの北澤のイメージ。(参考)
・前に山瀬をめぐって説明したことのある、一つの得意な形。
・守備力を落とさずに(メンバーを変えずに)、何とか攻撃への関与をと期待したんでしょうけどね。(表の思考としては)
・この試合の低調を、疲労の蓄積と消極性という原因に主に帰した場合は、元々外せない"3人"ですし、守備が大きく崩されたわけでもないですし、そのままという可能性も十分に。
・しかし「戦えない選手」って誰でしょうね。
・発言自体まずいような気はしますが、例によって新聞的抜き出しであってくれという。
・ただし前段の「シンプルにボールを動かして」あたりと絡めて、「精神論」というより「戦術論」として読むことも、出来なくは無い・・・・かな。
・そういう意味で、戦えないという。無理?(笑)
・僕もブレてるというか、フニャフニャしてます。あと3試合!!
・いずれにしてももう選択の幅自体が無い状況なので、淡々とやり過ごすべきだと思いますけど。
・イラネとか言ってられる身分じゃない。

"戦えない"選手が遠藤とかだったら、驚きですけどね。(笑)
確かにある意味で、戦えない状態なわけですけど。
トゥーリオは今更大人しくなるとか、無しね。

結局印刷所には、未完原稿を持ってく羽目に。
色が塗られてないとかいうよりも、前の週との関連性や、次の週への"引き"の性格の良く分からない、詰めてない構成の段階のものが。
この日のコートジボワールを見ても、アフリカというのはつくづく当てにならないというか、起きるまでは寝てる感じなので(笑)、ヨソ行き守備的ジャパンと合わせて、どちらかというとカメルーン戦は、凡戦注意報発令中かなという。

「日本は勝ち点3取らないといけない相手だからどこも必死」という意見もありますが、実感的にはほんとかなあという。理屈はそうでも、あいつらそんな殊勝かなあという。(笑)
凡戦からちょうどいい時間帯にひょっこり先制点が取れて、コンディションがいい(多分)ところで何とか耐えて・・・・。

うーん、"取る"まではぎりぎり沸くんですけど、"耐え"る方のイメージがどうも。自信ねえ~(笑)
驚かせて、くれるんでしょうか。(対象が変わってる)


調整試合その2 イングランド戦
2010年06月01日 (火) | 編集 |
一日経って、かえって焦点がボケて来た。

親善試合 日本代表 ●1-2○ イングランド代表(クラーツ)

さて何書こう。


というわけで羅列。

・とりあえず、盛り返しおめでとうございます。
・やっぱりねと言いたいところですが、正直今回ばかりは、半信半疑な方が大きかったですね。
・ここ半年くらい、アップとダウンの比率が、かなりダウン一方に傾いていたので。(笑)
・ともかもくも性懲りもなく(?)の、しぶとい"盛り返し"。
・それが出来るのは岡田監督が「勝負師」(宇都宮)であるからですし、一方でいちいち細かく盛り"返す"必要が絶え間なく出て来てしまうのは、勝負師(またはアイデアマン)でしかないからですし。
・それにしても例えば「目先を変える」名人としてはアルディレスなんて人もいましたが、そのアルディレスでも同じ任期のある時点からは、目先を変えることそのものに倦むようなところを見せていたと思います。
・でも岡田監督の場合は・・・・下手すると死ぬまで繰り返せるんじゃないかというくらいの、"懲り"なさを感じる。(笑)
・妙な人だというか。多分色々な思考形式が、ゴチャゴチャになったまま妙な配合をしていて、代わる代わる出て来るんだと思うんですか。
・非常に「戦後日本人」的な折衷性と、同時により包括的に「日本人」的な、非体系性みたいなものも感じます。(だから"日本代表"とか、そういうことは言わない)
・最終的には"意志"の強さというか、勝負根性みたいなものは出して来るのが最低限の「資格」は形成していると思いますが、どうにもその出方が間歇的で、生殺しみたいなところが。(笑)
・やれんのか、やれないのか、どっちなんだ。

・ただし今回の"盛り返し"は、もう少し継続的な見方をすることも不可能ではなくて。
・つまり韓国戦やポツポツとはそれ以前からの、セーフティ/ノーマル志向の、一つの(それなりに立派な)"帰結"として。
・勿論本人の直接的な思考はそれでしょうし、それまでだってその都度ちゃんと説明はあるんでしょうけど、それはともかく。
・韓国戦後、例の"進退伺"問題に絡めて岡田監督の「対韓国のこだわり」について書いている文章をいくつか見かけましたが。
・むしろ今回についてはある意味無視した、日韓戦の勝敗を"捨てた"可能性の方を、現実的には僕は感じますけどね。
・それが逆に、内容の際立った差にも繋がったという。
・ま、一拍遅れての感想ですけど。
・全体の流れとしては、'98年と同様の、本番を前にしてのそそくさとしたリアリズム化というのは、僕も感じました。
・あの時も端から見てると、えっそうなの?という感じがするくらい、妙に潔い店じまいでしたからね。
・特にそれと分かるきっかけもなく。
・だからこそ尚更"カズ外し"も、唐突&強烈に映ってしまったわけですが。
・ま、"3バック"で一番煽りを受けたのは、北澤の方だと思いますけど。
・何かこう、論理的な必然性とは別の、岡田監督内部での「魂の交代」みたいなものは、やっぱり感じるんですけどね。(笑)
・論理は半ば口実というか。
・常に虎視眈々とスタンバってる。そっちの魂が。出番を。(笑)
・別な状況では別な魂。
・"使い分け"、とはちょっと違うんですよ。もっと無自覚で、その分「本気」。

・少しは具体的な話もすると、大きく言えば引き気味/抑え気味/セーフティというのが、今回の仕様変更の趣旨なわけでしょうが。
・実際の効果としてはむしろ、何であれ戦い方を決めたことによって、プレッシング速攻が、少なくともかつて出来たレベルではまた出来るようになったというのが、意味があるだろうと思います。
・はっきり言えば「何にも出来ない」というのが、ここんとこの状態でしたからね。
・ハイプレスに行くんだろうなとは理解されつつ、でも実際には意志統一なくボヤッと立ち上がって。
・サイドで起点作ってアーリークロスしなくちゃいけないんだろうなとは思いつつ、誰も積極的にその為の連携は取らないという、そういう状態。
・むしろ抑えることによって、プレスに行くタイミングと距離も確保出来たという。
・同様の整理整頓が、岡崎の抜け出しの狙いも復活させたという。
・ただし、それで中央が強化された分、サイドは多分、またどっか行っちゃいそうですけど。
・そういう総合的な「チーム力」は直近よりアップ・復興したとは思いますが、その波及効果以上のレベルでどれほど「守備力」がアップしたのかは、やや疑問。
・所詮付け焼き刃でもあるし、そもそもそういう人選ではないし。
・例えば内田が戻って来たら、どうするんでしょうね。さんざん贔屓にした挙句、スーパーサブ?
・あっさり徳永と入れ替えたりしたら、逆に凄いですけど。
・まあでも考えてみたら不便ですね、代表チームって、そういう意味では。普通のクラブチームなら当たり前の入れ替えですから。
・ただ「戦術」と「メンバー」の整合性という意味では、'98年の方が締め切りには間に合っていた。
・今のチームは印刷所を待たせている状態(笑)。既に限界に来ているアシを、何人も抱えながら。(笑)
・センセイは割と元気みたいですけど。
・とにかく最低でも、足が止まってからの戦いをもう少し何とかしないと、守備に目配りした戦い方も結局は意味が無くなってしまうような。
・直後の会見では、むしろ「でも負けた」ということの方を強調したニュアンスで。
・だからそこらへんは言われんでも分かってるというのと、逆に(現実を受け止める)余裕が出て来たなとは感じましたが。

・それにしても、やっぱりメンバー編成には不安が・不満が残ります。この試合を見ても、改めて。
・再逆転を狙う時間帯で、「石川直がいれば」ということを思わないのは困難でした。
・玉田の中途半端さは、逆に先発で使う以外に使い道が無いのではないかという感じ。
・途中で出て来ても、何を期待していいのやらという。
・場所はならば、本田のところですね。この試合正に、攻守共に中途半端だった。
・左の大久保に対する、右の玉田。万能の当て馬、ゆえに先発。
・まあ単純に、大久保がバテたら玉田、でもいいかも知れないですけど。
・本田はギリギリチーム戦術を"邪魔"しないレベル、あの鈍足と戦術理解力(とサイドのポジション)で、守りつつ攻めなんて現状無理。
・かと言って途中投入で試合に入るのも、下手なんですよね。経験も無いし。
・この人の場合はまず単純に未熟なんで、本人がどうというよりも持ち上げる人に問題があると思います。
・結局は単なる"スターシステム"じゃん。馬鹿馬鹿しい。下手すると、"番長清原"レベルの安いロマンチシズムだし。
・本当に宝くじと割り切って置いておくというなら、別に止めませんけどね。
・一本惜しかったし。
・むしろ石川直の枠を潰しているのは、本田なのかも。今度のシステムだと尚更そう見えますが。(笑)
矢野!!・・・・いたねえ。
・これも本人というより、岡田監督に上手く使う余裕があるとは、とても思えない選手。
・この日の「玉田」や「松井」のところが「矢野」であっても別におかしくはないと思いますが、さりとて今更優先順位が変わるとも思えないし。
・体を活かして、リードしてる時の追い回し(兼一応ポスト)要員としてとかなら、是非使ってはみたいんですけど、単純に「順番」として、どう考えても負けてる糞詰まり以外に出て来るイメージが沸かない。
・結局森本の次に来る"攻撃"の駒って誰なんだろう。本田が駄目(または先発で出ちゃってる)なら松井か。憲剛かも。
・実際には長友の位置を上げるパターンかな、クラブでもやってるように。

・しかし監督がはっきりと4-1-2-3と(試合前)言ってるのに、ここまで4-1-4-1と一斉に言われてしまうのはどうなんだろう。(笑)
・さすがに最初から4-1-4-1だったら、本田をあそこには置かないと思うんですけどね。
・それで結果として4-1-4-1っぽくなったから、本田は苦労したわけでしょうし。
・....あ、でも試合後は、自分で4-1-4-1って言ってるのか。(笑)
・いや、待てよ、あれは確かなのは「カペッロが"9-1"と皮肉った」ということだけで、岡田監督の問いはそこからの記者の推測なのか?
・例えば宇都宮記事での長谷部の言い方なんかは、やっぱりボランチというか、一列下の(意識の)選手のものに感じますけどね。それこそランパードやジェラードなら、こういう言い方にはならないでしょう。
・遠藤長谷部の"ザ・岡田ペア"+アンカーで、残りが攻撃と、そう考える方が流れ的にも自然な気はしますけどね。
・だいたい岡田監督は、システム論の常識でやっている人ではないし。あくまで自分が望む機能と、それに基づく人選で、人を並べてるだけで。
・だから要は"アンカーが付いた"というだけなので、結局(今までの)「俊輔」に当たる選手は、必要とされてしまうんじゃないかと。
・その役割を本田が果たせないなら、やっぱり再度・・・・というね。

こんなことが書きたかったんだっけかな。まあいいや。
どのみちこれからも一試合一試合の"波"が、"山"が、細かく趨勢を決しそうなチームで、目は離せません。
仮に一試合で戻せるなら、コートジボアール戦はむしろ叩かれて、それでカメルーン戦に"戻す"方が、サイクル的には良さそうですけど(笑)。"アフリカ"の反省を"アフリカ"でというのも、理に適ってるし。
更に次のオランダ(ヨーロッパ)の反省をデンマーク(ヨーロッパ)で活かせれば、おや、なんか突破しそうじゃないか。(笑)

それにしてもの、トゥーリオの存在感よ。真のライバルは、俊輔じゃなくてこっちじゃないのか?本田。
触れられなくてごめん(笑)、川島。


調整試合その1 韓国戦
2010年05月25日 (火) | 編集 |
実は試合としては、結構楽しかったりします。

キリンチャレンジカップ2010 日本代表 ●0-2○ 韓国代表(埼玉)

韓国の真剣さが心地いいというか。勝つべき方が、ちゃんと勝って結構でございましたというか。


その韓国の真剣さが、お馴染みの「対日本」云々というよりも、むしろチーム内競争や純サッカー的なクオリティへの関心や、最初の話とも関連しますが監督に与えられたタスク遂行そのものの達成度に焦点が当てられている、そこから来ている感じが、羨ましいというか、それが当たり前というか。
監督はかなりこの試合に焦点を当てて来た感じもするけど、それはそれとして、いざ始まってから選手たちが見ているものがね。・・・・やってみたら物足りないので、モチベーションを自己調達してたのかも知れないけど。(笑)

ハードにプレーされても、ラフとか何とか言うより、テンションが違うからしょうがないよねという、そういう感じ。
日本代表はもうずーっと、テーマが見つからない感じでやっている。"課題"は毎回あるんでしょうけど、それは注意事項であって、目標ではないはずなのでね。
「カウンター」と「ロングボール」対策というのは、別に間違いではないんでしょうけど、実際にはベースのやり方や"長所"の方が見えなくなりつつある状態なわけで、そこで短所に関心を移しても、腰が引けるばっかりになるのは当然で。

・・・・ていうか「短所・リスクに目を瞑ってでも長所・メリットで勝負する」というのが、このチームの根幹だったはずなわけで。今更"はず"とか言っててもしょうがないんですけど、とにかくもう、軸が。
サイクル的に言えば例えばトルシエの"サンドニ"の後のスペイン戦の、どん引き5バックとかやり始めたあそこらへんの感じが今頃来ているというか。あれも随分危険な時期だったというか、切り抜けられたのは運が良かったのとやはり同じ奇矯な戦術でも基本のクオリティの違い、宗旨変えに近い変更を試みても帰るところがあったトルシエジャパンと、それが怪しい岡田ジャパンと。

それと思いっ切り分かり易くやった宣伝上手のトルシエと、腕も無いのに微調整で何とかしようとしている岡田監督と。
とにかく分かり難いですよね。何でもかんでも手を出して。毎度一つ一つの「課題」と取り組んで、良かれと思ってやってはいるんでしょうけど。最早俺流ですらもないし。

どうせまた叩かれるんだろうけど、俊輔が「本田が入ってパスが以前のようには繋がらなくなった」と言ってるのも、別に嘘ではないわけですよね。言うべきなのか、大局としてどうなのかはともかく、彼の立場としてはそう言うしかないでしょう。
例えばオシムが「俊輔を中心にすべきだ」と言っているらしいのも、別に贔屓(笑)とかではなくて、チーム作りの筋と経済として言ってるんでしょうし。目移りばっかりしててもしょうがないと。
・・・・スカパーのインタビュー(「獅子の驕り 兎の準備 #01」)で本田ボランチ案とか出しているところを見ると、そもそも本田に攻撃の中心選手としての能力を認めていない可能性はありますが。


同じくスカパーのW杯直前企画で、'98のクロアチア戦のリメンバー放送とかを見てたんですが、いやあ、いいチームでしたね、記憶にある以上に。名波相馬+αの左サイド、利いてるなあ。加えることのヒデ、の二段構えが、なかなかによく出来ている。
もう少しチーム全体に国際経験があれば、勝てた試合でしたねえ、当時の戦力でも。何が難しいって、「勝てる」「勝つ」というイメージを持つのが難しいんですよね、国際経験や、そこで勝った経験が無いと。具体的な試合展開も含めて。
どのみちあの守備的な構えだと、勝つにしても少ないチャンスの"どれか"が運良く決まるのを待つ感じになってしまうでしょうから、あの時のクロアチアが相手なら、もう一回やるのならやっぱり4バックでやらせてみたいですかね。向こうが後半本気出して来たら、その時は3バックで。

あの大会の岡田監督の指揮で、どうしても納得が行かないのは次のジャマイカ戦まで3バックで行ったことで、挙句3点取られてりゃ世話無いわけですが、要するにちょっと、余りにも早い段階で、"4バック"という選択肢をチームから落としてしまったということでしょうね。"カズ"もそうですけど。(笑)

で、トータルで見てあのチームが今見ても結構いいチームに見える、特に今の"岡田ジャパン"と比べても見える理由としては、一つは加茂さんが基本の構造をきっちり作った上で、岡田監督の"ひらめき"や柔軟性が加わっているという安定感と。
もう一つは・・・・すっきりしていることですね。メンバーにしろ、戦術にしろ。要は、選択肢が少ないのがいいんだと思うんですけど(笑)。いや、真面目に。だから岡田監督でも、処理出来た。決まったやる事を集中してやらせるのは、今も昔も上手ですから。

それに対して今回のチームは、いちから岡田監督がチームを作らないといけないというのと・・・・それどころか、"新戦術"を作ろうとすらしているわけですが。
それと、選手の選択肢が格段に増えているのと。増えてしまっているというか。最早岡田監督では、扱いかねる程に(そのくせ適当にとっかえひっかえすれば、目先の変化は付けられる)。
せめて監督としてぎりぎりまで現役だったら、そのチームでもベースに出来たのかも知れないですけど。例えば今回でも、もう忘れてると思いますが(笑)山瀬の使い方抜擢の仕方なんかは、子飼いならではの手の内感や独自性があったと思います。前回で言えば、中西永輔の使い方がやけに上手いなあと思っていたんですが、そう言えばジェフのコーチだったんですね。

要は岡田監督は、どちらかというとクラブチーム向きの(またはそこまでの)監督で、前回は選手も戦術も選択肢が少なくて比較的そういう感じでやれたのが、今回は本当に「代表監督」でパニクっちゃったという、そういうことでしょうか。
・・・・わざわざこんなことを言うのは、マリノス時代に見せた統率力と、そこから(僕も含めた)多くの人が予定的に期待した"マネージャー"としての能力が今回余りにあんまりであることの理由が、ずっと気になっていたもので。統率力はある。でもそれは非常に内向きの、限られた仕事を対象としたもので、そのグループの外や代表チームという大きなプロジェトを「運営」するような、そういうスケールの能力ではなかったということかなと。

まあ単純に、"キャパを上回ってしまった"と言っておけば、全部の説明にはなり得るんですけど。(笑)


でまあ、だから、今後の問題としては、とにかくやることをはっきりすっきりさせろと。どうせ色々は出来ないんだからと。むしろ"俺流"で行けと(笑)。あえて今こそ。そういうことになりますか。
ただ前回はオシムの、というかオシムを引き継いだせいに出来ましたが、今回全部自分なんで、開き直るのもなかなか難しいでしょうけどね。

まあ結局、あのオランダ戦あたりまで戻ることになるのかな、特に勝算は無くても。その間にやったことが、全て「無駄」に見えてしまったとしても。
実際無駄なのかも知れませんが、それ以上に、何も出来ないよりは何か出来た方がいいでしょう。それくらいまで、チームが落ちてしまっているので。何か出来れば、それを拠り所に他のことも足して行ける可能性がある。可能性があるだけですけど。

とにかく何でもいいから、戦う準備をしないと。試合をする準備というか。むしろいったん選択肢を狭めて。
そういう意味では、岡田監督が「前半守備専・後半攻撃専とメンバーを分ける可能性がある」(という意味)と言っているのは、悪くはないかなと。こと攻撃面に関しては、これは尋常じゃない敗北宣言ですけどね。"極力接近は避ける"と言っているようなもんですから。(笑)

幸い次はイングランドですから、割り切りには最適の相手だし。それでもしプレスすら最初から通じなかったら、それこそもう、引きこもるのかな?
ただいかんせん、登録メンバーで守りの強い選手が限られている気はしますが。ちょっとシミュレートしてみても。
とりあえず、もう少しコンディションを上げて、で、上がってない選手は使わないということもちゃんとやって。


以上、雑談でした。ほんとは何も書きたくない(笑)。心から書きたいことは無いというか。
雑談ついでに、クロアチア戦見ながらふと気付いた/思ったこと。
それは次期監督の条件ですが・・・・。ズバリ、日本をよく知らない人がいいと思います。
理由は簡単で、フラットな状態で始めてもらいたいからです。

なぜかと言えば、ジーコ、岡田という、トルシエ以後の二人の"失敗"監督の共通性として、「前の監督へのカウンター」から、仕事を始めてしまっているということがあると思います。
ジーコはとにかく、トルシエが嫌いだった。トルシエのやり方が。岡田は岡田で、オシムのやり方に異議(ゾーンではなくマン、グローバルスタンダード)があった。それら他人への対抗心を基準とした、やや不健康なモチベーションを基本としてやってしまった結果、反動で余りにも極端な、バランスを欠いたやり方を無理やり推し進めて、普通に持てる力すら出せないようなチームを作ってしまった。

だからそういうしがらみが無い人がいいなという、それ以外のチームは、そんな失敗してないんだからという、わずかなサンプルからの短絡的な願いですが。(笑)
とりあえずペケルマンはいいですねえ。能力と言うかタイプとして。是非、結局レギュレーションの変わらないらしい、ロンドンとセットで、お願いしたいものです。五輪は重要ですよ、日本の場合。

しがらみがあると、度を越えて感情的な擁護や叩きを目にすることが多くなって、参るというのもありますし。


ビエルサなんていう、更に法螺っぽい話もありますが(笑)、実際アルゼンチンというのは、いい目の付けどころだと思います。
スペインでは多分、ちょっと高級過ぎる。