東京V等サッカー、漫画、アニメ、アイドル 他
’24.1月期の地上波アニメ
2024年02月10日 (土) | 編集 |
漫画原作

ダンジョン飯 (Wiki)

原作 - 九井諒子
監督 - 宮島善博
副監督 - 佐竹秀幸
シリーズ構成 - うえのきみこ

また食い物系異世界(?)かよと引き気味に見始めましたが、凄く面白い。"食い物"に関しても"異世界"に関しても、「斬新」というよりは「成熟」という感じで、先行作品たちからの論理的帰結をじっくり腰を据えて深めたみたいなそんな印象の作品。とても見易い。
そもそもが仲間が"食われた"という始まりを、ちゃんと悲しみはしつつそれはそれとして淡々とその現実的処理・対応に話を進めてるのが、最初から凄いと言えば凄いですけどね。魔物食に対する好奇心のドライさ含めて、見ようによってはサイコっぽくもある作者さん。(笑)
原作者は漫画家で、「『ひきだしにテラリウム』で第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞」などという実績が既にあって、実力は確かな人のよう。
監督はTVアニメ初監督のようですが、映画版『ダンジョン飯』と『劇場総集編 SSSS.DYNAZENON』と、映画の方では経験のある人。副監督は助手/弟子タイプ。
構成は『王室教師ハイネ』『うちタマ?!』の人。どちらかというと子供向けアニメとかが多くて、深夜アニメ最前線という感じの人ではないよう。何となく分かる。


魔女と野獣 (Wiki)

原作 - 佐竹幸典
監督 - 浜名孝行
シリーズ構成 - 百瀬祐一郎

原作はヤンマガサード連載時はちらっと読んだことがあってそこそこ面白いと思ってはいたんですが、雑誌自体の廃刊→移籍のごちゃごちゃで気持ちが離れてそれっきりになっていた記憶の作品。
ただドロドロゴシックロマンという感じの原作に比べてアニメのここまでは意外と軽い感じで、こんなんだったのかといい意味で。最初の方は読んでないんで、原作との比較は分かりませんが。それなら見ようかなととりあえず見ています。(その内ドロドロし出すのかも)
監督は・・・『テニスの王子様』『図書館戦争』『獣の奏者 エリン』『魔術士オーフェンはぐれ旅』(シリーズ)と、なんか随分大物。エリンの人かあ、あれは名作だった、作風全然違うけど。ただ他の過去作も違うので、個性というよりは合わせるタイプの監督さんなのかなという。
構成は数は結構やってるけど僕は覚えてはいない作品ばかりの人で、去年の『六道の悪女たち』と『冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた』なら、さすがに見た記憶くらいはあるけどもという。
出来ればこのまま軽い感じで言って欲しいですね。原作も黒いユーモアはあるんですけど、作画がおどろおどろしくて少し辛かった。そこらへんがさっぱり出来るのが、ある意味"アニメ化"のいいところ。


小説原作

即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 (Wiki)

原作 - 藤孝剛志
監督 - 菱田正和
シリーズ構成・脚本 - 青葉譲

チート能力付き異世界転生、"非人間的"ぎりぎりの合理主義者の主人公と、昨今の有力な流行りを踏まえた作りですが、振り切ったいい出来で、〇番煎じ的なことは気になりません。むしろ("〇番煎じ"であることを)楽しむ余裕すら感じる作者さん。・・・というか回を追うごとに"非人間的"という印象は薄れて、単に当たり前のことを当たり前に言える素直な奴という感じに。あんまり柔らかくなるのもそれはそれであれなんですけど。
更にというか、「即死」という邪悪の極みみたいな能力を、いかに"道理"や"良識"の文脈で使うか的な、そういうトライをしているようにも見えますね。能力自体は、別に主人公が望んで身に付けた訳ではないようですし。"たまたま持った能力の最も合理的な使い方"の話で、そういう意味では他のもっとマイルドな(笑)能力とも変わらないと言えば変わらないのかも。
相方の女の子も謎と言えば謎な役で、超絶能力を持った主人公と視聴者の間を取り持つ常識家というのが基本の役回りなんでしょうが、そこになぜ「壇ノ浦流」(のご先祖)が絡んで来るのか(笑)。今のところ必然性はよく分からないんですけど、その内大切になって来るのかな。とりあえず面白いですし、とりあえずいい奴ではあるようですが。
過去作で一番似ているのは『ワンパンマン』でしょうが、あちらがシュールやスタイリッシュ(ハードボイルド?)にやや凝固気味に収斂していくのに対して、こちらは割と普通にストーリーが"展開"して行く感じ。"異常"な能力を"普通"の文脈に乗せ続ける、そのミスマッチ感が今後も楽しそうだなと。期待しています。
原作は小説。なるほど、「壇ノ浦流」は壇ノ浦流で、独立したストーリーになってるのね。道理で。なんか変だと思った。自立性の高過ぎる属性で。
監督はベテランのようですが、一つも心当たりが無い。初監督は2004年の『陰陽大戦記』。
"構成・脚本"は実は監督の別名(笑)。ややこしいことすな。構成の仕事を単独でやるのではなく、自分の監督作の脚本を全部やっちゃうので自然にそうなるみたいな仕事の仕方。こだわりは強いんでしょうね、正直そこまでの個性は今のところ感じてませんが。


治癒魔法の間違った使い方 戦場を駆ける回復要員 (Wiki)

原作 - くろかた
監督 - 緒方隆秀
シリーズ構成 - ヤスカワショウゴ

「治癒魔法の間違った使い方」というタイトルを見て、ギャグ系か下手するとエロ系かなと期待せずに見始めましたが、ローズ団長のスパルタをめぐるやけくそ的なギャグ感覚などはありつつも、根本的には大真面目な作品でへえと思いました。
そもそもの転生させられた"3人"の関係からして意外でしたね。学校の"スター"美少女は変な意味で変節(笑)はしつつもいい意味では変わらずみんなのアイドルの善性は保ち続け、どうせ偽善者なんだろうと思った男の方の"スター"は異世界に移動してむしろますます善良さを増して行く爽やか展開。落ちこぼれ主人公の虐げた周囲に対する復讐譚という、大方の予想を裏切る展開だったろうと思います。
ただそうした"裏切り"自体が目的というよりも、「友情」ということ「善良」ということ、そしてそれは(元の世界のような)こんがらがった社会関係から外れることによってより機能する純化するものなんだということを、かなり真面目に描いている作品だと思います。逆に言えば「社会」こそが人間悪の根源というか。いやあ、意外でした。
原作は小説。
監督は『かいけつゾロリ』シリーズの人。そう言われてもなという感じですが。(笑)
構成は『テラフォーマーズ』『食戟のソーマ』『江戸前エルフ』などの人。


望まぬ不死の冒険者 (Wiki)

原作 - 丘野優
監督 - 秋田谷典昭
副監督 - 福島利規
シリーズ構成 - 菅原雪絵

何だろうな、これは。面白いと言えば面白いんだけど。テーマが分からん。
何か別にあるんだろうと思いますが、当面はアンデッド化した主人公のわらしべ長者的な(?)出世・パワーアップのプロセスを楽しむ作品ですね。他の冒険者たちとの意外にリアル系な関係性や、親友の女魔法使いとの実は結構熱いんだろうと思う友情関係が魅力的。
そしてこの主人公も善良で、その善良さのあり方自体が一つの(小)テーマではあるようですね。
原作は小説で、特には知らないですが作品歴はかなり豊富な人のよう。
監督はなぜかいつまでたってもWikiが出来ない(笑)サンライズのエース監督。『バクマン。』『城下町のダンデライオン』『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う』など。副監督はその監督とよく組んでいるらしい、コンテマン。
構成は『オーバーロード』シリーズ、『キノの旅 the Beautiful World』『ノー・ガンズ・ライフ』シリーズなどの人。
あんまり書くことは無いですが、細々(こまごま)とした表現(多くは上で言った他の冒険者との関係の中で表れる)に面白さの詰まっているよい作品だと思います。


その他

俺だけレベルアップな件 (Wiki)

原作 - Chugong(原作小説)、h-goon(漫画版脚色)
監督 - 中重俊祐
シリーズ構成 - 木村暢

CMで盛んに"世界"をアピールするのでそこまでの作品なのかなと不思議に思ってましたが、韓国発だったとは。韓国は世界というか、最初から"国際"ですからね(笑)、そういうことかと。
"原作"の部分が韓国。小説版とそれの漫画版があるようですが、そのどちらに準じてのアニメ化なのかはちょっと分かりません。
日本版の監督は、『女神寮の寮母くん。風紀まもるくん』シリーズの人、て知らねえ。(笑)
構成は『刻刻』『ガンダムビルドダイバーズ』『這いよれ! ニャル子さん』シリーズなどの人。
こちらは"善良"系ではなく、落ちこぼれ主人公の虐げられ方が型通りおぞましい系ですが、何度かやめようかなと思いつつ"レベルアップ"システムの趣向への興味でとりあえず見ています。でもそれが理解出来たら、やめそうな感じ。
時代は善良ですよ!!むしろ!!(笑)


『キングダム』新シリーズは、今のところオリジナルストーリーなので正直くそつまらないです。はっきり言って、「時代」や「中国」との取り組み方に面白さがあるだけで、少年漫画としてのベースはそんなに高い作品(作者)ではないと思います。早く史実ベースの話に行って欲しい。
継続の『薬屋のひとりごと』は変わらず面白い、『ラグナクリムゾン』ますます面白い。


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’23.10月期の地上波アニメ [追加分]
2023年12月27日 (水) | 編集 |
前回(11/9)ひと通り挙げてから、更に無視できない作品が二つ出て来てしまったので、今期の最後に追加分とついでにその他目立った作品についてのコメントを。


薬屋のひとりごと (Wiki)

原作 - 日向夏
監督・シリーズ構成 - 長沼範裕
副監督 - 筆坂明規
音響監督 - はたしょう二


10/21とやや遅めに始まったせいでしょうか、"1話を見て切った"、のではなく、そもそも見ていなかった作品。
番組欄で名前を見た記憶はかすかにあるので、似たようなコンセプト("薬屋""薬師"や"後宮"それぞれ)のファンタジー系作品と、混同していた可能性も。(笑)
これも架空の中国風宮廷を舞台にしているという意味ではファンタジーですが、魔法も転生も出て来ない、内容的にはリアルな"歴史"ものの方に近いですね。
原作は小説。「小説家になろう」出身の所謂"なろう系"ではある訳ですが、そういうタイプの人というよりもたまたまそこを窓口にしたというか、たまたまそういうものがある時代に生まれただけの、無印の"小説"家という感じですがこの作品を見る限りでは。(これがデビュー作で、しかしその後も10年間活躍し続けている他の作品は知らないので自信は無いですが)
監督・構成を兼ねている長沼さんは・・・おお、『魔法使いの嫁』(1st)の人じゃないか。どうりで。レベルが違う。この前も「むしろこの時代の日本の"ドラマ"の代表作」とその内容の本格感を絶賛していた"嫁"ですが。共通する何か"地に足の着いた"感というか、無駄にぎゃあぎゃあ騒がず、ひたひたと地力と内実で迫って来る感のある作風ですよね。監督の作風なのか、作品"選択"の時点での違いなのか、まあ両方ではあるんでしょうが。・・・改めて調べてみると両作音響監督も同じ人(はたしょう二)なので、その影響もありそうというか、そもそもそういう作品としての大きな意図でもって人材を集めて、作られていそう。なお"脚本"家としては他に『鬼灯の冷徹』しかクレジットが無いので、基本的には"演出"家の人のよう。>長沼氏
副監督はまだ監督歴は無い人で、副監督としては他に『徒然チルドレン』。

さて作品。

12月初頭、存在に気付いて慌ててWOWOWオンデマンドで一気見キャッチアップ後の第一声。
ご存知のように僕は中国ドラマのヘヴィユーザー(参考)で、そちらの所謂後宮もの宮廷ものも飽きる程(本当に飽きる程ある(笑))見ている訳ですが、それを踏まえてこの作品の印象をまとめると、

「後宮ものを筆頭とする中国歴史フィクションをよく知っている人が、そこに日本の女性漫画の感性とラノベ世代のタイム感と効率主義を持ち込んで作った作品」

というもの。
"薬学"(科学・化学)を大きく軸にするのは近年の日本のラノベやアニメの一つの流行りでもありますが、実は中国史劇の方でも女医や女性検視官などが大人気だったりしますし、後宮の女どうしのの哀切(しばしば陰湿)な"ドラマ"含めて、直接的な内容的に驚くようなもの新鮮なものは、実はほぼ無かったりします。作者もそこらへんは、むしろ"パターン"と割り切って書いている部分が大きいのではないかなと。
そしてその"割り切った"後の描き方というか向ける視線や距離感が、いかにも日本人(つまり"女性漫画"や"なろう系ラノベ"を教養として持つ)的でそこが面白いし同じく日本人である(笑)僕のツボにも入り易い。特に主人公猫猫の、一応境遇から来たものでもある極端に醒めたというか現実や運命に対して淡々とした感じ、自嘲的なユーモアや世界に期待しないゆえに曇りなく研ぎ澄まされている知性などは、日本の現代の女性漫画の登場人物の多く(及び背後の作者)に感じられるもので、中国フィクションでは余り発達していない独自の感覚だと思います。・・・中国人はとにかく主張すること喧嘩することが大好きですしね。(笑)
と同時にその主人公の問題解決能力ゆえではあるんですが、後宮の陰湿な人間関係からの基本的には陰惨な展開が、上のツイート(ポスト)にもあるように毎度意外なスピード感でコンパクトに立ち上がっては収束する感じは、やはりラノベ的とは言えるのではないかなと。構造の提示も簡潔ですし。だるいことに耐えられない世代というか(笑)。正直いくら何でも簡単過ぎるように感じる時もありますけどね。確かに中国(&韓国)もののしつこさにはうんざりしている僕ではありますが、さすがにもう少し粘らないとドラマとしての重みが足りな目かなと。もう少しだけ中国に寄せて?というか。(笑)
最終的にはだから、その"簡潔"の方の快楽が、メインな作品かも知れません僕にとっては、ドラマの感情的な"重み"や"味わい"というよりも。的確堅実には展開されている後宮(陰惨)ドラマの、しかしその本来の重みを切り裂く猫猫の批評力の快楽というか。
・・・ちなみに実は中国の方でも、"簡単"化の試みは現代のこのジャンルでも随所で展開されてはいるんですよね。どちらかというとシンプルな"善良"化"淡白"化という方向で、この作品のような"鋭い"タイプのものではありませんが。(日本でそれを可能にしているのが、だから(中国には無い)漫画の存在かなということですが)


地球外少年少女 (Wiki)

原作・監督・脚本 - 磯光雄
音響監督 - 清水洋史


こちらは記事を書いた11/9の後にNHKで始まったので、不可抗力的なスルー作品。(笑)
2007年の伝説的なオリジナルSFテレビアニメ『電脳コイル』の同じく原作・監督・脚本者の磯光雄氏による、その間色々あったんでしょうけどとにかく15年ぶりの新作。『電脳コイル』はMHK教育での30分×全26話でしたが、こちらはNetflixでの全6話とだいぶコンパクトになっています。
前作は一応近未来(2020年代)設定ながらむしろノスタルジック寄りの昭和的風景違和感無く(インパクトはある(笑))重ねられる、当時まだその言葉も知られていなかった拡張現実(AR)の表現に仰天魅惑され、また主要登場人物である小学生の男女たちが、しかし子供なりにリアルにシリアスに展開するドラマの説得力にも大いに唸らされた、日本の(テレビ)アニメの歴史の中でも異様とも言える程突出した作品でした。
比べて今作はどうかというと。
まず「AIやインターネットが普及した2045年の宇宙空間」(Wiki)が舞台ということで、AR表現は当然より多彩になり、その機知やしゃれっ気にはははと笑わされる場面なども無くは無かったですが、正直あんまりインパクトは感じませんでした。その理由は多分簡単で、舞台が2045年の宇宙ステーションの、当然の如く最初からデジタルテクノロジーが全面化した世界ということで、前作の"昭和の日常性"との間にあったような「コントラスト」の面白みが存在しないということ。それはたまたまの部分もあるでしょうが、単に"テクノロジー"やあるいは(いちから全て作り上げる)"VR/仮想現実"ではなく、"拡張"現実を表現する妙味としては、案外本質的なものなのではないかなとも。ギャップこそが味というか。だから問題は表現されるテクノロジーや表現するアニメの技術の(15年間の進歩の)絶対レベルではない訳ですよね。要は技術が進んだんだねという以上の感想が無かったという。
ここらへん、逆に『電脳コイル』での"ギャップ"がどこまで意図的なものなのか、一方の主題でもあったように見える都市伝説的な和風の異空間/異次元性を描くこととの、副次的な複合効果だったのかなという疑問も多少抱きました。何も無ければもっとストレートに"SF""未来"の人なのかなという。この作品のように。
そしてもう一つの"ドラマ"としての部分なんですが・・・。うーん、どうなんでしょう。正直普通というか、平凡に感じました。子供がわちゃわちゃしてるだけというか。(例えば)前作のような"児童文学"的な暗い魅力のような、こちらがちょっと緊張して真剣に見たくなるようなものは。特に"インフルエンサー"(ユーチューバー?)の女の子のキャラがただただ鬱陶しい&類型的に感じて("厨二病"とうやもちょっと)、見るのやめようかなと何回か思いました。6話しかないんで見ましたけど、"26話"だったら怪しかった。
あくまでちなみにですが、音響監督は違いますね。今作が清水洋史氏で、前作は百瀬慶一氏。
作品歴としては、前者は『ユーリ!!! on ICE』『啄木鳥探偵處』『すばらしきこのせかい』が僕が見た筈の作品ですが、『ユーリ!!! on ICE』しか記憶には無い。
後者は音楽プロデューサー出身という変わった経歴ですが、こちらは・・・駄目だ(笑)『電脳コイル』しか知らないというか、地上波以外(WOWOWやNHKBS等)でよく仕事をしている人のようですね。映画だと『スチームボーイ』とかも。(見てないけど)
まあ音響監督の作品歴を見てもほとんど何も分からないというのは学習済みなんですけど(笑)、一方でこの前見た進撃最終話のアテレコのドキュメンタリー番組では、音響監督が声優に付けている注文がその声優の直前の演技を見ながら正に僕が感じていたことばかりだったりしたので、やはり何らか音響監督のセンスと結果出来上がる"芝居"の好みとは関係ある(ことが少なくない)筈なんだよなあと、また未練が(笑)。何が欠けてて相関関係が見いだせないんだろう。ぶつぶつ。
とにかく二作の芝居を付けた人は違うと、その事実だけ念の為メモっておきます。
内容・ストーリーの方の話をすると。
"AIの知能リミッター"という話は面白かったですね。
理論的には僕は知りませんが、今後AIを益々人間社会に取り込んで行く上で、現実的に出て来る可能性なのかも知れません。
その"リミッター"が外れて行くにつれての知能上昇の描写も、"6話"にしては頑張っていたような気はします。別に書いている人が限界AI並みの知能の持ち主ではない訳で(笑)、なかなか端的には難しいだろうと思いますが。どちらかというと人間が既に行った哲学的思索などを参考に、"高知能"がしそうな思考を設置してみたという、そういう印象でしたが。
"宇宙人"(とうやたち)から見た"地球人"というテーマは、まあ伝統的というか、それこそガンダムの時代あたりから繰り返し出て来るモチーフですね。地球を食い潰す前に(ゆりかごから)離れろという。その問題意識に対する非常手段としての、地球人類強制削減計画というのも、これもまあ割とある発想。人類の何が悪いとか社会制度がどうとかひと通り考えてみた後に、結局"規模"の問題なのではないのか多過ぎるのが根本の問題なのではないかというのは、少なからぬ人が到達する結論なのではないでしょうか。環境破壊が悪いのではなくて(それはむしろ"生きる"ことそのものなので)、環境破壊をし過ぎる、そのスケールが"大き過ぎる"のが問題なのだ、だからスケールを縮小すればいいし、むしろそれしかないと。それが出来ないからああでもないこうでもないと今もやってる訳ですけど、それでどうにかなるの?という疑問は、過激派ならずとも一度は考えない方がむしろ迂闊に過ぎると思います。(作品内的にも結局予想外の形でですが、人口削減自体は実現してますよね。それだけ磯さんがこの考えを間違ってないと考えているということだと思いますが)
で、それを"限界AI"の結論として出させたのが、この作品の新味と言えば新味なのかな?新たな"説得力"源というか。(もしその結論が本当に出たら。これから出るかも知れないですけど)
"AI"絡みで言えば、「"人"という単位でしか考えていなかった(新)セブンが、"人"という単位も思考の範囲に取り入れるようになった」という流れは色々と示唆的というか面白くなりそうな感じはしましたが、残念ながら余りそこら辺を追求する暇は無かったようで。

まあやはり6話しかないのでね、僕の言う"ドラマ"としての物足りなさも、じっくり描写する余裕が『コイル』のようには無かったという理由も、あるかとは思いますが。
そこら辺の判断は次作への持ち越し課題・・・ではあるんですが果たして"次作"はあるのかあるとしていつなのか。15年はちょっと空き過ぎ(笑)ですね。5年後なら評価も変わったかもしれないし内容自体もまた違うものになったろうと思いますし。Netflixの助けが無いと作れなかった・・・という可能性も、実際ありそうだから怖いですけど。



その他。

既に紹介したものの中では、『ラグナクリムゾン』(の作者の才能)にはかなり痺れてるんですが、まだ続くようなのでそれは終わった時に。
『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』も、萌えアニメみたいな見てくれで(笑)、テーマ的にも展開的にも、予想外にハードで面白かったですね。
『MFゴースト』"見るドラッグ"(笑)ぶり。単純な楽しさで言えば一番は実はこれかなという。遊園地の乗り物みたいなアニメ(笑)というか。VRともまた違う、(2D中心の)"アニメーション"の快楽

そして意外なお気に入りが、『攻略うぉんてっど! ~異世界救います!?』
「純中国人作品なのに日本人が作ったようにしか見えない」と驚きを語ってましたが、最後まで見てもそうというか、それ以上というか。
"日本の二次元文化大好き"、"それの体得者"の部分は、最終回の壮大"スーパーマリオ風ゲーム"攻略シークエンスを見れば、誰もが納得でしょう。特にゲーム好きじゃない僕でも、なんか泣きそうになりました(笑)。愛してくれてありがとうというか。出来れば仲良くしたいよねという。
そして全体としては、一見そういう"二次元"表現物のパターンの寄せ集め&優秀な再編集的作品に見せかけて、実際にはそれらを押しのけて出て来る/それらの向こうに更に存在する作者"個人"のイマジネーションの強力さ堅固さが、強く感じられる作品でもありました。作者が自分で自分をどう考えているかは国籍の違いもあってよく分かりませんが、あくまで「作家」だと思いますこの人は。パロディストでもアレンジャーでもない。オリジネーター体質というか。そういう意味でも、次作に更に期待。
・・・"引用・再編集"タイプの作品というなら、むしろ『薬屋のひとりごと』の方がそうだと思いますね。実際そういう構造ですが、すんなりそう。それ以上の野心は、作者も持っていなさそうというか。そこに自分のセンスがまぶせれば、それで満足そう。


以上、結果かなり充実していた感じの、2023年10月期の地上波アニメでした。


’23.10月期の地上波アニメ
2023年11月09日 (木) | 編集 |
3か月も空けると余計な広告とか出て来そうなので、書きます。(笑)
夏季長期体調不良に始まってそこに眼鏡の不調が挟まり、最終的に(体調不良をきっかけとする)韓国ドラマの封印解除によって、ここ2か月半くらいはほんと廃人してました。(笑)
まだ廃人は廃人なんですけど、体調自体は悪くないのでそろそろ。


新作

原作付き

ラグナクリムゾン (Wiki)

原作 - 小林大樹
監督 - 高橋賢
シリーズ構成 - 赤尾でこ


似たようなタイトルのが過去沢山あった気がする、剣と魔法とドラゴンの物語。
でもこれはかなり変わってるというか、荒々しくハイブリッド。
・まず人類の純粋な敵であるドラゴン/竜(ここまで純粋なのは意外と珍しい気が)たちがいて、そこには絶望的な力の差がある。
・その差を逆にチート的なまでに覆す超戦士に主人公はなって行く訳ですが、その過程自体は冒頭で足早に済まさせる。
・ストーリーはその超戦士が竜を滅ぼした後の、過去への後悔からの(広義の)タイムリープものとして本格的に始まる。
・"ラスボスを倒した後"ストーリーは今期の『葬送のフリーレン』なども含めて結構ありますが、倒す"前"にわざわざ戻っちゃうのはかなり珍しい。(笑)
・一方竜側も妙で、その主人公の竜族撃滅&過去のやり直し双方に助力する参謀役は、他ならぬ竜族の大物の一人(一体)である。
・でもその竜は別に善意で助けている訳ではなくて、"善意"はむしろ"ラスボス"たる竜族の女王の方にあるよう。


なんかもう、あっこっち入り組んでて、情報密度が高くて、なんだなんだと戸惑いながら、飽きずに楽しめてます。単にストーリーが手が込んでるというよりも、作者の物の見方や"善悪"観自体が、既に入り組んでる感じで興味深いです。
その作者/原作は漫画。ラノベかと思った。"ラノベの漫画化作品"ぽいというか。
とにかく周辺ジャンルのパターンを入念に研究して・・・尚それよりも自分の衝動やこだわりが勝ってる感じで、要は才能がある人なんだろうなという感じ。それが"荒々しくハイブリッド"ということですが。
監督は『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』の共同監督の経歴はあるものの、ほぼ初監督と言って良さそうな原画マン出身の人。
構成は・・・沢山やってますが僕の印象に残っているのは『覆面系ノイズ』『メガネブ!』。
ただ"アニメ"としてどうというよりも、とにかく設定・話の面白さでぐいぐい引っ張られる感じの作品。


MFゴースト (Wiki)

原作 - しげの秀一
監督 - 中智仁
副監督 - 高橋成世
シリーズ構成 - 山下憲一
脚本 - 山下憲一、稲荷明比古


原作は『バリバリ伝説』『頭文字D』で有名な人気モーターサイクル漫画家の現在もヤンマガで連載中の作品ですが、そもそも"モーターサイクル"に全く興味の無い僕は完全スルーしてました。
それだけにアニメの楽しさが衝撃的で(笑)。今期一番単純に楽しい作品かも知れない。何でも馬鹿にしたもんじゃないなというのと、こういうのが"アニメ化"の効用だなというのと。漫画は読むのに体力要るから、どうしても選んじゃう。
舞台となっている「公道レース」(カーレース)のレーサーの一つ一つの挙動の意味や凄さが実に分かり易く描写されていて、さすが大家(たいか)だなという感じ。話法の洗練の極みというか。特にレーサーのタイプ論がクリアなので、初心者にも入って行き易い&タイプ論好きの僕の何やらをくすぐってくれます。かなり細身好きらしい、女性(レースクイーン)の趣味も気が合いそう。(笑)
映像的にもかなりかっこいいというか、"カーレース"をかっこよく見せるんだという気合が感じられますが、監督は劇場版『頭文字D』シリーズの人で、さもあらんという。副監督はそこでも組んでいる人で、文字通りの"副監督"という感じ。(後見役や弟子ではなく)
構成はそれなりに実績のある人のようですが、見た記憶あるの無いな。脚本の方で並記されている人は、『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の人。


とあるおっさんのVRMMO活動記 (Wiki)

原作 - 椎名ほわほわ
監督 - 中澤勇一
シリーズ構成 - 待田堂子


これまたどこかで聞いたようなタイトルというか、新作なのかどうかも疑わしく一瞬なりますが(笑)、面白いです。
"おっさん"が美少女化するとかスーパーマン化するとかではなく、おっさんがおっさんのままコツコツとマイペースにVRMMOをやっていたら、色々たまたまゲームシステムにハマってスーパープレーヤーに押し上げられてしまって、嫌がりながら活躍する話。
その"押し上げられる"過程が面白くて、所謂パラメーター的なチートではなく、あくまで組み合わせの妙による(たまたまではありますが)論理的帰結の結果なのが、本当にゲームを好き/よく知っている人が書いてるんだろうなという感じ。知らないで沢山頑張るよりも、知っててまあまあ頑張る方が断然強いみたいな風景。
原作はラノベ。アニメ化はこれが初めての人かな?
監督は初監督、構成は『らき☆すた』('07)でブレイク以来コンスタントに活躍し続けて、今年も『異世界のんびり農家』『最強陰陽師の異世界転生記』と僕好みの作品に関わっている人。
これもまあ、話の面白さをのんびり楽しむタイプの作品でしょうね。


16bitセンセーション ANOTHER LAYER (Wiki)

原作 - 若木民喜みつみ美里(アクアプラス)、甘露樹(アクアプラス)
監督 - 佐久間貴史
メインストーリー - 若木民喜、髙橋龍也


原作は同人漫画。なるほどねえ。
とにかくゲーム製作が好きでしょうがないか当時者によるもの感満載な、異常にネタの細かいゲーム業界春秋/発展漫画。(ストーリー)
その中でも中心になっているのは"美少女ゲーム"への愛で、とかく内容が他愛無いと馬鹿にされがちなジャンル(それ自体も繰り返し出て来るテーマ)へのリスペクトなのか、内容のマニアックさに比して作品全体があえて"他愛ない""可愛い"感じに作られていて、屈折してるなあという感じ(笑)。うっかりすると面白さを見逃しそう。
ただここ2,3話で盛り上がりかけているタイムリープで過去に戻ったゲームクリエイターであるヒロインは、歴史を改変しない為に過去のゲーム製作に関わらないべきか問題は、意外と今後ちゃんとした"SF"タームになってもおかしくない気配も感じます。
正直ゲーム製作の特に技術やハード的問題はよく分からないんですけど、定期的にググりながら、でも楽しんでいます。
監督はこれが初監督。それまでは多くの作品で各話演出を地道に務めていたらしい人。"メイン・ストーリー"表記の原作者でもある若木民喜さんは・・・何だ『神のみぞ知るセカイ』の人(漫画家)か。あれも先駆的な"ゲーム"ストーリーでしたよね。
もう一人は『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う』『ラーメン大好き小泉さん』等の人。『神のみぞ知るセカイ』にも脚本で入ってるので、今回はその縁ですかね。


暴食のベルセルク (Wiki)

原作 - 一色一凛
監督 - 柳沢テツヤ
シリーズ構成 - 國澤真理子


これもどこかで聞いたことあるどころか"アニメを見たことがある"偽の記憶(笑)まで出て来そうな勢いなんですけど、最近の和製ファンタジー界隈はしょうがないのかな。よろず順列組み合わせ。
原作はラノベ。「暴食」とは言っても食べるのはスキルだけなので、グールゾンビとは関係ありません。(多分それ関係でデジャヴが(笑))
"俺だけレベルという概念を突破する"という副題がついてますが、そこから想像出来るように表のシステムだと最下層クラスの能力の主人公が、"スキルを食う"暴食能力により独自の強さを身に付けて行く逆転ストーリー。世界観的にも上位者による下位者に対する横暴・虐待が常態化している世界で、そこに逆転/勧善懲悪を加えて行く、まあまあよくあると言えばあるタイプの話。
そういう(いずれ逆転するにしろ)暗くなりがちな世界観を緩和しているのが、主人公を補佐する"知性のある魔剣"の存在で、それとああだこうだやり合いながら成長して行く・・・のもまああるパターンと言えばあるパターン。
じゃあ何が面白くて見てるんだろうと、逆に自問したくなりますが(笑)。何でしょうね。"暴食"スキルのもたらす成長を、単純に見守りたくなってるのかな。それと最新話で明らかになった他の"大罪スキル"の存在と、その予告的に出て来た「憤怒」スキル持ち少女の謎感のワクワク?
いずれそんなに強く推す感じでもないんですが、とりあえず次週も見るつもりではあります。
監督は『オリエント』等いくつかの監督作はありますが、どれも特にちゃんと見た作品は無いです。構成はその『オリエント』や『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』シリーズの人。そちらも見た記憶はあるけれどという程度。


オリジナル

オーバーテイク! (Wiki)

原作 - KADOKAWA、TROYCA
監督 - あおきえい
シリーズ構成 - 関根アユミ


MXでは『MFゴースト』から続いての時間帯でやっている、"カーレース"シリーズ。前に"ファッション"シリーズとかもありましたね、MXは。(笑)
こちらはドライバーの技術論よりも、レーシングチームの社会的存在のありようみたいなものを主に描いている作品。
Jクラブでもお馴染みの、地元との繋がりとかスポンサー探しとか、"現実"的な話が多く出て来ます。そもそもチームを「応援」する気持ちとはとか。
下町的人間関係を背景にしただいぶ生暖かい話でもあり、そんなに凄く好きとかいうわけでもないんですが、とりあえず見れています。
(架空の)世界トップクラスを描いている『MFゴースト』に対して、"F4"という下級ジャンル(JFLくらい?)の話ではありますが、それはそれで技術論もあって、前述の通りカーレース初心者の僕にはそれなりに興味深いです。
監督は・・・へえ、『ID:INVADED』の人か。全く毛色が違いますが。他に『放浪息子』『Fate/Zero』など、少ないながらも割と個性的な作品の監督をする印象の人。この作品も手掛けている制作会社の取締役でもあり、一つ一つの作品関与が深めの働き方をしている人なんだろうなと。
構成は『アイドリッシュセブン』シリーズの人。今年は他に『テクノロイド オーバーマインド』もやっていますが、何となく共通する、凄く綺麗というか整理整頓されたセリフの置き方をされた作品という印象はあります。
『MFゴースト』とはまた違いますが、映像もすっきり綺麗ですね。やはりそういう良い"プレッシャー"のかかるジャンルなのかなという感じ、カーレースは。雰囲気で作れないというか。


僕らの雨いろプロトコル (Wiki)

総監督・音響監督 - 山本靖貴
監督 - 加藤大志
ストーリー原案 - ⺎⺎
シリーズ構成 - 高山カツヒコ、山本靖貴
脚本 - 高山カツヒコ


eスポーツものであり、また『オーバーテイク』と同様に"零細チーム"物語でもあるよう。
まあだいたいeスポーツは、今のところは全般小規模感は強いですが。
eスポーツシーンは相当かっこいいですね。愛好者にどう見えるのかは、分かりませんが。
ちなみに僕は中国のeスポーツ(実写)"ドラマ"は複数見ていてそこで描かれる3DCGのゲームシーンのかっこ良さにいつも驚嘆していますが、それと比べても十分にかっこいい、"2D"eスポーツ描写(境界微妙なところもありますが)になっているように思います。
話の方はどうでしょうね。多様なバックグラウンドのチームメンバーを揃えて、そこに恋愛要素も配置して、動き出すのはこれからという感じでしょうか。
"総監督・音響監督"とは珍しいクレジットですが、経歴を見ても特に"音響"面に強い人という訳ではないようなので、残りの「声優の演技の演出」の方の音響監督機能を、担っていると考えられます。それが「監督」の見かけ上は上に来ちゃうと言うのは、なんか独特の役割分担ですね。監督が各話演出の経歴しかないほぼ初監督の人のようなので、そっちを絵作りに専念させて音の方は・・・という分担なのかな?いや、むしろ(音響監督として)"演技プラン"まで決める"総監督"が実質的な監督で、事実上"各話演出"に近い従来的な仕事を、今回も"監督"名義の人はやっているという、そういう感じかな。多分そっちだな、シリーズ構成まで(総監督の人が)やっている訳だし。
もう一人のシリーズ構成は、『バカとテストと召喚獣』『それでも町は廻っている』などの人。


攻略うぉんてっど! ~異世界救います!? (百度百科)

監督・シリーズ構成・脚本 - 劉思文


最近割と見かける中国産アニメですが、正直クレジット見るまで全く分からなかったです。3Dメインなのがそれっぽいと言えばそれっぽいかも知れませんが、逆にそれでも濃厚な"日本"アニメ的オタク感というかカワイイ感というか、これを中国人がやってるの?という。
百度百科を見ても普通に中国で制作され中国で配信された作品を、日本に持って来たようで、特に合作的な要素は無し。へええ。
監督等の人は『齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定』の人で、言われてみればあれも"日本"感は強めの中国産アニメではありましたが、そもそも原作が日本だしな。対して今回は純中国産なので、やはり驚異。
ちょっと個人データが見当たらないんですけど、何らか日本と縁のある人なんじゃないかなとは思います。そうでないと、ちょっと不可解。
ナンセンスドS異世界ものみたいな内容ですが(笑)、その"ドS"感に、日本に比べていちいち言葉遣いのきつ目な「中国」感を、強いて言えば感じなくはないかなと。普通に面白いです。好きです。



続編

地上波

魔法使いの嫁 SEASON2 (Wiki)

原作 - ヤマザキコレ
監督・シリーズ構成 - 寺澤和晃(←長沼範裕)


監督・構成が替わってますが、OVA版の人なので作品のフォーマットは意識的に継続させてるんだろうという感じ。
相変わらずとんでもなく面白いと思います。
「最近見た日本の面白い"ドラマ"は?」と聞かれたら、あえてこれを挙げたいくらいに、"ドラマ"として本格的


デッドマウント・デスプレイ(第2クール) (Wiki)

原作 - 成田良悟藤本新太
監督(第2クール)- 薩摩良寛
シリーズ構成・監督協力(第2クール) - 小野学
脚本 - 小野学、菅原雪絵冨田頼子


4月期にやった作品が間を置かずに第2クールに。
でもその間に監督は替わってますね。まあ他に作品歴の出て来ない人なので、引き続き第1クールの監督でありシリーズ構成は続けている小野学さんがメインではあるんでしょうけど。ということで、内容も変わり無し。変わらず面白い。


Dr.STONE NEW WORLD(第2クール) (Wiki)

原作 - 稲垣理一郎Boichi
監督 - 松下周平
シリーズ構成・脚本 - 木戸雄一郎


実は「NEW WORLD」の"第1クール"はうっかり見逃してるんですけど、スタッフも変わらないし作風に変化は見られません。
そもそも『ジョジョ』並みこってこてに完成している感じの世界観ですし。(笑)
面白さも変わらず。


Netflixもの

範馬刃牙 (Wiki)
終末のワルキューレⅡ (Wiki)

どちらもメインスタッフ変わらず。
刃牙は相変わらず馬鹿というか(笑)、毎回よくやるよという感じ。
本当はピクルに負けたファイターたちが、"食べられる"所まで描きたいんだろうなとは思いますが。
ワルキューレはちょっと飽きて来たかな。
こんな馬鹿話なのに、釈迦が人類側に立ってくれたのは、やはりほっとしたりしましたが。(笑)


豊作ですね。
なまってもいたし、途中で指が痛くなって休憩しました。(笑)


’23.7月期の地上波アニメ
2023年08月10日 (木) | 編集 |
新作

自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う (Wiki)

原作 - 昼熊
監督 - 秋田谷典昭
副監督 - 高橋雅之
シリーズ構成 - 髙橋龍也

異世界転生もの。
じ、自動販売機に転生?飲みの席の冗談かな?という感じですが、なかなかどうして上手く出来ていて、気が付くとレギュラー視聴化。(笑)
無生物なのでほっといても死にはしませんが、ポイントを消費してパラメータの増強や商品の入れ替えなどを行うことが出来て、そのポイントの確保の為に商品を"購入"してもらうこと(異世界の貨幣)が必要という。"防御力強化"や"結界"を張るなどという付加的な行動もとることは出来ますが、基本的には(元の)現実に実在していた商品の供給や販売機への変身が、主人公の出来ること。商品に使われている科学技術自体は"チート"要素ですが、そういう前提の縛りは結構きつめ。
絶妙だなと思ったのはコミュニケーション能力の設定で、最初分からなかった異世界言語は理解出来るようにすぐなったので、次は喋れるようになるんだろうと思ったら、喋れるのは「いらっしゃいませ」「残念」(くじつき販売機の"外れ")「ありがとうございました」などの"自動販売機用語"だけで、それを解釈してもらうことで意思疎通するその過程が、限定されているがゆえに逆に凄く相互のコミュニケーション意思の働きが見えていいし、ある種文化人類学的とも言える「異文化コミュニケーション」としての妙な真実味すら感じさせます。・・・もどかしさがちょうどいいというか。(笑)
それにしても作家と担当の打合せでの冗談が実現してしまった的印象はどうしても拭えませんが(笑)、少ない行動の選択肢でよく話を展開するよなと感心しながら見ています。「ネットスーパーもの」(『とんでもスキルで異世界放浪メシ』)もそんな馬鹿な設定あるかとびっくりはしましたが、あれは蓋を開けてみればひたすら調子がいいだけの"チートスキル"ものだったのに対して、こっちはむしろ不自由の方が多いんじゃないかというか、全く羨ましくない異世界転生で。(笑)
でも楽しそうで。(笑)
原作は所謂"なろう系"の小説。相場がよく分かりませんが作品歴を見ると新人ではなく、それなりに実績はある位置の人のようです。
監督はサンライズのエース的な人。の割になかなかWikiが出来ませんね。
『失格紋の最強賢者』『アクティヴレイド』『城下町のダンデライオン』『バクマン。』シリーズなどが印象に残っているところか。
副監督はただの助手のようなのでスルーして、シリーズ構成は『アイドルマスター シンデレラガールズ』『エロマンガ先生』『刀使ノ巫女』『ラーメン大好き小泉さん』などの人。


アンデッドガール・マーダーファルス (Wiki)

原作 - 青崎有吾
監督 - 畠山守(小俣真一)
シリーズ構成 - 高木登

19世紀末/明治ご一新政策下の日本を舞台にした和風妖怪ロマン・・・かと思ったら一転ヨーロッパへ飛んでホームズやらルパンやら、あるいは吸血鬼等の現地の妖怪やそれを付け狙う勢力やらが入り乱れてのワールドワイドオールスター奇譚的なものへと展開して行きました。
こういう風に"ブランド"化されたスターキャラクターや吸血鬼が出て来ると、どうしても"華麗"で"耽美"ででもかっこつけの方にエネルギー使っちゃって中身が薄いみたいなものになりがちなんですが、この作品の場合はそもそもの"日本編"主人公、半人半妖の"鬼殺し"落語家、不死身だけど訳あって今は首だけで生きている妖怪名探偵、その忠実だけど狂暴なメイドの3人組のキャラが十分に強いので、あくまで"彼ら"の物語としてサブキャラたちの"ジャンルもの"引力に負けることにはなっていません。
・・・逆にやっぱり、何で日本編をじっくりやらなかったんだろう、欧州オールスター編はその後でいいじゃないかと思ってしまうんですが、ひょっとして原作の大幅な改編でもされているのか。
日本編をやるとすれば"鬼殺し"が駆り出されていたご一新政策の妖怪大弾圧の矛盾と残酷がメインになるだろうと思いますが、その場合でも"鬼殺し"のひねくれ方と覚悟の深さの尋常でなさが、"残酷"の露悪の醜さに溺れない強度を物語に与えていただろうなと想像出来ます。基本的に信頼感のある作品で、展開に多少首をひねるところはあっても一つ一つのエピソードは十分以上に面白いです。今後本格化する"ホームズ""ルパン"等たちとの関わりが、それを倍加させるのか変質させるのか、楽しみに待っているという、今はそういう進行具合。
原作者は"本格"推理がメインの人のようですが、その中でもこのシリーズはラノベ寄りと分類されるものになるのではないかなと想像。
監督は『かぐや様は告らせたい』シリーズ、『昭和元禄落語心中』シリーズ、『ローゼンメイデン』の人。2013年に既にローゼンメイデンなんて人気作をやってた割には、監督作が少ない気がする。"シリーズ"ばかりだからかな。
構成は言わずと知れた超売れっ子の人。『デュラララ!!』『黒子のバスケ』『ゴールデンカムイ』『虚構推理』の各シリーズなど。



続編

もののがたり 第二章 (Wiki)

原作 - オニグンソウ
監督 - 木村隆一
助監督 - 大川貴大
シリーズ構成 - 大知慶一郎

メインスタッフは第一章と全く同じ。
兵馬とぼたんの純情ぶりが度を過ぎていて、"日常"パートはまあまあだるいです。(笑)
でもバトルシーンの迫力と気味の悪さ、その裏腹の情緒あふれる流麗な美しさは健在。
ストーリー展開もまあまあダークで、どんなに馴染んで来ても「つくもがみ」たちの秘めたはしっかり感じられますし、現在主人公たちが陥っているつくもがみ側人間側両方の要因によるピンチの仕掛けも、実に底意地悪く仕組まれている感じでいいです。(笑)
逆に日常パートとか、本当は描きたくないというか本当に苦手な人なんだろうなという感も。


ホリミヤ -piece- (Wiki)

原作 - HERO萩原ダイスケ
監督 - 石浜真史
シリーズ構成 - 吉岡たかを

2021年1月期に1stシリーズ『ホリミヤ』がやったようなんですが、そっちは特に印象も記憶も無いです。
その続編兼アウトストーリーみたいな感じらしいのがこれですが、タイトルが"2"とかになってなかった分、それと知らずに見てしまって、でも結果面白かった見て良かったという、そういう作品。(笑)
アニメ化スタッフ自体は同じらしいので、何が僕の印象を分けたのか。
原作は『堀さんと宮村くん』というタイトルのウェブコミック。掲載サイト(「読解アヘン」)は作者(HERO氏)自身のものとのこと。これがデビュー作ですが、その後も自サイトやtwitter上でインデペンデントな感じで作品を発表している人のよう。
監督は原画マンとして活躍していた/ている人のようで、監督としての過去作は『新世界より』『PERSONA5』と(前作)『ホリミヤ』のみ。
構成は結構古い人のようで、過去作は懐かしや『一騎当千』や『セキレイ』『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』『四月は君の嘘』など。
続編だと知らずに見始めた続編(笑)で、なかなか設定が呑み込めなかったんですが、同性愛的感情や主人公の(どうやら)隠しタトゥーなど、マイノリティ/ダイバーシティ的なテーマ/要素がちらちらあちこちに見られはするんですが、そのどれもそんなに深刻に追求はしていなくて、気にならないというか"不真面目"な分かえって受け入れ易いというか。現実のマイノリティ問題にも、こういう部分が実は必要なのではないかなどと思ったり思わなかったり。"多様性"も"相対性"も、本来むしろ「緩さ」が本質な筈で、別にモラルではないんですよね。AでもいいしBでもいいという話で。
そこらへんをなんか本能的に分かってるような気がする作者による、基本的にはのんびり&ちょい奇妙なハイスクールライフもの。(のよう)
面白かったので、オリジナルシリーズも機会があったら見返してみようかなと。


呪術廻戦(第2期) (Wiki)

原作 - 芥見下々
監督 - 御所園翔太
シリーズ構成 - 瀬古浩司

どっぷりその中で育った人には伝わり難いかも知れませんが、僕は漫画で育った子供でもジャンプ読者でもなかった(マジに本誌は読んだこと無い(笑))ので、少年漫画のお約束には余り優しくないというかどんなにそれ自体が天才的に優れていても、バトルデザインが優れている・バトルパートが面白いだけの(多くの少年/ジャンプ系)漫画には、そんなに感動しない・熱中出来ないんですよね。例えば(今年見直して初見の低評価を反省した)『鬼滅の刃』とかも、本当に面白い・どきどきするのはやはり最初ということでテーマ性が濃厚な『立志編』で、その後の『無限列車編』『遊郭編』『刀鍛冶の里編』は、実際バトルの発想の見事さに感嘆することしばしばではありましたけど、(『立志編』と)比べると要は"バトルのアイデア勝負を延々している"だけの作品だなと、同時に思いながら見ているところも少しありました。
そこらへんは例えば『ハンターハンター』や『進撃の巨人』のような、大小さまざまなテーマ的感動/考察要素があちこちにちりばめられ、片時も"今何の為に何をしているのか"を忘れさせない作品とは、ちょっと次元が異なるように思います。
大人気の『呪術廻戦』も、根本の知性の良質さは感じつつも、1stシリーズや2nd序盤は正直『鬼滅』と同類な感じで見ていたんですが、五条悟と夏油傑の過去エピソードを経ての最新29話「玉折」で、なんかいきなり面白くなったなと感じました。初めて本当に興味を持ったというか。
夏油傑の「守られるだけの非術者は全員死んでいい」という極論自体は過激ではあっても少年漫画系ストーリーの中ではまあまあ無くはない"悪役のエリート主義"な訳ですが、その理由が(呪いに対処するのではなく)「呪い自体を根絶する為/生まれないようにする為」で、その背景的構造として「非術者の非術者ゆえの自分の負の感情のコントロールの甘さ」(一方で術者はそのスキルの一環としてそれをかなりの程度コントロール出来る)が呪いを生む根源だという(それ自体は)"事実"があるという話には、どきっとしました。
だから非術者を皆殺しにするというのは無茶なようで筋は通っていますし、作者が(最初からなのか途中からなのかは分かりませんが)例えばこの作品では"呪い"を生むとされているような、「人間の負の感情」(の暴走)という問題を、真剣に考えている(憂えている?)ことも伝わって来ました。そしてこれはもう、十分過ぎる程の"テーマ"だと思います。これをめぐって今後この作品が展開されて行くなら、是非とも期待して見て行きたいなという感じです。
ひょっとしたらぼんやり見ていた1stとかにも、そんな話が出ていたのかも知れないですけどね、少なくとも僕には届いてなかった。
・・・あえて言うと、内容的にはある意味伝統宗教の「心を平静に」とか「悪念を絶つ」とかと、変わらないと言えば変わらない訳ですけどね(笑)。だから"全員"悟りを開けと。解脱しろと。(笑)
それをどう「呪術」の話として「現代」の話として展開するか、そこから意外な視野でも見つけ出して来るか、そこらへんに期待という感じですが。
なおアニメスタッフ的には、監督だけ1stと替わっています。1stやチェンソーマンの演出などを経て、これが初監督の人のよう。


以上です。
数的には少ないですね。


『富野由悠季の暗号』より ~「絵」と「演出」(「アニメ」と「実写」)
2023年05月11日 (木) | 編集 |
細々(こまごま)と体調が悪くて、僕にしても久しぶりな更新。





WOWOWで見ました。オンデマンドでも見れます。

「機動戦士ガンダム」の生みの親、富野由悠季。彼の作品を支えてきた豪華スタッフの証言から『Gのレコンギスタ』へと至る富野監督の演出論を読み解くドキュメンタリー。


とのことですが、本人ではなく周囲の人のコメントがメインということもあり、個人的にはそこまで有益な情報は少なかった気がします。基本、"それぞれの富野語り"にとどまる内容というか。

その中で僕が面白かったのは、"キャラクターデザイナー・アニメーター"吉田健一(Wiki)が出演しているパート。

YoshidaKenichi

・・・知的で穏やかな語り口が、個人的に好感度/信用度大だった吉田氏。(笑)

『キングゲイナー』『エウレカセブン』『Gのレコンギスタ』のキャラデザ(あと未見ですが『電脳コイル』の磯監督の新作『地球外少年少女』も)を担当している人ですが、資質的な富野さんとの"遠さ"(の自覚)が、逆に目の付け所のピンポイントさに繋がっていて、なるほどと思うことが多かったです。
分量的にも一番この人のパートが多いんですが、その割に構成的な位置づけははっきりしていなくて、(吉田氏がではなくて)作った人は結局何が言いたいのかなという感じの全体ではありましたが。

以下吉田氏の発言を抜粋しつつ。


"アニメーター"吉田健一氏から見た富野演出の特殊性

抜粋1

・富野さんの特殊性は絵に頼らないところ。
・絵自体は上手い。ただアニメに定着させるのは難しい(タイプの絵)
キーワードを考えるのが上手い。


アニメの演出家ではあるが、絵、"animate"する/絵を動かす部分には、演出の重心を置いていない。
"キーワードを考えるのが上手い"というのは、吉田氏の説明だと、"絵"ではなく"概念"(キーワード)によって、どういう絵を描く/作るべきかを、アニメーターたちに伝えている(そしてそれは最終的に観客にも伝わる)と、そういうことのよう。
その直後に「感覚の再現」というワードが出されます。

(字幕)
例えばナウシカが空を飛んだ時、観客は目で見て楽しむだけでなく浮遊感を実際に味わっている。これを「感覚の再現」と呼んでいる。アニメーター出身である宮崎駿監督の得意技とされる。


吉田氏によると宮崎監督の下ではこれがアニメーターのメインの仕事というところがあり、またその為の細かい技術がいくつも確立されている。
文脈的には、つまり富野監督の方法はこれとは違うということが言われている。だから吉田氏は富野演出に従いつつ、そこに宮崎的"感覚の再現"技法を"加え"てみる試みを、時々していたということ。
サッカー的にやや雑に言うと、"戦術"(富野)と"個人"(宮崎)的な対応か。"全体構造"と"局面"というか。欧州と南米(or和式)?
勿論これは富野演出の方に寄せた対照の仕方で、宮崎演出には宮崎演出なりの、"戦術"や"構造"があるんでしょうけど。ただ最初の"絵に頼らない"という言い方に戻れば、絵が動くから動きが伝わる宮崎演出と、シーンの概念的構成によって動きが(動いたことが)伝わる富野演出的な対比を、吉田氏がここでしようとしているのは確かだろうと思います。

では絵を動かさない(描かない)富野演出は、何をしているのか。

抜粋2

・富野監督がコントロールする部分は、コンテと編集とアフレコ
・要するに僕らが絵を描き切る前。設計図。特にコンテ。


コンテと編集とアフレコ。
まず大前提として、(絵)コンテによるシーンの設計図をきっちり作る。(VTR中の安彦良和氏によれば、富野氏は虫プロでの自身の最初期の仕事からコンテ作りには参加していたとのこと)
それに従ってアニメーターたちが絵を描いて行く訳ですが、そこの部分はそれこそ吉田氏などに任せて"コントロール"しない。(宮崎氏を筆頭とする一般的な、少なくともアニメーター出身のアニメ監督の場合、そこへもっと直接的に深く関わる)
富野監督が再び"コントロール"するのは、そうして描き上がった絵とそれによって構成されるシーン/素材の「編集」作業、及び更にそれを基にした声優によるアフレコ作業。
後者については後述するとして、つまり極端に言えば「絵」の前(コンテ)と後(編集)にしか興味が無い訳で、大部分の「絵」派の監督にとってアニメの(重要な)"本体"が絵そのものであるのに対して、富野監督にとってのアニメの絵はシーンの内容を伝える為の一種の記号というか「アニメ作品」という将棋を指す為の"駒"というかそういうものであると。"王将"と書いてあれば王だろうし、"K"と書いてあって王冠被ったひげのおじさんが判別できればキングであろうと(笑)。それでよしと。極端に言えば。「作品」の本体は"将棋"のゲーム性の方であり、「演出」とは富野監督の指し筋のことであって駒やカードの絵画的表現ではない。

だから

抜粋3

・自分が参加したキングゲイナーも含めて、実際のところ誰がアニメーターでも成り立つ、富野さんは富野さんの守備範囲["コンテ・編集・アフレコ"?]の中で、"富野作品"に出来てしまう、して行ってしまう。
・僕が演出をやらないのはそれが出来る気がしないから。


ということになります。

・・・以上ある意味では富野さんと真逆のタイプである、意識的に"非演出家"である生粋のアニメーター吉田健一氏に従って、アニメ監督富野由悠季の「特殊」性について見て来た訳ですが。


富野監督、富野演出は特殊なのか

この文章が結果どんなタイプの人にどれだけ読まれるかは分からないところはありますが、ただブログ自体の想定平均読者像からすると、正直あんまりピンと来てない人の方が多いのではないかと思ったりします。他ならぬ僕自身も、そういうところがあるので。
どういうことかというと、「コンテと編集とアフレコ」に主に注力するという富野流は、アニメ界では"特殊"なのかもしれないですけど実写の世界では、言い換えれば世間一般の映像劇視聴者がまず考える演出・監督の姿としては、むしろ普通なのではないかと思うからです。だから"特殊"前提の話の進め方には・・・という。
つまり、当たり前の話ですけど、アニメの場合重視するしない以前にまず誰かが絵を"描"かなければ、物理的に存在出来ない訳です。駒でしかないとしても駒が無ければ、将棋は指せない。(笑)
一方で実写の場合、極端に言えばカメラを持ってそこにある風景なり人間なり動植物なり機械なりのこの世に存在する何かを映せば、わざわざ"絵を描"かなくとも無から有を生み出さなくとも、とりあえず何かを映したことになる「映画」になる(ドラマなりドキュメンタリーなりに)。それぞれの美醜とか芸術性とかいう以前に、有る/無しのレベルでそういうはっきりした違いがある。
そうした絵を描く/動かす、その作業を監督するというプロセスがごっそり抜け落ちている実写ものの場合、監督・演出家が主にする作業としては、シーンの構成を考え(「コンテ」)、それに従って俳優・出演者を動かしてみてそれに調整を加え(アニメで言えば「アフレコ」、音声について"アフター"でないことも実写では多いでしょうか)、そうして撮った素材を「編集」して作品として完成させるという、要素としては正に"富野監督がコントロールしている"とされるものそのものな訳です。
そして世代的にも(1941年生まれ。TVアニメ『鉄腕アトム』開始時既に24歳)個人的にも、「アニメ」ではなく「映画」を作りたかった富野監督(参考)にとっても、それは"演出家"としてむしろ標準的なプロセスである筈。
その後結果として約60年を業界で生きた成功したアニメ監督である富野さんが、頑なに"実写流"をアニメに"押し付けて"来た筈はない訳ですが、"本当は映画が作りたかった"そしてアニメ業界でもアニメーター経由で演出家になった訳ではない富野監督が、あくまで実写/アニメ共通の作品性を極力自分の作品/演出技法に求め、それがアニメのアニメたる部分の比重の小ささとして根っからのアニメ人には"特殊"に映るという、そういう事態ではあるのではないかと思います。
そういう意味で、アニメ演出家富野監督の技法の"特殊"性はあくまで状況的相対的な特殊性であり、本人は特殊なことをやろうとも自分が"独創的"な演出家だとも、思ってはいないのではないかなと。
まあそれでアニメ業界で大きな成功を収めたところに、単に「実写」技法という外在的要素以外に富野さん個人の特殊性なり才能なりは隠れているのかも知れませんが、比較対象が少なくてなかなかそれについては難しい(数多いるアニメーター系監督どうしなら比較し易いでしょうが)。そこまで行くまでに話が終わってしまうというか。(吉田証言も含めた今回の"ドキュメンタリー"もそう)


(まとめ?)僕の中の「富野」と「宮崎」

僕自身はどうかというと、未だに毎四半期に始まる膨大な数の地上波アニメ群の少なくとも第1話はほぼ欠かさず見る僕は、一般社会的には立派なアニメオタクの部類なのかもしれませんが、余りそういう自覚は無いですし子供時代少年時代に遡ってもそれほど熱心にアニメを見ていた訳でも増して"アニメで育った"というタイプの子供でもなかったと思います。当時の有名作品は、専ら成人後にあらかた後追いでは見ましたけどね。
一方で"海外ドラマ"に関しては今も昔も物理的に見られる(日本語化された)作品は一部アジア地域除く地球上の全作品を見る勢いで見ている紛れもないオタクですし、映画もメジャー/新作作品となると心許ないですがそうでないマニアック寄りのor白黒時代も含む古い作品に関してなら、標準よりはまあまあ見ている方だろうと思います。当然そこにおける「演出」「映像」的なこだわりも、アニメの時と比べても多めにあるように思います。
そもそもアニメについてもマメに見ているのが"テレビ"アニメであることからも分かるように、見ているのは専ら人気"漫画"や"小説"の"アニメ化"されたものであって、主役は「物語」であって「アニメーション」そのものではない。
という訳で僕のアニメを見る視点も、別にいちいちそう意識している訳ではないですが本質的にアニメ"外"アニメ"内"的"汎"映像劇的なもので、そういう意味では富野監督と同じで、"演出"観も演出技法上の力点も、近いというか違和感無く理解出来るというか。一方で宮崎駿監督を筆頭とする"アニメーター"系の有名監督たちの作品/"傑作"を見ている時は、綺麗だなあよく動く絵だなあと感心したりはしつつも、感動ポイントや評価ポイントがそこにあるわけではなく、あくまで物語的にどうか一般映画的な意味での演出や演技がどうかという観点で(のみ)見ているという、それが基本的な態度。(勿論例外はあります)
だからこと「アニメ」に関して言えば、僕は圧倒的に"富野"派、絵や細部ではなく構造/構成派だと言えると思います。

ただでは常に、どのジャンルでもそうかというと、それが案外そうでもないようなんですよね。
例えば今回の富野演出のアニメ界での位置づけの為に引いてみた"サッカー"の例で言うと、確かに戦術や構造は重視するし、一定レベル以上のそれらが前提に無いサッカーを見るのは苦痛ではありますが、ただ最終的に何を見たいか何に一番感動するかというと、そうした戦術や構造と関わりながら、あるいは場合によってはそれを裏切るように発露する爆発する、個人の技能やイマジネーションの方のようなんですよね。別に"解放の為の束縛"と、"ツンデレ"的に割り切ってる訳ではないんですけど(笑)、気が付くと。そしてその"個人の技能"にしばし忘我的に耽溺している瞬間というのは、アニメで言えばアニメーターの技巧・技量そのものに、絵の躍動そのものに本体的に感動する評価する、そういう見方と重なる部分が多いのではないかと思います。
つまりサッカーにおいては、結構僕は「宮崎」寄り。特に"現代欧州サッカーファン"という(「富野」的ジャンルの)括りの中で言えば、多分半分の比重を越えて「宮崎」寄りに分類されてもおかしくない人なのではないかなと。(南米とか日本とかを入れるとまた話は違って来ると思いますが)

あるいは(ポップ)「音楽」という例で考えてみると。
確かにコンセプトも曲構造も重要ですけど、結局のところ演奏ないしそのものに面白みや聴き応えを感じないと、部屋で流すくらいはいいとしても、ヘッドフォンで"体感"的に聴くのは退屈しちゃって無理なんですよね。いい曲だけどいいアーティストだけど、ヘッドフォン聴取には耐えないというケースは、結構あります。逆に曲自体は(最初と最後の)"テーマ"の提示程度の機能しか果たしていなくて後は延々ソロやインプロヴィゼーションみたいなタイプのものでも、好きな/出来のいいものならいくらでも聴いてられます。むしろ終わらないでと願ったり。まだ10分しかやってないじゃんみたいな。(笑)
こういうある意味での"幸福な本末転倒"は、作画/絵メインでアニメを見る/評価する人の口ぶりには、ちょいちょい感じることがあります。それはそれで楽しいんだろうなと想像はしますが、僕自身はアニメに関しては、ソロとか別に要らないから、4分でも長えよサクサク行こうぜという感じの人です。
という訳で結構演奏派技術派の音楽ファンである僕ですが、だからと言ってジャズに行ったりはしないので、富野前提の宮崎多め入りみたいな感じですかね(笑)。サッカーの時よりも、宮崎成分は多いかな?

あるいは・・・AV。(笑)
これは人によって嗜好が分かれるでしょうが、僕自身は"ストーリー"とか"演技"とかほんと勘弁な人です。基本「女優」ものは見られません。ほとんど企画/ドキュメンタリー/素人系専門の人です。ただただ「絵」の躍動を見るのだけが目的、お話とか意味とか邪魔でしかない、剥き出しの「作画」のクオリティだけが目的。「絵」や「作画」がこの場合何を意味するかは、あえて語りませんが。(笑)
逆に一部の本当に「作画」派(と感じる)のアニメに関しては、AVと同類のものとしてあえて見ることもありますけどね。ストーリーがどんなに下らなくても芝居がどんなに馬鹿馬鹿しくても、それは数分間の"絡み"を見せる為のアニメーションアクションを見せる為の、"状況設定"の説明パートとして割り切るという。その作品のファンに言ったら多分怒られますけど(笑)。絡みはエロいよそれは認める。でも意味なんて考えるだけ無駄だろう?こんなのという。(言えない、言わない(笑))
とにかくAVについては、僕は完全に「宮崎」派。(と、この文脈で言うのはどうだろう(笑))
絵のエロティシズムだけが大事。

と、このように各ジャンルにおける「富野」性と「宮崎」性のばらつき(の僕の中での表れ)を提示することによって、「富野演出」(の"特殊"性)の相対的位置が分かり易く位置付けやすくなるのではないかなという、そういう話です。


最後にもう一度だけ吉田証言に戻ると。
そういう"絵に頼らない"富野演出を共に仕事をしながら見て来た"絵の人"吉田氏が、「僕が演出をやらないのはそれが出来る気がしないから」と結論的に吐露しているのは、アニメ界においての"特殊"という前提で語りつつも、結局は富野監督がやっているようなものこそが、より本来の、より純粋な意味での「演出」だと、認めているとそう感じざるを得なかったと、そういう話なように思えます。
そう、思うんですけどね、僕も。"感覚の再現"は感覚の再現で確かに魅力的ですけど、でもそれは後の話だろうと。ただ特に各アニメ「映画」の世評を見ると、たまに分からなくなってしまいます。
まあ「本来」であるならばあるならばこそ、"富野"的部分を他の"作画派"監督たちが、やっていない、軽視している筈は無いことも、言うまでもないのだろうとは思いますが。あるいは本当はそれほど"特殊"ではない富野監督一人に、その部分を背負わせて論じることの問題も、あるはありますね。

ともかく『富野由悠季の暗号』の感想としては、以上です。


’23.4月期の地上波アニメ
2023年04月26日 (水) | 編集 |
1月期のような異世界転生ブームこそ去りましたが(笑)、今期もかなり大漁
なお理由は分かりませんが、最近はすっかり副監督/助監督のクレジットがあるのが当たり前になって情報価値が低くなったので、今回からは省略します。


新作(原作知らない)

新作中の僕が原作を読んでない部門。(逆に言うと読んだことがあるのも沢山あった)

山田くんとlv999の恋をする (Wiki)

原作 - ましろ
監督 - 浅香守生
シリーズ構成 - 中西やすひろ

原作は漫画。初連載作品だそうですが、とてもそうは思えない研ぎ澄まされた人物描写で、才能なのか早熟の世代なのか。
監督は『カードキャプターさくら』シリーズ、『ギャラクシーエンジェル』シリーズ、そして『ちはやふる』シリーズの人。最後のは"シリーズ"とは違うか(笑)。あと『俺物語!!』とかもやってます。ちはやふると俺物語という並びからは、少女漫画ベースではあるけれど骨格の太い描写を得意としている人という印象になりそうですが。
この作品にもそういう印象はありますが、原作そのものに由来するのか監督と共同のものなのか。
構成は『かぐや様は告らせたい』シリーズの人。他に『カッコウの許嫁』などもあり、何となくですが業界で"次"を期待されている人のような印象のあるラインアップ。
ヒロインの自虐っぷりもそうですが、"山田くん"のクール男子っぷりが何かパターンを越えた断固としたものが感じられて、そんなにユニークとも言えないだろうストーリーですが見応えがあります。一発一発が重い(笑)。ヒロインの非常識などに"怒った"時の山田くんが、正し過ぎて怖い(笑)。今後の二人の仲の進展の中で、そこら辺の持ち味が壊れないといいなと思いながら見ています。"


神無き世界のカミサマ活動 (Wiki)

原作・シリーズ構成 - 朱白あおい
監督 - 稲葉友紀

原作は漫画ですが、原作漫画家がシリーズ構成もやっているのではなくて、脚本家が"原作者"として関わった漫画のアニメ化作品の構成を、本業の脚本家として本人がやっているという形のよう。過去のシリーズ構成歴としては、『ようこそ実力至上主義の教室へ』『刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火 萌芽編』など。
監督はこれが初監督作品。
1話の暑苦しくて悪趣味な"新興宗教"描写を見た時はこれは駄目かと思いましたが、存外知的で見かけと違ったクールな本質を持った作品に思います。"神無き世界"において現代の新興宗教テクニックを駆使して無双でもさせれば、珍種なからも普通に異世界転生チート主人公ものに出来そうですが、結構挫折させているところが逆に面白いと思います。恐らくその過程を通して、「新興宗教」「宗教教団」そのものについての考察のし直しみたいなものをやろうとしているんじゃないかと思いますが、結構なテーマで作者の志の由来が不思議です。個人的に何かあったのかな。とにかく面白いと思います。


事情を知らない転校生がグイグイくる。 (Wiki)

原作 - 川村拓
監督 - 影山楙倫
シリーズ構成 -
ヤスカワショウゴ
ほしかわたかふみ

原作は漫画。これが最初のヒット作なのかな?
監督は『ひまわりっ!』て何だ?あああのスーパー少女忍者の話か。他に『DYNAMIC CHORD』とありますが、僕は知りません。
構成はなぜか二人いて、前者はおお『テラフォーマーズ』の人か、あれどうなった?他『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』『アンゴルモア 元寇合戦記』と、たまたまかも知れませんが"歴史もの"っぽいものが得意だったり?今期の『江戸前エルフ』もやってるし。後者はシリーズ構成は初めての人。
ある根暗少女(小学生)に対するそこまで過激ではないですが常習的ではあるいじめ・ハブを、"事情を知らない"天真爛漫転校生が破天荒なポジティブ解釈でガンガン引っくり返して、誰とも喧嘩せずに少女を救い、恐らくはこれからクラスごといじめグループごと取り込んで行くんだろう、感動のおとぎ話。(笑)
いや、おとぎ話なんですけどね。感動しますよね。人間愛ですよね。マジに毎回泣きそうになります。ついでに女の子の口説き方のお手本にも、地味になっている気がします。あんなの惚れないコいないでしょ。(笑)
いやあ、素晴らしい。いじめる側の"悪意"の濃淡も、ちゃんと描き分けているところがまた並じゃないなと思わされます。


デッドマウント・デスプレイ (Wiki)

原作 - 成田良悟藤本新太
監督・シリーズ構成 - 小野学

"逆"異世界転生もの。強いのは(元)異世界人の方。本人は"平穏"を求めているだけというところは、1月期の『最強陰陽師』と似たパターン。
原作は漫画で、原作者(成田)は『デュラララ!!』の人。なるほど。
構成も兼ねる監督は、『咲-Saki-』シリーズや『ソードアート・オンライン アリシゼーション』の人。ただ構成をやるのは今回が初めてのようですね。原作者の協力がかなり入ってそうですが。
最強クラスではあるけれど怨霊のエネルギーを動力源として必要とするという、主人公の戦闘スタイルの発展と、人命尊重はしないけれど子供や弱い者苛めは許さない(?)倫理観の現世との絡み合いの、どちらが主体となって行くんだろうなあという感じ。半グレ的犯罪組織集団の描き方は、『デュラララ!!』との共通感も少しあってそこも面白そうかも。


新作(原作知ってる)

天国大魔境 (Wiki)

原作 - 石黒正数(『それでも町は廻っている』)
監督 - 森大貴
シリーズ構成 - 深見真

原作はアフタヌーン連載の漫画ですが、僕は多分、最初の数話を読んだっきり読んでないやつ。世界観的に特にユニークなものが見いだせなかったのと、"おねえちゃん"の中身が男という設定がなんかめんどくせえなあ最近の流行りのやつか?みたいに反応してしまったんですが、まさか"あんな"事情が隠されていたとはどうもすみません。(笑)
と、反省しながら見てはいますが依然特にピンとは来ていません。アニメだから見れてますが漫画ならやっぱり読むのやめてそう。その内(僕にも)面白くなるんでしょうか。
監督はこれが初監督作。
構成は『ゆるゆり』2016年版『ベルセルク』等の人。


マイホームヒーロー (Wiki)

原作 - 山川直輝、朝基まさし
監督 - 亀井隆
シリーズ構成・脚本 - 喜安浩平

原作はヤンマガ連載中の漫画。原作者(山川)は他に『100万の命の上に俺は立っている』も。
こちらはヤンマガを読み始めた時に、途中の1,2話だけちらっと読んで結局読まなかったやつだろうなと。でも今回最初から見たら、えらい面白いです。これも反省案件かも知れませんが(笑)、なかなか一定以上話の進んだ連載途中から入るのは難しいところがありますよ、余程文体が好みとかでない限り。
一般市民である主人公(とその奥さん)が、突然巻き込まれた暴力犯罪の世界で必死の論理的思考で状況を打開して行くのが、ある種ミステリーかゲーム小説的な面白さがありますね。似たような状況に追い込まれた時に、俺にこれが出来るか!と改めて自分に問うてみたり。(結論・出来ない)
最新話では主人公が必ずしも"普通"の人ではないのではないかという疑問が暴力犯罪者側から出されたりしていましたが、出来れば特別な背景とかはなく、やはり「普通」の人の頑張りの話として、進んで行ってくれたらいいなという希望。
監督は初監督、
構成は声優や実写作品の脚本家でもある人で、アニメだと『風が強く吹いている』。(箱根駅伝もの)


マッシュル-MASHLE- (Wiki)

原作 - 甲本一
監督 - 田中智也
シリーズ構成 - 黒田洋介

原作はジャンプ連載の漫画。僕はジャンプ読者ではないんですが、以前例の『アクタージュ』原作者の逮捕の時に、慌てて単行本を買い集めると共に単行本未掲載の分のジャンプをまとめ買いして、その時にちょうど連載が始まっていたのがこの作品で、結果当時一番のお気に入り作品になっていました。それ以来の再会。
絵柄も含めて『ワンパンマン』の連想は強めにありますが、"腕力で魔法を代用する"という設定が面白いのとそれこそワンパンマン的な圧倒的な腕力/暴力の快感で、見せますよね読ませますよね。タイプ的に瞬間芸的なところもあると思うので、これからどのように面白さを持続させて行くのか、注目という感じ。
監督は『ヴィジュアルプリズン』『Engage Kiss』の人、と言っても記憶には無いですが。
構成はご存知の人で、代表作は『ハチミツとクローバー』『おおきく振りかぶって』『機動戦士ガンダム00』等。最近では今期もやっている『BIRDIE WING -Golf Girls' Story-』の、オリジナル脚本も担当していますね。


江戸前エルフ (Wiki)

原作 - 樋口彰彦
監督 - 安齋剛文
シリーズ構成 - ヤスカワショウゴ

原作はマガジンエッジ連載の漫画。へえ、男の人なんだ、名前からすると。ちょっと意外。
エッジ読者の僕も当然存在は知っているんですが、読んではいないし読んだ記憶も特に無いです。(一回は読んだ筈ですが)
アニメとしては、まず絵に無関心な僕でも気付かざるを得ないくらいの(笑)、背景の緻密さがまず目を引きますね。ぶっちゃけほんわか日常ファンタジーにこんな背景要るかな?という疑問は無くはないんですが、まあ目の保養になるのは確か(笑)。監督は『プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~』『ひとりぼっちの○○生活』『GO!GO!575』の人とありますが、この中に作画的に際立った作品がありますか?無ければ今回参加した別のスタッフの貢献かも。"ストーリー"との不似合いさからすると、その可能性が高そうな予感。
一方で物語世界としては凄く安定感があって、"日常"ファンタジーでも全然退屈しないし、結構度が過ぎてるようにも見えるご神体"エルフ"の幼児性も、うざくならない範囲で上手く処理してあると思います。個人的には、小清水亜美さんの演技が滅茶苦茶上手いと思いますね。幼児的ではあるけれど単に甘えてるというのではなくて、断固たる気性や元々の性格によるのだというリアリティが、凄く良く出ていると思います(だからうざくならないんでしょう)。ファンタジー的人物の、太い実在感というか。
ルルーシュの"紅月カレン"の人か、へえ。後は狼と香辛料の"ホロ"に、咲-Saki-の"原村和"その他もろもろ。売れっ子なのは分かりましたが、特徴まではまだよく。(笑)
構成の人は既出。
いや、正直かなり気に入っていて、ストーリーというより"世界観"ものなので、これに関しては(途中参加でも)反省案件かなという感じですが、掴み所がないとも言えるので見逃すこともあり得るかなとも。漫画読むのって体力使うんでね。"読まない"理由を探している所もある。その点アニメは楽。


おとなりに銀河 (Wiki)

原作 - 雨隠ギド(『甘々と稲妻』)
監督 - 木村隆一
シリーズ構成 - 市川十億衛門

good!アフタヌーンの、連載開始当初から僕が熱烈に好きだった漫画のアニメ化。
世界観が壊れる心配とかは不思議にしてなかったんですが、一方で見る必要あるかなという感じで見始めましたが、やっぱり面白いですね。現在はすっかりラブラブな二人の、特に五色さんの最初の方のクールな感じは、こんなだったかなと改めて新鮮でしたし、深"島"の令嬢五色さんが"世界への窓"として愛する漫画を媒介に、一つ一つ人間の世界を知って行くプロセスは、もう一度見てもたまらなく面白いです。まあ「漫画」への愛は、やはり「漫画」で見た方がダイレクトに感じられるかな、アニメだと若干世間話みたいに見える部分もあるなとは思いますが。
監督はどこかで見た名前だなと思ったら、監督"交代"騒動が話題になった『けものフレンズ2』の人か。プレッシャーの中、いい作品でしたあれも。他に『アイカツ!』シリーズと、『もののがたり』?また意外な。
構成は『進化の実~知らないうちに勝ち組人生~』シリーズの人。え?という感じですが。まあ色々やるんでしょう(笑)。原作を壊さなければ、それでいいです。


以上。
続きもの2ndシーズンものについては、余りに沢山あるのでリンクだけ貼っておきます。
もう腰が限界。(笑)



続編&スピンオフ

くまクマ熊ベアーぱーんち! (Wiki)
魔法使いの嫁 S2 (Wiki)
BIRDIE WING -Golf Girls' Story- (Wiki)
王様ランキング 勇気の宝箱 (Wiki)
終末のワルキューレ (Wiki)
トニカクカワイイ S2 (Wiki)

とりあえずS1の最後はドロドロだった気がする『魔法使いの嫁』の、"学園"ものとしての新展開というか再生(?)ぶりを、面白いなあと思いながら見ています。


’23.1月期の地上波アニメ
2023年01月31日 (火) | 編集 |
新作

コタローは1人暮らし (Wiki) 月曜 22:00 MX

原作 - 津村マミ
監督 - 牧野友映
シリーズ構成 - 佐藤裕


去年(2022年)の3月からネトフリ"全世界独占配信"していたらしい作品。
「子供を放置することは罪」である考えが日本より遥かに強いらしい多くの国で、格別のインパクトがあったのではないか(笑)と想像される、はじめてのおつかい的(?)"放置幼児"もの。
2話は幼稚園の入園式でしたが、そこまで小さかったのかと今更に。(1話ではそうは見えなかった)
事情あって安アパートで独り暮らししている(お金はあるらしい)やたら自立心の強い幼児と、アパートの住人等周囲の大人たちとの心の触れ合いを描く作品。
心配でかまおうとする大人たちと、自立心の強い(でも当然甘えたくもある)幼児との関係を通して、「大人と子供」「親子」という関係の根幹をシミュレーション的に認識し直すという狙いの作品?
間に挟まる大人たちのエピソード(駆け出し漫画家の編集者からの駄目だしやだめんずに貢ぐキャバ嬢)が結構濃密で、そこから想定されるある種の"信頼感"を前提にしながら、ちょいちょいお涙ちょうだい的なところもなくはないストーリーを、ぼんやり見ている感じの2話まで。
原作は漫画。アニメの前に実写ドラマが作られていたらしい。
監督は『阿波連さんははかれない』の人。どんなだったかなあ、一瞬面白かった記憶はあるんだけど。
構成は『宇宙戦艦ティラミス』シリーズの人。うーん、覚えてない。


もののがたり (Wiki) 月曜 24:00 MX

原作 - オニグンソウ
監督 - 木村隆一
助監督 - 大川貴大
シリーズ構成 - 大知慶一郎


この感想理解されないかなあ。(笑)
とりあえず絵柄があんまりジャンプっぽく見えないんですよね、縦ノリのシャープさよりも広がりや奥行きを感じるというか。作者が影響を受けた漫画家は、「上山徹郎、三輪士郎、岩泉舞、みつみ美里」だそう。ごめんなさい(笑)、一人も知らない。
人間が使う物/道具に宿る妖怪(ということにしておこう)"付喪神"とそれへの対処に当たる特殊能力者たちの話ですが、"付喪神"の描き方の「民俗」感・熱意の本気度が割と高くて、"バトル漫画の意匠"という以上のものを感じるという意味で、やはり『結界師』は思い出さざるを得ないですけどね。
タイトル通り、"もの"の話というか。
主人公のキレ易さや、一方で"仲間"側の付喪神の最初からの妙な寛大さが少し違和感がある言えばありますが、含めて魅力なのか単に描写が拙速なのか、保留しながら見ている感じ。
監督は・・・『アイカツ!』シリーズの人?うーん、分からん。『けものフレンズ2』?へえ。あの問題作の。(良かったけど)
なんか深夜アニメの主流ラインからは外れたところにいる監督さんのようですね。
助監督は『アイカツ!』での弟子かお友達らしい人。
構成は『まちカドまぞく』『五等分の花嫁』その他の、なぜWikiが無いのか不思議な作品歴の人。
なんか凄く、"傑作"を作ってやるという意気込みは感じなくはないスタッフ編成だなと。


英雄王、武を極めるため転生す (Wiki) 月曜 25:45 テレ東

原作 - ハヤケン
監督 - 葛谷直行
シリーズ構成 - 広田光毅


ひげのおじいさんが美少女に転生って、この"おっさん美少女"的なパターンいい予感しないなあと思いましたが、幸い外れました(笑)。(予感が)
美少女ボケは最低限ですし、元々ボーイッシュで骨っぽい演技が特徴の鬼頭明里さんの配役もあって、どちらかというと"前世"を忘れてしまう方の瞬間が多くて、それはそれで(設定の意味が薄れるので)問題かも知れませんが(笑)ともかく見るのは快適です。"おっさん"の気持ち悪さを感じたりは、少なくともしない。
そして転生を経て"振り切った"バトルマニアぶりを見せる元英雄王のキャラの痛快さと共に、意外にそれ以上に面白いかもしれない"ハイランダー"や"魔石獣"をめぐる世界構造やストーリーが存在していて、おやおやこれは侮れない作品だなと。
原作は小説。
監督は『ビキニ・ウォリアーズ』?『BUS GAMER』?そんなのあったかな。
構成は『甘々と稲妻』『虫かぶり姫』と、ソフトな作品の印象が強いですが、一方で劇場版も含めて『新テニスの王子様』シリーズも担当している人らしい。


とんでもスキルで異世界放浪メシ (Wiki) 火曜 24:00 テレ東

原作 - 江口連
監督 - 松田清
シリーズ構成 - 横手美智子


スキル"ネットスーパー"で取り寄せた現代日本の既成食品の美味しさを武器に、異世界を渡って行く/成り上がって行く話。
とても美味しそうですけど、それ以外にはそんなに見所は無いような気はします。大食らいのレジェンド級魔獣フェンリルに懐かれてからは、毎食頑張って作るのはシンプルに大変そうで、こっちも息切れ気味(笑)で先行きは少し不安。
あと調味料ってそんなに豪快に使うものなのかと、薄味派の僕としては毎度驚き。(笑)
原作は小説。
監督は『賭ケグルイ××』『 うちタマ?! ~うちのタマ知りませんか?~』『RE-MAIN(リメイン)』の人。
構成は大ベテラン、有名なのは『侵略!イカ娘』『SHIROBAKO』『斉木楠雄のΨ難』あたりか。


異世界のんびり農家 (Wiki) 金曜 25:53 テレ東

原作 - 内藤騎之介
監督 - 倉谷涼一
シリーズ構成 - 待田堂子


こちらものんびりした"食べ物"ネタの多い作品ですが、「農業」「サバイバル」「DIY」関係のディテールが充実していて、かなり楽しいです。最新話の「白米が出来るまで」は、余りの手間のかかり加減にうんざりしてしまいましたけどね(笑)。そもそもそ"炊き立てのご飯"に魅力を感じない人なので、実食のカタルシスすら無くて。一方でいかに大変かということは、よく分かって良かったです。
冒頭で予告された"ハーレム"状態の形成されるプロセスも説得的で面白かったですし、家族化した魔犬や魔蜘蛛(?)たちも可愛い。近々の問題としては、果たしてそのハーレムは主人公の"種"を直接的に取りに来るのか、その時若干とぼけ過ぎの感もある、"性"関係の描写が空回りしないかでしょうか。
原作は小説。
監督は『つぐもも』と『奴隷区 The Animation』の人。うーん、覚えてない。
構成は『球詠』『GA 芸術科アートデザインクラス』『アリソンとリリア』と僕も好きだった作品を手掛けてはいますが、名前をよく見る割には代表作が無いなという感じの人。尚去年の農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。』も担当していて、分かり易い繋がり。(笑)


ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん (Wiki) 金曜 25:55 TBS

原作 - 恵ノ島すず
監督 - 吉村文宏
シリーズ構成 - 金春智子


異世界に転生・・・せずに干渉する新しいパターンの作品。("実況"と"解説"として)
ゲームプレイヤーや読者の声、またはアニメの"視聴者"のガヤを、そのまま作品にしてしまったというか。なかなか面白い。
・・・ただし実況・解説抜きで、"悪役令嬢リーゼロッテ"の内心をあそこまで好意的に理解出来るかというと、出来る時もあればえ?そうなのという時もあって、そこらへんはどれくらいのシンクロ率を意識してるのかなと。普通に考えれば、100%に近いという前提で出来上がってそうに思うんですが。"あるある"なので。
原作は小説。
監督は手塚作品のOVA等をいくつか作りつつ、地上波アニメの監督としてはこれがデビューらしい人。
構成は『のだめカンタービレ』『君に届け』の人。なんかそんなベテランを引っ張り出す必要の無いタイプの作品に思えますが。


解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ (Wiki) 土曜 22:00 MX

原作 - 岡沢六十四
監督 - 追崎史敏
助監督 - 夕澄慶英!
シリーズ構成 - 雨宮ひとみ


原作は小説で、漫画版は連載をちらっと読んだことはあるんですが、その時はスルーしてしまった作品。(だから若干先を疑ってる部分もある)
タイトルから何となく想像できるように、反ブラック労働ものというか"真面目な人が馬鹿を見る"現代ビジネス社会の不条理への反動として、"理想的な働き方"を描いているという、最近割と見かけるタイプの作品。それ以外の"上"の方のギスギスなども描かれてあり、ある種"ビジネス"ものとして、結構面白い気がする作品。"会社員"群像というか。
監督は『アスタロッテのおもちゃ!』『あっちこっち』『セントールの悩み』とそれなりに記憶に残る作品はありますが、まだ代表作は無い感じの人。助監督はそれ以下のキャリアの人。
構成は小説家出身の人でアニメのキャリアは少な目ですが、監督とは『メルクストーリア -無気力少年と瓶の中の少女-』でも組んでいます。


最強陰陽師の異世界転生記 (Wiki) 土曜 25:30 MX

原作 - 小鈴危一
総監督 - 長山延好
監督・モンスターデザイン - 渋谷亮介
アニメーション監修 - 杉本光司
シリーズ構成・脚本 - 待田堂子


『英雄王、武を極めるため転生す』同様の、元"最強"が転生で生き方を自分本位に変えて生きる話ですが、こちらは転生が2回目でその分入り組んでいます。もっと腹黒というか。(笑)
その"腹黒"をどう"主人公"のストーリーとして成り立たせていくのかが見ものな訳ですが、もう一つ前世での「陰陽道」を今世の「魔法」にいちいち翻訳しながら戦うという厄介さと、同時に"陰陽道に比べれば西洋魔術なんてちゃちい"的な力関係でもあって、そこらへんがなんか、面白いというかなんなんだろうこの人はという感じ。かなりこじれてる感じの、作者さん。(笑)
その作者の原作は小説。
なぜか置かれている"総"監督は、『恋愛フロップス』『うらみちお兄さん』『ランウェイで笑って』と、"総"を務める割にはこれと言って目立たない実績の人。一方の"監督・モンスターデザイン"の人は初監督で、かつ総監督の人のもろ弟子なキャリアなので、そういうことかと。
更に置かれている"アニメーション監修"は作画監督一本みたいな人で、じゃあ逆に監督の渋谷氏は作画関係の弱い人なのかなとか。色々独自な編成。
構成は上の『異世界のんびり農家』の人。


老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます (Wiki) 土曜 26:00 テレ朝

原作 - FUNA
監督 - 玉田博
シリーズ構成 - 稲荷明比古


これが似ているのは、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』ですかね。現代日本の(廉価)既製品の高品質。それを異世界に持ち込むと・・・という。
まあ"食品"に比べても各種日用品の場合は"文明"差が露骨なので、そりゃそうだろう感もありますが。大航海時代の西洋植民者が、安物で原住民たちを騙したような故事に近いというか。『とんでもスキル』と違ってスキル(両世界を行き来する能力)自体が秘密なので、その部分では難易度は高い。その分フェア?(とは言えないか(笑))
ただ既に各地の物産の特徴や小売りの難しさなどといったリアルな視点もがんがん入っているので、十分に面白くはあります。
ゴールは一応「8万枚の金貨」を貯めることになるんでしょうが、ゲームならともかく小説/ストーリーでそれだけだとなかなか地味でしょうから、ここからまた何か別の要素(バトル?)が入っては来るんでしょうね。
という訳で原作は小説。
監督はこれが初監督。
構成も同様。
ただこういうストーリーはフォーマットがしっかりし過ぎて/慣れ親しみ過ぎているので、よっぽど変なことをしない限り大外れしそうには無いですね。



続編

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2 (Wiki) 水曜 25:30 MX

メインスタッフに変化なし。
内容もほんとに変化なし。(笑)
何を目指してるのかそもそも何かを目指しているのかもよく分からない、不思議な雰囲気の作品。誰かのゲーム日記でも覗いているような。
いずれ"運営側のパニック"がもっと本気になれば、緊迫した展開も出て来るのかなと一応は予想出来ますが。


神達に拾われた男2 (Wiki) 日曜 24:00 MX

シリーズ構成・脚本 筆安一幸山田由香


構成・脚本が、『怪物王女』『少女終末旅行』『異種族レビュアーズ』の人から、『うみものがたり 〜あなたがいてくれたコト〜』『小林さんちのメイドラゴン』の人に。
元々内容(スライムの利用法)のユニークさと反・ブラック労働というテーマがはっきりしていて、一方で世界観的にはただただ優しい感じのぼんやりした(笑)作品なので、あんまり誰がやっても変わりなさそうな感じ。


虚構推理 Season2 (Wiki) 日曜 25:05 MX

メインスタッフに変更なし。
ただ鬼頭明里フェチとしては若干"岩永琴子"の演技に違和感があったというか、少しテンション高めなのではないかという印象があって、並行して始まったアニマックスの1stシーズンも見直しているんですが、少なくとも開始当初と比べると、若干リラックスし過ぎというかこなれ過ぎみたいなところはやっぱりある気がします。まあ似たような役を沢山やってますしね。調整も難しいでしょうね。(笑)
内容的には相変わらず死ぬ程面白いです。そう言えば城平京さん(原作者。他に漫画『雨の日も神様と相撲を』の原作なども)の小説を読むという課題は、達成してなかったなと今更に。どれも面白そうですよね、この人。


以上。
「若手監督」と「ベテラン構成」の組み合わせが完全に定着している感じで、逆に"ベテラン監督"はどこに行けばいいのか的な心配(?)もしたくはなる、今日この頃ではあります。


’22.10月期の地上波アニメ
2022年11月23日 (水) | 編集 |
『不滅のあなたへ』S2が10/23~、『艦これ』2ndが11/4~、更に『万聖街』が11/11~と、イレギュラーな"開始"が相次いであったので、今期はこんな時期にまでこれがずれ込んでしまいました。
正直新作が僕的に極度の不作だったので、今期はやらないでいいかとも思ってましたが最後に登場した『万聖街』が良かったので、一応書いておくかと。


新作

虫かぶり姫 (Wiki)

原作 - 由唯
監督 - 岩﨑太郎
シリーズ構成 - 広田光毅


絵柄も内容(特に人間関係)も由緒正しき「少女漫画」という感じですが、原作は「小説家になろう」サイト掲載の小説で意外。逆に内容の「少女漫画」感に、アニメスタッフが奮い立って"少女漫画"を実現している感じか。(笑)
極度の本好きの女の子が主人公ですが、他の本好き/司書系作品のような"オタク"の卑下感は無く、ヒロインの家が正にそうであるように時流に左右されずに古からの知恵を伝える"古典"性という風格が、それも自然に醸し出されているユニークな作品。披露される"知恵"の本物感含めて、何かしら作者さん自身にバックボーンがありそうな雰囲気。(まだ正体不明の人ですが)
そのヒロインの古典性・浮世離れ性が周囲・雑事への"無関心"一本で表現されていた時は、無関心のまましかし"知恵"の力で世の中や人々と絶妙に的確に噛み合う感じが面白かったんですが、関心を持ち出してから、特に王子への"恋心"を自覚し出してからはだるい部分も増えて来て、当初の好きはだいぶ薄れている現在。(笑)
何で好きなの?理解出来ん。そんな俗な気持ち持ってたの?もう少し説明が欲しい感じ。
基本的にはでもいい作品だと思います。特に社会やその仕組みへの視線が繊細かつ鋭くて、作者自身は全然天然でもオタクでもなさそうというか結構周到に仕組んだ作りの作品に感じるというか。
監督は『宝石商リチャード氏の謎鑑定』の人で、そう言われればある種の"歴史"もの"社会構造"ものという共通点はあるかなと。他に『甘々と稲妻』『一週間フレンズ。』なども。
構成はその『甘々と稲妻』の人。その他に特に記憶に残っている作品はありませんが、『おとぎ銃士 赤ずきん』なんかはある意味同系の"歴史"ものなのかなと。


ぼっち・ざ・ろっく! (Wiki)

原作 - はまじあき
監督 - 斎藤圭一郎
副監督 - 山本ゆうすけ
シリーズ構成・脚本 - 吉田恵里香


自称コミュ障の女子高生がバンド活動("ろっく")を通じて成長して行く話。
基本的にはそういう内容から予想されるようなストーリーがそのまま展開されますが、すっかり世代の標準装備というか手垢つきまくりな面もあるコミュ障/"ぼっち"の描写が非常に切実で、定期的にはっとさせられます。

語られていることが必ずしも"症例"として典型的なのか疑問に感じる場合もあるんですが、逆にそれが本物感になっているというかともかく作者は実際に悩んだ、その悩みを経験したんだろうとないう感じで、共感しないまでも頑張れという気持ちには素直になります。(笑)
原作は4コマ漫画。当然の如く(?)『まんがタイムきらら』系。
監督はこれが初監督の人のよう。副監督もこれが初"副監督"(?)の演出家。
構成は向田邦子賞とやらも取っている元は実写の人で、アニメの構成も過去数作経験済みのようですが僕はどれも覚えがありません。
キャラ的にはベースのりょうがいいですね。それありきで見ている感じ。あと妹。(笑)


万聖街[日本語吹替版] (百度百科)

中国製の(ネット)アニメ。"日本語吹替版"とありますが、"字幕版"がその前に放送されたということは特に無いようですね。

原作 - 零子還有钞(漫画)
総監督 - MTJJ、顧傑
監督 - 阿根、呆尾、栗子、小榕
シリーズ構成 - 徐碧君
脚本 - 徐碧君、黄麗瑛、卡兹比


日本語公式と中国版Wikipedia・百度百科の表記が微妙に違うんですが、食い違っているところは日本語公式の方に合わせておきます。
特に"総監督"の顧傑が百度の方には全く見当たらないのが謎ですが、とりあえず「総監督」と「監督」は、日本のアニメで言うところの「監督」と各話「演出」の区別と思っていいようです。
"シリーズ構成"という概念も百度の方には見当たらないんですが、そこらへんは日本人スタッフが何らか実質ベースで判断したのかなと。
"総監督"のMTJJは同時期にテレビ版が日本でもやっていた『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』の、原作者(漫画)にして少なくとも映画版の監督の人。TV版のスタッフがどうなっているのかそもそも映画版とは違うものかがどうにも情報が出て来なかったので困るんですが、とりあえずテレビ版で見た時は、内容がちょっとありきたりなエコロジーファンタジーでジブリ系で見飽きてる感じだったので、僕はパスしてしまいました。
監督だけを務めるこの作品も、見た目そこまで"ユニーク"ではないと思うんですが。

海外ドラマ『フレンズ』のような性格の異なる仲間同士の同居生活を描く物語にしようとしていた

クリエイターたちが大好きな欧米ファンタジーの要素を加えた


・・・「SNSで話題の中国アニメ『万聖街』」のスタッフインタビューより。

そうなんですよね、アメリカ/欧米の方の匂いの強い"アニメ"で、ジャパニメーションの匂いは余り無い。
アメコミの"オールカラー"紙面が動いている感じというか(笑)。(または日本の漫画雑誌にたまに載るヨーロッパのオールカラー漫画)
『フレンズ』形式云々も含めて、どこかで見た感というかオマージュ感満載の様式美作品で、本来は全然僕の好みではないと思うんですが妙にいいです。
中国と欧米の距離感の問題なのか、"寄せ"方に無理が無いというかなぞり方が"無邪気"で和むというか。(笑)
上では否定したジャパニメーションの匂いも、全然無いかと言えばそうでもなくて、無意識かも知れませんが勝手知ったる「カワイイ」カルチャーの匂いもちゃんとあると思います。そういう意味で遠くて近い、「中国」の作品だなあという感じはやっぱりしますね。日本からも、逆に欧米からも、出て来そうで出て来ない作品なのではないかなと。
見続けて特に何か展開があるタイプの作品には見えませんが(笑)、今のところ今期の新作(2020年作品ですけど)では一番好きかも知れないです。


続編

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(S2) (Wiki)

原作 - 荒木飛呂彦
総監督 - 鈴木健一(5th)
監督 - 加藤敏幸(5th)
シリーズ構成 - 小林靖子


同じ"5th"シリーズを二つに割った後半という位置づけのようで、スタッフの変動も無し。


弱虫ペダル LIMIT BREAK (Wiki)

原作 - 渡辺航
監督 - 鍋島修
シリーズ構成 - 砂山蔵澄(第3 - 5期)


こちらは独立した新作としての5期ですが、主要スタッフの変動は無し。


不滅のあなたへ(S2) (Wiki)

原作 - 大今良時
監督 - 佐山聖子
シリーズ構成 - 藤田伸三


こちらの2期は監督が代わっています。
むらた雅彦さんから佐山聖子さんへ。
・・・うーん監督作複数ありますが、全然知らないな(『ヴァンパイア騎士』『スキップ・ビート!』など)。どちらかというと子供向け女子向け作品が多い印象ですが、ほとんどの場合は"絵コンテ"の人としてかなり大量の作品に参加しています。その割に特に"監督"として出世している感じもしないので、一種のスペシャリストとして業界で重宝されている人なのかなと。
ともかくそれによって作風の変化が感じられるかというと・・・特には無いかな。(笑)
それ以前に今期は、"フシの人間化"とでも言うべき内容の変化の方が大きくて、それとの区別がつかない。
特にここ2回くらいのフシの"恋の目覚め"的なエピソードは、一見するとお決まりの展開のようですが凄く面白いですね。フシ自体が男でも女でもそもそも人間でもないので、対象選択の可能性が無限にある中での"恋愛"欲と、それぞれがフシを自分の理解の範囲にとどめようとする周りの人の反応と、でもそれが単にエゴや差別・偏見には見えない根源的な欲求に見える部分と。
恋愛なんて元々"偏見"だしなみたいな緩い感じで見れます。
不愉快なお調子者キャラに見えたボンの意外というか、実はとんでもないかもしれない人格の奥行き感も面白いですし、今更名作になりそうな予感も。(笑)
・・・アニメで入って原作連載もチャレンジはしてみたんですけど、どうにも読みづらくて結局アニメ待ちで今日に至っている僕ですが。
守護団とは最終的にどうなるんですかねえ、最初気持ち悪いだけでしたが、段々愛着湧いて来た。(笑)


「艦これ」いつかあの海で (Wiki)

原作 - C2機関(ブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』)
監督 - 三浦和也
シリーズ構成・脚本 - 田中謙介


2015年(そんな前になるか)の前シリーズは大好きで、映画版も劇場に見に行ったくらい。(ゲームはやってないんですが(笑))
"映像"が好きなのが一番の理由として僕が挙げるテレビアニメって、これと『宝石の国』くらいじゃないですかね。
比べるとこの2期は、踏襲はしているけれど純然たる劣化版という感じ。全てが少しずつちゃちい。馴染みの世界観と再会出来る楽しさで、何となく見てはいますが。
特に許せないのがヒロイン時雨の部隊の旗艦の「山城」役の演技の"強気"のわざとらしさで、同じ声優(藤田咲)の大人しい姉の「扶桑」役の時は特に気にならないし、またその声優さんの過去作の演技(例えば進撃のユミル[クリスタの守護役の巨人化能力者])にも不満を感じた記憶は無いので、演出のセンスの問題かなと。
相変わらず(笑)アニメ声優の演技の責任者が「監督」なのか「音響監督」なのかよく分からないままではいるんですが(笑)、とりあえず監督は作画監督出身者の"絵"の人で、過去作は『宇崎ちゃんは遊びたい!』『旗揚!けものみち』『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』とか。見た記憶はあるけど多分全部1話で切ってる系。脚本のクオリティにもかなり不満で、構成がどうというよりナレーションやダイアローグの言語的なクオリティがシンプルに低く感じる(単純に言葉の意味を取り違えて使ってたりする)んですが、担当しているのはほぼゲーム専門の人で、そもそものゲーム版の作者というか社長?的な人のよう。
多分前作に興味が無い人からすると同じようなもんじゃんという話でしょうが(笑)、まず凛とした緊張感と映像の暗い美しさがあり、そこに艦娘や艦載機ちゃんたちの可愛さや色気が組み合わさるバランスの絶妙さが失われたというかそれぞれがスケールダウンしながらバラバラに存在している感じで、似て非なる感が厳しいです。
草川さん(監督)、花田さん(構成)、帰って来てくれー。(笑)
頭身も少し小さくなってます?なんかみんな子供っぽい。だから逆に艦載機ちゃんも映えない。
まあ7年も経ってるし、そんな何か期待している訳でもなかったですけどね。(笑)
話的には"深海棲艦"(敵)たちの秘密が、もっと明らかになる感じなのかな?一応見るは見る予定。


以上。
今夜はドイツ戦か。
こんなに緊張しないワールドカップは初めてですね。(笑)
見たらやっぱり興奮するのかな。


’22.7月期の地上波アニメ
2022年08月03日 (水) | 編集 |
新作

異世界おじさん (Wiki)

原作・シナリオ監修 - 殆ど死んでいる
監督 - 河合滋樹
シリーズ構成 - 猪原健太


原作はweb漫画。"殆ど死んでいる"というのが作者名な訳ですが、アニメでパッと見た時はこれが"原題"でそれがアニメ化にあたって分かりづらいので"異世界おじさん"にしたのかなと一瞬思ってしまいました。まさか人の名前だとは。(笑)
内容は正に"おじさん"の異世界転生の話な訳ですが、絵づらは汚いし"おじさん"自虐とかも好きじゃないし、習慣だから一話だけねと思って見たら取り込まれてしまいました(笑)。やはり"綺麗"な作品ではないですし、異世界メタもおじさん自虐も"狙い"丸出しではあるんですけど、端的に分析と調整が上手い感じで、"好感"や"感情移入"に頼らずに脳の"上"の方だけできちんと完結できる面白さを作り出しているという感じ。どこをくすぐろうとしているのか分かっているのに笑ってしまうというか。
中心となっているのは17年間異世界に行っていた"おじさん"の現代との情報/常識ギャップで、特にもし"ツンデレ"概念普及前の人がツンデレありきの異世界ファンタジーの世界に行ったらどういう反応になるのかという、ある種"思考実験"的な描写は面白いですね。・・・連載(配信)開始が2018年だそうですからその17年前というと2000年ちょうどくらい、僕自身が"ツンデレ"概念を体得(笑)したアニメ『灼眼のシャナ』のスタートは2005年ですが、僕は漫画は読みますがアニメもゲームも勿論ラノベもある時期までは疎遠、決してそういうカルチャーに敏感な人ではなかったので、その遅さを考えるとまあそれくらいかなという。
もう一つの柱の"セガサターン"ネタは、単にサターン好きの人というよりそれをフックに、当時の"ゲーマー/ゲーム好き"の人の生態を描いている感じなんでしょうね、特に現代の"甥っ子"との対比で。
今後はどうなるのか、別のネタで更に"メタ"をやるのか、そこまでの時間は無いようにも思うので、今やっている甥っ子と幼馴染女の仲の取り持ち(?)が中心になるのかな?
監督は初監督作品。構成は『幼女戦記』『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』の人。ただいかにも原作が"強"そうな作品に見えるので、特に脚本は誰が書いてもそんなに変わらないかなという印象。


5億年ボタン【公式】~菅原そうたのショートショート~ (Wiki)

原作・監督・シリーズ構成・脚本 菅原そうた


元は短編読切漫画。
結果結構面白いと思いますけど、よくこんな大した実績も(分量的な)根拠も無さそうなアニメ化企画通ったなという感じ。
地上波だしなあ。金出してるの作者なのかな?(笑)
・・・なるほどね、ネットではカルト的な人気があって、作者自身もそれなりに有名な人なんですね。(菅原そうたWiki)
人は(後に記憶は消されるとはいえ)5億年の時間を一人で目覚めて過ごせと言われたらどうするのかどう過ごすのかがテーマなのかと思いきや、毎話宇宙論哲学のワンテーマがラップでダイジェスト的に展開されるので、そういうものを一つ一つ披露する為のフォーマットなのかなと。ちょっと飛び過ぎな例えかもしれないですが、京極夏彦の京極堂シリーズのような。
主演が野沢雅子でナレーションが銀河万丈というクラシックなキャスティングは当然作者のこだわりなんでしょうが、正直野沢雅子の方はやっぱり古く聴こえるというか存在が作品の"雑音"に感じます。野沢さんがある種の"イメチェン"に努力しているのも分かりますけど、聴き辛いものは聴き辛い。とりあえず次の"テーマ"が何かなという楽しみはあるので、見続けるとは思います。


異世界薬局 (Wiki)

原作 - 高山理図
監督 - 草川啓造
シリーズ構成 - 渡航


これ前にもやってなかったっけ、再放送かな?と思ったくらいにありふれた題材・タイトルですが、新作でした。(笑)
原作は小説。この作品の内容的にも想像はつきますが、科学系SF系の話が得意な人のよう。
監督は『魔法少女リリカルなのは』シリーズや『艦これ』アニメの人。・・・『艦これ』は実は気に入って劇場にも見に行ったんですけど、余り他のこの人の作品で映像的鋭さを感じたことは無いので、誰か別の人の手柄なのかなと想像。
構成は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の"小説家"の人ですが、アニメ脚本家としても『ガーリッシュナンバー』の原案・シリーズ構成や『聖女の魔力は万能です』の構成もやっていて、今作は原作には関与してませんし、これからそっち方面に活動の重点を移すのかなという。『ガーリッシュナンバー』は面白かった。感謝感謝。
『艦これ』の監督で『ガーリッシュナンバー』の脚本と言われるとテンション上がりそうですが(笑)、それは字面だけでやはりこれは"高山理図"さんの作品と普通に考えた方が良さそうですね。
現代の薬学知識を持って中世的世界(の薬師)に転生する定番の設定ですが、"薬師"自体の神話性伝承性がそこに重なって来るのと、その薬学知識の利用に具体的な「化学式」が関わって、それがこの世界の"魔法"ともリンクしている、設定の数枚重ねなところが面白そう雰囲気を作り出してますね。そういう"仕掛け"を剥いだ時に何か見るべきものが残っているのか、そこまでの期待感はまだ無いんですけど。薬師の職業倫理の描写とかは結構面白いと思いますが、それも現代の薬剤師(時代)のものがストレートに反映してるだけにも感じますし。"準備"はある、ただ"実力"やセンスはまだ分からない。
妙に辛い気もしますが(笑)、やはりそこらへんは、タイトルの余りにありきたりな印象が後を引いてるんでしょうね。そのセンスが信用出来んというか。


続編

メイドインアビス 烈日の黄金郷 (Wiki)

原作 - つくしあきひと
監督 - 小島正幸
副監督 - 垪和等
シリーズ構成・脚本 - 倉田英之


1stはもう5年前になるのか。
その間の映画化作品とかは追ってませんが。静かな立ち上がりからなんか二足飛びでいきなりメジャーになったような印象。
メインスタッフは同じで、"助監督"と脚本の補佐の名前だけが消えています。1stが衝撃的だっただけになんか軽い2nd開幕にも見えましたが、作りは特に変わってないようですね。・・・実は最近2話をうっかり見逃してしまって、無料配信も無いのでキャッチアップ出来てない状態で書いてるので多少自信がありませんが。(笑)
とりあえず5年前の評文を再録。

>「イマジネーション」とはこのことかという感じの作品でした。
>"ジブリ"や"ハンターハンター"といったクラシックとの類似は容易に認められますが、
>そんなことが一切気にならない、イメージの豊かさ、自然さ。
>音楽なんかでも感じることですが、見かけの"オリジナリティ"が気になるのは、
>要するにその人の個人としての才能が大したことが無いからなんですよ。
>本当に才能がある人は、何をやっても"オリジナル"になるんです。真似してもオリジナル


果たして作者(アニメスタッフを含めて)は、過去の自分たちの作品という"オリジナル"に、負けずにいられるか。それが2ndの注目点?(笑)


シャドーハウス -2nd Season- (Wiki)

原作 - ソウマトウ
監督 - 大橋一輝
シリーズ構成 - 大野敏哉


こちらは去年の作品で、スタッフはこちらも変わらず。WOWOWが見逃し配信してくれなくなったのが変化(笑)。放送同時配信だけするって何その未練がましいの。前の権利が一部残ってたのかな。
ダブル主演の反逆の"シャドー"ケイト役には鬼頭明里さんが配されてますが、唯一無二の凛とした落ち着きボイスで最近やたら目にする名前に思えて、特に『まちカドまぞく』の"千代田桃"役が好き過ぎて効き過ぎて(あのじわじわ真実を突きつけて来る感じ(笑))結構僕はたまらなかったので、他にどんな役をやっているのかチェックしてみたところ・・・

 まちカドまぞく(2019年 - 2022年、千代田桃) - 2シリーズ
 虚構推理(2020年 - 2023年、岩永琴子) - 2シリーズ
 シャドーハウス(2021年 - 2022年、ケイト) - 2シリーズ
 BIRDIE WING -Golf Girls' Story-(2022年 - 2023年、イヴ) - 2シリーズ


役名見てはっきり演技を思い出せるのは、この4つだけでした。あれ?そんなもんか。
ちなみに鬼滅の"禰豆子"役は、ちょうど禰豆子が出て来たあたりで僕はアニメを脱落してるので、カウント出来ません。(笑)
『虚構推理』の"岩永琴子"も言われてみれば鬼頭さんらしい役ですけど、当時は特に声優は意識してなかったな。
『BIRDIE WING』の灼熱爆弾娘"イヴ"役は意外性がありますが、こちらは声の低さというよりも"太さ"を活かした役ということでしょうね。どちらのパターンでも、「鉄の心臓」という印象は同じですけど。(笑)
でも"鈍感"という意味ではなく、自分や事態に逃げずに常に正面から正対して向き合う、性根の真っ当さ論理性があるという、そういうタイプですね。そこから少し揺れる時がまた面白くて、『シャドーハウス』で言えば自分に求愛しているジョンの、愛すべきではあるけれどあまりなお馬鹿さ加減にガチギレする時とか凄く可愛いと思います。(笑)
ただもう一つくらい僕に名前の印象を付けた作品がある気がするんですけど、分からないなあ。『トニカクカワイイ』とかも作品は印象に残ってるんですけど、演技の印象は特になあ。"鬼頭"姓の別の人の印象と混ざってるのかな。(誰だ?)


とりあえずは千代田桃との再会を心待ちにして(笑)、今期の分は終わりです。
岩永琴子は来年らしい、ずっと言ってるけどほんとに来るのかな。(心配笑)


’22.4月期の地上波アニメ
2022年04月26日 (火) | 編集 |
僕が1話で切った『SPY×FAMILY』が妙にいい評判を聴くので、うっそだあと思いながら見返してみたら3話目でどうやら好きになりました。(笑)


新作

SPY×FAMILY (Wiki)

原作 - 遠藤達哉
監督・シリーズ構成 - 古橋一浩


そのSPY×FAMILY。
切った理由としてはまず僕が基本的にスパイものに不信感があるのと"SPY×FAMILY"的組み合わせが"意外性"という名の予定調和、一種の数年来の流行りものに感じたというのと、とどめは多分1話で出て来た女暗殺者たちの謎の"愛国"主義で、それを肯定的に描こうと否定的に描こうといずれ陰鬱で頭でっかちになりそうな予感に見る前からうんざりして、かなり食わず嫌い的な切り方をしてしまったようです。(笑)
実際「企画書」レベルだと、つまんなそうだなという感想しか未だに無いんですけどね。ただ出来上がりは結構面白そう。
・・・女の子の"テレパシー"設定って最初からありましたっけ、記憶に無い。寝てたのかな。(笑)
原作は漫画。
監督・シリーズ構成の古橋さんは、監督としては初代『HUNTER×HUNTER』『RD 潜脳調査室』の印象が強いですね。シリーズ構成の印象は無かったですが、過去作としては『ジパング』『あまつき』があります。


可愛いだけじゃない式守さん (Wiki)

原作 - 真木蛍五
監督 - 伊藤良太
副監督 - 山中祥平
シリーズ構成 - 成田良美


こちらも何か"公式"通りの「意外性」という感じで疑いながら見てましたが(最近の方法論的"洗練"はたまに息が詰まる)、爽やかでいいですね。
"不運"主人公はそれ以外特に何も無い感じに見えますが(式守さんには"優しく"見えているよう(笑))、式守さんの"変身"(男前化)は極端なようで意外な程不自然さやグロテスクさがなく、何か人格の貫通性なり「男前」とは何かみたいな普遍的な問いを作者がちゃんと見た上での造型なのかなと思ったりはしますが、もっと感覚的なものな気も。
最新3話で出て来た主人公のご両親がなんか良かったです。正体不明な感じですが何かしら"深い"描写が・・・されてるようにも見えたんですがでもやっぱり勘でやってるのかも。(笑)
まだ謎です。
原作は漫画。
監督はイラストやゲームの世界でも活動している人で、アニメの監督歴としては『先輩がうざい後輩の話』。なるほど、分かる。
副監督は監督未経験の人で、"助手"的な位置づけか。
構成は小説家作詞家の顔も持ち、主に子供向け作品で活動して来た人のようですが、近年はその『先輩がうざい後輩の話』や一転"大人"向けな(笑)『抱かれたい男1位に脅されています。』などにも進出して来て売れっ子になりつつある人のようです。


BIRDIE WING -Golf Girls' Story- (Wiki)

企画・原作・制作 - BN Pictures
監督 - 稲垣隆行
シリーズ構成・脚本 - 黒田洋介


なんか意外でしたがバンダイナムコによるオリジナル作品。ゲームでも作る予定があるんでしょうか。
主人公のド直球な性格とゴルフは初発のインパクトは抜群ですが、成功した漫画なり小説なりの裏付けが無いとそんな勢いでどこまで話をもたせられるのか、若干不安ではあります。現時点でも既に余りにも"ピーク"的シーンばかりで、ストーリー上の位置感というか遠近法みたいなものが分からない感じで見ているところが。(笑)
監督は業界キャリアは長いようですが、過去の監督作品は一本も記憶に残っていなくてううむという感じ。見事に一本も無い。
構成の黒田さんの方は勿論存じ上げております(笑)。『ハチミツとクローバー』『おおきく振りかぶって』『機動戦士ガンダム00』『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』あたりが印象に残っている作品。
それにしてもえらい序盤で宿命のライバルらしき相手との"再戦"が実現してしまって、これからどうするんでしょうね。"2人"にスポットが当たり過ぎて、これからライバル群像劇みたいにするのも難しそうだし。とりあえず見てはみますが。


勇者、辞めます (Wiki)

原作 - クオンタム
総監督 - 信田ユウ
監督 - 石井久志
シリーズ構成 - 村越繁


原作はゲーム会社の名前かなと思ったら、ラノベ作家のペンネームでした。
"クオンタム【quantum】=量"ってスケールが大き過ぎて、かなり有名にならないとなかなか検索上位に出て来なそうな感じ。(笑)
総監督は『ハイスクール・フリート』『最果てのパラディン』『終末のハーレム』の人。なんか統一性が無さ過ぎる気が。(笑)
監督は『雨色ココア』シリーズの人。
構成は『ゾンビランドサガ』『群れなせ!シートン学園』の人。
なんか全体的に、"そこそこ"の実績のスタッフが寄り集まって作ってるような印象の作品。
勇者や魔王が転職する話(今回は勇者)は書き尽くされている感じですが、今回は勇者の再就職先の「魔王軍」の満更ただのギャグや意外性狙いでもない感じの人情深さ、"仕事"への真剣さが異色な感じで、戦争にも倫理を求める魔王のヒューマニズム(?)がどこから来るのかそもそもの狙いは何なのか、結構真面目に関心があります。
基本本当に、"仕事"もの"会社員"ものという感じですね。(笑)


アオアシ (Wiki)

原作 - 小林有吾
監督 - さとう陽
シリーズ構成 - 横谷昌宏
チーフ演出 - 曽我準


原作は『フェルマーの料理』『てんまんアラカルト』の2大傑作料理漫画で知られる、"才能"や"技量"、そこに込められた「理」について描かせたら当代屈指と僕も尊敬している漫画家さん。
一転サッカーを描いたこの作品の原作は、僕は2巻かな、3巻かな?、主人公がヴェルディ・ユース(風名門ユースチーム)の動機の仲間たちとファーストコンタクトを遂げたあたりまでは読んでいます。
監督は『RELEASE THE SPYCE』の人、て言っても知りませんが。
"チーフ演出"の人は、要はサッカーシーンの演出の監修。
構成は『ケロロ軍曹』『ワールド・デストラクション』『べるぜバブ』とやや傍流な感じの作品から始まって、ただ後には『Free!』『ALL OUT!!』とスポーツもので実績を積んでいる人なので、そういう意味では結構作品の題材に合わせてちゃんと集めたスタッフのようですね。
まあ単純に読みかけの原作の続きを見られるのが、楽しみです。(笑)
あんまり"Eテレ"っぽい作品には思えないんですけどね、総合ならまだ分かりますが。


続編

まちカドまぞく 2丁目 (Wiki)

原作 - 伊藤いづも
監督 - 桜井弘明
シリーズ構成 - 大知慶一郎


基本スタッフは前作と変わらず。
相変わらず面白いというのと、キャラが増えて焦点が分散しても、"それぞれがそれぞれに絶妙にすれ違いながら共存している"というこの作品独特のバランスが、全く崩れないのが凄いなと思います。こんなに幸せなディスコミュニケーションがこの世に存在するとは!(笑)
まあ主人公がお馬鹿過ぎて桃がいいコ過ぎるだけとも言えるかもしれませんが、ただその他のキャラのそれぞれのずれ方を見ると、どっちみち作者はこんな感じに曖昧に「寛容」に、世界を落ち着かせたい人なんだろうなとは思いますね(笑)。ほんと上手い。
・・・「中世」「オカルト」好きということなので、いい意味での(?)"百鬼夜行"的なイメージですかね。(笑)


キングダム (Wiki)

原作 - 原泰久
監督 - 今泉賢一
シリーズ構成 - 高木登


ここもスタッフは前シリーズと変わらず。
この作品はともかく、"戦場"の大規模戦闘の描き方はほんと迫力&説得力があるんですよね。僕が知っているどの"本場"中国製歴史ドラマ/映画(それ自体はその方面において世界的に見ても抜けてレベルは高い)も到底及ばない"本格"感。("リアル"なのかどうかは、実際問題誰も見たことが無い(笑)でしょうから分かりませんが)
軍師系の戦略の話も面白いし、恐らく本来の作者の資質はそちらにあるんだろうなと。
だから主人公周りのいかにも"熱血"「少年漫画」的な振る舞いや性格表現やそういうのは、不本意というかある種型に合わせてやってるだけなのではないかと、思ったりします。(恋愛描写とか箸にも棒にもかからないですよね)
ほんとにいつまで経っても主人公が好きになれなくて、そこが難点。あっちの親友の方が助かれば良かったのに。(それでは最初から違う話になる(笑))


以上。