ヴェルディ、代表、二次元、女子バレー 他
ともかく100本見てみた中国ドラマを色々整理してみる試み
2019年02月13日 (水) | 編集 |
『大秦帝国 縦横』中国ドラマの面白さに気付いてから約10ヶ月。

正確には中国製の"史劇"系ドラマを100本、最近では現代劇も結構見るようになりましたが、それはまた別の機会に。
史劇系ドラマ自体も実際には今日の時点で100本は既に越えてしまっているので、改めてもう言い直すとこれまでに見た中国史劇系ドラマ100本強となりますが(語呂が悪い(笑))、とにかくそれらを色々整理してみる試みです。
ただし"100本"と言っても平均して各々4~50話前後ある中国のドラマシリーズを100シリーズ見通しているわけではさすがに無くて、フルに見たor見ている最中なのは4分の1くらい、後は概ねお試しで最初の数話のみ見たか、途中で挫折したもの。まだまだ見ていないものも沢山ありますが、ある時期以降は数を稼ぐ為に無料ないし追加料金なしで見られるものは選り好みせずに全部見ているので、サンプリングとしてはそれなりに不作為で公平なものになっていると思います。

ともかくジャンルとして今こんな感じなんだそんな(に)作品があるんだと知ってもらって、少しでも興味を共有したいなというそういう企画です。(あと自分の頭の整理)
なお理由については今回は割愛しますが、僕は中国本土発のTVドラマのみに、見るべき特有の面白みを見出しているので、ジャンルの歴史的には先行する香港台湾のドラマ、及びそれらとの合作系の作品は、今回は除外させてもらいます。


1.製作年代別

まずはシンプルに、製作年代順に。
( )は中国国内的に大きな出来事、[ ]内は参考までに同年の代表的なアメリカドラマを挙げておきました。

(1978~ 鄧小平体制)
1980年代 (3)
1984 西遊記 ・・・[特捜刑事マイアミバイス、超音速攻撃ヘリ エアーウルフ]
1987 紅楼夢 ・・・[新スタートレック、マックス・ヘッドルーム]
1988 ラストエンペラー
(1989 天安門事件→江沢民体制発足)

1990年代 (9)
1990
1991 楊家将、宋慶齢の生涯 ・・・[リーズナブル・ダウト 静かなる検事記録]
1992
1993 中国儒学の始祖 孔子 ・・・[NYPDブルー、Xファイル]
1994 三國志演義 ・・・[ER緊急救命室、フレンズ]
1995 司馬遷と漢武帝 ・・・[犯罪捜査官ネイビーファイル]
1996
1997 (香港返還)
東周列国 春秋篇、永遠なる梁山泊 水滸伝 ・・・[アリーmyラブ、OZ/オズ]
1998 秦始皇帝 奇貨居くべし ・・・[セックス・アンド・ザ・シティ]
1999 (マカオ返還)
大清帝國 雍正王朝 ・・・[ザ・ホワイトハウス、ザ・ソプラノズ]

2000年代 (23)
2000
2001 笑傲江湖 ・・・[24 -TWENTY FOUR-]
2002 (胡錦濤体制発足)
射鵬英雄伝/THE LEGEND OF ARCHING HERO ・・・[CSI:マイアミ]
2003 
2004 
天龍八部/HEAVEN DRAGON THE EIGTH EPISODE、漢武大帝、龍票 清朝最後の豪商、五月に香る槐の花 ・・・[LOST、Dr.HOUSE]
2005 大敦煌 西夏来襲、プロット・アゲインスト(S1盲目の少年)、神馬英傑伝 ・・・[プリズン・ブレイク]
2006 
大秦帝国、復讐の春秋 臥薪嘗胆、大明帝国 朱元璋、北魏馮太后、神雕侠侶/Condor Hero-The Savior Of The Soul、封神演義 ・・・[HEROES]
2007 
2008 (北京五輪)
クィーンズ 長安、後宮の乱、江湖の薔薇、射鵬英雄伝(新版)、遥かなる北の大地へ ・・・[ブレイキング・バッド]
2009 倚天屠龍記/Heaven Sword and Dragon Sabre、孔子、白蛇伝 転生の妖魔、我が弟 その名も順溜 ・・・[グッド・ワイフ]

2010年代 (70)
[前半42]
2010 (上海万博)
三国志/Three Kingdoms、紅楼夢 愛の宴、四人の義賊 一枝梅(イージーメイ)、美人心計 一人の妃と二人の皇帝、聊斎志異 梅女、茶館 激動の清末と北京の変遷 ・・・[ウォーキング・デッド]
2011 
宮 パレス 時をかける宮女、宮廷女官 若曦(じゃくぎ)、恕の人 孔子伝、則天武后 美しき謀りの妃、武則天秘史、風にはためく五星紅旗 ・・・[ゲーム・オブ・スローンズ、HOMELAND]
2012 (習近平体制発足)
大秦帝国 縦横 強国への道、宮廷の諍い女、隋唐演義 集いし46人の英雄と滅びゆく帝国、項羽と劉邦/King's War、曹操、絢爛たる一族 華と乱、女たちの孫子英雄伝、ムーラン、紫檀(したん)王 ・・・[ARROW/アロー]
2013 
月下の恋歌、イップ・マン、フビライ・ハン、岳飛伝/THE LAST HERO、謀(たばか)りの後宮、画皮2 真実の愛、名家の妻たち/The War of Beauties、賢后 衛子夫、天命の子 趙氏孤児、後宮の涙、二重スパイの男、闖関東外伝 ・・・[ハウス・オブ・カード 野望の階段]
2014 
武則天/The Empress、歓楽無双 恋する事件帖、鹿鼎記 ロイヤル・トランプ、秀麗伝 美しき賢后と帝の紡ぐ愛、トキメキ!弘文学院、金蘭良縁、風中の縁(えにし)、名家の恋衣、24の急カーブ 救援物資輸送の大動脈 ・・・[GOTHAM/ゴッサム、FARGO/ファーゴ]

[後半28]
2015 
瑯琊榜(ろうやぼう) 麒麟の才子、風雲起こす、武僧伝、雲中歌 愛を奏でる、花千骨 舞い散る運命、永遠の誓い、ミーユエ 王朝を照らす月、皇貴妃の宮廷、ハンシュク 皇帝の女傅 ・・・[Empire 成功の代償、MR. ROBOT/ミスター・ロボット]
2016 
擇天記(たくてんき) 宿命の美少年、射鵬英雄伝 レジェンド・オブ・ヒーロー、三国志 趙雲伝、王女未央 BIOU、皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて、蘭陵王妃 王と皇帝に愛された女、女医明妃伝 雪の日の誓い、百錬成鋼、長征大合流 ・・・[ウエストワールド、MARS 火星移住計画]
2017 
琅邪榜<弍> 風雲来る長林軍、月に咲く花の如く、昭王 大秦帝国の夜明け、酔麗花 エターナル・ラブ、永遠の桃花 三生三世、花と将軍/Oh My General、孤高の花/General&I、開封府 北宋を包む青い天、麗王別姫 花散る永遠の愛、寵妃の秘密 私の中の二人の妃、神の手を持つ医師!喜来楽、清の能臣 于成龍 ・・・[ビッグ・リトル・ライズ、ハンドメイズ・テイル/侍女の物語]
2018
2019


アメドラのチョイスは僕の好みというより、"時代"感のあるもの、当時"新し"かったり話題になったもの。

あくまで日本で普通に(DVD等で)見られる作品の範囲ではありますが、やはり鄧小平の「改革・開放」に導かれた1980年代に入って、いよいよ中国でも商業的テレビドラマが作られるようになったという、そういう流れではあるようですね。
1990年代までは、誰もが知っているような国民的伝統的ストーリー(『西遊記』『三国志』『水滸伝』等)の映像化と、映画の翻案(『ラストエンペラー』『新・少林寺』)やアメリカで言うところの"ミニシリーズ"ないし"テレビ映画"のような数話で完結する形式(『ラストエンペラー』『宋慶齢の生涯』『秦始皇帝 奇貨居くべし』)が主で、言わば独立ジャンルとしての「テレビドラマ」はまだ確立し切っていない印象があります。

2000年代に入って作品数もまあまあ増えて、(僕の見るところ)後の流れを決定するような先駆的な作品もいくつか作られていますが(『大敦煌』『大秦帝国』『クィーンズ 長安、後宮の乱』等)、やはり中国ドラマブームが本格化する、日本で見られる中国ドラマの数が爆発的に増えるのは、2010年代に入ってから。
ただ現在に至るも多くのドラマチャンネルや配信サイトでは、「韓流ドラマ」の副ジャンル、「アジアドラマ」の一種というような位置づけにとどまっていて、内容の充実に見合う認知は得られていませんね。そういう意味ではこれからですが、内容的には"黄金時代""最盛期"を、そろそろ「過ぎた」サインが出て来てもおかしくないのではないか、そんな風に思ったりもしている今日この頃です(逆に言えばそれくらい今が既に充実・成熟しているということです)。その日が来ることがなるべく遅れてくれるよう、英米と比べてもやはり分厚さが桁違いの中国の「文化」力に、日々祈りを捧げていますが。(笑)


2.対象時代別

次は視点を変えて別の種類の"歴史"、それぞれのドラマがどの「時代」(王朝)を描いているかで、分類してみたいと思います。
ちなみに同じ趣旨のことを過去にやっている人はやはりというか既にいて(「電視劇一覧」by小魚さん)、先輩!!(または師兄)という感じです。

神話時代&架空

超古代~架空
西遊記(1984)、紅楼夢(1987)、紅楼夢 愛の宴(2010)

架空・偽史
神馬英傑伝(2005)、白蛇伝 転生の妖魔(2009)、聊斎志異 梅女(2010)、画皮2 真実の愛(2013)、瑯琊榜(ろうやぼう) 麒麟の才子、風雲起こす(2015)、花千骨 舞い散る運命、永遠の誓い(2015)、擇天記 宿命の美少年(2016)、琅邪榜<弍> 風雲来る長林軍(2017)、酔麗花 エターナル・ラブ(2017)、永遠の桃花 三生三世(2017)、寵妃の秘密 私の中の二人の妃(2017)

殷~周
封神演義(2006)


歴史時代

春秋
中国儒学の始祖 孔子(1993)、東周列国 春秋篇(1997)、復讐の春秋 臥薪嘗胆(2006)、孔子(2009)、恕の人 孔子伝(2011)、女たちの孫子英雄伝(2012)、天命の子 趙氏孤児(2013)

戦国
大秦帝国(2006)、大秦帝国縦横 強国への道(2012)、ミーユエ 王朝を照らす月(2015)、昭王 大秦帝国の夜明け(2017)

戦国~秦
秦始皇帝 奇貨居くべし(1998)

秦~前漢
項羽と劉邦/King's War(2012)

前漢
司馬遷と漢武帝(1995)、漢武大帝(2004)、クィーンズ 長安、後宮の乱(2008)、美人心計 一人の妃と二人の皇帝(2010)、賢后 衛子夫(2013)、風中の縁(えにし)(2014)、雲中歌 愛を奏でる(2015)

新~後漢
秀麗伝 美しき賢后と帝の紡ぐ愛(2014)

後漢
ハンシュク 皇帝の女傅(2015)

後漢~三国
三國志演義(1994)、三国志/Three Kingdoms(2010)、曹操(2012)、三国志 趙雲伝(2016)

十六国
孤高の花/General&I(2017)

南北朝
北魏馮太后(2006)、後宮の涙(2013)、蘭陵王妃 王と皇帝に愛された女(2016)、王女未央 BIOU(2016)


ムーラン(2012)

隋~唐
隋唐演義 集いし46人の英雄と滅びゆく帝国(2012)


則天武后 美しき謀りの妃(2011)、武則天秘史(2011)、謀(たばか)りの後宮(2013)、武則天/The Empress(2014)、トキメキ!弘文学院(2014)、麗王別姫 花散る永遠の愛(2017)

北宋
楊家将(1991)、永遠なる梁山泊 水滸伝(1997)、天龍八部/HEAVEN DRAGON THE EIGTH EPISODE(2004)、大敦煌 西夏来襲(2005)、岳飛伝/THE LAST HERO(2013)、武僧伝(2015)、花と将軍/Oh My General(2017)、開封府 北宋を包む青い天(2017)

南宋
射鵬英雄伝/THE LEGEND OF ARCHING HERO(2002)、神雕侠侶/Condor Hero-The Savior Of The Soul(2006)、射鵬英雄伝〈新版〉(2008)、射鵬英雄伝 レジェンド・オブ・ヒーロー(2016)


倚天屠龍記/Heaven Sword and Dragon Sabre(2009)、フビライ・ハン(2013)

元~明
大明帝国 朱元璋(2006)


笑傲江湖(2001)、四人の義賊 一枝梅(イージーメイ)(2010)、絢爛たる一族 華と乱(2012)、月下の恋歌(2013)、歓楽無双 恋する事件帖(2014)、金蘭良縁(2014)、女医明妃伝 雪の日の誓い(2016)

清[前・中期]
大清帝國 雍正王朝(1999)、宮 パレス 時をかける宮女(2011)、宮廷女官 若曦(じゃくぎ)(2011)、宮廷の諍い女(2012)、鹿鼎記 ロイヤル・トランプ(2014)、皇貴妃の宮廷(2015)、皇帝の恋 寂寞の庭に春暮れて(2016)、清の能臣 于成龍(2017)


近・現代

清[後・末期]
龍票 清朝最後の豪商(2004)、江湖の薔薇(2008)、闖関東外伝(2013)、月に咲く花の如く(2017)、神の手を持つ医師!喜来楽(2017)

清~中華民国
ラストエンペラー(1988)、五月に香る槐の花(2004)、遥かなる北の大地へ(2008)、茶館 激動の清末と北京の変遷(2010)、イップ・マン(2013)、名家の恋衣(2014)

清~中華民国~中華人民共和国
宋慶齢の生涯(1991)

中華民国
我が弟 その名も順溜(2009)、紫檀(したん)王(2012)、名家の妻たち/The War of Beauties(2013)、二重スパイの男(2013)、24の急カーブ 救援物資輸送の大動脈(2014)、百錬成鋼(2016)、長征大合流(2016)

中華人民共和国
プロット・アゲインストS1盲目の少年(2005)、風にはためく五星紅旗(2011)


『西遊記』も『紅楼夢』も、本編に当たる部分は"歴史時代"的描写が主なんですが、オープニングに神話的な起源話ががっつり入っているので、こういう分類に。『封神演義』も天界ありきの話ではありますが、一方で「殷末」「紂王」という人間界の具体的状況と大きく絡んだ話でもあるようなので、また少し別な扱いに。西遊記も"唐"と言えば唐なんでしょうけど・・・
それはそれとして、いいでしょ?(笑)この扱い範囲の広さ、細かさ。それだけでも楽しい。「大河は結局戦国と幕末ばっかり」(最近はそうでもないのか)と、お嘆きの貴兄に。(笑)

「史劇」「時代劇」の定義は、僕は少し広く取っているかも知れません。具体的には"近・現代"として示した舞台設定のものは、中国側では「古装」(時代劇の中国での言い方)とは分類されない場合もあるようですが(というか多分、単純に「古」い「装」いかどうかで分けてるっぽい)、ただ日本を含む西側ドラマと基本的には同じような作りになっているずばり"現代劇"と比べると、やはり"昔"の話であるしその時代の中国ならではの日本人には馴染みの無い状況や描写が見られる、それゆえに独自の見る価値も見出せるいい意味での「歴史」(劇)作品と、実用的には定義していいように思います。
多少の偏見込みで言うと、「改革開放」以前の中国は、ひっくるめて"昔"というか。(笑)

挙げた中で一番新しい時代設定のものは、第二次大戦終結後の共産中国の核開発に貢献した中国人科学者たちを描いた『風にはためく五星紅旗』ですが、製作は2011年ともう十分に新しいにも関わらず、やはり「現代劇」として見るのは少し難しいところがありました。日本の同様に"戦後"を描いた作品と比べてもね。"現代"との連続性の薄さを感じるというか。

面白いんですよね、抗日戦争(日中戦争)前後の時代の話とかも。日本も関わっている他人事ではない(笑)深刻な状況を描いているにも関わらず、やはりその「時代」そのものを見る、その時代ならではのリアリティ・生活感を味わえる、正に「時代劇」の楽しさがある。所謂西側的な「戦争映画」(ドラマ)とは、絶対年代的には重なっていても、明らかに何か違う性格・内実を持っている。もっと余裕があるというか。
やはりいい意味で「距離」感があるからではないかと思いますが、時間的に。"近代化"が遅れた恩恵と言ってしまうと、ちょっとあれですが(笑)。歴史が抽象化されていない、単純化されていない。

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テーマ:中国ドラマ
ジャンル:テレビ・ラジオ