2009年06月19日 (金) | 編集 |
豪日戦エントリーは、我ながらやっつけなのに、ブックマークされてる数がいつもより多目で、なんか後ろめたいです。見ないでくれーって感じです。(笑)
腹立ちまぎれについ煽情的なタイトルをつけてしまったのが、敗因ですね多分。(敗因?)
普段は気を付けてんですけどね。(笑)
というわけで(?)そそくさと次の更新。
昨日見た話題作アニメ2つの感想。それぞれに微妙、複雑。
『河童のクゥと夏休み』
おととしの、巷ではナンバー1級の評価だったアニメ映画。BS2で見ました。
よく出来てるし、特に敵意も悪意も無いんですが、(金出して)見たいとは全然思わなかったし、見たらやっぱり微妙な気持ちになりました。ううむ。
一言で言ってですね、世間の人orアニメを見る習慣の無い人が持っているだろう”アニメ”のイメージに、余りにも忠実過ぎるんですよね、従順というか。
だからこの作品が見られてまた評価されればされるほど、好意的・ニュートラルなものまで含めた、アニメに対する「偏見」がますます補強・固定されるという、そういうタイプの作品、そういうタイプの微妙さ、複雑な感情。
そういうのはさあ、宮崎駿/ジブリで、もうお腹一杯なんだよねえ、だから作るなとも駄作だとも言わないけどさあ。まただからこそ企画が通り易いのかも知れないけどさあ。はあ。
・・・・いや、正直言えば、「作るな」と言いたいくらいの気持ちですけど。上映館の前は、足早に通り過ぎますけど(笑)。言いませんよ?言いませんけどさあ。心の中でしか。
まあ何に似てるかと言えば、フェミニズムの運動家が、「良妻賢母」型のタレントか誰かが、もてはやされるのを見るような気持ち?知らんけど。(笑)
本人はいい人なのかも知れないし、個別に本当に良妻なのかも賢母なのかも知れないけど、「型」として流通してしまうと、居たたまれないものがある。息が詰まる。
”萌え”アニメの類とかは、偏見は偏見でも、承知であえてやってるんだろうから、いいわけですけどね。
好き嫌い別にして、アイデンティティの性格として積極的というか。
あるいは同じような味わいでも、原恵一監督のそれ以前の代表作のしんちゃん映画なら、”クレヨンしんちゃん”であることが、意外性や先鋭性を逆に最低限保証してくれるから、構わないわけですけどね。
でもこれは余りにも、一から十まで予想通りで。何か存在自体に、酷く疲れる部分がある。
俺は上げ膳据え膳喜ぶタイプじゃないんだよ。
面白いところもありましたけどね。”マスコミ対応”が割りと積極的なところとか。犬が喋ったのも良かった。それがおっさんなのも。(笑)
いつか今の漫画並みの敬意くらいが、払われる時代が来るんですかね。オープンな評価というか。現状平均クオリティが足りないのも、確かですけど。
『東のエデン』
とりあえず、
・ミサイル小僧の世界観が、そのまま物部一派の世界観ではなくて良かった。さすがに子供過ぎる。
・滝澤の記憶を消した理由は、正直ぴんと来なかった。
・むしろ”裏切り”すらもニュートラルに受け止められる強靭な柔軟さが、滝澤というキャラの魅力で、それがこの作品を支えていたように思えるんですが。(そうじゃなきゃ見続けなかったと思う)
・....単に”記憶が無い”から”ニュートラル”だっただけだったりして(笑)。いやいや。
・「ニート」も「2ch(的世界)」も、神山健治なりに汲み取って好意的に再解釈しようとしているのは分かるんですが、最後まで噛み合った感じが無いというか、中途半端に”外”というか。
・むしろまず”批判的”だったり”無理解”だったりする視点の方を、ちゃんと出した方が良かった気がします。
・それは単に説明の方便ということではなくて、真に神山健治が「自分の」考えを持つ為に。
・物部目線で作り直してみるとか(笑)。一味の一人の金持ち息子(いつも帽子かぶってるやつね)の面差しが、神山健治本人を非常に連想させるのは偶然?(笑)
・たかが百億の残りで王(子)になんかなれるかなあ。どんだけ残ってんの?
・「頭のいい奴はいるけど損な役回りを引き受ける奴がいない」という指摘自体は、説得的だと思いますが。
・・・・総体としては、神山健治だなあと。上手いし、丁寧だし、考えてるのは分かるんだけど、”面白い”までは行かない。僕にはね。脳の端っこの方で見てしまうというか。空き容量で何やろうかしらという。
行き....そうだったんですけどね、途中までは。ひょっとして?と思ったんですが。
複雑な設定を、ちゃんと「期待感」にまで持って行けるのはさすがだと思いましたけど。例えば同じ期に始まった『シャングリ・ラ』とかは、その凝った設定が逆に苛々して、「面倒だからいいや」と見ない理由になってしまいました。(笑)
アニメ界の”スポークスマン”としては、別に神山でもエデンでもいいと思いますけど。どういうタイプの人の注意も、敬意も、ある程度ずつは必ず獲得出来ると思いますし。
クゥは困る。駿も嫌だ。押井も恥ずかしい(笑)。富野さんは一般人とは会話が成立しないので無理。アカデミックな場とかなら、逆にいいかも知れないけど。
アンノ/エヴァは言わずもがな。むしろスポークスマンを必要とする方。(笑)
しかしなんだかんだフジ「ノイタミナ」は、大成功した企画と言えますよね。
こういう形で”テレビアニメ”そのものの地位を上げられればなあ。(この場合は”テレビ”というところが重要)
細かい当たり外れ好き嫌いに文句は言いませんから、今後ともよろしく。(笑)
腹立ちまぎれについ煽情的なタイトルをつけてしまったのが、敗因ですね多分。(敗因?)
普段は気を付けてんですけどね。(笑)
というわけで(?)そそくさと次の更新。
昨日見た話題作アニメ2つの感想。それぞれに微妙、複雑。
『河童のクゥと夏休み』
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おととしの、巷ではナンバー1級の評価だったアニメ映画。BS2で見ました。
よく出来てるし、特に敵意も悪意も無いんですが、(金出して)見たいとは全然思わなかったし、見たらやっぱり微妙な気持ちになりました。ううむ。
一言で言ってですね、世間の人orアニメを見る習慣の無い人が持っているだろう”アニメ”のイメージに、余りにも忠実過ぎるんですよね、従順というか。
だからこの作品が見られてまた評価されればされるほど、好意的・ニュートラルなものまで含めた、アニメに対する「偏見」がますます補強・固定されるという、そういうタイプの作品、そういうタイプの微妙さ、複雑な感情。
そういうのはさあ、宮崎駿/ジブリで、もうお腹一杯なんだよねえ、だから作るなとも駄作だとも言わないけどさあ。まただからこそ企画が通り易いのかも知れないけどさあ。はあ。
・・・・いや、正直言えば、「作るな」と言いたいくらいの気持ちですけど。上映館の前は、足早に通り過ぎますけど(笑)。言いませんよ?言いませんけどさあ。心の中でしか。
まあ何に似てるかと言えば、フェミニズムの運動家が、「良妻賢母」型のタレントか誰かが、もてはやされるのを見るような気持ち?知らんけど。(笑)
本人はいい人なのかも知れないし、個別に本当に良妻なのかも賢母なのかも知れないけど、「型」として流通してしまうと、居たたまれないものがある。息が詰まる。
”萌え”アニメの類とかは、偏見は偏見でも、承知であえてやってるんだろうから、いいわけですけどね。
好き嫌い別にして、アイデンティティの性格として積極的というか。
あるいは同じような味わいでも、原恵一監督のそれ以前の代表作のしんちゃん映画なら、”クレヨンしんちゃん”であることが、意外性や先鋭性を逆に最低限保証してくれるから、構わないわけですけどね。
でもこれは余りにも、一から十まで予想通りで。何か存在自体に、酷く疲れる部分がある。
俺は上げ膳据え膳喜ぶタイプじゃないんだよ。
面白いところもありましたけどね。”マスコミ対応”が割りと積極的なところとか。犬が喋ったのも良かった。それがおっさんなのも。(笑)
いつか今の漫画並みの敬意くらいが、払われる時代が来るんですかね。オープンな評価というか。現状平均クオリティが足りないのも、確かですけど。
『東のエデン』
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とりあえず、
・ミサイル小僧の世界観が、そのまま物部一派の世界観ではなくて良かった。さすがに子供過ぎる。
・滝澤の記憶を消した理由は、正直ぴんと来なかった。
・むしろ”裏切り”すらもニュートラルに受け止められる強靭な柔軟さが、滝澤というキャラの魅力で、それがこの作品を支えていたように思えるんですが。(そうじゃなきゃ見続けなかったと思う)
・....単に”記憶が無い”から”ニュートラル”だっただけだったりして(笑)。いやいや。
・「ニート」も「2ch(的世界)」も、神山健治なりに汲み取って好意的に再解釈しようとしているのは分かるんですが、最後まで噛み合った感じが無いというか、中途半端に”外”というか。
・むしろまず”批判的”だったり”無理解”だったりする視点の方を、ちゃんと出した方が良かった気がします。
・それは単に説明の方便ということではなくて、真に神山健治が「自分の」考えを持つ為に。
・物部目線で作り直してみるとか(笑)。一味の一人の金持ち息子(いつも帽子かぶってるやつね)の面差しが、神山健治本人を非常に連想させるのは偶然?(笑)
・たかが百億の残りで王(子)になんかなれるかなあ。どんだけ残ってんの?
・「頭のいい奴はいるけど損な役回りを引き受ける奴がいない」という指摘自体は、説得的だと思いますが。
・・・・総体としては、神山健治だなあと。上手いし、丁寧だし、考えてるのは分かるんだけど、”面白い”までは行かない。僕にはね。脳の端っこの方で見てしまうというか。空き容量で何やろうかしらという。
行き....そうだったんですけどね、途中までは。ひょっとして?と思ったんですが。
複雑な設定を、ちゃんと「期待感」にまで持って行けるのはさすがだと思いましたけど。例えば同じ期に始まった『シャングリ・ラ』とかは、その凝った設定が逆に苛々して、「面倒だからいいや」と見ない理由になってしまいました。(笑)
アニメ界の”スポークスマン”としては、別に神山でもエデンでもいいと思いますけど。どういうタイプの人の注意も、敬意も、ある程度ずつは必ず獲得出来ると思いますし。
クゥは困る。駿も嫌だ。押井も恥ずかしい(笑)。富野さんは一般人とは会話が成立しないので無理。アカデミックな場とかなら、逆にいいかも知れないけど。
アンノ/エヴァは言わずもがな。むしろスポークスマンを必要とする方。(笑)
しかしなんだかんだフジ「ノイタミナ」は、大成功した企画と言えますよね。
こういう形で”テレビアニメ”そのものの地位を上げられればなあ。(この場合は”テレビ”というところが重要)
細かい当たり外れ好き嫌いに文句は言いませんから、今後ともよろしく。(笑)
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この記事へのコメント
録画してた東のエデン今見終わりました。
すべてが映画のためのプロモーションに思えてきます(^^
すべてが映画のためのプロモーションに思えてきます(^^
2009/06/20(Sat) 22:20 | URL | 次郎 #3xs9owas[ 編集]
納得させてくれるだけの映画の出来ならいいですね。とか言ったりして。(笑)
さすがに見ずにはすませられないですね、僕も。
まあむしろテレビでやってくれただけ、ありがたいかなと。映画は一回で終わっちゃうので、寂しいです。(笑)
ストーリーそのものについては、「論理的過ぎる」という(僕にとっての)弱点から、そんなに鮮やかなたたみ方は、もう期待しない割り切りが出来ました。むしろ設定というか前提についての説明が、映画でより丁寧にやってしまった時に、なんだそれ?という感じにならないか、不安かなあ。
さすがに見ずにはすませられないですね、僕も。
まあむしろテレビでやってくれただけ、ありがたいかなと。映画は一回で終わっちゃうので、寂しいです。(笑)
ストーリーそのものについては、「論理的過ぎる」という(僕にとっての)弱点から、そんなに鮮やかなたたみ方は、もう期待しない割り切りが出来ました。むしろ設定というか前提についての説明が、映画でより丁寧にやってしまった時に、なんだそれ?という感じにならないか、不安かなあ。
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