ヴェルディ、代表、二次元、女子バレー 他
雑読感想
2009年08月12日 (水) | 編集 |
昨日お試しで借りて来た漫画たち。
いいね、コミックレンタル。値段的には別にブックオフでも、なんなら新刊本買ったって別に惜しいようなものではないんだけど、やはり”レンタル”という気楽さと、それとも関連しますが借りて返して、部屋に物が増えないのが嬉しい。(笑)
書籍類はそれがねえ。後で売りに行くのもダルいし。安くてみじめだし。(笑)

ではそれぞれ、1,2巻だけの感想。


『ハチワンダイバー』

ハチワンダイバー 1 (ヤングジャンプコミックス)ハチワンダイバー 1 (ヤングジャンプコミックス)
(2006/12/19)
柴田 ヨクサル
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将棋漫画だったのか。”ダイブ”ってなんか、美術品の背負う過去をサイコメトリーする、そんなような話があってそれとごっちゃになってた。(笑)
9×9=81(ハチワン)マスの局面に深く潜入する、”ダイブ”するというそういう話。

将棋はよく知らないけど面白いですね。知らないなりに、強さや攻防に色んな質があって、それが将棋の無限の深さで、それを掴む為、浅い強さから深い強さにグレードアップする為に”ダイブ”するというその必然性が、上手く表現されていると思いました。
読んでてしきりに思い出したのはサッカーのことで、ここで描かれている将棋における”攻め”とか”受け”とか、”我慢”とか”スキを見つけてねじ込む”攻防の感覚が、結構サッカーに通じるものがあるというのと、同時に日本人が将棋で普通に達しているレベルに、日本人のサッカーが全然達していないなというのと。
主人公の(奨励会時代の)師匠の言う「浅瀬でパチャパチャ」って、なんか日本サッカーのことみたいだなという。やってる方も、見てる方も。狙いがハナから浅い感じがするんですよね、どうしても。かといって当面の理が厳しく問われているわけでもないし。

漫画としても、例えばこの『ハチワンダイバー』と『GIANT KILLING』との間には、”潜り”具合に大きな差がある気がして、それがそのまま、「日本将棋」と「日本サッカー」の差というか。
改めて言うけど、サッカー漫画はクソつまらない。どうしたら面白くなるのかも、よく分からない。

他に「将棋に負ける心の痛み」「女に振られる心の痛み」との対比から、”道”と(たかが)”人生”の価値観の差という、僕好みの問題も印象的に取り上げられていますし、恐らく編集発の趣向だろうと思われる”アキバ””メイド”要素の、非常にざっくりした解釈(笑)も、それはそれで逆に本質を捉えているような感じで面白いです。


『シグルイ』

シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)
(2004/01/22)
南條 範夫山口 貴由
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シグルイ=”死”狂い。
かなりマニアックかつグロい、剣術/武士道漫画。
これもまた、”道”によって浮かび上がる人間の様々な面のそれぞれの「究極」を描いています。
とにかく具体的。容赦なし。
こういうのと同時代に、『バガボンド』みたいな微温的で抽象的なものが”傑作”として流通してしまうのには、やはり僕は違和感を覚えます。何を求めているのか、(作品に)何を求めたらいいのか、とにかくぼんやりして中途半端。
まあ実は何も求めていない人が、沢山いるということでしょうけど。「人生」だけで満足しているというか。
でも今なぜ剣術なり格闘技なりが、日本文化の中でここまでの位置を占めているのかという答えは、『シグルイ』の方にあるだろうと。


『キングダム』

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)
(2006/05/19)
原 泰久
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少年始皇帝の開花過程に合わせて、架空の少年(たち)の夢と成長を描くビルドウンク歴史ロマン?
基本的には王道少年漫画だと思いますが、風俗背景が色々と面白い。


『センゴク』

センゴク 1 (ヤングマガジンコミックス)センゴク 1 (ヤングマガジンコミックス)
(2004/11/05)
宮下 英樹
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上の”少年始皇帝”を、”若き信長”に置き換えて下さい。(笑)
まあこちらは、漫画としてどうこうというよりも、戦場/集団戦のディテールの描き方が面白い作品。


『ジョジョの奇妙な冒険』

ジョジョの奇妙な冒険 (1) (ジャンプ・コミックス)ジョジョの奇妙な冒険 (1) (ジャンプ・コミックス)
(1987/08)
荒木 飛呂彦
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うーん、なんでしょうね。
19世紀イギリスを舞台にしたゴシックロマンというのが、普通の表現なんでしょうが、独特のねちっこい文体がそれを”スタイリッシュ”や”古典の香り”に結び付けるのを許さないという、そういう感じ。(笑)
読んでる雑誌に連載してあれば、苦笑いしながら毎週楽しんで読むと思いますが、あえて読みたいという魅力は1,2巻の範囲では感じられませんでした。
何よりジョジョが好きになれない。ディオ頑張れ。(笑)
無理に勧善懲悪的にすることで、何か”解放”されないものがくすぶってる感じ。これから面白くなるんでしょうか。


”お試し”の結果としては、『ハチワン』と『シグルイ』は、次回から早速続きを読んで行こうと。
『センゴク』は上記の特殊な面白さがあるのでいずれ追い追い、『キングダム』と『ジョジョ』は気が向いたらという感じ。


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コメント
この記事へのコメント
いつも拝見してます。
ハチワンダイバーを読んでサッカーを連想するとこがアト様のセンスというか「なぜに?そーきたかっ!」と感じ入りコメントしました。

「日本人が将棋で普通に達しているレベルに、日本人のサッカーが全然達していないなというのと」
胸打つ、染みる発言です。
ジャイリキは嫌いじゃないけど、なんか過大評価というか、サッカー好きであるはずの仲間たちの絶賛ぷりに、実は違和感を感じてます。
なんでしょうね?
もっと出来るはずなのにという思い入れがデカすぎるんでしょうか?
2009/08/12(Wed) 20:42 | URL  | 33 #-[ 編集]
「戦術的知性」が無い的なことをよく外国人に言われますけど、そのおおもとは何か高級なことではなくて非常に基本的な「攻防」の感覚、強い弱い上手い下手以前にサッカーの試合を進める上での、そういうものなのではないかと思うんですね。
で、どうもそこらへんで日本のプロ選手たちに感じるじれったさは、なんか先生や手本や理想をちらちら見ながら地に足が付かない感じでやってることで、それはひょっとしてJ創設前後からの高級な”サッカー”、「進歩」という観念と共に接して来たサッカーの、受容・接近の仕方のちぐはぐさに起因してるんじゃないかなという。
・・・・つまり今「プロ選手」と言いましたが、むしろ変な色気の無い草サッカーの方がそこらへんは正常で、それこそブラジル人なんかはトップレベルまで含めて、そういう自然さを維持出来ているんじゃないかなとか。

んー、なんて言うかなあ、サッカーに対する関心がある程度広く高まった(J以来の)近年、色々なタイプの議論がサッカーに対してなされていて、それはそれで一つ一つは一理や二理あったりするんでしょうけど、それらが余りにもバラバラに存在しているというか、根幹や自然や総体が欠けたまま、個々の要素が適当にパッチワークされてるだけで、単なる理論の流行になっているというか。

『ジャイキリ』の問題も、それぞれのエピや視点はそれなりなんだけど、その背後に作者なりのサッカーそのものの把握というか”ダイブ”の成果というか、世界観というか、そういうものが感じられなくて、”サッカーよもやま話”でしかないというか。
それでいけないということもないんでしょうけど、少なくとも他ジャンルのトップランクの作品に感じられるような”体験”としての深さや衝撃性、〇〇という題材を扱いながら同時に背後に”人間”とか”宇宙”とか、なんでもいいですがそういう普遍的な何かの構造を幻視してブルッみたいなのが無いんですよね。

極端に言うと、サッカー漫画”だけ”がつまらないという感じすらして、それくらい日本人にとって今サッカーというのは学習性のもので、個人化血肉化が一向に進んでいないと、そういう感じがします。(長)
2009/08/13(Thu) 15:30 | URL  | アト #/HoiMy2E[ 編集]
丁寧な返信おそれいります。

>日本人にとって今サッカーというのは学習性のもので、個人化血肉化が一向に進んでいないと、そういう感じがします。

悲しいかな、自分にフィードバックしてみても頷ける感あります。
どうしたもんでしょうねぇ。サッカー大好きなんだけどなぁー


ジョジョは3部にたどり着くまでは我慢してほしいとこです。
個人的には4部が一番好きですが。
2009/08/14(Fri) 12:29 | URL  | 33 #-[ 編集]
日本人が特に駄目とかサッカーに向いていない、あるいはサッカーが日本文化に向いてないと考える理由は別に無いと思うので、要するに”Jリーグ”(以後)という接し方、”出会い”の仕方、入り方の一つの問題、失敗なんだろうと思うんですけどね。むしろもっとマイナーな時代には、数は少なくともそれなりの「実体」はあって、それとの接続が余り上手くいかないようなあり方で、Jリーグ以後のここまでの「日本サッカー」は来ているという、そういう感じがします。
根本的には「理念」である、「理念」でしかない”Jリーグ”の狭さがあって、その代わりに2002年あたりまでの猛烈な「進歩」「学習」のダイナミズムがあったわけですが、それが途絶してみると、頭でっかちさや人工性や、つまみ食いの不自然さだけが残っているという。そもそもの入口はどこよと。

僕も当初から違和感を抱えてはいたものの、大したバックグラウンドがあるわけではないので、日々悪戦苦闘しているだけですけど。
多分一番いいのは、「日本で」活動している諸外国の(一流)選手や(一流)監督が総体として保持している”情報”を、機会を逃さず貪り食らうことだと思います(笑)。いずれ「学習」なんですけど、もっとケタ違いに徹底的にやる。教えた覚えも無いものまで含めて(笑)、学ぶ。
技術ではなくて、リアリティを学習するんですね。それがもし普遍的で根本的なものなら、こちらにも接続するポイントが、何かあるはずですから。

まあ・・・・どうなんでしょうね、サッカーというよりは、戦後の中途半端に欧米化した日本人の、受容力の歪みみたいな、そんな一般的構造も見えるんですけどね。


ジョジョはさすがにあれだけ名のある作品ですから、何かあるんだろうとは思ってます(笑)。完全にぶん投げたりはしません。幽遊白書だって、2巻までで判断されたら困るでしょうし。(笑)
当面あんまり気は進まないので、いずれという感じですが。
2009/08/14(Fri) 22:05 | URL  | アト #/HoiMy2E[ 編集]
いやぁ明快でわかり易いコメントいただきありがとうございます。
つまみ食いのパッチワークってのは相当痛いです。自分もふくめて大いにあたるなぁ、と。

>多分一番いいのは、「日本で」活動している諸外国の選手や監督が保持している”情報”を、機会を逃さず貪り食らうことだと思います(笑)。ケタ違いに徹底的にやる。教えた覚えも無いものまで含めて(笑)、学ぶ。
技術ではなくて、リアリティを学習するんですね。それがもし普遍的で根本的なものなら、こちらにも接続するポイントが、何かあるはず。

うぬぅ…ぱっと頭に浮かんでしまうのが鹿島だったりするのは自分のイメージの貧困さゆえでしょうか?

上のアニメ、1位が日本むかし話ってとこに拍手です。あとガンバも好きでした。わーい。イタチは子供ながらに怖かった。
個人的にはルパンとデビルマンとコナンも欲しかったでス。
2009/08/15(Sat) 00:18 | URL  | 33 #-[ 編集]
いや、すぐにお気づきと思いますが、単に年代順なので別に1位ではないです。(笑)
>日本むかし話

ルパンはいっちゃん最初の頃の、五右衛門が本当に言うことを聞かないハードボイルドな頃とか心惹かれますが、何せ古くてその後見直しもしてないので、何とも。
デビルマンは主題歌は歌えるんですが、なぜか内容の記憶が全然ありません。原作についての様々な解説に、上書きされています。
コナンは・・・・名探偵ですね!!(オトボケ)

鹿島は確かに「文化」ごと上手く移植している感じですが、逆に組織的(サッカーがじゃなくて)過ぎるので少し意図とはずれるかも。もっと各々の、発見的な過程をイメージしています。
それを言うならヴェルディの方が、色々と無秩序な分(笑)、利用価値の高いテキストだと思います。まあ異人さんは異人さんなだけで、みんなそれぞれ教師ですよ。なぜ、彼は、そうなんだろうと、考えるのが、学び。
2009/08/15(Sat) 17:16 | URL  | アト #/HoiMy2E[ 編集]
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