ヴェルディ等サッカー、漫画、アイドル 他
柏-東京V(’10)
2010年08月09日 (月) | 編集 |
今日も躍動したミニスペイン。

J2第21節 東京V ○1-0● 柏(日立柏)

今日も二点目は・・・・。まあ、ジンクス代わりということで。(笑)


これブラジルじゃないよねえ、やっぱり。
同じく"パスサッカー""ポゼッション"(等々)と言っても。
結局本当に、スペインなのかなあ。少なくとも近年の類型で言うならば。(そんなに昔のスペインは知らない)

プラジルというのは、基本的に"大きい"というか"深い"というか、大河となって相手を押し流すか、巻き込んで挽き潰すか。
対してスペインはもっと"細かく""敏感"で、同じ液体でもむしろサラサラチョロチョロと隙間に入り込んで浸食して、それが一定の割合を越えると気が付いたら崩壊が進んでいるみたいな、そういう感じ。

・・・・ちなみにオランダになるともう液体ですらなくて、ガンガンと予定のポイントにでっかい杭か何かを打ち込んで、区画ごとぶっこ抜いて行く感じ。(笑)
さすが運河と埋め立ての国。強いて"液体"というなら、水圧ポンプとか?(笑)
余談ですけど僕の記憶では、日本に最初に「ポゼッション」という言葉が入って来た時は、それはほぼイコールオランダ的なそれの意味で、つまり単にボールを持つというよりもある狙った(それこそ)「区画」で集中的計画的にボールキープ状態を作って"陣地"を築き、それを順次進めて行くことで相手を攻略するという、そういうイメージのものだったんですよね。むしろ「場所」が先にあって、ボールは後というかその手段というか。
まああっという間にもっと一般的な意味として広がっちゃったんで、もう別にいいですけど。

話戻して"スペイン"ですが、例えば確か西部さんあたりが説明していたこととして、
1.世界的にブロックを作って守るゾーン守備が主流になって来た
2.そのブロックの"隙間"に組織的に入り込む、バルサ/スペイン流の細かいパス回しはその天敵である。
3.それに対して更にゾーンを低く設定してより隙の無いようにプロック守備を形成し直したのが、モウリーニョや南アフリカで各国が軒並み採用したそれである

云々かんぬん。うろ覚えですが。

海外サッカーを余り見ない僕のようなタイプにとっては、ある意味いきなり"3"だけ見せられたようなところもあったわけですが(笑)、この日のヴェルディを見ていて、"3"以前の"2"の部分が何となく実感できたというか、想像出来たというか。
まあ別に柏がそれほど典型的なブロック守備を布いていたわけでもないですし、逆にヴェルディがそれほど意図的な"ブロック崩し"をしていたとも思いませんが、ただヴェルディのむしろメカニカルにも感じる、マメ(笑)で淀みない流れの「隙間」への入り込み方を見ていてね。ふとそんなことを思い出したということです。

まあ普通に組織的とか、全員サッカーと言ってもいいんですけどね。要所要所にはそれこそ"ブラジル"的なケレンや一発狙いは挟まれてはいるんですが、それらが丁寧に繋がれているというか連動・連続しているというか、より大きな全体の常に一部として、流れているというか。その淀みなさに、柏は対応し切れなかったという、そういう感じです。一つ、また一つと、穴が広がって行ったというか。
本当に"組織"というのは多分オランダみたいのを言うので、ヴェルディのは基本は個人・個別の繋ぎ合わせではあるとは思うんですけどね(河野が「中」や「中心」にいられるのが、その表れ)。ただ「個」側の働きかけと「全」側の統制のバランスが実に良くて、実質組織サッカーというか両者の区別が、もう余り必要の無い状態というか。

川勝監督の仕事の出来も勿論あるでしょうが、より背景には、今年のチームの戦術以前の結束力みたいなものが、やはりあるだろうなと。「個」と「全」の"区別"をそもそも余り必要としない。何も言わなくても one for all , all for one.(笑)
基本的に性格のいい選手が多いですしね。そういう選手しか残っていないというか。平本も飯尾も河野も、確かに独特の"キレ"癖はありますけど、でもあれは人のいいタイプの"キレ"方だと思うんですよね。フ○キや森○介とかとは違って(笑)。人の世の無常がそれぞれのキャパを越えて、切なく溢れてるキレ方です。自らが無常になるタイプ(笑)とは違います。
・・・・実は飯尾だけは少し怪しいと思ってるんですけど(笑)、まあ生真面目なのは間違いないし、苦労人なのも確かなので、多少キレ方が陰にこもって邪な感じになってても、見逃してあげようかと。(笑)


ええっと、この流れだとやはり河野のイエローのことは言わないといけないか。
あのですね、審判の判定は確かに絶対でいいんですけどね。ただそれは、個々の判定、つまりある一つのプレーについての「感覚」の部分、云々し出すとキリが無い部分は絶対としましょうということなんであって、判定と判定、判断と判断、この試合だと線審のそれと主審のそれの"繋がり"、つまりは「論理」の部分については、別に絶対である必要は無いはずなんですよね。論理なんだから論理的に決めればいいだけで、"神様"になる必要は無い。

逆に相談の結果食い違いが判明して、判定が覆ったとしても、別に審判の絶対性は損なわれないと思うんですよ。"間違い"じゃなくて"食い違い"ですから。言わば"神様"どうしの。
神様は間違いはしないけど、神どうしで食い違うことはある。それは相談して決めればいい。別に人間の言うことを聞けと言ってるわけじゃない。
・・・・哲学的には、そういうことです(笑)。規律委員会等々がどうするかは、知りませんが。

真面目に"判定が覆る"、覆っていいケースというのは、その気になれば決められると思うんですけどね。論理的に。
むしろカメラ判定の導入よりも、領域は侵されないと思います。あっちは正に、神を信じるかカメ(ラ)を信じるか(笑)という、本丸の話ですけど。

河野悔しそうでしたね。ほとんど泣きそうに見えましたが。
ただ僕としては、それ以上にド正面から河野を抑えにかかっていた、富澤キャプテンのド迫力というか漢っぷりに、びっくりしたというか痺れたというか、あれが見れたから良かったかというか。
いやあ、凄かったですね。ほとんど、それ以上言うなら俺を殺してからにしろとか、言いそうな勢い。キレてる子供にそれ以上の勢いで、大人(または兄ちゃん)がキレて対応していたというか。
所謂「闘将」の類型すら、越えるものを感じました。ほんとに私心が無いという。「常識」という見栄、="私心"すら。
彼も要は、ほんとに性格がいいんですよね。あんまり"賢い"タイプではないですけど、昔から何とも言えない、ドキッとさせる直截(ちょくさい)性があった。それこそ掲示板上の発言等でも。自分を守ることを知らないというか。そこらへんが特に今年になって、キャプテンシーとしてもプレーとしても、いい方に全開している感じですね。

いやあ、なんか反省しちゃうな。色々と。僕も。(笑)
計算ばっかりしてちゃ、駄目だな。(笑)
とりあえず、この日の審判は下手でした。どちらかと言うと、トータルではヴェルディが得してた気もしますけど。接触の取り方によっては、スコアが別の動き方してそうでしたからね。


まあしかし、いいチームになって来ました。結果まで出て来ちゃったし。
とりあえずここまででも、フリューゲルスに恥じないチームには、なれたかなと。仮に消滅しても。(またそういうことを(笑))
いやあ、ほんとにね、このクラブ状況であの開幕からの連敗で、実際問題ほとんど動揺する様子も無くここまで我慢出来るなんて、全然考えてなかったですね。"だから"結束出来てるというのは、勿論あるんでしょうが、リーグ戦ですからね、始まったばかりでしたからね。外国人すら、いなかったわけですからね。

川勝監督のコメントの、何と健全な自信に溢れていること。

しかし普通に強かったですね。確かに僕も、「今ならば、例えばJ1のどこを相手にしても、勝ち負けは別にして自分たちの戦いは出来るんじゃないか」とは言いましたが、正直(玉砕も含む)というニュアンスも、少なからず入っていたわけで(笑)。ここまでとは。
更に言えば、むしろ普段より出来が良かったようにすら、見えましたね。暫定王者柏を相手に、鬼門日立柏で。より気合いが入って、吞まれるどころか呑んでいた。

川勝監督の言(↑)に従えば、これからは場合によってはヴェルディも受けて立つ立場に置かれることになるのかも知れませんが、それでどう変わるのか、怖くないことはないけれど楽しみでもある。
今のバランスが壊れるのは確かに見たくないけど、例えば去年のレアンドロがハマってしばらくの、あれはあれで奇跡的な好調時などに比べても、得たものを失う恐れ、"守り"の気持ちは、不思議なほど希薄です。

どんどんじりじり強くなって、本当に昇格圏内に飛び込んじゃうかも知れませんね。
しかも別に、飛び込まなくても構わないとも、このチームに対する誇りは変わらないと、思えるところが強いという。選手のやる気満々とは、一応別の問題として。(笑)
なんだろね、これ。妙な感じだ。


代表から帰って来た高木長男、俊幸のハツラツぶりは、去年の浦和の原口などにも似て、気性の真っ直ぐなコの成長する時ならではの、気恥かしい伸びやかさを感じます(笑)。基本僕は、ひねくれた鋭い選手や変わった/トボけた選手の方を、高く評価するんですけどね。二人とも初見では、余りポジティヴな印象を受けてなかった。
ここも反省ポイントか?(笑)

ま、試合としては、結構デンジャラスな部分もありました。
"ミニ・ワシントン"みたいなホジェルは普通に怖かったですし、何よりやはり後半は、ポゼッション中心に試合を落ち着かせてまとめるということが、どうしても必要だったというか、少なくともあそこまで優位だったこの試合は絶対そうしなくてはならなかったというか。結局最終的には割りとまともにぶつかり合って、耐え切った試合になってしまった。
正直体のある選手が、もう一人二人欲しいですけどね。体で時間を作れるというか。安心感と。
代わりにその役目を果たしているところもある河野を代えたのは、残り時間少ない(後半41分)とはいえ、結構不安でしたが。

とにかく、この先がまた、楽しみです。見てる人は見てると、願いたいものですが。


次国立か。そろそろ皆さん、重い腰を上げましょうよ(笑)。僕も重い方なので、気持ちは分かりますが。(笑)
富澤キャプテンに、免じて。
この試合の後に入らなかったら、さすがに寂しいですよ。


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