ベースは4-3-3、アギーレ新監督「守備を固めて勝利を目指す」 (ゲキサカ)
日本について「メキシコのプレースタイルに似ていると思っている。ボールの扱い方、試合中のバランスの考え方、とにかく守備に力を入れるということ」と指摘すると、基本となるチームスタイルとして「守備を固めて勝利を目指したい」と語った。
システムについては「ベースは4-3-3と考えている」と指摘。「試合の状況によって4-3-3から5-2-3に変化することもあるし、他の形に進化することもある。システムはフレキシブルに使っていこうと思っている。そのときの選手の状況、試合の展開によって変えていきたい」と、柔軟に使い分けていく考えを示した。
アギーレ監督トップ下なし4-3-3基盤 (日刊)
まあ似たようなソースの似たような記事ですが、その割には色々と、"ニュアンス"が豊かなもので。ハビエル・アギーレ新監督(55)は、基本となるフォーメーションをトップ下を置かない4-3-3になると明かした。
(中略)
システムに関する質問が出ると「DFが3人の時も4人の時も5人の時もある」と前置きしながら「基本ベースは4-3-3」と語った。守備だけ、攻撃だけ、と偏るのではなく、重要視するのは攻守のバランス。攻めも守りも出来る人材を、すべてのポジションに対して求めた。
(中略)
これまでMFに本田、香川らハイレベルな選手がそろう日本のベースは、中盤の構成力だった。新指揮官はそこに頼るのではなく、攻守のバランスを重視した布陣を選択。
・・・恐らくは記者の作文も含めて。(笑)
前段は「守備を固める」と確かに言ったは言ったんでしょうけど、その前のところを見るとそもそも"日本の特徴"自体を守備に見ているわけで、要は「日本らしくやる」と言ったと、そう解釈することも可能なのかなと。
勿論それ以前に、日本の特徴を守備に見るということ自体に、監督の志向は表れているんでしょうが。
後段は全体として、つまり「中盤サッカーにしない」という結論強調ありきの記者の作文だとは思いますが、視点としては面白いというか、本田・香川という難物を抱えた今の日本が"トップ下無し"でやるとなると、結果的に結構大きな体質変化は伴わざるを得ないということは言えると思います。アギーレがそこまで考えてるのかは・・・どうでしょう(笑)。情報は結構持ってそうですけど。
アギーレ監督 選手に求める「コンプロミソ」 キーワードは“3C” (スポニチ)
全部まとめて、要は物凄く"チーム"を強調しているという感じ。日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)が11日、羽田空港着の航空機で来日して東京都内のホテルで就任会見に臨んだ。18年W杯ロシア大会出場を目標に掲げた指揮官はチームづくりのキーワードに責任や義務、約束を意味するスペイン語の「Compromiso(コンプロミソ)」を掲げた。
(中略)
「スペイン語と同じニュアンスで伝わるか分からないが、コンプロミソだ」。義務や責任、約束を果たすなどを意味するスペイン語。そこに新監督が選手に求めるハードワークと高いプロ意識がうかがえた。会見では他にも「諦めず競い合う」姿勢を表す「Competitivo(コンペティティーボ)」や「献身的に深く関わる」という意味の「Comprometido(コンプロメティード)」など独特の語録が登場した。これら「3C」がアギーレジャパンの神髄となる。
ただそれは、単にチームに"従う"というよりは、もっと前のめりに参加して捧げると、そういうニュアンス。
個人のコミットメントの集合体としての、チームというか。
・・・あ、"C"増やしちゃった。(笑)
アギーレ監督管理主義 移動、食事時間は分単位、緻密な人材配置 (スポニチ)
行きがけの駄賃で前監督を下げるんじゃない。(笑)就任から2度目のスタッフ会議。その内容は驚くほど緻密で細部にまでわたっていた。
(中略)
例えば、初陣となるウルグアイ戦は北海道への遠征となる。移動の手段や時間、効果を最大限に発揮することから逆算した食事時間、さらにはバスに乗るスタッフは誰にすべきか――。スケジューリングは分単位、人材も適材適所の配置を入念に行った。日本協会の霜田技術委員は「経験も豊富。ザッケローニ前監督の時とはやり方がだいぶ違う。アイデアがある」と感心した。
呑気に感心してますが、その内それこそトルシエ再びで、協会の慣習とはちょこちょこぶつかって行きそうな予感。
まあ顔からしてドゥンガっぽいとツイッターでも言いましたが、管理は厳しそうですね。
アギーレ監督に“監視役”なあなあジャパン避ける (報知)
面白いとは思うし場合によっては必要な役職かも知れませんが、アギーレの時にそれを言い出すのはいかにも間が悪い感じ。日本サッカー協会が、ハビエル・アギーレ新監督(55)体制となる日本代表に「チームマネジャー」(仮称)の新ポストを設置する方向で検討を始めたことが12日、分かった。代表をサポート、分析、評価する部門の技術委員会から提案されたもので、元ドイツ代表FWオリバー・ビアホフ氏(46)が同代表で務めるチームマネジャーがモデル。アギーレ監督や選手の“お目付け役”が任務となる。
(中略)
【ブラジルW杯でのビアホフ氏の役割】
マネジャー職は同氏のために新設され、競技面には一切ノータッチ。チームの運営面での世話や、マーケティング面での業務にあたっていたという。W杯期間中はレーブ監督や選手にかわってメディアに応対する広報担当のような仕事もしていた。
・・・だって露骨に"チームアギーレ"ですからね、監督個人というよりも、この体制は。
そういう面についても担う人が必ずいそうですし、大いにかぶりそう。
必要だったのはむしろザックの時だったんでしょうが、正にザックの4年の"反省"から生まれた話なんでしょうから、それは言っても詮無いことか。(笑)
ドイツでもビアホフ専用職だったらしいように、結局はいい人材がいるかどうかに、この役職の設置の意義も成功も、かかって来そうではありますね。
原専務理事が語ったW杯の敗因とアギーレ氏招聘の経緯 (ゲキサカ)
例の「敗因はコンディション」会見の、前半部分ですけどね。チームとしての課題とともに、個人技術をもっと上げないといけないという課題も出た。(中略)
あのときの反省としてあったのは、アタッキングエリアで仕掛ける回数が少なかったということ。シュートを含めたキックの精度をもっと上げることが大事だというのが、技術委員会の検証で出た結論だった。
(中略)
当時の戦い方を日本の戦い方として育成年代からやるべきなのかとなったとき、やはり日本の良さである技術や瞬発力、持久力を生かすサッカーをやるべきだと感じたし、時間がかかっても、次の4年間はそういうサッカーをやるべきだと思った。
結構面白いというか、変なこと言ってるなあと思って。
"あの時"とか"当時"というのは、南アの話ですね。
「個人技術」は高めないといけないんでしょうけど、「アタッキングエリアで仕掛ける回数」が少なかったのは、どう見ても戦い方自体の問題なのではないか。その戦い方の中でむしろ「個人技術」については、"高まった"という実感のあった大会のように、僕には思えますが。
あの戦い方でもバンバン攻撃出来るくらいに、個人技術を高めろということ?そんな無茶な。
後半はもっと混乱した感じで、"日本の良さ"を見つめるのは結構だけど、南アの戦い方を育成年代からやるべきなんてことは、岡田監督も含めて日本中でほとんど誰一人考えていなかったんじゃないかと思いますが。設問がおかしい。大雑把過ぎるというか。あっちではなくこっちという妙な悲壮感があって、「自分たちのサッカー」教の主導者は実は技術委員会?みたいな、そんな疑いも涌きかねないという。
とにかくはっきり分かることは、当時の技術委員会が南アのチームをかなり否定的に捉えていたことで、ザックがリスペクトメインだったのはザック個人の資質によったんだなという。
そして結果的には、内容も結果も対照的だったブラジルのチームに対しても、アギーレ起用の周辺の動き・発言を見れば、はっきり技術委員会は否定的なわけでね。アギーレが成功するかどうかは別にして、どうも極端過ぎるというか意図的過ぎるというか、"今あるものからの発展"みたいな選択肢がハナから無いようなそんな感じはあります。
別な言い方をすると、「官僚」というよりは「政治家」の仕事っぽいというか。裏方っぽくない。誰か本当に"分析"なんてしてるのかなという。"分析"無しに、"決断"だけひたすらしている感じ。
本当にそんな『委員会』あるのかねという。委員長だけしかいない委員会なんじゃないかという。そこまで言って委員会?(笑)
結局監督の当たるも八卦の、繰り返しかねえという。
まあ"政治"的でないサッカー協会なんて見たことも無いので、しょうがないのかも知れないけど、変に「委員会」とかあるから逆に気持ちが悪いという。原ヒロミ個人なら個人で、それでいいよ。(良くはない?笑)
ちょっと"アギーレ"からは、逸れちゃったかも知れませんが。まあせっかく(笑)そういう人のようだから、せいぜい協会と喧嘩して、任期中に限っては、思う存分好きなようにやってもらった方が良さそう。
やっぱちょっと、権限と職分の整理、多分細分化は、もっと必要だと思いますね。原さんみたいなタイプの人は、それこそ「チームマネージャー」職にでも。