ヴェルディ、代表、アイドル、漫画、アニメ等
(参考)エンタメ系小説ベスト[当社比]
2014年11月04日 (火) | 編集 |
海外ドラマアニメでやった"殿堂"的企画を、(エンタメ系)小説でもやろうと思ったんですが、さすがに作品の絶対数が違い過ぎるので同じ基準で殿堂作品なんて選んでても切りが無くなるし、一方で前2ジャンルに比べて僕自身の経験値がかなり低めで到底網羅的に読んでるとは言えない状態なので、思い切って作品数を絞る方向で行こうかと。

"ジャンルの紹介"というよりは"、自己紹介"という感じ。(笑)
みどりのろうごくフェイスブック

具体的には、部門別ベスト3という形で。
「単品作品」「シリーズ作品」「作家」の。
まあ"MVP"というよりは"MIP"かな的な。(笑)
「最高」というよりは、「特別」な作品、僕にとっての。
なお切りが無いので、忍び難きを忍んで(笑)一作家一作品に限定。


(単品作品ベスト3)

宮城谷昌光『天空の舟』 ('91)

天空の舟〈上〉小説 伊尹伝天空の舟〈上〉小説 伊尹伝
(2000/08)
宮城谷 昌光
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天空の舟〈下〉小説 伊尹伝天空の舟〈下〉小説 伊尹伝
(2000/08)
宮城谷 昌光
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・・・中国殷王朝の創始譚。
我々現代日本人も含む、東アジア人(漢字文化圏人)の精神の始原を"幻想"させる作品。


篠田節子『ハルモニア』 ('98)

ハルモニアハルモニア
(1997/12)
篠田 節子
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・・・芸術家及び自閉症系コミュケーション障害者の内面を、ぎりぎりの緊張感と美意識で、あえて言えば"ロマンチック"に描き切った作品。(過去記事)


夢枕獏『涅槃の王』 ('81~)

涅槃の王〈1〉幻獣変化 (祥伝社文庫)涅槃の王〈1〉幻獣変化 (祥伝社文庫)
(2000/08)
夢枕 獏
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・・・「単品」と「シリーズ」の区切りはやや曖昧ですが、「一つのストーリーを追ってる」のが単品で、「同じ主人公が色んなことをする」のがシリーズと、そういう感じで。その意味でこのオリジナルだと全六巻の長い作品も、「単品」扱いで。
幻想と活劇のブッダ。ただし真正面。


(シリーズ作品ベスト3)

酒見賢一『陋巷に在り』 ('92~)

陋巷に在り〈1 儒の巻〉陋巷に在り〈1 儒の巻〉
(1992/11)
酒見 賢一
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・・・孔子の一番弟子顔回を主人公とする、ファンタジーシリーズ。
"儒"を中心とする中国文化、ひいては『天空の舟』と同様に、東アジア人の精神を支える諸観念の淵源を、幻想的に考察した作品。


田中ロミオ『人類は衰退しました』 ('07~)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)人類は衰退しました (ガガガ文庫)
(2007/05/24)
田中 ロミオ
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・・・"語り"のフィットネスと"妖精さん"コント。隠れた本格SFという話も。(笑)


平井和正"ウルフガイシリーズ"、狼のレクイエム第三部『黄金の少女』以降 ('85~)

黄金の少女1 (ウルフガイ)黄金の少女1 (ウルフガイ)
(2013/11/01)
平井和正
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・・・(少年)ウルフガイシリーズの3作目の3部以降という、知らない人には何のことやら分からないだろう半端な推薦の仕方ですが(笑)、それ以前と書き方が余りに変わって、かつそれ以前から既に傑作ではあった(参考記事)のだけれどむしろ本番はそれ以降というか、"神(しん)に入って"来るのはそこからという、変わった構造のシリーズ・作品。シリーズの全体像については、とりあえずWikiでも。
作品の内容としては、同作者の"幻魔大戦"的思索性を、より王道エンタメ的かつ成熟した形で提示した作品だと、一応は紹介しておきます。それ以上はなかなか説明しづらい。


(作家ベスト3)

宮城谷昌光
上では神話時代を題材とする作品を挙げましたが、本業(?)は勿論、春秋戦国時代を主に材に採った中国歴史小説です。ただそもそもは漢字(自体)の研究から歴史小説の世界に入って来た人なので、"始原"を探る感性は、常に持っている人ではあると思います。

篠田節子
こちらも挙げたような初期の作品では、芸術や宗教等を扱った作品で鋭い感性を前面に押し立てていた感じですが、ある時期以降は"社会派"的な作品で堅実で理性的な作風を主に見せています。ただそれは単に"落ち着いた"ということではなくて・・・という話は、その内またしたいと思います。(笑)

酒見賢一
『陋巷に在り』はほとんど"恋に落ちた"ような作品でしたが、『後宮小説』『墨攻』等の単品がまたとんでもなく面白くて、初めての人はこっちを読んだ方が間違いは無いだろうなと。ある意味理想の作家、つまり「自分がなりたい」タイプの作家さんなんですが、妙に寡作なのが残念。


・・・挙げた作品を共通項的にまとめてみると、「歴史」「起源」「芸術」「神秘」「宗教」「精神」「観念」etcみたいな感じですかね。
"妖精さん"も、一応「神秘」枠で(笑)。
ジャンルで言うと、「伝奇」「幻想」を中心に、それに「ミステリー」「SF」が混ざったり混ざらなかったりという感じかな。

それが僕の好みというか、小説という趣味に求めているものというか。
知的な雰囲気は好きですけど、あんまり頭使いたくはないです(笑)。それはまた、学術書とかで。
以上が現状ですが、以下に次点的なものもいくつか挙げておきます。


[次点・予備]

(単品)

火野葦平『小説 陸軍』 ('45)

小説 陸軍〈上〉 (中公文庫)小説 陸軍〈上〉 (中公文庫)
(2000/08)
火野 葦平
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小説 陸軍〈下〉 (中公文庫)小説 陸軍〈下〉 (中公文庫)
(2000/08)
火野 葦平
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・・・過去記事参照。"エンターテイメント"であること自体が"ワンダー"という感じの作品。

山本兼一『いっしん虎徹』 (`07)

いっしん虎徹いっしん虎徹
(2007/04)
山本 兼一
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・・・日本刀作りに賭けた(主人公の)狂的な情熱と(作者の)狂的なディテールの興奮。
『利休にたずねよ』は忘れて下さい(笑)。原作の時点で、既にこの作者としては断トツに近く、つまらない作品でした。『利休』でさえ(?)なければ(笑)『火天の城』でも『命もいらず名もいらず』でも、いい意味での同工異曲で可です。


(シリーズ)

菊地秀行『妖魔』シリーズ ('85~)

妖魔戦線 (光文社文庫)妖魔戦線 (光文社文庫)
(1988/05/20)
菊地 秀行
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・・・王道エロティック・バイオレンスシリーズですが、僕はどちらかというと、工藤明彦という"聖人"の物語として読んでいます。そういう意味では、『涅槃の王』や『陋巷に在り』と同じ。(勿論ウルフガイとも)
"現代において可能な「聖人」「聖性」のありようを探る"という、同じ問題意識というか。

東郷隆『御用盗銀次郎』シリーズ ('04~)

御用盗銀次郎御用盗銀次郎
(2004/10/21)
東郷 隆
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・・・"シリーズ"としては全3作と少し小粒なんですが、話の構造としては明らかに"繰り返し"のシリーズ型なのでこちらで。
架空の剣豪魁(さきがけ)銀次郎を主人公とした幕末ものですが、銀次郎の架空らしい(?)チートな強さが、チートなまましかし"戦術"的にはある意味リアルというか絶妙な配置で状況の中で活かされてるのが、軍事に明るいこの作者らしくて面白いというか、ヒーローものとしては他に無い変わった味わいを醸し出している作品。銀次郎が負けないことは分かってるんですけど、それでも真剣に読める。
まあメッシやクリロナがいても、それでサッカーは終わらない的な、そういうバランス?(笑)
"幕末"描写としても、秀逸だと思います。


(作家)

島田荘司
ほとんど御手洗潔シリーズ(参考記事)しか読んでなくて、それもそこまで"小説"として評価しているわけでもないんですが、好き嫌いで言ったらとても好きですね。作品というより作者が好きな感じ。作品全般の特徴としては、ある種古風で清廉なロマンチシズムと、単に"雑学""うんちく"というニュアンスに留まらない、学者的な探求が、感性・知性双方を効率的に満足させてくれる、"お得"な作家さんだと思います。無人島に持って行きたいというか。(笑)

金庸
香港のカンフー(武侠)小説家。
「中国的な知識人」(士大夫?)の"教養"の圧倒的な物量感と、その裏腹の日本の"ライトノベル"と比されるべきこれ以上ないというくらいの明快平明な文体、ストーリーテリングの効率と、だからこそ許されるとも言える「超展開」、一時はほんとに、脳味噌ぶっ飛ばされました。小説ってこんな書き方してもいいのか、という。もう断筆してますが、代表作は現存するほとんど全て。


・・・更に予備の予備。(笑)

(古典名作)

ジュール・ベルヌ『二年間の休暇』 (1888)

二年間の休暇 (福音館古典童話シリーズ (1))二年間の休暇 (福音館古典童話シリーズ (1))
(1968/04/01)
ジュール ヴェルヌ
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・・・ジュール・ベルヌだったのか!知らなかった。(笑)
所謂「十五少年漂流記」。
読んだのはそこそこ大きくなってからだと思いますが、心理劇というか密室劇というか、群像劇あるいは小規模ながら"異文化接触"ものとして、凄まじいクオリティだったと記憶しています。
これ"童話"なの?昔の人は凄いな。漫画描いて欲しい。(笑)

アレクサンドル・デュマ『三銃士』 (1844)

三銃士(上) (福音館古典童話シリーズ (19))三銃士(上) (福音館古典童話シリーズ (19))
(1977/10/25)
A・デュマ
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三銃士 (下) (福音館古典童話シリーズ (20))三銃士 (下) (福音館古典童話シリーズ (20))
(1978/04/25)
A・デュマ
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・・・大デュマ作。
上下巻だったっけか。そんな気がしないくらい、一気に読んだ覚えが。
"ザ・娯楽"という押し出しはハリウッド映画などと同様ですが、実際に読んだ時の"娯楽"感は、そのハードルを遥かに越えて行くという。
結構暗いところもある作品なんですけどね。何でしょうね、作者が現代的な傷付きやすいエゴを抱えていない強さというか。読み易い。
漫画描いて欲しい。(笑)


(番外)

マイケル・ボンド『くまのパディントン』シリーズ ('58~)

くまのパディントン―パディントンの本〈1〉 (福音館文庫 物語)くまのパディントン―パディントンの本〈1〉 (福音館文庫 物語)
(2002/06/20)
マイケル ボンド
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・・・これは完全に、成人してから買い集めた"童話"シリーズ。
大学生の時イギリス旅行に行って、(ロンドンの)"パディントン"駅に降り立った時は嬉しかったですね(笑)。ちょうど日本で言えば上野駅的な、ターミナル駅。風景もそんな感じ。
何が面白いんでしょうね。"風刺"が利いてるのか利いてないのか、曖昧なところかな。(笑)
漫画・・・にはしないで欲しい(笑)。文字・小説ならではの、"空気"感だと思います。

『ウィングメーカー』シリーズ ('05~)

ウイングメーカーウイングメーカー
(2005/03/01)
WingMakers LLC、大野 百合子 他
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・・・全3作。
とりあえずは「事実」を描いた、宇宙人ものというかスピリチュリズムものとジャンル分けされるはずの作品なんですが、「小説」としても読めると思います。カスタネダよりも、更に。
というか「小説」として読んで、そこに込められている知性やアイデアの魅力を楽しんだ方が、みんなの幸せというか。(笑)
なんか美しい本だと思います。知性的にも感性的にも。(過去記事)


今後もいい作品、いい作家に出会って、リストを拡充・書き換えしていけたらいいなと、まとめとしては、そういう感じです。(笑)


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テーマ:読んだ本の感想等
ジャンル:小説・文学
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