2014年11月11日 (火) | 編集 |
最初は思いの外好評のようだった「小説」版の二匹目のどじょう的な感じでやろうと思ってたんですが(笑)、あれもあるこれもあると思い出している内に収拾がつかなくなって、気が付くと作品数がちょうどそれくらいになっていたので、じゃあベスト50でいいや、それで「殿堂」だあと、そういう次第です。(笑)
まあ小説に比べると、映画はそこそこ網羅的に見ている方だと思いますし、少なくとも古めのやつは。
そういう意味では、個人的ながら「殿堂」を称しても、そんなに首筋は寒くない。(笑)
とはいえかなり、独自基準だとは思います。余り人に話して理解された経験は無い。
あとまあ、それなりの分厚い歴史を持ったジャンルなので、"殿堂"ということで年代順に並べてみると、結構面白いというかそれぞれの映画の空気感が分かって、認識を新たにするだろうというか。
そんな感じです。
基準は小説版と基本的には同じで、歴史的意義とか客観的評価というよりも、僕に"特別"な印象を残している作品、ということ。
では古い方から。
1920年代
『メトロポリス』(1927独)
『裁かるるジャンヌ』(1928仏)
1930年代
『砂塵』(1939米)
1940年代
『わが谷は緑なりき』(1941米)
『脱出』(1944米)
『紳士協定』(1947米)
『自転車泥棒』(1948伊)
『赤い河』(1948米)
『第三の男』(1949英)
『三人の妻への手紙』(1949米)
1950年代
『ミラノの奇蹟』(1951伊)
『裏窓』(1954米)
『奇跡』(1955ベルギー・デンマーク)
『十二人の怒れる男』(1957米)
『戦場にかける橋』(1957英・米)
1960年代
『荒馬と女』(1961米)
『ナヴァロンの要塞』(1961米)
『アラビアのロレンス』(1962英)
『奇跡の人』(1962米)
『しとやかな獣』(1962日)
『鳥』(1963米)
『小間使の日記』(1963仏・伊)
『未知への飛行』(1964米)
『ベトナムから遠く離れて』(1967仏)
『銀河』(1968仏)
『ワイルドバンチ』(1969米)
1970年代
『小さな巨人』(1970米)
『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』(1973米)
『エクソシスト』(1973米)
『サブウェイ・パニック』(1974米)
『タワーリング・インフェルノ』(1974米)
『悪魔のいけにえ』(1974米)
『ミスター・ノーボディ』(1975伊・仏・西独・米)
『ネットワーク』(1976米)
『ナヴァロンの嵐』(1978英)
1980年代
『普通の人々』(1980米)
『E.T.』(1982米)
『ポルターガイスト』(1982米)
『危険な年』(1982豪)
『ニール・サイモンのキャッシュマン』(1983米)
『刑事ジョン・ブック/目撃者』(1985米)
『ガラスの動物園』(1987米)
『友だちのうちはどこ?』(1987イラン)
『ダイ・ハード』(1988米)
1990年代
『五人少女天国行』(1991中国・香港)
『そして人生はつづく』(1992イラン)
『オリーブの林をぬけて』(1994イラン)
『ショーシャンクの空に』(1994米)
『ブギーナイツ』(1997米)
2000年代
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001米)[に始まるシリーズ]
・・・と、小津安二郎のどれか、という感じです。(笑)
とりあえず製作国で分類してみると、米31、英3、仏3、伊2、その他独1、日1、豪1と、中・香1にイラン3。
それから合作がベルギー・デンマーク1、英・米1、仏・伊1、伊・仏・西独・米1。
ヨーロッパ系も結構見てるはずなんだけど、見てる時は浸ってても、見終わるとどれがどれだか記憶に残らないのが問題(笑)。まあ元々その"代表"たるフランス映画は好きじゃなくて、今回の"3"本も内2本はデンマーク人とスペイン人の監督によるもので、残った1本もドキュメンタリー系。要はキミたち向いてないから映画なんて作らんでいい、批評だけやっとれというのが、僕の心の声かも(笑)。ヨーロッパ映画に苦手意識のある人は、とりあえずフランスを外しながら見てみると、思いの外に素朴で愉快なのが多くていいと思います。ロシア人とか天才だよね、やっぱり。入ってないけど。(笑)
イランは3本とはいっても一人の監督(後述)によるシリーズもの。ただし「イタリア、ロシア、イラン」を3大天才的演劇国と言ってる人などもいて、それはそこらの素人捕まえて来て演じさせてもいきなり様になるからとか。"イタリアン・ネオレアリスモ"などもそうした土壌あってこそという。分かる気がする。
次にジャンルで分けてみると、
サイレント
『メトロポリス』『裁かるるジャンヌ』
西部劇
『砂塵』『赤い河』『ワイルドバンチ』『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』『ミスター・ノーボディ』
西部劇系人間ドラマ
『わが谷は緑なりき』『十二人の怒れる男』『荒馬と女』『小さな巨人』
社会派1
『紳士協定』『ベトナムから遠く離れて』『ネットワーク』
社会派2
『危険な年』『刑事ジョン・ブック/目撃者』『ブギーナイツ』
リアリズム
『自転車泥棒』『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』
サスペンス
『第三の男』『脱出』『裏窓』『鳥』
ホームドラマ
『三人の妻への手紙』『普通の人々』『ニール・サイモンのキャッシュマン』『ガラスの動物園』
ファンタジー
『ミラノの奇蹟』『五人少女天国行』『ハリー・ポッターと賢者の石』
ヒューマンドラマ
『奇跡』『奇跡の人』『ショーシャンクの空に』
戦争映画系
『戦場にかける橋』『ナヴァロンの要塞』『アラビアのロレンス』『ナヴァロンの嵐』
シュール系?
『しとやかな獣』『小間使の日記』『銀河』
SF系
『未知への飛行』『E.T.』
ホラー
『エクソシスト』『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』
パニック・アクション系
『サブウェイ・パニック』『タワーリング・インフェルノ』『ダイ・ハード』
かなり適当ですけど、こんな感じ。
社会派の"1"と"2"というのは、社会問題を直接的にテーマ化しているのと、メインのモチーフに据えつつも基本はドラマを見せるものと、そういう分類です。
キリが無いので控え目にしましたけど(笑)、フェイバリットは何と言っても、"西部劇"です。やってりゃ見ます。9割方面白いです。まあ"内容"や"オリジナリティ"というより、要はグルーブ、スウィングだという意味で、ブルースに似てると思います。とにかく気持ちいい。(笑)
・・・ちなみに小津さんが好きなのも、多分同じ系だと思います。(笑)
まあ小説に比べると、映画はそこそこ網羅的に見ている方だと思いますし、少なくとも古めのやつは。
そういう意味では、個人的ながら「殿堂」を称しても、そんなに首筋は寒くない。(笑)
とはいえかなり、独自基準だとは思います。余り人に話して理解された経験は無い。
あとまあ、それなりの分厚い歴史を持ったジャンルなので、"殿堂"ということで年代順に並べてみると、結構面白いというかそれぞれの映画の空気感が分かって、認識を新たにするだろうというか。
そんな感じです。
基準は小説版と基本的には同じで、歴史的意義とか客観的評価というよりも、僕に"特別"な印象を残している作品、ということ。
では古い方から。
1920年代
『メトロポリス』(1927独)
『裁かるるジャンヌ』(1928仏)
1930年代
『砂塵』(1939米)
1940年代
『わが谷は緑なりき』(1941米)
『脱出』(1944米)
『紳士協定』(1947米)
『自転車泥棒』(1948伊)
『赤い河』(1948米)
『第三の男』(1949英)
『三人の妻への手紙』(1949米)
1950年代
『ミラノの奇蹟』(1951伊)
『裏窓』(1954米)
『奇跡』(1955ベルギー・デンマーク)
『十二人の怒れる男』(1957米)
『戦場にかける橋』(1957英・米)
1960年代
『荒馬と女』(1961米)
『ナヴァロンの要塞』(1961米)
『アラビアのロレンス』(1962英)
『奇跡の人』(1962米)
『しとやかな獣』(1962日)
『鳥』(1963米)
『小間使の日記』(1963仏・伊)
『未知への飛行』(1964米)
『ベトナムから遠く離れて』(1967仏)
『銀河』(1968仏)
『ワイルドバンチ』(1969米)
1970年代
『小さな巨人』(1970米)
『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』(1973米)
『エクソシスト』(1973米)
『サブウェイ・パニック』(1974米)
『タワーリング・インフェルノ』(1974米)
『悪魔のいけにえ』(1974米)
『ミスター・ノーボディ』(1975伊・仏・西独・米)
『ネットワーク』(1976米)
『ナヴァロンの嵐』(1978英)
1980年代
『普通の人々』(1980米)
『E.T.』(1982米)
『ポルターガイスト』(1982米)
『危険な年』(1982豪)
『ニール・サイモンのキャッシュマン』(1983米)
『刑事ジョン・ブック/目撃者』(1985米)
『ガラスの動物園』(1987米)
『友だちのうちはどこ?』(1987イラン)
『ダイ・ハード』(1988米)
1990年代
『五人少女天国行』(1991中国・香港)
『そして人生はつづく』(1992イラン)
『オリーブの林をぬけて』(1994イラン)
『ショーシャンクの空に』(1994米)
『ブギーナイツ』(1997米)
2000年代
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001米)[に始まるシリーズ]
・・・と、小津安二郎のどれか、という感じです。(笑)
とりあえず製作国で分類してみると、米31、英3、仏3、伊2、その他独1、日1、豪1と、中・香1にイラン3。
それから合作がベルギー・デンマーク1、英・米1、仏・伊1、伊・仏・西独・米1。
ヨーロッパ系も結構見てるはずなんだけど、見てる時は浸ってても、見終わるとどれがどれだか記憶に残らないのが問題(笑)。まあ元々その"代表"たるフランス映画は好きじゃなくて、今回の"3"本も内2本はデンマーク人とスペイン人の監督によるもので、残った1本もドキュメンタリー系。要はキミたち向いてないから映画なんて作らんでいい、批評だけやっとれというのが、僕の心の声かも(笑)。ヨーロッパ映画に苦手意識のある人は、とりあえずフランスを外しながら見てみると、思いの外に素朴で愉快なのが多くていいと思います。ロシア人とか天才だよね、やっぱり。入ってないけど。(笑)
イランは3本とはいっても一人の監督(後述)によるシリーズもの。ただし「イタリア、ロシア、イラン」を3大天才的演劇国と言ってる人などもいて、それはそこらの素人捕まえて来て演じさせてもいきなり様になるからとか。"イタリアン・ネオレアリスモ"などもそうした土壌あってこそという。分かる気がする。
次にジャンルで分けてみると、
サイレント
『メトロポリス』『裁かるるジャンヌ』
西部劇
『砂塵』『赤い河』『ワイルドバンチ』『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』『ミスター・ノーボディ』
西部劇系人間ドラマ
『わが谷は緑なりき』『十二人の怒れる男』『荒馬と女』『小さな巨人』
社会派1
『紳士協定』『ベトナムから遠く離れて』『ネットワーク』
社会派2
『危険な年』『刑事ジョン・ブック/目撃者』『ブギーナイツ』
リアリズム
『自転車泥棒』『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』
サスペンス
『第三の男』『脱出』『裏窓』『鳥』
ホームドラマ
『三人の妻への手紙』『普通の人々』『ニール・サイモンのキャッシュマン』『ガラスの動物園』
ファンタジー
『ミラノの奇蹟』『五人少女天国行』『ハリー・ポッターと賢者の石』
ヒューマンドラマ
『奇跡』『奇跡の人』『ショーシャンクの空に』
戦争映画系
『戦場にかける橋』『ナヴァロンの要塞』『アラビアのロレンス』『ナヴァロンの嵐』
シュール系?
『しとやかな獣』『小間使の日記』『銀河』
SF系
『未知への飛行』『E.T.』
ホラー
『エクソシスト』『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』
パニック・アクション系
『サブウェイ・パニック』『タワーリング・インフェルノ』『ダイ・ハード』
かなり適当ですけど、こんな感じ。
社会派の"1"と"2"というのは、社会問題を直接的にテーマ化しているのと、メインのモチーフに据えつつも基本はドラマを見せるものと、そういう分類です。
キリが無いので控え目にしましたけど(笑)、フェイバリットは何と言っても、"西部劇"です。やってりゃ見ます。9割方面白いです。まあ"内容"や"オリジナリティ"というより、要はグルーブ、スウィングだという意味で、ブルースに似てると思います。とにかく気持ちいい。(笑)
・・・ちなみに小津さんが好きなのも、多分同じ系だと思います。(笑)
それから監督別に分類・・・というか、特に"監督"を意識して見たものとしては、
カール・テホ・ドライヤー
『裁かるるジャンヌ』『奇跡』
ハワード・ホークス
『脱出』『赤い河』
ヴィットリオ・デ・シーカ
『自転車泥棒』『ミラノの奇蹟』
ヒッチコック
『裏窓』『鳥』
シドニー・ルメット
『十二人の怒れる男』『未知への飛行』『ネットワーク』
デビッド・リーン
『戦場にかける橋』『アラビアのロレンス』
アーサー・ペン
『奇跡の人』『小さな巨人』
ルイス・ブニュエル
『小間使の日記』『銀河』
サム・ペキンパー
『ワイルドバンチ』『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』
トビー・フーバー
『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』
ピーター・ウィアー
『危険な年』『刑事ジョン・ブック/目撃者』
アッバス・キアロスタミ
『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』
といったあたり。
付け加えるとすれば、ロバート・レッドフォード(『普通の人々』)とポール・ニューマン(『ガラスの動物園』)について、俳優として出た"アメリカン・ニューシネマ"の代表作群は挙げてないのに監督作は挙げているのは、基本古いアメリカ映画が好きで"ニュー・シネマ"革命に余り好意的でない僕が、でも彼らの問題意識や時代感覚そのものには、やはり感応するものがあったんだなという感じで、自分で興味深いです。ほんと、"分かる"んですよね、監督としての彼らの映画の"作り"方が。言いたいことがというか。
でもやっぱり古い方がいいですよ。映画はスタジオです、セット組んでなんぼです。ロケなんて邪道です。(笑)
ついでにでは"俳優"としては誰を意識してるかというと、
ジェームズ・スチュワート
『砂塵』『裏窓』
ジョン・ウェイン
『赤い河』
ヘンリー・フォンダ
『十二人の怒れる男』『未知への飛行』『ミスター・ノーボディ』
若尾文子
『しとやかな獣』
ジャンヌ・モロー
『小間使の日記』
フェイ・ダナウェイ
『小さな巨人』『タワーリング・インフェルノ』『ネットワーク』
まあジョン・ウェインは西部劇見てれば勝手に出て来るので、意外とどれに出てるとかよく覚えてないんですけどね。
でも出て来ると安心する。(笑)
ジェームズ・スチュワートとヘンリー・フォンダは、ほんと"アメリカの良心"というか、"良きアメリカ"の夢を体現しているというか。まあ実際にはかなりの非主流派なんでしょうけど。何をやっても爽やかに知的なジェームズ・スチュワートと、悪い役でも悪い役なりに"ヘンリー・フォンダ"だなと感じさせるヘンリー・フォンダと、似てるけど違う二人。
若尾文子にジャンヌ・モローにフェイ・ダナウェイ。なんかヌメっとしている女優さんが好きらしい。(笑)
知性は前提としてね。
あと西部劇によく出て来る"娼婦型"の女優さんも、概ね好きです。大らか型というか。その類型から外れていつもいじめられてた(笑)グレース・ケリーは、『裏窓』で初めて魅力に気付きました。
こんな感じです。
言い忘れましたがジョン・フォードは、"西部劇"(監督)としては上で述べたジョン・ウェイン個人の存在感に負うところが大きくて、本質的には人情喜劇的な人だと思うので、あえて(西部劇でもなくウェインも出ない)『わが谷は・・・』で。まあ中取って『静かなる男』とかでも良かったかも知れない、ウェインも出して。(笑)
『捜索者』とかもいいけどねえ。なんか抜けが悪いんだよなジョン・フォードは、西部劇としては。無責任感が足りないというか。(笑)
いずれこんな感じで色々と漏れに気付くことはあるでしょうが、思い出したらその場合は"追加"ではなくて、"ベスト50"を維持する形で、修正する予定。
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