2018年09月24日 (月) | 編集 |
潮音がある程度余裕を持って"首を振る"姿を見ているだけで、何とも言えず幸せな気持ちになります。
J2第33節 東京V △2-2△ 熊本(味スタ)
J2第34節 東京V △1-1△ 岐阜(長良川)
それだけに、勝ちたかった。勝つはずだった。
熊本戦
・そのココロは・・・
・前節でそれなりの"完成"を見た「前後分断」スタイル(というか現状是認(笑))を、やはりそれではまずいと改めて修正を図ったということかなと。
・前に張っての攻撃力が持ち味の寛也をWBでスタートさせ、一方でインサイドやボランチもやる"中盤"的な機動力連携力が持ち味の二人をシャドーに配して。
・よりぎゅっと前後"凝縮"というか、"チーム"として攻めるぞ守るぞというイメージが、わきやすい布陣になっていると思います。
・ちゃんと「中盤」があるというか。
・まあ元々そんなに長期間維持できるバランスとも、思えなかったですしね。
・それでも(不格好でも)勝つんだという、覚悟の表現ではあっても。
・一方で前節で成功したヨンジと優平の"属人"的相補性セットは、そのまま維持。
・ある意味より分かり易く、"2シャドー"として。
・そしてそれも含めたこの試合の3-4-2-1への"修正"作業は、何かこう、目の前の問題を目の前の材料を使って何やかんやガチャガチャ必死にいじくった結果として出て来たものという印象が強くて。
・より「現場」主義的というか、"カイゼン"的というか。(笑)
・何かの原理や理論から来るものというよりも。
・言い換えるとロティーナ以前のあらゆる監督が専ら施して来た見慣れた"伝統"的な監督術で、そこにロティーナも踏み込んで来ているという、印象は引き続き。
・"勝ちに"来ているロティーナ。
・当たり前と言えば当たり前なんですけど。
・でも李国秀が"勝ち"に来たことがあったかというと、ほとんど僕は記憶が無い。
・常に、いつも、自分の奉ずる原理の表現の方が大事で、というかそれ自体を目的として、「監督」作業を行っていたという印象。
・オフトは代表では、"高木琢也のポストプレー"を捨ててゴン中山の動物的勘と長谷川健太の豪脚ドリブルへの依存を割り切った時にはっきりと「現場」主義に舵を切ったと思いますが、クラブではもっと頑固だった。
・結果ジュビロでもレッズでも、"作業途中に追い出された"という印象の強い辞め方に。
・...念の為に言っておくと、Jの歴史で印象的な、"広い意味でのポジショナル原理をベースにした、秩序型固守型の監督"どうしの比較いうことです。ロティーナも含めての。
・比べるとここのところのロティーナには、随分と心境の変化みたいなものが、僕の目には映ります。
・正直に言うと、「覚悟を決めた」というよりも「不安に押されて流されている」という印象の方が、若干強い"変"わり方なんですけど。
・ただ"現場"的な効果はまずまず出ているので、出ている内に勝ち点獲得も伴って行けば、本当にチームは変わるというか"昇格"モードに入って行く可能性はあると思うんですけど。
・さあてね。(笑)
・というかまあそれ以前に、アジア大会から帰国後約1週間の休養を挟んで、まず何事もなく復帰するだろうと予想していた渡辺皓太のスタメン落ちをどう考えるべきなのか。
・結果の出ていたチームを動かさないというセオリー(日本語英語(笑))だけで説明するには、この日の布陣は顔ぶれは同じでも前節と変わり過ぎですし。
・"前後分断"自体が渡辺皓太の離脱を契機に表面化したものであることを思い出せば、復帰することによって解消するという超分かり易い(笑)計算も、出来なくはないわけですし。
・まだ調子が悪いのか、練習での挙動に疑問があるのか、この"問題"は更に次節にも持ち越されることになるのでまたそちらで。
・とりあえずこの試合のハイライトは何と言ってもヴェルディの2得点目、泉澤と優平が左サイドで絡んで中央のドウグラスが決めた、鮮やか過ぎる"ハーフスペース"活用の崩しのプレー。
・シティみたいだなあと言おうと思ったら先に完璧に言われてしまったのでやめましたが。(笑)
・前節あたりまではまだ"気の利く""目の届く"プレーという一般的な視点で評価していたところの大きかった佐藤優平ですが。
・1点目にも絡んでいるこの試合に至って、ようやく戦術感度の鈍い僕も、要はもっと端的に、ロティーナ戦術(ポジショナルプレー)の理解が際立って高いのが佐藤優平なんだということに気が付いた次第。
・例えば梶川なんかも"気の利く"選手ですけど、別な言い方をすると"気が利く"という個人的な属性の延長でロティーナのチームでやっている面もあって。
・そこらへんが今一つ、活躍の割りに完全な主軸起用をされない理由なのかなとも。
・あるいは渡辺皓太なんかの場合は、素養は仕込まれているしフィットはしているようですけど、それはある意味機械的なプレーであって適応しているだけで"理解"しているわけではないという面も、あると言えばあるのではないかと思います。
・あくまで最近の佐藤優平のプレーの出色さと、比較しての話ですけどね。
・ロティーナの"申し子"は、実は渡辺皓太ではなくて佐藤優平だったらしいという、そういう話。
・ただその優平のプレーが時に逆にチームの不安定要因として働くというところに、「ロティーナのチーム」の見た目より複雑な性格が表れているような気もするんですけど・・・
・うーん、まだ未整理。(笑)
・とにかく佐藤優平の"ポジショナル"理解の進捗と、泉澤の瞬間的にはプレミアリーグレベルにも思える圧倒的なクオリティによって、ヴェルディの"崩し"のレベルがまた一つ上がった、少なくとも違う次元が一つ加わったと、そんな気にもなる試合でしたが、引き分け。
・シュン。(笑)
・いやあでもほんとにね、勝っておけば「悪いなりに勝てる」「勝てる"決め手"がある」という、いかにも"勝つ"チームらしい看板の設置に成功したのではないかと思うんですよね。
・惜しかった。残念だった。
・ただ"悔しく"はない(笑)。ありていに言って、いい試合ではなかった。(笑)
岐阜戦
・豪雨中断の1stレグ岡山戦で僅かながらの"実績"があったはありましたが、不調とは言え不動の軸である内田に代えてまで使って来るとは、まあびっくりはびっくりでしたねやっぱり。
・それだけ内田のずばりコンディションが悪いという可能性。
・それから当初"代役"として期待された李ヨンジの"正体"が、フライングコリアンマンだと判明してしまった誤算。(笑)
・後は・・・ロティーナの潮音への"愛"?(笑)
・まあいないっちゃいないんですよね、実際。
・意外と寛也とか?それじゃ潮音と変わらんか。(笑)
・と、とにかく"意外"だったのは確かですが、プレーとしては、満更ポジティブでないこともなかったと思います。
・「内田の代わり」というよりは、潮音の配球力を利した「ニューヴァージョン」という感じでしたけど。
・そのテストケースというか。
・ただじゃあ内田のところにロティーナが配球力を求めていないか、内田と潮音が戦術要素的に全く別かというとそんなことはなくて。
・出来れば内田にも、潮音並みの配球力があればいいとは、潜在的にはロティーナも求めているんだろうと思います。
・それを含んだチームの組み立てを、本来の理想として持っているというか。
・色々優先順位的に、さほど表面には出ていないだけで。
・だからこそ前節のパスミスの連続に、"キレ"たのかも知れないという。
・ただまあ現実的に本当に潮音アンカーで戦って行くとなると、色々とケアしないといけないところ組み立て直さないといけないところは、多いでしょうけどね。
・やはり"新チーム"に近いニュアンスはある。
・そんな根気や覇気が、ロティーナに残っているとはあんまり。
・それでももしヴェルディの監督がロティーナではなくてペップだったら(笑)、最初から内田ではなく潮音が1stチョイスだったかもしれないと、それくらいのことが言える"正当性"は、(この日の)潮音のプレーにはあったと思います。
・それで"回転"するチームのイメージは、ちゃんと見えるというか。別に"奇策"ではない。
・とりあえずまあ、楽しかったですよ、井上潮音ファンとしては。(笑)
・久しぶりに、本当に久しぶりに、「井上潮音」を見た。
・やっぱりこう、ある程度自由に処理出来るタイミングの"幅"が必要なんですよね、この選手には。余裕がというか。
・"時間の魔術師"には。
・そして少しの"幅"さえ与えてもらえれば、そこからどんなパスでも出せる。
・どこに出すか一見見え見えのパスが、特にパススピードが速いわけでもないのに妙にするすると通ってしまう。
・潮音の時間の「支配」に、相手がインターセプトのタイミングを見出せない、そんならしいパスを何本か久しぶりに見ることが出来て、この日は幸せでした。(笑)
・ドイスボランチ(2人)か、アンカー(1人)ならいい。でも3センターのインサイドだと駄目。
・そんなに混雑が嫌いか、潮音。
・"最後尾"がいいということかな?後ろからせっつかれるのが嫌というか。(笑)
・上のおととしの考察でも、"散歩"というのを一つキーワードとして使っていますが。
・"独り"になる時間がどこかで必要というか。
・今後"向上""改善"を望む部分と、ある程度諦めるというか割り切って許す部分と、どこらへんで区分けすべきなのか、まだ僕も迷っていますね、この選手については。
・3センター(のインサイド)で"出来ない"というのは、やっぱりちょっとまずい気がするしなあ。
・とりあえず他の監督でも見てみたいですが。
・ペップとか。(笑)
・さてもう一人のヴェルディの誇る"若手有望MF"渡辺皓太。
・チーム復帰後もスタメン落ちを続けている本当の理由は分かりませんが。
・とりあえず途中出場のこの2試合では、大方の期待をかなり裏切るプレーに終始していますね。
・"救世主"になるはずだったのに・・・(笑)
・らしくないパスミスや、得意のノータイムリアクションの不発。
・大活躍していたアジア大会でのプレーに比べても、かなり存外なプレー。
・"代表に行って下手になった"などという声もちらほら耳に(正確には目に)はしますが、さてどうか。
・とりあえず僕が言えるのは、この選手は基本的にスタメンで使ってナンボの選手だということです。
・だから"スタメン落ち"の理由に、しつこくこだわったわけですけど。(笑)
・この前評した時にも言いましたが、割りと昔から、"消える"時は消える選手なんですよね。
・言い換えると、決して「試合に入る」のが上手な選手ではない。増して途中出場では。
・むしろ"入る"ことを要求するよりも、試合を"与える"チームを"与えて"しまった方が、有益な選手。
・ひとたび"与え"られれば、時に100%を越えるような徹底的な適応の仕方をして、十分なお返しはしてくれますから。
・アジア大会での離脱前、広く取れば去年の後半から今年の中盤までの「ロティーナヴェルディ」と「渡辺皓太」の関係は、正にそのようなものでした。
・アジア大会もまあ、オーダーメイドではないですが、"頼られた"という意味ではそうでしたし。
・潮音には自由を、皓太には荷物を?(笑)
・とにかくまずはもう一度皓太がいる前提のチームを編成し直して(勿論スタメンで使って)みて、それでも駄目だったら本格的に"ロボット"の不調(笑)を疑ってみるべきで。
・今のところは単に作業環境が合わないだけではないかと、割りと僕は楽観しています。
・アジア大会で既に"不調"だったというならともかく、違うわけですから。
・さて試合ですが。
・"必勝モード"というテーマに沿って言うと、60分前後の矢継ぎ早の選手交代とそれによって実現した"ブラジル人トリオ"には、"なりふり構わない"最近のロティーナの顔は、見えていたと言えるかも知れませんね。
・矢継ぎ早だったというのもあって、正直一人一人の交代理由も、そこまで明確ではなかったのではないかという疑いも、従来のロティーナのそれと比べると無きにしもあらず。
・"トリオ"にどれくらいこだわっていたかはともかく、最近のアラン自体は、戦術的にも心理的にもどんどんチームの"中心"から遠ざかっている感じで、ほとんど"体の強さ"くらいしか取り柄が無いようにすら見えたりします。
・泉澤も余り利いてなかったし、藤本も割りとことごとくやりたいプレーを邪魔されていたので、交代という選択自体は分からなくはないんですけど。
・なんかこう、「えい、やあ」という感じには見えました。
・泉澤を先に出して利かない時は、ベンチに泉澤がいないので辛いですね。やっぱり残しておく方が、無難は無難か。
・その為にもアランあたりにはもっと頑張ってもらいたいわけですけど。
・レアンドロもねえ、毎試合となると、どうしても「安易」というニュアンスは出て来てしまいますよねえ。
・レ安易ドロ。
・ちゃんと先発で使う形なら、また別なんでしょうけど、同じ「能力」でも。
・まあそもそもが、「内田」の問題をことここに至って「井上潮音」で解決しようとするのも、「えい、やあ」と言えばえいやあですよね。
・回り込んで回り込んで"正解"を探すというよりも、もっと前のめりに"解決""打開"を求めていく感じ。
・その意気を悪いとは余り言いたくないというか、"責める"モードでは今僕はないんですけど、ここ2試合は残念ながら結果が。
・連勝時の前後分断を"受け入れる"覚悟も、その後それを遮二無二解消しに行く思い切りも、基本的には同じ(新しい)心理状態のあらわれだとは思うんですが。
・やっぱりどうも、動くのは余り得意ではないというか。あるいは動かすのは。
・文字通りの戦術的な整合性以外で、チームをまとめる力には乏しい人というか。
・動くほど統一性がほつれて、その紛れから失点し、また意気込みの割りには攻撃が散漫になりという、そんな感じのここ2試合。
・"相手"を考えるととても痛いわけですけど、一方でロティーナの"変貌"の行く末を見届けたいという興味と楽しみも、変わらず持ってはいます僕は。
・そんなに成算は無いけど、"化ける"ところを見てみたいというか。(笑)
・で、どうすんでしょうね、次節以降は。
・"前"に出続けるのか、いったんまた落ち着くのか。
・渡辺皓太の扱い方も含めて。
・アンカー潮音は・・・今回限りかな?(笑)
・でも皓太復帰の予想は外れたし、分からんぞ?(笑)
・というわけで何の解決にもなっていませんが、再び次節に期待して、終わり。
・潮音皓太梶川の3センターとか、わくわくするはしますけどねわくわくは。(笑)
・一応"ピルロガットゥーゾセードルフ"で、役割的には整ってますし。(笑)
J2第33節 東京V △2-2△ 熊本(味スタ)
J2第34節 東京V △1-1△ 岐阜(長良川)
それだけに、勝ちたかった。勝つはずだった。
熊本戦
・寛也(藤本)を右WBに、ヨンジと優平を2シャドーに配した、何か久しぶりな気がするガチな3-4-2-1。GK 上福元
DF 若狭、井林、平
MF 梶川、内田、藤本(→レアンドロ)、奈良輪、李(→泉澤)、佐藤優(→渡辺皓)
FW ドウグラス
・そのココロは・・・
・前節でそれなりの"完成"を見た「前後分断」スタイル(というか現状是認(笑))を、やはりそれではまずいと改めて修正を図ったということかなと。
・前に張っての攻撃力が持ち味の寛也をWBでスタートさせ、一方でインサイドやボランチもやる"中盤"的な機動力連携力が持ち味の二人をシャドーに配して。
・よりぎゅっと前後"凝縮"というか、"チーム"として攻めるぞ守るぞというイメージが、わきやすい布陣になっていると思います。
・ちゃんと「中盤」があるというか。
・まあ元々そんなに長期間維持できるバランスとも、思えなかったですしね。
・それでも(不格好でも)勝つんだという、覚悟の表現ではあっても。
・一方で前節で成功したヨンジと優平の"属人"的相補性セットは、そのまま維持。
・ある意味より分かり易く、"2シャドー"として。
・そしてそれも含めたこの試合の3-4-2-1への"修正"作業は、何かこう、目の前の問題を目の前の材料を使って何やかんやガチャガチャ必死にいじくった結果として出て来たものという印象が強くて。
・より「現場」主義的というか、"カイゼン"的というか。(笑)
・何かの原理や理論から来るものというよりも。
・言い換えるとロティーナ以前のあらゆる監督が専ら施して来た見慣れた"伝統"的な監督術で、そこにロティーナも踏み込んで来ているという、印象は引き続き。
・"勝ちに"来ているロティーナ。
・当たり前と言えば当たり前なんですけど。
・でも李国秀が"勝ち"に来たことがあったかというと、ほとんど僕は記憶が無い。
・常に、いつも、自分の奉ずる原理の表現の方が大事で、というかそれ自体を目的として、「監督」作業を行っていたという印象。
・オフトは代表では、"高木琢也のポストプレー"を捨ててゴン中山の動物的勘と長谷川健太の豪脚ドリブルへの依存を割り切った時にはっきりと「現場」主義に舵を切ったと思いますが、クラブではもっと頑固だった。
・結果ジュビロでもレッズでも、"作業途中に追い出された"という印象の強い辞め方に。
・...念の為に言っておくと、Jの歴史で印象的な、"広い意味でのポジショナル原理をベースにした、秩序型固守型の監督"どうしの比較いうことです。ロティーナも含めての。
・比べるとここのところのロティーナには、随分と心境の変化みたいなものが、僕の目には映ります。
・正直に言うと、「覚悟を決めた」というよりも「不安に押されて流されている」という印象の方が、若干強い"変"わり方なんですけど。
・ただ"現場"的な効果はまずまず出ているので、出ている内に勝ち点獲得も伴って行けば、本当にチームは変わるというか"昇格"モードに入って行く可能性はあると思うんですけど。
・さあてね。(笑)
・というかまあそれ以前に、アジア大会から帰国後約1週間の休養を挟んで、まず何事もなく復帰するだろうと予想していた渡辺皓太のスタメン落ちをどう考えるべきなのか。
・結果の出ていたチームを動かさないというセオリー(日本語英語(笑))だけで説明するには、この日の布陣は顔ぶれは同じでも前節と変わり過ぎですし。
・"前後分断"自体が渡辺皓太の離脱を契機に表面化したものであることを思い出せば、復帰することによって解消するという超分かり易い(笑)計算も、出来なくはないわけですし。
・まだ調子が悪いのか、練習での挙動に疑問があるのか、この"問題"は更に次節にも持ち越されることになるのでまたそちらで。
・とりあえずこの試合のハイライトは何と言ってもヴェルディの2得点目、泉澤と優平が左サイドで絡んで中央のドウグラスが決めた、鮮やか過ぎる"ハーフスペース"活用の崩しのプレー。
・シティみたいだなあと言おうと思ったら先に完璧に言われてしまったのでやめましたが。(笑)
・前節あたりまではまだ"気の利く""目の届く"プレーという一般的な視点で評価していたところの大きかった佐藤優平ですが。
・1点目にも絡んでいるこの試合に至って、ようやく戦術感度の鈍い僕も、要はもっと端的に、ロティーナ戦術(ポジショナルプレー)の理解が際立って高いのが佐藤優平なんだということに気が付いた次第。
・例えば梶川なんかも"気の利く"選手ですけど、別な言い方をすると"気が利く"という個人的な属性の延長でロティーナのチームでやっている面もあって。
・そこらへんが今一つ、活躍の割りに完全な主軸起用をされない理由なのかなとも。
・あるいは渡辺皓太なんかの場合は、素養は仕込まれているしフィットはしているようですけど、それはある意味機械的なプレーであって適応しているだけで"理解"しているわけではないという面も、あると言えばあるのではないかと思います。
・あくまで最近の佐藤優平のプレーの出色さと、比較しての話ですけどね。
・ロティーナの"申し子"は、実は渡辺皓太ではなくて佐藤優平だったらしいという、そういう話。
・ただその優平のプレーが時に逆にチームの不安定要因として働くというところに、「ロティーナのチーム」の見た目より複雑な性格が表れているような気もするんですけど・・・
・うーん、まだ未整理。(笑)
・とにかく佐藤優平の"ポジショナル"理解の進捗と、泉澤の瞬間的にはプレミアリーグレベルにも思える圧倒的なクオリティによって、ヴェルディの"崩し"のレベルがまた一つ上がった、少なくとも違う次元が一つ加わったと、そんな気にもなる試合でしたが、引き分け。
・シュン。(笑)
・いやあでもほんとにね、勝っておけば「悪いなりに勝てる」「勝てる"決め手"がある」という、いかにも"勝つ"チームらしい看板の設置に成功したのではないかと思うんですよね。
・惜しかった。残念だった。
・ただ"悔しく"はない(笑)。ありていに言って、いい試合ではなかった。(笑)
岐阜戦
・前節でパスミスの目立った不調の内田に代えて、あれまびっくり井上潮音のアンカー起用。GK 上福元
DF 奈良輪、井林、平、香川
MF 井上潮、佐藤優(→渡辺皓)、梶川
FW 藤本(→アラン)、ドウグラス、泉澤(→レアンドロ)
・豪雨中断の1stレグ岡山戦で僅かながらの"実績"があったはありましたが、不調とは言え不動の軸である内田に代えてまで使って来るとは、まあびっくりはびっくりでしたねやっぱり。
・それだけ内田のずばりコンディションが悪いという可能性。
・それから当初"代役"として期待された李ヨンジの"正体"が、フライングコリアンマンだと判明してしまった誤算。(笑)
・後は・・・ロティーナの潮音への"愛"?(笑)
・まあいないっちゃいないんですよね、実際。
・意外と寛也とか?それじゃ潮音と変わらんか。(笑)
・と、とにかく"意外"だったのは確かですが、プレーとしては、満更ポジティブでないこともなかったと思います。
・「内田の代わり」というよりは、潮音の配球力を利した「ニューヴァージョン」という感じでしたけど。
・そのテストケースというか。
・ただじゃあ内田のところにロティーナが配球力を求めていないか、内田と潮音が戦術要素的に全く別かというとそんなことはなくて。
・出来れば内田にも、潮音並みの配球力があればいいとは、潜在的にはロティーナも求めているんだろうと思います。
・それを含んだチームの組み立てを、本来の理想として持っているというか。
・色々優先順位的に、さほど表面には出ていないだけで。
・だからこそ前節のパスミスの連続に、"キレ"たのかも知れないという。
・ただまあ現実的に本当に潮音アンカーで戦って行くとなると、色々とケアしないといけないところ組み立て直さないといけないところは、多いでしょうけどね。
・やはり"新チーム"に近いニュアンスはある。
・そんな根気や覇気が、ロティーナに残っているとはあんまり。
・それでももしヴェルディの監督がロティーナではなくてペップだったら(笑)、最初から内田ではなく潮音が1stチョイスだったかもしれないと、それくらいのことが言える"正当性"は、(この日の)潮音のプレーにはあったと思います。
・それで"回転"するチームのイメージは、ちゃんと見えるというか。別に"奇策"ではない。
・とりあえずまあ、楽しかったですよ、井上潮音ファンとしては。(笑)
・久しぶりに、本当に久しぶりに、「井上潮音」を見た。
・やっぱりこう、ある程度自由に処理出来るタイミングの"幅"が必要なんですよね、この選手には。余裕がというか。
・"時間の魔術師"には。
・そして少しの"幅"さえ与えてもらえれば、そこからどんなパスでも出せる。
・どこに出すか一見見え見えのパスが、特にパススピードが速いわけでもないのに妙にするすると通ってしまう。
・潮音の時間の「支配」に、相手がインターセプトのタイミングを見出せない、そんならしいパスを何本か久しぶりに見ることが出来て、この日は幸せでした。(笑)
・ドイスボランチ(2人)か、アンカー(1人)ならいい。でも3センターのインサイドだと駄目。
・そんなに混雑が嫌いか、潮音。
・"最後尾"がいいということかな?後ろからせっつかれるのが嫌というか。(笑)
・上のおととしの考察でも、"散歩"というのを一つキーワードとして使っていますが。
・"独り"になる時間がどこかで必要というか。
・今後"向上""改善"を望む部分と、ある程度諦めるというか割り切って許す部分と、どこらへんで区分けすべきなのか、まだ僕も迷っていますね、この選手については。
・3センター(のインサイド)で"出来ない"というのは、やっぱりちょっとまずい気がするしなあ。
・とりあえず他の監督でも見てみたいですが。
・ペップとか。(笑)
・さてもう一人のヴェルディの誇る"若手有望MF"渡辺皓太。
・チーム復帰後もスタメン落ちを続けている本当の理由は分かりませんが。
・とりあえず途中出場のこの2試合では、大方の期待をかなり裏切るプレーに終始していますね。
・"救世主"になるはずだったのに・・・(笑)
・らしくないパスミスや、得意のノータイムリアクションの不発。
・大活躍していたアジア大会でのプレーに比べても、かなり存外なプレー。
・"代表に行って下手になった"などという声もちらほら耳に(正確には目に)はしますが、さてどうか。
・とりあえず僕が言えるのは、この選手は基本的にスタメンで使ってナンボの選手だということです。
・だから"スタメン落ち"の理由に、しつこくこだわったわけですけど。(笑)
・この前評した時にも言いましたが、割りと昔から、"消える"時は消える選手なんですよね。
・言い換えると、決して「試合に入る」のが上手な選手ではない。増して途中出場では。
・むしろ"入る"ことを要求するよりも、試合を"与える"チームを"与えて"しまった方が、有益な選手。
・ひとたび"与え"られれば、時に100%を越えるような徹底的な適応の仕方をして、十分なお返しはしてくれますから。
・アジア大会での離脱前、広く取れば去年の後半から今年の中盤までの「ロティーナヴェルディ」と「渡辺皓太」の関係は、正にそのようなものでした。
・アジア大会もまあ、オーダーメイドではないですが、"頼られた"という意味ではそうでしたし。
・潮音には自由を、皓太には荷物を?(笑)
・とにかくまずはもう一度皓太がいる前提のチームを編成し直して(勿論スタメンで使って)みて、それでも駄目だったら本格的に"ロボット"の不調(笑)を疑ってみるべきで。
・今のところは単に作業環境が合わないだけではないかと、割りと僕は楽観しています。
・アジア大会で既に"不調"だったというならともかく、違うわけですから。
・さて試合ですが。
・"必勝モード"というテーマに沿って言うと、60分前後の矢継ぎ早の選手交代とそれによって実現した"ブラジル人トリオ"には、"なりふり構わない"最近のロティーナの顔は、見えていたと言えるかも知れませんね。
・矢継ぎ早だったというのもあって、正直一人一人の交代理由も、そこまで明確ではなかったのではないかという疑いも、従来のロティーナのそれと比べると無きにしもあらず。
・"トリオ"にどれくらいこだわっていたかはともかく、最近のアラン自体は、戦術的にも心理的にもどんどんチームの"中心"から遠ざかっている感じで、ほとんど"体の強さ"くらいしか取り柄が無いようにすら見えたりします。
・泉澤も余り利いてなかったし、藤本も割りとことごとくやりたいプレーを邪魔されていたので、交代という選択自体は分からなくはないんですけど。
・なんかこう、「えい、やあ」という感じには見えました。
・泉澤を先に出して利かない時は、ベンチに泉澤がいないので辛いですね。やっぱり残しておく方が、無難は無難か。
・その為にもアランあたりにはもっと頑張ってもらいたいわけですけど。
・レアンドロもねえ、毎試合となると、どうしても「安易」というニュアンスは出て来てしまいますよねえ。
・レ安易ドロ。
・ちゃんと先発で使う形なら、また別なんでしょうけど、同じ「能力」でも。
・まあそもそもが、「内田」の問題をことここに至って「井上潮音」で解決しようとするのも、「えい、やあ」と言えばえいやあですよね。
・回り込んで回り込んで"正解"を探すというよりも、もっと前のめりに"解決""打開"を求めていく感じ。
・その意気を悪いとは余り言いたくないというか、"責める"モードでは今僕はないんですけど、ここ2試合は残念ながら結果が。
・連勝時の前後分断を"受け入れる"覚悟も、その後それを遮二無二解消しに行く思い切りも、基本的には同じ(新しい)心理状態のあらわれだとは思うんですが。
・やっぱりどうも、動くのは余り得意ではないというか。あるいは動かすのは。
・文字通りの戦術的な整合性以外で、チームをまとめる力には乏しい人というか。
・動くほど統一性がほつれて、その紛れから失点し、また意気込みの割りには攻撃が散漫になりという、そんな感じのここ2試合。
・"相手"を考えるととても痛いわけですけど、一方でロティーナの"変貌"の行く末を見届けたいという興味と楽しみも、変わらず持ってはいます僕は。
・そんなに成算は無いけど、"化ける"ところを見てみたいというか。(笑)
・で、どうすんでしょうね、次節以降は。
・"前"に出続けるのか、いったんまた落ち着くのか。
・渡辺皓太の扱い方も含めて。
・アンカー潮音は・・・今回限りかな?(笑)
・でも皓太復帰の予想は外れたし、分からんぞ?(笑)
・というわけで何の解決にもなっていませんが、再び次節に期待して、終わり。
・潮音皓太梶川の3センターとか、わくわくするはしますけどねわくわくは。(笑)
・一応"ピルロガットゥーゾセードルフ"で、役割的には整ってますし。(笑)
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