アジア杯準々決勝ベトナム戦&準決勝イラン戦 雑感

二試合の"色"がだいぶ違うので、あくまで"それぞれ"の試合の感想として読んでもらった方が、いいと思います。


アジア杯2019準々決勝 日本代表 〇1-0● ベトナム代表(Al Maktoum)

GK 権田
DF 酒井宏、吉田麻、冨安、長友
MF 遠藤航、柴崎、堂安、原口(→79'乾)
FW 南野(→89'塩谷)、北川(→72'大迫)



サウジ戦に続いて守勢を凌ぎ切って勝った試合でしたが、サウジ戦に続いて、不満&不安の残る試合に。
・問題は主に守備面。
・引いて守る、場合によっては持たせる、人数で守る、それはまあいいんですけど。
・その安定感が。
・サウジ戦に続いてベトナム戦でも、特にドリブルへの脆さというのがどうも気になります。
・サウジの選手も(最近の)ベトナムの選手も、それぞれそれなりにドリブル能力は持ってはいるわけですが。
・そうは言っても所詮サウジとベトナムなので。
・今からこれでは後が心配。
・最終ラインの個人能力自体は歴代でも屈指なはずなので、問題は守り方の方だと考えられるわけで。
・引き方が雑、つまり引いた状態での構え方が雑、人数任せというのと。
・同じく引き方が雑、今度は"引く"に至るプロセスや中間が無くて、敵に楽をさせ過ぎている、味方が"裸"で受け身になり過ぎているというのと。
・事前に敵の攻撃を遅らせられていない、かけられる圧力もかけられていない。

・"プロセス"が無いというのは要するに、「伸縮」しているわけではなくてケースごとにやっているだけということですよね。"前に行く時"と"後ろに下がる時"が、二つの別のチームになっているというか。
・発想としては真ん中が無い、サッカー的には中盤が無い。
・支配率が高い時もあるにはあるけれど、決して「中盤」や「ポゼッション」を軸に考えられているチームではやはりない。
・焦点は「後ろ」と「前」。正に"イタリア"的というか。
・同じことの言い換えになるかも知れませんが、試合中に僕が考えていたのは、結局「"縦に速い"チームとポゼスのチームでは、引き方自体が違う」んだなということ。
・ポゼスのチームは"中盤"によって接着・接続された一体としての機能性が先にあるから、縮む時(つまり引く時)にも間に皴々(?)がいっぱい出来て、プロセスが生まれる"ディレイ"が出来る。
・逆に縦に速く攻めるチームは引く時も"縦に速い"ので(笑)、間は無い。いきなりが最終ラインが焦点になる。
・至って雑な整理ではありますが、チームの「生理」としてはこういうことだろうと思います(語呂合わせ)。
・こういうことになるというか。
・だから僕が西野ジャパンならともかく森保ジャパンにディレイの標準装備や"プロセス"を求めるのは、多分無理筋というかお門違いというか、無いものねだりなんだろうと。
・ちなみに"イタリア的"でありながら"プロセス"も備えていた(ポジショナルによって)のが、「ポジショナルプレー」の代表として称えられていた頃のコンテチェルシーで、あれはほんと究極。
・ロティーナにもそのままあれを期待したんですけど、ちょっと違いましたね。
・より"ポゼッション"を標榜しつつ、しかし結果としてより"前"と"後ろ"のサッカーに。
・実はコンテに比べても、ロティーナに"ポゼッション"の体質は薄いのではないかと思わないでもないんですが、まあそれは置いておいて。

・話戻して僕の希望は希望で別にいいんですけど、問題はそれ(最終ラインありき)で守れるのかということで。
・アジアでならともかく、個人能力が対等かそれ以上の相手に。(現状守れそうには見えない)
・そして守れなかったとして、その時森保監督はどう対処するのか。
・最初にも言ったように、やり方はそのままでももう少し整理・手当てが必要&可能な部分はあるとは思うわけですが、それが出来るのかそして出来たとしてどれくらいなものになるのか。
・うーん、イメージ的にはちょっと覚束ないんですけどね、僕は。
・ハリルの時も、引いた守備がそんなに強固だった記憶は無いし。
・色々と言われてますが、なんだかんだハリルのチームと似たところは多いですよ。長所も短所も。
・逆にじゃあ、南ア岡田ジャパンの守備にはなぜあんな安心感があったのか、今思うと少し不思議ですけど。
・同じく最終ライン(闘莉王、中澤)頼みではあっても、何かもう少し余裕があった気がする、"間"がというか。
・まあ単純に今のチームより丁寧にプレスをしていた気はしますが、遅らせるプレス含めて。
・そういうのって今のチームだと構造的に難しいのかしら。僕は"やって"みてもらわないとよく分からない人なんだけど。
・やれないのかやる気が余り無いのか。
・まあそれは"その時"(強い相手と当たった時)に分かるのかな?
・とりあえずコパアメリカではありますが、なんかあそこは"沼"過ぎて、果たして判断材料になるのかまた別の話になってしまうのではないかと、そういう感じも。



なんだかんだ、みなさん点が入ると機嫌がいいですね。(笑)

アジア杯2019準決勝 日本代表 〇3-0● イラン代表(Hazza Bin Zayed)

GK 権田
DF 酒井宏(→73'室屋)、吉田麻、冨安、長友
MF 遠藤航(→60'塩谷)、柴崎、堂安(→89'伊東)、原口
FW 南野、大迫



・なーるほどね、という。
・森保さんが意図的に死んだふりをしていた力を溜めていた、イランに"奇襲"をしかけたとまではあんまり思わないんですが。
・ただこの試合のそれまでと打って変わった"本気"モード"特攻"モードを見ると、サウジ戦あたりの"引き"方ははっきり戦略的に引いたんだなというのは、よく分かりますね。
・例えば相手が韓国でもこんな感じの試合になったのではないかと思いますし、要するに相手次第で引き出されるものが違うのは当然なんですけどね。
・あるいは格下相手に凡戦して大敵相手にいい試合をするというのも、ありがちな話ではあるんですが。
・ただそういう"あるある"のレベルを越えた、極端な変わり身ではありました。(笑)
・積極的なというか。
・そこから思うのは、例え"いつも"使うわけではなくとも、この前がかり激トランジションスタイルを、とりあえずは"自分たちのスタイル"(笑わない方)と森保さんは定義しているらしいなということ。
・それをいつ、どのように使うか、それを中心に思考しているというか。ケースバイケースではあっても、フラットではない。
・そのことを更に思うのは、いつもこれですが(笑)アンダーカテゴリーのチームを立ち上げて以来のプロセスを見て来た印象からで。
・後ろに重く、ポゼッション志向でもあるスタイルから、徐々に徐々に、前がかりな縦に速いスタイルに移行して行って、フル代表の"成功"で確信を深めた、そういうプロセスのように見えます。
・「相手強化で守備に比重が傾く」みたいなよくあるプロセスでは全くなく。
・そこらへんを確認する為にも、そろそろアンダーでの指揮がまた見たいとこの前も言ったわけですが。
・改めて整理されて、多分もう少しプランの"全体像"が見える感じになるのではないかと思います。

・イランは弱かったというか、基本の部分で"差"が埋まって来たんだなということを、強く感じた試合でした。
・かつてイランに独特の怖さがあったのは、今でもオーストラリアや定期的にやるブラジル代表との試合で感じるような、体格(オーストラリア)や技術的特性(ブラジル)によるプレーの"レンジ"の差懐の深さ
・突っかけても上手く引っかからない、こちらの頑張りが空転したり向こうのワンアクションで無化されたり、そういう掴めない感じがアラブのチームと比べてもイランにはあったからで。アリ・ダエイを筆頭に。
・スケール感の差というか。
・それがあちらが縮んだのかこちらが伸びたのかよく分かりませんが(笑)、恐らくは体格の向上とヨーロッパ的な"大きな"プレーの出来る選手が増えて来たことで、もうほとんどアラブとやるのと変わらない感じになっていると思います。
・"アジア"に引きずり込んだというか。(笑)
・そしてこちらは("アラブ"とも)共通する、「中東」特有の根気の無さ。今後はもう、特別なマークは必要無いかなと。
・残るはオーストラリアとウズベク?
・体格的には中国は潜在的には怖いですけど、果てして本格化はいつになるのか。

・大活躍の南野ですが、定番となった"シュート外し"とはまた別に、すばしこく走り回るけれど意外と1対1は抜けないというのも、一つ特徴というか限界という感じで、今のところは見えている気がします。
・それが少し、前線の"混戦"を強化しているというか、チャンスの形を不明確にしているというか。
・香川に比べても、そこらへんは物足りない。勿論特徴は違うわけですけど、"質"対"量"というか。
・一方で"余計なことはしない"という判断のソリッドさでは、香川に勝っている部分もある。
・いずれにしてもドリブラーではあっても"突破"屋ではなくて、そこは堂安や翔哉とは違う。
・あくまで"FW"のドリブルと、考えるべきというか。
・というわけで今後も"4-4-2"の表記を、貫きたいですね(笑)。3シャドーと言い切ってしまうとちょっと違う気がする。
・毎試合出て来る塩谷の優秀さというか使い易さよ。
・ああいう"速さ"を軸とした"強さ"(+底々の高さ)という身体特性は、量産可能な日本人選手としてはかなり有望なものだと僕は考えていて、昔から好きというか注目しているんですよね。
・"怪物""規格外"まではいかない、しかし最高水準。「高さ」そのものに注目してしまうと、選考から漏れがちなんですけど。
・それこそ高橋祥平とかもそのタイプだし、少し前だと青山直晃とか、更に前だと鈴木秀人とか。
・たいていは"足の速いCB"というカテゴリーにいる選手かな?その中で塩谷の場合は、キックの技術が特別にあるのがここまで脚光を浴びている+αなんでしょうけど。
・中西永輔やバウル土屋だと、"怪物"の域に入っちゃうか。とにかくそこらへんの人材を上手く代表選手にコンスタントに仕上げられれば、地味に戦闘力が高まる気はしているんですよね。
・CBでもいいし、アンカーでもいいし、FWでもいい。
・なんか"速いCB"って、落ち着きが無い感じがするのかどうもtkqさんあたりにネタにされてそれっきりみたいな傾向があるので(セレッソの山下とか(笑))、もうちょっと真面目に何とかしたいなと僕は考えています。
・勿論(底々以上に)"高い"に越したことは無くて、冨安の場合はむしろ"日本人最高級+α"と見るべきなのかなとか思いますが。

・どうも終わったような気になってますが、まだ決勝があるんですね。
・まあ一応ここまでで、現状の森保ジャパンのデータはあらかた出尽くした感じがするので、決勝の結果では余り評価は変わらない気はしますけど。
賛側からも、否側からも。
・まあ、勝ちそうですけどね。(笑)
・相手も決まってませんが。


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No title

>イラン

アジアの強豪国の中では割と対戦数少なくて、普通に勝った記憶がない(ジョホールバルあたりだと逆に劇的すぎて)のでトラウマまでではなにせよ、妙な幻想感があったりはしたんですが、普通にアジアのチームとして見れそうです。
中国あたりはいい加減強くなってもらわないと商業的に何か妙なテコ入れが入りそうなのでなんとかなっては欲しいんですが。

No title

そうそう!(笑)
ジョホールバルは"特別"な試合だから勝てたという印象でしたよね。互いに平常心じゃないから。正規のリーグ戦とかだと、余り勝てる気がしなかった。
中国はドラマを見ていても(笑)、日本や韓国とはまた違う"大陸的"な空間感覚を感じるので、そんなようなものを実現したサッカーが見たいなとだいぶ前から思っているんですが、なかなか来ませんね。クラブレベルだと、結構萌芽は既に見える気はするんですが、"反則外国人"の存在は存在として。
今のところサッカーファンの間では、中国(習近平?)はサッカーに関してはフェアという定評があるようですし、「東アジア」という意味では運命共同体なので、中東のような裏工作の心配はそんなに無さそうではありますが。
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