ヴェルディ、代表、二次元、女子バレー 他
中国”現代劇”系ドラマの概況
2019年03月20日 (水) | 編集 |
史劇系ドラマについては、こちらこちら

"中国ドラマ"プロパー的にも地味な話題で本来こちらのブログに書くような内容でもないんですが、話の連続性の問題としてついでに書いておきます。

100本越え('19.3.20現在117本)の「史劇」「時代劇」系の作品に対して、こちらは現在25本。データとしては少し覚束ないところはありますが、それでもまあ見ている方でしょうし、とにかく一回整理してみたくなったので。
前回は「年表」→「ジャンル分け」の順番でやりましたが、今回は数も少ないですしいきなりジャンル分けで。見れば分かりますが、それがそのまま"年表"にもほぼなる構造になっていますし。


無印

絶対権力(2003)
中国式離婚(2004)
五星大飯店 Five Star Hotel[五星飯店](2007)
大いなる愛 相思樹の奇跡[相思樹](2008)
メコン川大事件[湄公河大案](2014)


特に"傾向"はなく、純粋に「良いTVドラマ」を作ろうと模索していた時期の主に作品。
基本民間制作で、特に後述する"トレンディドラマ"タイプのものが主流化する「以前」の作品と、そう位置付けておくと分かり易いかなと。

・『絶対権力』 中国の地方行政の内幕とそれをめぐる権力闘争を描いたドラマ。
・『中国式離婚』 勤務医と教師の中流中年夫婦の夫婦関係の危機を描いたドラマ。
・『五星大飯店』 一流ホテルマンとダンサー、それぞれの夢を追う男女の恋愛ドラマ。
・『相思樹の奇跡』 都市に出て来た農村部出身の若者の苦悩と愛。
・『メコン川大事件』 メコン川流域での国際的麻薬組織と中国治安組織との激闘。


内容的にもこのようにバラバラですが、比較的硬派というか"骨太"な作品が多いのは分かると思います。


中国中央電視台(CCTV大富)制作の人情喜劇・メロドラマ

先に結婚後から恋愛[先结婚后恋爱](2012)
独り身の男[大男当婚](2012)
ビッグファミリー[好大一个家](2013)
ママ、頑張って[媽媽向前冲](2014)


中国国営テレビ局中央電視台(CCTV)の、恐らくは内部制作によるドラマ。日本ではそれを日本用に編成した衛星局"CCTV大富"(スカパー)で見ることが出来ます。僕が見るようになったのが最近なだけで、実際にはもっと前、少なくとも上の"無印"ドラマと同時期には放送自体は始まっていたはず。
ただ今のところ確認出来ているのは最近の上の作品だけで、そこに内容的にも共通性が見られるのでこういうカテゴリーにしました。ちなみに他のカテゴリーと違って基本的にDVD化等はされないので、その時放送されているものとたまたまオンデマンド化されているものを見るしかないです。(少なくとも日本語では)

・『先に結婚後から恋愛』 冴えない中年男と美人OLの偽装結婚から始まる一族郎党巻き込んでの大騒動。
・『独り身の男』 40才を前に結婚を焦る行き遅れ男が辿るあれよあれよの意外な恋愛遍歴。(らしい)
・『ビッグファミリー』 中国都市部の深刻な住宅不足を背景に複数組の中年カップルが繰り広げる珍騒動。
・『ママ、頑張って』 不倫ものの昼ドラ。


対象年齢層高めないし家族向けの職人的なドラマですね。人情・喜劇・メロドラマ。昔の"松竹"映画っぽいというか。出演俳優もかなり重なっていて、"一座"感あります。(笑)


所謂"トレンディドラマ"タイプのドラマ

ラブ・アクチュアリー 君と僕の恋レシピ[愛的蜜方](2012)
今宵天使が舞い降りる[今宵天使降臨/Angel Cometh Tonight](2013)
続・宮廷女官 若曦(ジャクギ) 輪廻の恋[歩歩驚情](2014)
星に誓う恋[戀戀不忘/Unforgettable Love](2014)
ダイヤモンドの恋人[克拉恋人](2015)
マイ・サンシャイン 何以笙簫默(2015)
最高の元カレ[最佳前男友/My Best Ex Boy-friend](2015)
私のキライな翻訳官[亲爱的翻译官](2016)
記憶の森のシンデレラ STAY WITH ME[放弃我,抓我](2016)
あの星空、あの海。人魚王の伝説[那片星空那片海](2017)
君は僕の談判官[談判官/Negotiator](2018)
2度目のロマンス[温暖的弦/Here to Heart](2018)


今更"トレンディ"も何も無いもんなんですけど(笑)、結局この言い方が一番分かり易いだろうと思うので。
日本で言えば1980年代後半のバブル期以降に作られ始めたとされる(Wiki)、おしゃれなオフィスやおしゃれなマンションを舞台に、おしゃれな男女がおしゃれな何かをおしゃれにごにょごにょする様を描く専ら社会人女子向けのドラマ。
狭義のブームが去った後も基本的に日本の民放ドラマはこの路線というかこのタイプのドラマが確立したフォーマットをベースに作られていると思いますが、中国でもやはり一つの王道であるらしいこのジャンルの直接的な手本は、台湾を別にすれば日本ではなく、韓国・韓流ドラマのようです。

『ルームメイト 白領公寓』(2002,韓国人俳優アン・ジェウク主演)
『美麗心霊 Beautiful Heart』(2003,韓国人俳優イ・ジョンヒョン主演)
『北京My Love』(2004,中韓合作)
『マジック・オブ・ラブ 魔術奇縁』(2005,韓国人俳優カンタ主演)

と、早い時期にバンバン韓国の血が入って来ていて、しまいには日本の『101回目のプロポーズ』のリメイク(2004)までわざわざチェ・ジウを使ってやるって、どういうことやねんという感じですが。ややこしいわ。そこはむしろ中国で固めろよ。(笑)

こうして初期の韓国系の見るからに"トレンディ"タイプの作品の年代を見てみると、つまりは韓国を手本に始まった初期の民放ドラマの流れに対して、いやいや中国には中国のドラマの作り方があるだろうと、反逆的に作られたのが、僕が冒頭「無印」として挙げたような"硬派"ドラマたちなのかなという感じがしますね。そういう風景が見えるというか。
ただそうした努力にも関わらず今でも明らかに主流が"トレンディ"系で占められているのは、結局はこうしたものが"TVドラマ"についての特に女性視聴者の需要の、動かし難い「ド真ん中」だからでしょうね。


二次元・ヲタカル感溢れる新感覚ドラマ

ときめき旋風ガール[旋風少女](2015)
サンセットストリート 煙袋斜街10号(2016)
私の妖怪彼氏[我的奇妙男友/My Amazing Boyfriend](2016)
シンデレラはオンライン中![微微一笑很傾城](2016)
私のツンデレ師匠様![旋風少女2](2016)


上記"トレンディ"系の基本的には同じ流れの中にありつつも、そこから少年少女的感性漫画・アニメからの影響を取り込んで少し違う流れを形成しつつあるように見えるドラマ群。対象年齢もやや低めか。

・『ときめき旋風ガール』 "元武道"という架空の国民的武術に青春を捧げる少年少女たちのドラマ。
・『サンセットストリート』 ゲイと(その時点までは)ノンケの二人の美青年による模索的BL。
・『私の妖怪彼氏』 現代に目覚めた不老不死の吸血鬼の男とオタク系アイドルの女の子の恋。
・『シンデレラはオンライン中!』 オンラインゲームに熱中する天才理系美少女の、虚実入り混じる恋。
・『私のツンデレ師匠様!』 『旋風ガール』の続編ですが、主要スタッフ入れ替わって少々劣化。


僕の感性に合うというのもあるんでしょうけど、なかなかいい作品が揃った今後有望なジャンルかと。
『旋風ガール』は"二次元"感爆発の、そのくせ格闘描写は痛々しいくらい本格的な面白い作品。『サンセットストリート』はBL趣味が無い僕でも、楽しく興味深く見られました。『シンデレラはオンライン中!』も、オンとオフのリアリティを上手く地続きに捉えている今風の作品で良いです。
このジャンルは多分、男や日本人にも見易い共感し易い要素が揃っているのが、一ついいところでしょうね。ちなみに『サンセットストリート』で飼われているうさぎの名前は、"サヨ"と"一休"です。(笑)


以上がこれまで僕が見た中国の「現代」を舞台にしたドラマの、だいたいの種類・位置付けです。
それらの演出や脚本の、史劇系や日米英のドラマと比較しての特徴なんかも書こうかなと思っていたんですが・・・今回はやめます。いずれもう少し大きな枠組みで、改めて。更に見てみる予定もありますし。
とりあえず最近の僕は、CCTVの人情喜劇(笑)の職人芸・脚本の冴えに、うならされることしきりな日々を送っています。フォーマットは保守的ですが、技術的にはアメドラの脚本に遜色ないレベルかと。
最後の"二次元"系ドラマも、機会があったらもっと見てみたいですね。"トレンディ"系も見ればそれなりに優れた作品はありますが、あえて見たいとはなかなか思えない。これで結構男子なもので。(笑)

ではまた。


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テーマ:中国ドラマ
ジャンル:テレビ・ラジオ
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