2003年06月28日 (土) | 編集 |
見ました?フジテレビ739の1993ドーハ最終予選の第1戦、日本-サウジ代表戦のプレイバック放送。僕は見ました(当たり前だ)。イラク戦と例の中山の追撃ゴールのイラン戦はよく目にするんだけどサウジ戦というのは珍しいのでフラフラと見てたんですが、これが存外。
なんか予定調和のスコアレスドローの凡戦という印象しかなかったんですが、実はあれ以来はじめて録画を見るというゲストの井原も言ってたように日本代表は終始主導権を握って凄くちゃんとしたサッカーをやっている。確かに点は入らなかったけど攻めあぐねていたとかボールだけは回るけど・・・・みたいなよくあるパターンじゃなくて、本当に堂々としたかつ多彩な攻撃で、超・真剣勝負の初戦だというのに娯楽性満載でびっくりしました。こんないいチームだったっけ。
まあ強いて言えば遠慮していた感はなくはないですね。「サウジは強い」というイメージが先にあるから、引き分けで十分という切迫感の無さは常に感じました。ちょうどアジアの中での日本サッカーの地位が過渡期にあったって事だったんでしょうけど、実際とイメージのずれが端的な状況の把握を妨げている。イラクは今見ても強かったけど、全然大した事ないですからねこのサウジは。今だったら勝ち点を損したという論調が優勢になるだろう試合。
ついでに言うと次のイランのパワーと何人かの個人技に必要以上にバタバタしてしまったのも基本的には同じ理由だと思います。確かに怖さはあったけど、彼我の力をちゃんと測れればこことこことここを抑えれば大丈夫、という普通の対応がもっと出来たはず。
話を戻してサウジ戦の日本代表ですが、薄い方へ薄い方へ単純に流しこむ大きな展開とヨミウリ式のワンツー壁パスの中央突破、それに要所要所のドリブルや早めのシュート。言葉にしちゃうとどうも紋切り型ですが、これらの選択が実に的確かつスムーズで納得感が大きい、見ていて意識の流れが切れない、乗っていける。楽しい。井原によると攻撃はほとんど攻撃陣のイマジネーションに任せられていたそうだけど、当時最強の讀賣ヴェルディ川崎に単純さ・効率性を加えた文字通りに日本を「代表」するサッカーという感じがします。個人のイマジネーションをサポートする/更に引き出す必要十分な組織性。ヴェルディは勿論、ジーコジャパンあたりも大いに参考にすべきバランスじゃないかと思います。
そしてそのほとんど全てに要領よく絡んでいるのがラモスで(MOMなんてものをもらってた)、今更ですがそのポジショニングの上手さ・きめ細かさと神出鬼没でいったいラモスは何人いるんだという運動量には驚きました。「運動量」といっても頑張ってるとか働いてるというニュアンスは全くなくて、あくまで自分がすべき/したいプレーをしていると知らず知らず長い距離を走ってるという感じで、見ている方にも思い通りにプレーしている喜びが伝わって来て楽しい事この上ない。ホントいい選手だっなあと。・・・・ただしだからこそ代表でもヴェルディでも運動量の落ちたラモスというのはマジにやばい選手、すべきと本人が思っている(周りも期待している)プレーが出来なくなっているチームバランスの歪みの温床みたいな選手でもあったわけで。
それはさておき他に個人的に驚いたのは、守備にしろ攻撃にしろ森保が僕の記憶の中にあるよりか随分アグレッシヴだったこと。インターセプトの決断の良さとかはむしろもうちょっと待ってもいいんじゃないかと冷や冷やするくらいだったし、潰しと攻撃の思考の連続性も感じられたし、なるほどこれならあの韓国戦のカズの決勝点の2つ前の長い見事なスルーパスも満更まぐれではなかったんだなあ、オフトの小坊主だと思ってたらいつの間にこんないい男になってたんだろうと我が身の不明を恥じました。
いやあ、いいチームだ。
P.S.
井原によると堀池のあだ名は「スッポンタクミ」だったんだそうな。イメージないなあ。”エレガント”派じゃなかったっけ。顔だけですか?
なんか予定調和のスコアレスドローの凡戦という印象しかなかったんですが、実はあれ以来はじめて録画を見るというゲストの井原も言ってたように日本代表は終始主導権を握って凄くちゃんとしたサッカーをやっている。確かに点は入らなかったけど攻めあぐねていたとかボールだけは回るけど・・・・みたいなよくあるパターンじゃなくて、本当に堂々としたかつ多彩な攻撃で、超・真剣勝負の初戦だというのに娯楽性満載でびっくりしました。こんないいチームだったっけ。
まあ強いて言えば遠慮していた感はなくはないですね。「サウジは強い」というイメージが先にあるから、引き分けで十分という切迫感の無さは常に感じました。ちょうどアジアの中での日本サッカーの地位が過渡期にあったって事だったんでしょうけど、実際とイメージのずれが端的な状況の把握を妨げている。イラクは今見ても強かったけど、全然大した事ないですからねこのサウジは。今だったら勝ち点を損したという論調が優勢になるだろう試合。
ついでに言うと次のイランのパワーと何人かの個人技に必要以上にバタバタしてしまったのも基本的には同じ理由だと思います。確かに怖さはあったけど、彼我の力をちゃんと測れればこことこことここを抑えれば大丈夫、という普通の対応がもっと出来たはず。
話を戻してサウジ戦の日本代表ですが、薄い方へ薄い方へ単純に流しこむ大きな展開とヨミウリ式のワンツー壁パスの中央突破、それに要所要所のドリブルや早めのシュート。言葉にしちゃうとどうも紋切り型ですが、これらの選択が実に的確かつスムーズで納得感が大きい、見ていて意識の流れが切れない、乗っていける。楽しい。井原によると攻撃はほとんど攻撃陣のイマジネーションに任せられていたそうだけど、当時最強の讀賣ヴェルディ川崎に単純さ・効率性を加えた文字通りに日本を「代表」するサッカーという感じがします。個人のイマジネーションをサポートする/更に引き出す必要十分な組織性。ヴェルディは勿論、ジーコジャパンあたりも大いに参考にすべきバランスじゃないかと思います。
そしてそのほとんど全てに要領よく絡んでいるのがラモスで(MOMなんてものをもらってた)、今更ですがそのポジショニングの上手さ・きめ細かさと神出鬼没でいったいラモスは何人いるんだという運動量には驚きました。「運動量」といっても頑張ってるとか働いてるというニュアンスは全くなくて、あくまで自分がすべき/したいプレーをしていると知らず知らず長い距離を走ってるという感じで、見ている方にも思い通りにプレーしている喜びが伝わって来て楽しい事この上ない。ホントいい選手だっなあと。・・・・ただしだからこそ代表でもヴェルディでも運動量の落ちたラモスというのはマジにやばい選手、すべきと本人が思っている(周りも期待している)プレーが出来なくなっているチームバランスの歪みの温床みたいな選手でもあったわけで。
それはさておき他に個人的に驚いたのは、守備にしろ攻撃にしろ森保が僕の記憶の中にあるよりか随分アグレッシヴだったこと。インターセプトの決断の良さとかはむしろもうちょっと待ってもいいんじゃないかと冷や冷やするくらいだったし、潰しと攻撃の思考の連続性も感じられたし、なるほどこれならあの韓国戦のカズの決勝点の2つ前の長い見事なスルーパスも満更まぐれではなかったんだなあ、オフトの小坊主だと思ってたらいつの間にこんないい男になってたんだろうと我が身の不明を恥じました。
いやあ、いいチームだ。
P.S.
井原によると堀池のあだ名は「スッポンタクミ」だったんだそうな。イメージないなあ。”エレガント”派じゃなかったっけ。顔だけですか?
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