2007年09月22日 (土) | 編集 |
BS1”世界のドキュメンタリー”再放送より。
サウジアラビア 石油王国の素顔
サウジ王家とアメリカ外交 前編 ルーズベルトとの約束
サウジ王家とアメリカ外交 後編 問われる同盟関係
の3回シリーズ。
いやあ、正直ごめんというか、偏見に満ちていたことを認めざるを得ないというか。
高を括っていたというか。
勿論前提として単純に知らなかったのであって、”誤解”ですらないんですけどね。
ついでににも関わらず僕が”偏見”・・・・どうせ石油成金のバカ国家で、大富豪の「荘園」や「私設軍隊」が肥大したようなものだろう、ずさんで独占的なファミリー企業の狂宴なんだろう、イスラム教自体もダシに使われてるだけなんだろう
・・・・を持つに至った重要な原因として、十年一日のサッカーサウジアラビア代表の緩い運営ぶりの印象があるのは言うまでもないんですが。
でもぶっちゃけほとんどの人はこんなもんですよね?(笑)
以下かいつまんで僕が意外に思った、あるいは感心した部分を書いてみます。
1.建国自体は石油とは関係ない。
細かいことは省きますがまずアラブ人国家、それも近代的で国際社会に堂々と仲間入り出来るようなそれを建設しようとする理想・目標が先にあって、石油が見つかったのは紆余曲折の建国後、それもほぼ偶然である。
2.イスラム教と諮問評議会(マジュリス・アル=シューラー)
勿論厳格なイスラム国家(ワッハーブ派)ではあるんですが、建国の過程で既に「イフワーン」という純粋主義派、よりイスラム的国家を建設しようとする勢力を排除して来たということもあり、少なくともサウド家の意識は中庸の方にあるように見えます。
つまり1.の「近代的」であるという国家目標と「イスラム」との整合性が、常に意識されている。
面白いのは諮問評議会(マジュリス・アル=シューラー)の存在で、議会制度のないサウジにおいて、この基本的には聖職者の長老会議的な国王の助言機関がしばしば国王の諮問を受けて政策決定を左右するんですが、それが何と言うか”共犯関係”的なものに見えるんですね。
つまり国王が現世的必要からある政策や処置(経済政策から敵対者の物理的排除まで)をとろうとする。しかしそれがイスラムの教えや慣習に抵触しそうに思える時に、判断を評議会に与ける。
それに対して評議会は宗教的権威と共に見解を出して来るわけですが、建国以来のポイントポイントで、実にこうバランスが良いというか”現実的”というか、基本的結果的には国王の判断を支持することが多いわけですが、それが僕のような西側の人間から見ても妥当というか合理的というか、あるいは西側寄りというか、そういうものを出して来るんですね。
これを国王が直接やってしまうと反発が大きくなるのを、一回宗教の枠を通すことによって混乱を最小限に抑えることに成功している。実に上手く出来てるなという感じ。
3.リーダー選び
まずサウド王家は長子相続ではありません。当然ながら多妻制の子沢山の(笑)王子たちから、その都度相応しいと思われる人物が選ばれます。
時に選択を誤ったこともありましたが、今のところ極めて公正で実力本位の、単なる勢力争いの臭いのほとんどしない選出過程が保たれているように見えます。たいていは閣僚なりなんなりとして実務を積んで、実力が証明されている/根回しが済んでいるのも分かり易いです。
まあモンゴルなども含めて、遊牧民系はおおむね歴史的にこんな感じですけどね。壮絶な実力主義。比べて我々定住農耕民(笑)は、地縁血縁コネしがらみでいつもグチャグチャグチャグチャしてますが。砂漠は清潔だ!(by アラビアのロレンス)
・・・・それにしてもアメリカや日本の「選挙」、民主主義よりも、よっぽどここらへんはすっきりしているように見えます。派閥談合もなし。(笑)
あれですね、じゃあつまり代表に関わっているのは王族の中の出来の悪い方の人たちという、そういうことですかね?(笑)
おまけ 公開処刑制度の実際
ある意味悪名高いこれですが。確かに刑罰は厳しく殺人強姦麻薬売買などは即死刑、実際に公開処刑も行なわれます。
ただこれには面白い(?)抜け道があって、例えば殺人被害者の遺族に対して、公開処刑の過程でしつこいくらい何度も「この者を許すか?」という問いかけがなされるらしいです。それでどこかの時点で遺族が「許す」と言えば、実際にその被告は放免されるのだそう。
「許す」率については語られてませんでしたが、でも逆に衆人環視で許”さない”のも辛い気がします。法廷ではなくてずばり刑場ですからね。即死ぬわけですから人1人。
・・・・以上は全て僕が見た上の3本のドキュメンタリー番組の内容(の記憶)なので、間違いや違う意見があったらご勘弁を。(例えばこのブログとかも詳しいです)
実はとても大事な”評議会”の名前が既に自信ないんですよね。リアルタイムでは名前が覚えられなくて、検索でこれのことだろうと特定してみたんですが何か違うような気もする。とにかくそういう(↑)機関があるのは確かなんですが。
もし間違っていて今のフリで分かる人がいたら、タレコミお願いします。
サウジアラビア 石油王国の素顔
サウジ王家とアメリカ外交 前編 ルーズベルトとの約束
サウジ王家とアメリカ外交 後編 問われる同盟関係
の3回シリーズ。
いやあ、正直ごめんというか、偏見に満ちていたことを認めざるを得ないというか。
高を括っていたというか。
勿論前提として単純に知らなかったのであって、”誤解”ですらないんですけどね。
ついでににも関わらず僕が”偏見”・・・・どうせ石油成金のバカ国家で、大富豪の「荘園」や「私設軍隊」が肥大したようなものだろう、ずさんで独占的なファミリー企業の狂宴なんだろう、イスラム教自体もダシに使われてるだけなんだろう
・・・・を持つに至った重要な原因として、十年一日のサッカーサウジアラビア代表の緩い運営ぶりの印象があるのは言うまでもないんですが。
でもぶっちゃけほとんどの人はこんなもんですよね?(笑)
以下かいつまんで僕が意外に思った、あるいは感心した部分を書いてみます。
1.建国自体は石油とは関係ない。
細かいことは省きますがまずアラブ人国家、それも近代的で国際社会に堂々と仲間入り出来るようなそれを建設しようとする理想・目標が先にあって、石油が見つかったのは紆余曲折の建国後、それもほぼ偶然である。
2.イスラム教と諮問評議会(マジュリス・アル=シューラー)
勿論厳格なイスラム国家(ワッハーブ派)ではあるんですが、建国の過程で既に「イフワーン」という純粋主義派、よりイスラム的国家を建設しようとする勢力を排除して来たということもあり、少なくともサウド家の意識は中庸の方にあるように見えます。
つまり1.の「近代的」であるという国家目標と「イスラム」との整合性が、常に意識されている。
面白いのは諮問評議会(マジュリス・アル=シューラー)の存在で、議会制度のないサウジにおいて、この基本的には聖職者の長老会議的な国王の助言機関がしばしば国王の諮問を受けて政策決定を左右するんですが、それが何と言うか”共犯関係”的なものに見えるんですね。
つまり国王が現世的必要からある政策や処置(経済政策から敵対者の物理的排除まで)をとろうとする。しかしそれがイスラムの教えや慣習に抵触しそうに思える時に、判断を評議会に与ける。
それに対して評議会は宗教的権威と共に見解を出して来るわけですが、建国以来のポイントポイントで、実にこうバランスが良いというか”現実的”というか、基本的結果的には国王の判断を支持することが多いわけですが、それが僕のような西側の人間から見ても妥当というか合理的というか、あるいは西側寄りというか、そういうものを出して来るんですね。
これを国王が直接やってしまうと反発が大きくなるのを、一回宗教の枠を通すことによって混乱を最小限に抑えることに成功している。実に上手く出来てるなという感じ。
3.リーダー選び
まずサウド王家は長子相続ではありません。当然ながら多妻制の子沢山の(笑)王子たちから、その都度相応しいと思われる人物が選ばれます。
時に選択を誤ったこともありましたが、今のところ極めて公正で実力本位の、単なる勢力争いの臭いのほとんどしない選出過程が保たれているように見えます。たいていは閣僚なりなんなりとして実務を積んで、実力が証明されている/根回しが済んでいるのも分かり易いです。
まあモンゴルなども含めて、遊牧民系はおおむね歴史的にこんな感じですけどね。壮絶な実力主義。比べて我々定住農耕民(笑)は、地縁血縁コネしがらみでいつもグチャグチャグチャグチャしてますが。砂漠は清潔だ!(by アラビアのロレンス)
・・・・それにしてもアメリカや日本の「選挙」、民主主義よりも、よっぽどここらへんはすっきりしているように見えます。派閥談合もなし。(笑)
あれですね、じゃあつまり代表に関わっているのは王族の中の出来の悪い方の人たちという、そういうことですかね?(笑)
おまけ 公開処刑制度の実際
ある意味悪名高いこれですが。確かに刑罰は厳しく殺人強姦麻薬売買などは即死刑、実際に公開処刑も行なわれます。
ただこれには面白い(?)抜け道があって、例えば殺人被害者の遺族に対して、公開処刑の過程でしつこいくらい何度も「この者を許すか?」という問いかけがなされるらしいです。それでどこかの時点で遺族が「許す」と言えば、実際にその被告は放免されるのだそう。
「許す」率については語られてませんでしたが、でも逆に衆人環視で許”さない”のも辛い気がします。法廷ではなくてずばり刑場ですからね。即死ぬわけですから人1人。
・・・・以上は全て僕が見た上の3本のドキュメンタリー番組の内容(の記憶)なので、間違いや違う意見があったらご勘弁を。(例えばこのブログとかも詳しいです)
実はとても大事な”評議会”の名前が既に自信ないんですよね。リアルタイムでは名前が覚えられなくて、検索でこれのことだろうと特定してみたんですが何か違うような気もする。とにかくそういう(↑)機関があるのは確かなんですが。
もし間違っていて今のフリで分かる人がいたら、タレコミお願いします。
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