ヴェルディ、代表、グラドル、漫画、アニメ、等
”影響”についての補
2008年01月25日 (金) | 編集 |
年頭の辞2?より。

昨日のを読み返してみたところ、折り込み・・・・済めないタイプの(笑)誤解の可能性が見えたので、書き足しておきます。


>もう一つは僕が常に考えているのは、「真意」の「伝播」というよりも、発した言葉がどのように受け手に「影響」を与えるか、あるいは言葉がどのように「流通」するかということですね。
>言葉は伝わるというより、影響し、流通するもの。それ自体が一つの現実的実体として。

”影響”(を与える)というと、まるで僕が自分の言葉が誰かの行動を変えたり引き起こしたり、あるいは誰かの価値観や人格を方向付けたりとか、そういう大それたことを考えていると誤解されるかも知れませんが、違います。
いや、そういう風に”影響”を受けたければ(笑)それはその方の自由なので別に止めませんが、意図としてはそういう話ではありません。まあ僕の意図がどうだろうと、人は何かに勝手に影響を受けたり受けなかったりするものですけどね。

・・・・というような最後の言い方が、実は一つの答えなんですけど。
つまり最もニュートラルで、特定の意味の無い意味(?)で”影響”と言っているんですね。森羅万象、この世に存在する(してしまった)あらゆるものは互いに影響を及ぼす、他ならぬ自分の言葉についてもそういう基本的には単なる一つの存在物/モノ(”現実的実体”)として振る舞いを考えるということです。

特権的な自分が特権的な(目の前の)誰かに向けて、特別な意図を込めて言葉を発して、相手にそれが伝わるということではなくて。
言葉を「発し」ようとしているギリギリの瞬間までは、それは自分の頭/心の中の確かに特権的な事柄なのかもしれないですが、「発せ」られた瞬間からそれはこの世の”現象”の一つとなって、ある意味僕の与り知らぬ振る舞いをする。風が木々を揺らす。僕の言葉は誰かに”影響”を与える。

要するに他に言いようがないから「影響」と言ってるだけだということですね。「作用」とかでもいいのかも知れないですけど、それだと何か堅固な一対一の因果関係みたいなイメージが強くなる気がします。
そうではなくてむしろ”ネットワーク”的なイメージで、影響の実態を考えているんですね。発した言葉がネットワークに捕まって世界を駆け巡るという。当面言葉の向けられた「相手」というのも、あくまでネットワークを構成する項の一つでしかあり得ない。「流通」というのもそういうイメージから来る言葉ですね。

だから

>読み手を”操作””管理”の対象として最初から考えている

と言っても、目標精度はせいぜい60%くらいなのでご安心を。(笑)
ベストは尽くしますけど。伝えようとはします。ただしネットワークの振る舞いを予測・制御して、なるべく振れ幅の中心近くに収まるようにというそんな感じです。ピンポイントの期待は最初から持っていない。でも実はピンポイントよりこっちの方が、遥かにアベレージが高いのではないかと、経験的には思います。勝ち点1は少なくともいただきます(笑)。無駄な失点もしません。


よく分からない?分からないですか。そうかも。・・・・というのがまたもう一つの答えです。
つまり逆に僕が誰かの言葉や意見や思想理論etcに触れる。それで分かったり賛同したりする(そんな気になる)。あるいは分からなかったり賛同出来なかったりする。ただそのこと自体はそんなに重要だとは思わないんですね。

まず分かる/分からない、賛同できる/できないと言っても、多くは気のせいか言葉の綾かテメエの都合です。人は分かりたいから、分かることが自我防衛上の利益になるから分かるので。
それとタイミングの問題。自分に準備がなければ分からないし、文脈上必要上、同じ言葉に賛成だったり反対だったり、そんなのはいくらでも変わる。その”文脈”をその時自分が意識できているかいないか、そういう問題もあって、出来ていないと必要以上に賛成したり必要以上に反対したりということになる。”分かった”感そのものもそれに左右される。

・・・・ええと端折りますがだから実は”触れる”こと自体が一番の肝なんですね。触れた内容の当座のかりそめの「評価」は、ある意味どうでもいい。
そしてさっき勢いで(笑)「自我」とか言いましたが、意識やら自我やら”自分”やらは拒絶したり忘れたり理解不能で放り出したものでも、はちゃんと覚えてるわけです、受け入れて刻み付けているわけです。否応なく(笑)。野良犬に噛まれたと思って忘れたくても、噛まれたものは噛まれたわけです。

そしていったん弾き出された言葉/情報でも、時を経て場合を変えて、必要があれば体制が変われば、新たな文脈が生じれば、その構成要素として復活・再利用されるわけですね。
あるいは半ば無作為に集積貯蔵された情報群が、ある瞬間にある契機でいきなり結び付いて、有意味な(ニューロン)”ネットワーク”として活動し出す、こんなことが日々人間の脳の中では繰り返し起きているわけですね。(はずです)

だから勿論僕はその時点その時点、特定の題材を特定の意図を持って、出来れば丸ごと伝わることを望みながらシコシコ書くわけですが(笑)、反面どうでもいいわけですね理解されるか賛同してもらうかは。その時どう受け止められるかは。
とりあえず あなたの脳には伝えたよ、最低限のお役目は果たしたよ。それがいつどのようにあなたの中で意味を持つか機能するか、それは分からないし知ったこっちゃないけど(笑)、なるべく面白いもの希少性の高いもの自分ならではの物を選んで渡そうとはしているよ。二人の出会いに意義多かれ、君の瞳に乾杯!というそんな感じ。(笑)


ちなみに”あなた”とか”二人”というのは物の喩えなので、深読みしないように(笑)。どんな意味でもいいですけど、意味が「無い」場合は無いと伝わらないと、さすがにこれは伝達ミスの類。
とにかくそんな感じで緩く書いている、書く/書かないの判断をしているので、そういう風に読んでもらえるとありがたいですね。脳は忘れないしそれぞれ自前の意味形成機能を持っているので、僕の言葉も何らかの形で”影響”を与えるだろうけれど、それがシステムのどこらへんのどういう影響かは、ちょっと容易に分からないということ。

ただし、狙ってはいますよ常に(笑)。意識してはいます。想定した読者(像)に、狙い通りの意味形成をさせようと。でも出来なくてもしょうがない。開けてびっくり玉手箱。何のどっこい当ててやる。その繰り返し。

・・・・こういう文章も、つまりは単に頼まれもしないのに「内情を吐露」しているわけではなくて(笑)、この内容自体がメッセージであって、目的を持って影響を予測しながら書いているわけですね。ま、余計なお世話なんでしょうけど(笑)、基本的には。


(追記)
書いてて思いましたが、こういうのって言わば昔から作家や芸術家が悩んで来た、「読者」や「観客」や「受け手」との関係の問題みたいなものでもあるんでしょうね。
かつては「売り上げ」やら「批評」やら、深い谷の向こうの特定的なラストプロダクツでしか測れなかったものが、”ネット”という形でそれ以前の/中間的な/より微細な推測の手段が確保されて・・・・。どうなるのか。まあ「プロ」は売らなくてはいけないので、また違うところはありますが。


コメント
この記事へのコメント
>言葉は伝わるというより、影響し、流通するもの。

ってのはいい表現だなぁ,と思ってました.絵的には水の波紋が枝分かれして伝わっていく,みたいなのどかなイメージを抱いてましたけども.
アトさんは,電波みたいなのをイメージしてるのだろうか,などと思ったりして面白かったです.

「オタク」論も楽しみにしています.僕の中でアメリカのオタク事情って『コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー』で止まってるので,「メイン・カルチャー」への”恥”感というのにとても興味があります.
2008/01/26(Sat) 14:02 | URL  | ネレーロ #uLA253Tk[ 編集]
>水の波紋
>電波

うーん、そうなるか。どうだろ。どうか。
言葉を発する行為自体は意図的意識的なので、一応標的(相手)に対してある意味直線的には進むわけですよ。ただ発話者の主観としてどのようなものが込められていたとしても、発話されたものとしての客観としてのその言葉が否応なく属する意味的ネットワークや連想や文化や、様々なものがワサワサ一緒くたになって相手には届く。

それと相手がまた持っている”ワサワサ”が干渉しあった相互関係の結果として、その言葉の相手の中での意味形成は行われるわけです。
で、注意深い発話者は自分の発しようとしている言葉がどのようなワサワサ(笑)を呼びこむものなのか、届けようとしている相手はどのようにワサワサする人なのか、出来る限り推測・予測しながら、それらをかいくぐりりかつ利用しながら、自分の望む意味形成を相手の中に引き起こそうとするわけです。

・・・・わけですけど、なかなか思うようにはいかないので、人間様が頑張ってやってる割りにはほとんどランダムな自然現象みたいに見える時があるなと、そういう達観・諦念(笑)を”影響”という遠い距離感の言葉で表わしてみたというそういう感じです。

そうですね、「波紋」と波紋の交わるところに、望む像を描き出そうとする困難な作業、という比喩は可能かも。
「電波」だったら受信状態や受信機の性能や、他の電波の干渉みたいな話でしょうが、ただこの場合は「伝える」のはそんなに難しくない感じになりますね。むしろテレパシーの方の比喩か。(笑)

「流通」は特に、こういう”ブログ”のような不特定多数を相手にする場合は、当然持っておくべき観点でしょうね。自分の発しようとしている言葉は市場の中で今どのような位置を占めるものなのか。それに対して消費者はどのように動くだろうか。
「そんなつもりじゃなかった」と言っても、予測出来そうなことを予測せずに誤解されたのなら、それは自分が悪いのです。

「オタク」は来週一杯使う感じで何とか。次の期のアニメの話に移る前に。(笑)
2008/01/27(Sun) 18:38 | URL  | アト #/HoiMy2E[ 編集]
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