2008年03月28日 (金) | 編集 |
やることはやってるようで。
U-23代表親善試合 日本U-23代表 △1-1△ アンゴラフル代表(国立)
時間かけた分、確実に”反町のチーム”にはなって来ているようですね。
岡田ジャパンに吹きすさぶ寒風(&世間の関心)を隠れ蓑にするような格好で、知らない内に(?)アメリカ遠征なんぞしてコツコツと強化にいそしんでいた反町U-23。
その遠征試合の評判がそこそこ良かったのでどんなもんかなと見てみたこの試合でしたが、なるほど、やっただけのことはあるというそういう内容でした。
結局反町さんというのはとことんヴィジョン提示型ではなくてディテール積み上げ型、多分日本人としては珍しいくらいに論理的な人で、その中に例の「作戦家」という定評の意味も位置付けられるべきなんでしょう。
「論理的」というと褒めてるみたいですが特にそういうことではなくて、あくまでタイプの問題。論理的だろうと直観的だろうと、最終的に”マネージャー”としてのメッセージ伝達力や説得&統率力が必要となるのは同じことで、とりわけ代表という相当程度社会的でかつ時間的制約の大きいチームの場合は特にそうで、そういう意味で就任以来、かなり不安な部分があったのは事実。
本人もそこらへんで今まで(新潟時代)以上に頑張らなければ、あるいは今までにないことをしなければと焦ったか混乱したか、一時明らかにちょっとヤバい感じでしたが(笑)、ともかく予選を突破してある程度落ち着いて強化を行える段階になって、徐々にいいところというか本領が出ては来ているのかなと。
相変わらずそんなに何か人目を引く鮮やかなもの(ヴィジョン)が見えるわけではないんですが、強化方針的にも本人の資質的にも、今となっては何かの間違いにしか思えない二次予選までの「ドリームチーム」仕様でも、最終予選最後の遮二無二リアリズム仕様でもなく、基本は確実性ではあるけれど確かに一つ一つ高みへ/先へ向けて「積み上げて」いる最中なんだなと、そう納得させる予感させる、それだけの材料は随所に見えました。本番までにどこまで行けるかは知りませんが。
・・・・ていうか実はこれは正に岡田監督が見習うべきチーム作りの姿なのではないかなという気もするんですけどね。3バックのソリッドさと全員の高い守備意識を元に、インスピレーションや「無常」(わらい)ではなくて、一つ一つ局面のコンビネーションを組み上げて作って行く追い越しプレーと結果としての流動性。
ある意味本当の流動性ではないんですけどね。オシム的な個人の判断でもないし。ただ日本人にはor日本人監督には、分相応で成功の確率の高い手法だろうというのと、岡田監督自身の資質にも合っているだろうというのと。
ちなみに反町監督と岡田監督は、ソリッド志向ということでは同じですが、違うところも多くあると思います。つまり反町さんは”ディテールの積み上げ”で、ある意味「いつも作業途中」でそれが分かり難さにも繋がっていると思うんですが、岡田監督はある程度シンプルな枠組みを決めてしまって、それの密度を高めていくというのが過去の成功した仕事のパターン。
多分単純にサッカー教養的には反町さんの方が少なからず上で、岡田監督の場合は積み上げるディテールそのものが無いんじゃないかという疑いが濃いですが。
ただ一方で「決める」決断力・メッセージ力というものも必要で、それを共有することで強い相手や厳しい局面で踏ん張りが利く、また「決め」たシンプルな枠組みの徹底活用が総合力の差を時に凌駕するという、例えば僕が以前示したタイプの戦いも可能にするので。
反町さんは狙いというよりは資質として、ある意味オシム的な柔軟に相手に対応する不定形な戦いをやろうとしていて、本番もそれで「準決勝まで残る」(本人談)ことを目指すそうですが、さてどうなるか。正直現時点でそういう予感は無いんですが。
まあ自慢の3バックが踏ん張れればそれなりには戦えるかな。後は何人かの攻撃の駒の爆発次第か。色々器用にやろうとして結局何も出来ないという図も浮かんでは来るんですが。
楽しみとまでは行かないですが、好奇心は多少湧いて来ました。日本人監督による、言わば”半分だけオシム”みたいなチーム。(笑)
その他
・反町さんが早速「動き続けること」と口にしていましたが、岡田ジャパン自体が無残に終わっても、この「動きっぱなしで緩急が無いのは日本のむしろ取り柄だ」という発言・視点は、後世に残す価値があると思います。『接近』ではなくて『連続』の方ですね。
・オシムの『日本化』もそうですが、こういう形で一つ一つ言葉として確立していくのは、意外と大事かなあと。日本人その気になりやすいですし。(笑)
・梅崎はやっぱりいい。特に運動量、というよりも神出鬼没さが。
・柏木なんてのは正に動き続けるタイプの典型的に日本人的な”好プレイヤー”ですが、梅崎はそれ以上の何かを持っていると思います。中田ヒデ的な個の強さというか、決断力というか。
・香川のスペシャルさは今更言うまでもないですね。真に状況を見て/感じて技術を使える、稀有の日本人選手。大怪我しませんように!神様。(なんか嫌な予感しません?)
・だから豊田はいいっつってたんだよ。(いや、気にしないで下さい)
・適性はともかく(笑)、細貝の攻撃参加の意欲は筋金入りのものなんだなあと、ここ数試合見て。逆に阿部勇樹の慎重居士なんかもあれは資質で、ある程度どうしようもないものなんでしょうね。
U-23代表親善試合 日本U-23代表 △1-1△ アンゴラフル代表(国立)
時間かけた分、確実に”反町のチーム”にはなって来ているようですね。
岡田ジャパンに吹きすさぶ寒風(&世間の関心)を隠れ蓑にするような格好で、知らない内に(?)アメリカ遠征なんぞしてコツコツと強化にいそしんでいた反町U-23。
その遠征試合の評判がそこそこ良かったのでどんなもんかなと見てみたこの試合でしたが、なるほど、やっただけのことはあるというそういう内容でした。
結局反町さんというのはとことんヴィジョン提示型ではなくてディテール積み上げ型、多分日本人としては珍しいくらいに論理的な人で、その中に例の「作戦家」という定評の意味も位置付けられるべきなんでしょう。
「論理的」というと褒めてるみたいですが特にそういうことではなくて、あくまでタイプの問題。論理的だろうと直観的だろうと、最終的に”マネージャー”としてのメッセージ伝達力や説得&統率力が必要となるのは同じことで、とりわけ代表という相当程度社会的でかつ時間的制約の大きいチームの場合は特にそうで、そういう意味で就任以来、かなり不安な部分があったのは事実。
本人もそこらへんで今まで(新潟時代)以上に頑張らなければ、あるいは今までにないことをしなければと焦ったか混乱したか、一時明らかにちょっとヤバい感じでしたが(笑)、ともかく予選を突破してある程度落ち着いて強化を行える段階になって、徐々にいいところというか本領が出ては来ているのかなと。
相変わらずそんなに何か人目を引く鮮やかなもの(ヴィジョン)が見えるわけではないんですが、強化方針的にも本人の資質的にも、今となっては何かの間違いにしか思えない二次予選までの「ドリームチーム」仕様でも、最終予選最後の遮二無二リアリズム仕様でもなく、基本は確実性ではあるけれど確かに一つ一つ高みへ/先へ向けて「積み上げて」いる最中なんだなと、そう納得させる予感させる、それだけの材料は随所に見えました。本番までにどこまで行けるかは知りませんが。
・・・・ていうか実はこれは正に岡田監督が見習うべきチーム作りの姿なのではないかなという気もするんですけどね。3バックのソリッドさと全員の高い守備意識を元に、インスピレーションや「無常」(わらい)ではなくて、一つ一つ局面のコンビネーションを組み上げて作って行く追い越しプレーと結果としての流動性。
ある意味本当の流動性ではないんですけどね。オシム的な個人の判断でもないし。ただ日本人にはor日本人監督には、分相応で成功の確率の高い手法だろうというのと、岡田監督自身の資質にも合っているだろうというのと。
ちなみに反町監督と岡田監督は、ソリッド志向ということでは同じですが、違うところも多くあると思います。つまり反町さんは”ディテールの積み上げ”で、ある意味「いつも作業途中」でそれが分かり難さにも繋がっていると思うんですが、岡田監督はある程度シンプルな枠組みを決めてしまって、それの密度を高めていくというのが過去の成功した仕事のパターン。
多分単純にサッカー教養的には反町さんの方が少なからず上で、岡田監督の場合は積み上げるディテールそのものが無いんじゃないかという疑いが濃いですが。
ただ一方で「決める」決断力・メッセージ力というものも必要で、それを共有することで強い相手や厳しい局面で踏ん張りが利く、また「決め」たシンプルな枠組みの徹底活用が総合力の差を時に凌駕するという、例えば僕が以前示したタイプの戦いも可能にするので。
反町さんは狙いというよりは資質として、ある意味オシム的な柔軟に相手に対応する不定形な戦いをやろうとしていて、本番もそれで「準決勝まで残る」(本人談)ことを目指すそうですが、さてどうなるか。正直現時点でそういう予感は無いんですが。
まあ自慢の3バックが踏ん張れればそれなりには戦えるかな。後は何人かの攻撃の駒の爆発次第か。色々器用にやろうとして結局何も出来ないという図も浮かんでは来るんですが。
楽しみとまでは行かないですが、好奇心は多少湧いて来ました。日本人監督による、言わば”半分だけオシム”みたいなチーム。(笑)
その他
・反町さんが早速「動き続けること」と口にしていましたが、岡田ジャパン自体が無残に終わっても、この「動きっぱなしで緩急が無いのは日本のむしろ取り柄だ」という発言・視点は、後世に残す価値があると思います。『接近』ではなくて『連続』の方ですね。
・オシムの『日本化』もそうですが、こういう形で一つ一つ言葉として確立していくのは、意外と大事かなあと。日本人その気になりやすいですし。(笑)
・梅崎はやっぱりいい。特に運動量、というよりも神出鬼没さが。
・柏木なんてのは正に動き続けるタイプの典型的に日本人的な”好プレイヤー”ですが、梅崎はそれ以上の何かを持っていると思います。中田ヒデ的な個の強さというか、決断力というか。
・香川のスペシャルさは今更言うまでもないですね。真に状況を見て/感じて技術を使える、稀有の日本人選手。大怪我しませんように!神様。(なんか嫌な予感しません?)
・だから豊田はいいっつってたんだよ。(いや、気にしないで下さい)
・適性はともかく(笑)、細貝の攻撃参加の意欲は筋金入りのものなんだなあと、ここ数試合見て。逆に阿部勇樹の慎重居士なんかもあれは資質で、ある程度どうしようもないものなんでしょうね。
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